JPS6124895B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はケーブル接続ケースに対するケーブル
の貫通部分が、このケーブルの外周に装着された
２つ又は３つ割りのエンドブロツクの間を通り、
機械的な締付けにより封止がなされている構造の
メカニカルジヨイント型ケーブル接続部に関し、
特にケーブルとエンドブロツクとの結合部分の改
良に関するものである。

最近、ケーブル接続部の気密・液密性を得るの
に、接着や融着を行わないで、シーリング材等を
介して機械的に締付けることにより封止する構造
の所謂メカニカルジヨイント型ケーブル接続部の
開発がなされている。このようなケーブル接続部
は、接続作業が容易になるだけでなく、ケーブル
心線の接続換えや障害点の探索等の際に、接続部
の解体、再接続が容易となる等の利点がある。

従来のメカニカルジヨイント型接続部は、第１
図に示すように接続ケースの端部を塞ぐ２つ割り
のエンドブロツク２，２と、ケーブル３との接触
部分の封止を行うのに、エンドブロツク２，２の
内面に凹部２ａと凸部２ｂとの凹凸部を設け、且
つエンドブロツク２，２とケーブル３との間にシ
ーリング材４を介在させ、接続ケース１の外周に
バンド５を巻き、このバンド５による締付けによ
り封止を行つていた。

しかしながら、このようにエンドブロツク２，
２の内面に凹凸部を設けた構造では、締付け圧力
を各凸部２ｂに集中できる利点がある反面、バン
ド５によるエンドブロツク２，２の締付け時に、
その締付け圧力でシーリング材４がエンドブロツ
ク２，２の凹部２ａに逃げ込み、その凹部２ａ内
ではシーリング材４に圧力をかけることができな
いので、シーリング材４による封止効果が十分に
得られない欠点があつた。

本発明の目的は、シーリング材によるエンドブ
ロツクとケーブル間の封止効果を十分に得ること
ができるメカニカルジヨイント型ケーブル接続部
を提供するにある。

以下本発明の具体例を図面を参照して詳細に説
明する。第２図乃至第８図に示すように、本実施
例のメカニカルジヨイント型ケーブル接続部にお
いては、ケーブル３は２つ割り（３つ割りの場合
もある）のエンドブロツク２，２間を通つて接続
ケース１内に導入されている。接続ケース１内に
は、ケーブル３のコア接続部６が形成されてい
る。両エンドブロツク２，２は、１対の締付型枠
７，７で挾持され、ボルト８，８及びナツト９，
９で締付けられている。締付型枠７，７には、そ
れぞれケーブル３を横切る向きで１対のシース引
留プレート１０，１０がボルト１１，１１及びナ
ツト１２，１２で固定され、これらシース引留プ
レート１０，１０間にケーブル３が通されてい
る。ケーブル３のシース３ａ端において、シース
３ａの内側から外向きに引留ボルト１３，１３が
貫通され、シース３ａの外側においてこれらボル
ト１３，１３はシース引留プレート１０，１０を
貫通した後、それぞれの先端にナツト１４，１４
が螺合され、これらボルト１３，１３及びナツト
１４，１４の締付けによりケーブルシース３ａが
各シース引留プレート１０，１０に引留め固定さ
れている。

接続ケース１の反対側でも、図示しないが同様
に１組のエンドブロツクの間をケーブルが貫通
し、エンドブロツク相互の締付けが１対の締付型
枠で行われ、且つ１対のシース引留プレートでケ
ーブルシースが引留められている。

ケーブル３のコア接続部６に各ケーブル３側か
らの張力が作用しないようにエンドブロツク２，
２（他方の側は図示せず）間はテンシヨンメンバ
ー１５で相互に連結されている。

コア接続部６を包囲するため双方の側のエンド
ブロツク２，２にまたがつて２つ割りの接続ケー
ス１が被せられ、両接続ケース１の割り面間は図
示しないがパツキンを介して突き合わされ、外周
に巻かれたバンド５で気密・液密に締付け封止さ
れている。また、エンドブロツク２，２の外周と
接続ケース１の接触する部分にはシーリング材１
６が介在され、両者の境界が気密・液密に封止さ
れている。

次に本発明の要部をなすエンドブロツク２の具
体的構造の一例を第９図乃至第１３図を参照して
詳細に説明する。このエンドブロツク２はプラス
チツク等の成形品であつて、厚肉のリングを２つ
割りにしたような形状をしており、その外周には
周方向にシール用溝１７と、型枠嵌合溝１８とが
形成されている。型枠嵌合溝１８を有する側でエ
ンドブロツク２の下側両縁には１対の突出部１
９，１９が形成されている。エンドブロツク２の
内面には、ケーブル嵌合溝２０の貫通方向を横切
る向きの硬質ストライプ部分２１ａとゴム弾性ス
トライプ部分２１ｂとがこの溝２０の貫通方向に
交互に現われるように形成されている。硬質スト
ライプ部分２１ａは例えばポリプロピレンや高密
度ポリエチレン等で形成され、ゴム弾性ストライ
プ部分２１ｂは例えばゴムで形成される。

このようなエンドブロツク２，２を第４図に示
すように加圧流動性のシーリング材４を介してケ
ーブル３の外周に嵌め、各エンドブロツク２，２
の型枠嵌合溝１８に第６図乃至第８図に示す如き
締付型枠７，７を嵌めてボルト８及びナツト９で
締付けると、各エンドブロツク２の内面の硬質ス
トライプ部分２１ａに締付け圧力がそれぞれ集中
してシーリング材４を介してケーブル３の外周に
圧接される。このとき各硬質ストライプ部分２１
ａによる加圧によりシーリング材４が隣のゴム弾
性ストライプ部分２１ｂに若干移動し、各ゴム弾
性ストライプ部分２１ｂをこの部分に逃げ込んだ
シーリング材４で加圧圧縮して第２図に示すよう
にそれぞれ窪ませるが、逆に、各ゴム弾性ストラ
イプ部分２１ｂに対応したシーリング材４は、圧
縮されたゴム弾性ストライプ部分２１ｂで加圧さ
れることになる。従つて、シーリング材４はエン
ドブロツク２内面の硬質ストライプ部分２１ａ及
びゴム弾性ストライプ部分２１ｂの双方から加圧
され、良好に封止作用を行うことになる。

以上説明したように本発明に係るメカニカルジ
ヨイント型ケーブル接続部は、エンドブロツクの
内面にケーブルを横切る向きの硬質ストライプ部
分とゴム弾性ストライプ部分がケーブルの長手方
向に交互に表われるように設けたので、シーリン
グ材を介してケーブルの外周に１対のエンドブロ
ツクを配置してこれらエンドブロツクをケーブル
に圧接する方向に加圧した状態では、各硬質スト
ライプ部分に圧力がそれぞれ集中してシーリング
材を加圧する。また、各硬質ストライプ部分によ
る圧力でシーリング材が隣のゴム弾性ストライプ
部分側に若干押しやられ、移動したシーリング材
により各ゴム弾性ストライプ部分が加圧圧縮され
て付勢され、これらゴム弾性ストライプ部分によ
り逆にシーリング材が加圧される。従つて、本発
明によれば、エンドブロツクの硬質ストライプ部
分とゴム弾性ストライプ部分の双方からシーリン
グ材が加圧されることになつて、各エンドブロツ
クとケーブルとの間をシーリング材にて十分に封
止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のメカニカルジヨイント型ケーブ
ル接続部の片側縦断面図、第２図は本発明に係る
メカニカルジヨイント型ケーブル接続部の片側部
分破断図、第３図は第２図に示すケーブル接続部
のエンドブロツク取付部分の平面図、第４図は第
３図の−線断面図、第５図は第３図の−
線断面図、第６図は第２図に示すケーブル接続部
で使用している締付型枠の平面図、第７図は第６
図の正面図、第８図は第７図の右側面図、第９図
は第２図に示すケーブル接続部で使用しているエ
ンドブロツクの平面図、第１０図は第９図の正面
図、第１１図は第９図のXI−XI線断面図、第１２
図は第１０図の右側面図、第１３図は第９図の底
面図である。 １……接続ケース、２……エンドブロツク、３
……ケーブル、４……シーリング材、８……締付
型枠、９……ナツト、２１ａ……硬質ストライプ
部分、２１ｂ……ゴム弾性ストライプ部分。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ケーブル接続ケースに対するケーブルの貫通
   部分が、前記ケーブルの外周にシーリング材を介
   して装着された複数割りのエンドブロツクで加圧
   封止されているメカニカルジヨイント型ケーブル
   接続部において、前記エンドブロツクの内面には
   前記ケーブルを横切る向きの硬質ストライプ部分
   とゴム弾性ストライプ部分が前記ケーブルの長手
   方向に交互に表われるように設けられていること
   を特徴とするメカニカルジヨイント型ケーブル接
   続部。