JPS6125293Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は電柱上で作業する場合、部品・工具・材
料等を柱上に運ぶのに使用する巻上げ機に関する
ものである。

従来は電柱に腕杆を水平に取付け、又は既設の
腕金を利用してその端部に固定滑車を吊るし、滑
車に掛け回したロープの一端に、柱上開閉器・ケ
ーブルヘツドなどを支持させ、或は工具・材料な
どを入れた容器を吊るしてロープの他端を引つ張
り、部品・容器等が柱上に届いたところでロープ
の下端を電柱に括りつけて部品・容器等を静止さ
せている。

ところがロープの下端の固定を確実にしない
と、ロープが解けて部品・容器等が落下するおそ
れがある。

水平腕杆にフツク付滑車を取付け、巻上げた部
品或は材料入り容器等を上記フツクに引つ掛けて
吊るす方法もあるけれども、高くてしかも不安定
な足場の上で重量のある部品或は材料入り容器等
を持つてフツクに引つ掛ける動作は危険である。

本案は、上記電柱上に物品を運び上げる場合の
危険を除去できる巻上げ機を提供することを目的
とする。

以下本案の実施例を図面について説明する。１
は鋼枠材等で作つた腕杆で、その基部端部１ａ
は、電柱Ｐの側面に密着させられるように円弧面
に形成されている。その円弧形端面の両端間に、
電柱Ｐに対する緊縛用鎖２を備えている。

上記腕杆１にその端から嵌合した短筒３の上面
に、軸受枠４を介して固定滑車５が取付けられて
いる。そして軸受枠４は短筒３に対して縦軸６で
水平方向に方向変換自由に取付けられている。軸
受枠４の上面４１は蝶番７で開閉可能である。蝶
番７と反対側には掛け金８（第２図示）がある。
その掛け金８の構造は任意である。

腕杆１及び短筒３を上下に貫く穴９・１０があ
いている。腕杆１の穴９はその長さ方向に複数個
設けられている。合致させた穴９・１０は下から
アイボルト１１を通し、ナツト１２を締めること
により短筒３を腕杆１に固定している。そのアイ
ボルト１１にフツク１３が短かいロープ又はワイ
ヤ１４を介して吊るされている。

本案巻上げ機は以上の構成から成り、柱上作業
に当り、第２図に示すように電柱Ｐの上部側面に
腕杆１を水平に、電柱Ｐを掛け回した鎖２によつ
て緊縛固定し、軸受枠上面４１を開いて巻上げロ
ープ１５を滑車５に掛ける。

そしてロープ１５の一端に運び上げようとする
物品Ａ（図は吊上げ具Ｂに支持させた複数個のケ
ーブルヘツド）を吊るし、ロープ１５の他端１５
１を地上の作業員が手で引つ張る。

第２図のように物品Ａが電柱Ｐの上部に届いた
ところで、柱上の作業員がフツク１３を、物品Ａ
を支持している吊上げ具Ｂの環Ｒに引つ掛ける。

そうすると吊上げ具Ｂはその位置に静止するの
で、物品Ａを取つて腕金Ｓその他に取付けること
ができる。吊上げ具Ｂを降ろすときは、フツク１
３を環Ｒから外し、ロープ１５をゆるめるもので
ある。

本案巻上げ機は上記の構成であるから、電柱Ｐ
の任意の高さ位置に任意の方向に張出させて緊縛
部材２で簡単に着脱でき、且つ水平に確実に取付
く。

そして滑車５・ロープ１５によつて巻上げた物
品はフツク１３に引つ掛けて静止させられるの
で、ロープ１５のゆるみ・外れなどで物品が不用
意に落下するおそれがない。

又フツク１３は腕杆１に吊下げられているので
自由が効き、物品の方に移動させて引き掛けるこ
とができるから、重い物品を持つてフツクに掛け
るのに比べて引つ掛け操作に力が要らず簡単で、
高所作業の安全性が増す効果がある。

図示例のように固定滑車５の軸受枠４の向きが
自由に動くようにすると、ロープ１５の引つ張り
方向によく倣うのでロープ１５に無理がかからな
い。

又ボルト通し穴９を複数個設けておくと、物品
の位置が電柱から離れ過ぎたり、又近寄り過ぎた
場合、滑車５の位置を遠近調節することができ
る。図中１６は釣車吊下用アイボルトで、腕杆１
の基部寄りの穴９１を利用して取付けることがで
きる。１７はそのボルト１６を固定するナツトで
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案上げ機の分解斜面図、第２図は
その使用状態の正面図。 １は腕杆、２は緊縛部材、４は軸受枠、５は固
定滑車、９・１０はボルト通し穴、１１はアイボ
ルト、１２はナツト、１３はフツク、１５は巻上
げロープ、Ａは物品、Ｂは物品吊上げ具、Ｐは電
柱、Ｒは環、Ｓは腕金。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基部を電柱に緊縛部材で着脱可能に取付けられ
   る水平腕杆を形成し、その腕杆上に固定滑車を備
   え、巻上げられて来た物品に引つ掛けて物品をそ
   の位置に吊るすフツクを、上記滑車の近くで腕杆
   から吊下げた柱上作業用巻上げ機。