JPS61255653A - 弾性裏装材を有する義歯床 - Google Patents

弾性裏装材を有する義歯床

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JPS61255653A
JPS61255653A JP60099045A JP9904585A JPS61255653A JP S61255653 A JPS61255653 A JP S61255653A JP 60099045 A JP60099045 A JP 60099045A JP 9904585 A JP9904585 A JP 9904585A JP S61255653 A JPS61255653 A JP S61255653A
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JP
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denture base
lining material
thermoplastic elastomer
denture
copolymer
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JP60099045A
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草野 孝衛
正人 植野
開内 正則
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、プラスチック製義歯床本体とこの義歯床本体
に固着されたゴム弾性を有する裏装材よりなる義歯床に
関する。
〈従来の技術〉 従来、義歯床材料とじt、ポリメチルメタクリレート(
以下PMMAという)樹脂が広く使用されている(例え
ば特開昭58−201707号)。かかる義歯床材料は
、極めて硬いために歯槽堤への装着性が悪く、咀咽中の
義歯のぐらつき或いは不本意な圧痛、脱落等生じる場合
が多い。それ故、従来このような欠点を解消するために
ゴム弾性或いは柔軟性を有する裏装材を義歯床の歯槽堤
密着面に形成することが行われている。かかる裏装材の
材料としては、軟質ふっ素樹脂を使用するもの(特開昭
55−21919号)、コラーゲンを使用するもの(特
公昭57−50498号)、シリコンゴムを使用するも
の(特開昭58−54946号)、天然ゴム、イソプレ
ン重合体を使用するもの(特開昭55−26923号)
、スチレン・ブタジェン系熱可塑性エラストマーを使用
するもの(実開昭58−101622号)等がある。
〈発明が解決しようとする問題点〉 義歯床本体としてPMMAを使用した場合、次のような
問題点がある。即ち、PMMA義歯床の成形は、液状メ
チルメタクリレート(以下MMAという)モノマーに重
合開始剤を加え、かつPMMA粉末を混練して餅状とし
、これを石膏にて型採りした義歯床空間に充填して、約
100℃ないし130℃の湯中若しくは水蒸気雰囲気中
で重合させるのである。かかる成形方法では、義歯床内
に残留した未反応MMA七ツマ−が義歯床から相当量溶
出すること、及びこのモノマーさらに重合開始剤及びこ
れらの分解生成物による組織為害性が近時確認され問題
となっているのである。
一方、裏装材として前述のような材料を使用した場合、
次のような問題点がある。
■軟質樹脂の場合、ゴム弾性が制限されるためアタッチ
メントの維持には不適当であり、また局所的に押圧力が
加わって変形したとき、ゴムの如き復元力がない。
■薄いシートの状態で義歯床粘膜面に圧接するものでは
、維持歯アンダーカット部分への充填は困難であり、十
分な維持力を得ることができない。
■シリコンゴム等は加硫ゴムであるために、一旦加硫成
形した後では、修正が困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり
、裏装材として新規な熱可塑性エラストマーを使用した
ものである。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明に係る義歯床にあっては、ポリカーボネート樹脂
、ポリスルホン樹脂若しくはポリエーテルスルホン樹脂
よりなる義歯床本体に、少なくともポリエチレンを含む
共重合体若しくはポリプロピレンを含む共重合体を含有
する接着剤を介して、ハードセグメントとして少な(と
もポリエチレン若しくはポリプロピレンを含むオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー又は該オレフィン系熱可塑性
エラストマーとスチレン・エチレン・ブチレン共重合体
よりなる熱可塑性エラストマーの混合材料よりなる裏装
材を接着したものである。
〈実 施 例〉 (イ)総義歯 第1図は、下顎総義歯lに採用した場合の例を示し、図
中2は、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、若
しくはポリエーテルスルホン樹脂よりなる義歯床本体、
3はこの義歯床本体2の内面即ち歯槽堤粘膜接触面全面
に約0.5 wmないし1゜5鶴の厚さをもって接着さ
れたゴム弾性を有する裏装材、4.4・・・は、義歯床
本体2に固定されたレジン歯若しくは陶歯等の人工歯で
ある。尚、上記各樹脂には、ガラス繊維を混入する等の
処理がなされ、その強化が図られることもある。
(ロ)裏装材 裏装材3材料として、少なくともポリエチレン若しくは
ポリプロピレンをハードセグメントとして含むオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー又はこのオレフィン系熱可塑
性エラストマーと5EBS共重合体よりなる熱可塑性エ
ラストマーの混合材料が使用される。オレフィン系熱可
塑性エラストマーは、ポリエチレン若しくはポリプロピ
レンよりなるハードセグメントと、ブテン、プロピレン
、ブタジェン等のホモ重合体若しくは共重合体のソフト
セグメントよりなり100℃以下の軟化温度と、JIS
硬度(以下単に硬度という)約20ないし90の広範囲
にわたる硬度を有する。この種オレフィン系熱可塑性エ
ラストマーとして、三井石油化学株式会社製造のタフマ
ー(登録商標)が適している。この熱可塑性エラストマ
ーは、α−オレフィン系熱可塑性エラストマーであり、
ハードセグメントとしてポリエチレン若しくはポリプロ
ピレンの何れか単体を含むもの、及びポリエチレンとポ
リプロピレンの両方を含むものがあり、その硬度は、約
20から90以上に達する。これらをブレンドすれば硬
度約40ないし80の使用範囲でその硬度が調節できる
上記オレフィン系熱可塑性エラストマーは、約70℃付
近で軟化し始めるため、5EBS共重合体よりなる熱可
塑性エラストマーを、オレフィン系熱可塑性エラストマ
ーにブレンドして温度特性を改善している。また、この
5EBS系熱可塑性エラストマーはオレフィン系熱可塑
性エラストマーに比し、温度変化に対する形状維持性が
優れているため両者混合することにより全体の耐久性を
向上させている。この種5EBS系熱可塑性エラストマ
ーは、スチレン・ブタジェン系熱可塑性エラストマーを
水素付加処理することにより得られ、例えば三菱油化株
式会社製造のラバロン(登録商標)が使用できる。第2
図は、オレフィン系熱可塑性エラストマーと5EBS系
熱可塑性エラストマーの混合割合を変えた場合における
硬度一温度特性を示す。図中分子は、オレフィン系熱可
塑性エラストマーの割合を、分母は5EBS系熱可塑性
エラストマーの割合を示す。図から明らかな如<5EB
S系熱可塑性エラストマーの混合割合を増加すると約7
0℃付近からの軟化が抑止されることが分る。また、5
EBS系熱可塑性エラストマーの硬度が異なると、混合
により硬度が変化するから、これにより硬度調整を行う
ことができる。然しなから、5EBS系熱可塑性エラス
トマーの増加は、義歯床本体への接着強度を低下させる
から、実際にはその混合割合は、約75%以下であるこ
とが必要である。
オレフィン系熱可塑性エラストマー単体では、上述の如
く約70°C付近から急速に軟化し始めるが、裏装材の
大部分は義歯床本体と歯槽堤粘膜面の間にあって外部か
ら遮断されているためこれが約70℃付近にまで加温さ
れることはなく、また、口腔内に露出している裏装材周
辺部においても瞬間的にかかる温度になる可能性はある
が、軟化変形するほどその温度が保持されることはなく
、実用上はオレフィン系熱可塑性エラストマー単体でも
差し支えない。
裏装材3の成形温度は、約70℃以上であれば可能であ
る。それ故、湯、水蒸気、高級アルコール、食用油中に
て加熱することができる。特に食用油は、約200℃程
度まで加熱できるから、かかる温度まで加熱すると裏装
材3の流動性は更に向上する。それ故、チューブ等に入
れて塊状とし、これを加熱することも可能となる。
尚、裏装材3の硬度としては、使用箇所に応じて少なく
とも硬軟2種類あることが好ましく、硬質のもので硬度
約70、軟質のもので約50程度とすればよい。
(ハ)接着剤 裏装材3を義歯床本体2に接着する接着剤は、少なくと
もポリエチレンを含む共重合体若しくはポリプロピレン
を含む共重合体を含有する。以下その一製造方法につき
詳述する。
ポリエチレンを重合反応器内にてトルエンに加熱溶融し
、所定量のMMAと、ラジカル重合開始剤として過酸化
ベンゾイル(以下BPOという)を加え、70℃窒素雰
囲気下でグラフト重合を行った。4時間重合後、重合溶
液を大量の貧溶媒(本例ではメタノール)に投入して重
合物を沈殿分離した。PMMA及びMMAモノマーの分
離は、酢酸エチルによりソックスレー抽出器を用いて行
った。8時間抽出を行い、PMMA及びMMAを溶解除
去した。このようにして生成されたグラフト共重合物を
、赤外分光分析法その他の分析方法にて分析した結果、
目的とする分子構造が得られていることを確認した。こ
こでMMAを共重合材料として選択したのは、MMAの
溶解性パラメータ(sp値)がポリカーボネート、ポリ
スルホン及びポリエーテルスルホンのそれに近似してい
るからである。叩ち、上記各材料のsp値は、MMA9
.3ないし9.9、ポリカーボネー)9.8、ポリスル
ホン9.9、ポリエーテルスルホン9.7ないし9.9
である。
次表は、BPO濃度を変えて行った3種類のポリエチレ
ン−MMAグラフト共重合体生成物A。
B、Cの重合度、グラフト度及びグラフト効率を示すも
のである。
第1表 尚、BPO濃度の単位は、X 10 mol″/1、グ
ラフト度及びグラフト効率は、次式によって算出した値
である。
前述のようにして得られたグラフト共重合体を、1.1
.1.トリクロルエタンに溶解して液状接着剤とした。
溶媒として用いたLL、1. )リクロルエタンは、毒
性がなく、また沸点が74.1度と蒸発し易いことから
この種溶媒として好適である。溶媒としては、このほか
クロロホルム等塩化物系有tJM]媒、)ルエン、キシ
レン、エーテル類等が使用できる。
第3図は、共重合体生成物Bの示差熱分析計による分析
結果を示す。これにより、共重合体生成物Bの融点は約
118℃であることが測定された。このことは、共重合
体生成物Bよりなる接着剤を義歯床本体内面に塗布し、
これに約120℃以上に加熱して軟化若しくは熔融した
裏装材を圧接した際、上記重合体生成物が熔解すること
を意味し、これにより接着機能の発生及びその作用の向
上が図られる。実際には、接着時間を長くすると緩和現
象により約100℃程度でも接着機能を生じるから、裏
装材の接着温度は、約100℃以上であれば可能である
ポリエチレンに代えてポリプロピレンを使用し、これに
前述の重合方法と同一条件(生成物Bの条件)でMMA
を重合して、ポリプロピレンとMMAグラフト共重合体
を生成し、これをオルトキシレンよりなる溶媒に溶かし
た場合にも1、良好な接着剤が得られた。
さらに、オレフィン系熱可塑性エラストマーである前述
のタフマー(登録商標)A4085(品番)を幹ポリマ
ーとしてこれに前述の重合方法と同一条件(生成物Bの
条件)でMMAをグラフト重合して、α−オレフィン系
熱可塑性エラストマーとMMAの共重合体を生成し、こ
れを、オルトキシレンよりなる溶媒に溶かして接着剤を
調整することもできる。
ポリエチレンとMMAのグラフト共重合体、及びポリプ
ロピレンとMMAのグラフト共重合体を接着剤の材料と
して使用したのは、義歯床本体を形成するポリカーボネ
ート、ポリスルホン若しくはポリエーテルスルホンと裏
装材との間の相溶性を考慮したものである。それ故、上
記共重合体は、ポリエチレン若しくはポリプロピレンと
MMAの共重合体に限らず、ポリエチレン及びポリプロ
ピレンとMMAの3元共重合体であってもよく、またポ
リエチレン若しくはポリプロピレンと他の物質例えば酢
酸ビニルとの共重合体に更にMMAを共重合させてもよ
いのである。
(ニ)義歯床の製造方法 第4図は、本発明に係る義歯床本体、裏装材及び接着剤
を使用した義歯床の製造方法を工程順に示すものであり
、以下図に従って説明する。
(A)患者から印象採取した顎模型5を、第1のフラス
コ6内にて石膏7により形成する。この顎模型5上の裏
装材形成部位(第1図に示す総義歯では全面)に硬化性
可塑材料例えば歯科用徐重合樹脂、光重合樹脂材料、プ
ラスチック粘土等熱硬化樹脂材料により、所定の厚さ、
例えば約1fiのスペーサ8を形成する。このスペーサ
8は爾後裏装材が形成される部分に対応するものである
から、例えば歯肉の薄い部分に接する面を厚くする等の
処理が施される。このスペーサ8は、それが可塑状態に
あるとき成形され、その後硬化せしめられる。
(B)スペーサ8を含む顎模型5上に義歯床形状にワ・
ノクス9を盛り上げ、これに人工歯4を配列する。かか
る仕事は、通常歯科医師によって行われる。
(C)ワックス9にて形成された義歯床の辺縁部分を所
定幅にわたって切除する。この切除部分10.10には
、最終的に裏装材が形成されるために、裏装材とした方
が好ましい部分を考慮しながら、上記切除処理がなされ
る。
(D)ワックス9の切除部分10に上記8と同一の材料
例えば熱硬化型プラスチック粘土が充填される。このス
ペーサ8辺縁の充愼部は、義歯床本体との境界線を明確
にするためにや\肉厚に形成される。続いて、このスペ
ーサ8辺縁部周囲に石膏11.11が流し込まれ、スペ
ーサ8を固定する。
(E)第1のフラスコ6の石膏型表面に分離剤を塗布し
た後、これに第2のフラスコ12を重ね合わせ、流動状
態にある石膏13を流し込む。
(F)石膏13が固化した後、第1及び第2のフラスコ
6.12は重ね合わされた状態で、容器14に入れられ
約100℃の渦中に約5分間浸漬される。これによりワ
ックス9を溶解させると同時にスペーサ8を硬化させる
(G)この一対のフラスコ6.12は分割され、ワック
ス9が湯洗除去される。
(H)フラスコ6.12の各石膏型表面にポリエチレン
フィルム等フレキシブルな離型フィルム15.15を配
置し、このフィルム15.15間であって義歯床空間に
粘土等の可塑材16が充填される。この可塑材16は、
少なくとも成形後その形状が維持されるものでなければ
ならない。
(I)フラスコ6.12は圧締され、上記可塑材16は
義歯床本体に一致した形状に成形される。
(J)フラスコ6.12を分割し、成形された可塑材1
6を載置した状態で、フラスコ12を逆様にし、可塑材
16表面に2液性シリコンゴムを塗布、硬化させて約1
鶴ないし2鶴厚のゴムN17を形成する。続いて、上記
フラスコ12に他のフラスコ18を重ね合わせ、流動状
態にある石膏19を流し込む。ゴム層17は、爾後義歯
床本体の成形型として使用さるのであるが、義歯床本体
にアンダーカットが存在する場合、このゴム層17の弾
力によりその取り外しが容易となる。
(K)石膏19の硬化後、フラスコ12.18を分割し
、可塑剤16を離型フィルム15.15とともに取り除
く。
(L)義歯床空間20に義歯床本体2として、約390
℃に加熱して溶融状態としたポリカーボネート樹脂を充
填する。この工程は、図示の如くプレス成形法によるこ
とができるが、またフラスコ12.18を圧締した状態
で射出成形法によっても可能である。
(M)フラスコ12.18を圧締し、冷却してポリカー
ボネート樹脂よりなる義歯床本体2を成形する。
(N)フラスコ12.18を分割し、義歯床本体2の凹
部表面に接着剤21を塗布し乾燥させる。
これと同時に工程(1)におけるフラスコ6からスペー
サ8を取り除き、フラスコ18に代える。
(0)義歯床本体2の凹部に裏装材3を約100℃以上
の温度に加熱して軟化若しくは溶融状態として充填する
。然る後、両フラスコ6.12を重ね合わせ圧締する。
かかる工程においてもプレス成形法或いは射出成形法が
使用できる。然し、この裏装材3の成形温度は、最小約
70℃まで可能であるから、渦中、水蒸気中或いは食用
油中で加熱することにより成形できる。
(P)フラスコ6.12を圧締した状態で、約100℃
ないし120℃にて約5分ないし10分間加熱保温する
。かくすると、接着剤21及び裏装材3は共に軟化し、
義歯床本体2を構成するポリカーボネート樹脂と、裏装
材3の接着が強化される。
(Q)フラスコ6.12を冷却した後、分割し、石膏を
毀して義歯22を取り出す。その後、裏装材3は研削修
正等の処理が施され、かつ義歯床本体2が研磨されて義
歯22は完成する。
上記実施例にあっは、義歯床本体2の材料として、ポリ
カーボネート樹脂を使用したが、これに代えてポリスル
ホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂を使用した場合も
、同一の工程が採用でき、義歯床本体2と裏装材3との
間に強力な接着が得られる。
〈発明の効果〉 本発明によれば、次のような効果が得られる。
■義歯床本体の材料として、ポリカーボネート樹脂、ポ
リスルホン樹脂、若しくはポリエーテルスルホン樹脂が
使用されるから、人体組織に対する為害性がなく、また
製造上PMMAの如き未反応モノマーの溶出という現象
も起こり得ないから、従来のPMMA義歯に比し、安全
衛生上極めて優れた義歯床本体を実現することができる
■裏装材が約70℃以上の温度で軟化するから、渦中、
水蒸気中或いは食用油中で加熱することにより成形可能
となる。それ故、任意の形状の裏装材を特別の機械を用
いることなく簡単に作成することができる。
■裏装材の硬度が任意に設定できるから、症例に合った
最適の硬度とすることができ、従来市販品にみられた硬
すぎる或いは軟らかすぎる等の問題は解消される。即ち
、部分的に硬度の異なる裏装材を口腔内の作用特性を見
極めながら使い分けることができる。このとき異硬度材
料間の境界面は完全に一体かつ連続化される。また、補
充修正に際しては裏装材を軟化してこれに同一材料を軟
化圧接すれば両者は容易に溶着するから、その修正は任
意に行いうる。
■裏装材としてハードセグメントとして少なくともポリ
エチレン若しくはポリプロピレンを含む熱可塑性エラス
トマーが使用されるから、ポリエチレン若しくはポリプ
ロピレンの特性による唾液に対する適当な濡れ性、口腔
内雑菌による汚染、侵食に対する抵抗性、食品着色剤等
による染色のされ難さ等が活かされ、裏装材としての特
性を向上させることができる。
■裏装材は、そのゴム弾性が反永久的に変化せず、かつ
強固に義歯床本体に接着されるから長期間使掬しても安
定した吸引力の強い装着機能を維持することができる。
■裏装材を自由な形状に形成することができることから
、総義歯の裏装材としては勿論、ダルボアタッチメント
、スタンド アタッチメント等アタッチメントのフィー
メイルを、この裏装材で一体かつ同時に形成することが
可能となる。上記フィーメイルは、裏装材のゴム状弾性
によりメイル部分を支持固定するから、その支持機能を
低下する惧れはなく、逆に義歯に加わる衝撃を吸収する
ことから顎堤に加わる負担を軽減することができる。更
に、裏装材を維持歯アンダーカント等口腔内アンダーカ
ットに当接させることにより義歯の維持力を強化させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明実施例に係る義歯床を示す斜視図、第
2図は、オレフィン系熱可塑性エラストマーと5EBS
系熱可塑性エラストマーの混合割合を変えた場合におけ
る硬度一温度特性曲線図、第3図は、共重合体生成物の
示差熱分析針による測定結果を示す特性図、第4図(A
)ないしくQ)は、本発明実施例に係る義歯床の製造方
法を工程順に示す断面図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)人工歯を配列した硬質プラスチックよりなる義歯
    床本体の内面に接着剤により弾性裏装材を接着してなる
    義歯床において、上記義歯床本体は、ポリカーボネート
    樹脂、ポリスルホン樹脂若しくはポリエーテルスルホン
    樹脂にて構成され、上記接着剤は、少なくともポリエチ
    レンを含む共重合体若しくはポリプロピレンを含む共重
    合体を含有する接着剤にて構成され、かつ上記裏装材は
    、ハードセグメントとして少なくともポリエチレン若し
    くはポリプロピレンを含むオレフィン系熱可塑性エラス
    トマー又は該オレフィン系熱可塑性エラストマーとスチ
    レン・エチレン・ブチレン共重合体よりなる熱可塑性エ
    ラストマーの混合材料にて構成されることを特徴とする
    弾性裏装材を有する義歯床
JP60099045A 1985-05-09 1985-05-09 弾性裏装材を有する義歯床 Pending JPS61255653A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002080806A1 (fr) * 2001-04-02 2002-10-17 Hideyo Uji Materiau de contact avec les muqueuses pour prothese dentaire, dispositif permettant de fabriquer une prothese dentaire et dent artificielle
JP2003116884A (ja) * 2000-06-28 2003-04-22 Kimio Yoshima 義歯の固定構造とその製作方法

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