JPS6124018Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、本機に対して植付け装置を昇降用駆
動機構の操作に伴つて駆動昇降自在に装着してあ
る移植機で、詳しくは、植付け装置を対地下降さ
せたときには植付け部クラツチを入り作動させ、
かつ、圃場端部での機体旋回や路上走行のために
植付け装置を対地上昇させたときには植付け部ク
ラツチを入り作動させるように、植付け装置の昇
降を植付け部クラツチの入切作動とを連係させて
ある自動クラツチ操作機構付移植機に関する。

従来この種の自動クラツチ操作機構付移植機
は、例えば、実開昭51−30715号公報に記載され
ているように、植付け装置を昇降させるための入
為操作レバーの操作と植付け部クラツチの入切操
作とを可逆的に連繋させて、又は、例えば実開昭
52−99921号公報に記載されているように、植付
け装置のフロートの接地および浮上に伴なう接地
圧変化を利用して植付け部クラツチを自動的に入
切作動させるべく構成したものが存在するが、前
者によるときは、植付け装置を上昇操作すると同
時に植付け部クラツチが切り操作される反面、下
降操作すると同時にクラツチが入り操作されるの
で、植付け装置が上降途中において作動されると
いう問題があり、後者によるときは、植付け装置
を上昇操作しないにもかかわらず、泥面高さの変
動に伴うフロートの上下揺動によつて、植付け部
クラツチが入り切りされたり、植付け装置を上昇
操作しても、フロートが一定量下降揺動するまで
植付け部クラツチが切り操作されないという問題
があつた。

本考案は、上述の従来技術の有する問題を解決
して、植付け装置の昇降途中での作動を防止する
とともに、下降状態にある植付け装置の作動が確
実に行われるようにることを目的とする。

上記目的を達成するための本考案の特徴とする
構成は、冒記した自動クラツチ操作機構付移植機
において、前記植付け装置の植付け部クラツチに
対する切換操作具を入り操作側に付勢するととも
に、前記切換操作具と前記昇降用駆動機構に対す
る入為操作具とを、入為操作具の上昇操作に連動
して切換操作具が切り操作側に操作され、かつ、
入為操作具の下降操作に連動して切換操作具が入
り操作側へ復帰することを許容するように連繋具
を介して連動連結するとともに、前記切換操作具
の操作経路内に突入して切換操作具の入り操作側
への復帰を牽制する状態と前記操作経路外に退避
して前記切換操作具の自由な移動を許す状態とに
切換え自在な係止具と、植付け装置に揺動自在に
枢支されているフロートとを、フロートが接地状
態にあるときには係止具が操作経路内から引退
し、植付け装置の上昇に伴つてフロートが非接地
状態にあるときには係止具が切換操作具の操作経
路内に突入するように連動連結してある点にあ
り、かかる構成から次の作用効果を奏する。

すなわち、入為操作レバーの上昇操作とともに
植付け部クラツチの入り操作側に付勢されている
切換操作具が付勢力に抗して切り操作側に操作さ
れて、フロートの接地状態の如何にかかわらず植
付け装置の作動が停止され、植付け装置が上昇駆
動されるとともに、フロートが非接地状態になる
と牽制具が切換操作具の操作経路内に突入する。
そして、入為操作レバーで上昇状態にある植付け
装置を下降操作すると、切換操作具が入り操作側
に付勢されているものの、牽制具が切換え操作具
の入り操作側への復帰を阻止するので植付け部ク
ラツチは切り状態に保持されて植付け装置は作動
せず、植付け装置が下降してフロートが接地状態
になると牽制具が切換操作具の操作経路内から引
退し、切換操作具が入り操作側に復帰されて、植
付け装置が作動する。

従つて、植付け装置の昇降途中での植付け装置
の作動を防止できるとともに、下降状態にある植
付け装置は安定して作動されるに至つた。

これによつて、植付け装置の下降途中で植付け
装置が作動して浅植えになつたり、あるいは、植
付け装置上昇時、フロートが泥面から浮上するま
での間におけるフロートと植付け装置との相対離
間によつて浅植えになつたりすることがなく、苗
植付け不良を防止することができるに至つた。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
ると、乗用型本機１の後部に植付け装置２を、リ
ンク機構８を介して接地作業位置と対地浮上位置
との間で揺動昇降自在なように連設してある移植
機としての田植機であつて、前記植付け装置２
は、接地作業位置において、後方下方への苗送り
作用をもつ前上り傾斜姿勢の苗のせ台９を横方向
で往復移動させつつ、苗のせ台９傾斜下端と泥面
上を滑走するフロート６で整備された泥面との間
で苗植付け爪１６を循環作動させることにより、
苗のせ台９上の苗を植付け単位づつ取出して植付
けるべく構成してある。

前記フロート６は、上下揺動自在で、その先端
が下方に揺動する方向に付勢されてあるととも
に、植付け装置２の作業位置への下降に伴なう接
地により、付勢に抗して揺動すべく構成してあ
る。

前記本機１には、植付け装置２にリンク１１を
介して枢支連結し、油圧シリンダにより上下に揺
動駆動されることにより、植付け装置２を昇降さ
せるリフトアーム３（昇降用駆動機構）と、この
リフトアーム３に対する油圧シリンダ制御バルブ
を切換操作するための手動操作レバー４（入為操
作具）とを設けてある。

而して、前記植付け装置２に、揺動により入り
方向に作動付勢された植付け部クラツチ５を入り
切り作動させる切換レバー7a（切換操作具）と、
前記フロート６の上下揺動に連動して、揺動する
ことにより、フロート６が接地して付勢に抗した
揺動状態にあるとき、前記切換レバー７ａの揺動
作動経路外に位置にして、切換レバー７ａの揺動
作動を許し、かつ、フロート６が接地解除した付
勢揺動状態にあるとき、切換レバー７ａの揺動作
動経路に突入位置して、切換レバー７ａの切り位
置から入り位置への揺動作動を阻止するフロート
連動係止具７ｂとを設けて、植付け部クラツチ５
を付勢力に抗して切り作動位置に固定保持可能な
機構７（牽制機構）を構成するとともに、前記手
動操作レバー４と切換レバー７ａとの間に、手動
操作レバー４の上昇作動に伴なつて切換レバー７
ａをクラツチ切り位置に引つ張り揺動させる連繋
具としてのワイヤー１２を介装してある。

即ち、手動操作レバー４の上昇操作に連動して
植付け部クラツチ５を切り作動させ、かつ、植付
け装置２上昇に伴なうフロート連動係止具７ｂの
切換えレバー７ａへの係止により、その切り作動
状態を保持させるべく構成してあるとともに、手
動操作レバー４の下降操作に伴ないワイヤー２を
弛ませて、植付け装置２の駆動下降に伴なうフロ
ート６の接地検出（付勢に抗した揺動）により、
牽制機構７を解除して自動的にクラツチ５を入り
作動させるべく構成してある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る自動クラツチ操作機構付移
植機の実施例を示し、第１図、第２図は昇降作動
状態を示す要部の側面図である。 １……本機、２……植付け装置、３……昇降用
駆動機構、４……入為操作具、５……植付け部ク
ラツチ、６……フロート、７……牽制機構、７ａ
……切換操作具、１２……連繋具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本機１に対して植付け装置２を昇降用駆動機構
   ３の操作に伴つて駆動昇降自在に装着してある移
   植機において、前記植付け装置２の植付け部クラ
   ツチ５に対する切換操作具７ａを入り操作側に付
   勢するとともに、前記切換操作具７ａと前記昇降
   用駆動機構３に対する入為操作具４とを、入為操
   作具４の上昇操作に連動して切換操作具７ａが切
   り操作側に操作され、かつ、入為操作具４の下降
   操作に連動して切換操作具７ａが入り操作側へ復
   帰することを許容するように連繋具１２を介して
   連動連結するとともに、前記切換操作具７ａの操
   作経路内に突入して切換操作具７ａの入り操作側
   への復帰を牽制する状態と前記操作経路外に退避
   して前記切換操作具７ａの自由な移動を許す状態
   とに切換え自在な係止具７ｂと、植付け装置２に
   揺動自在に枢支されているフロート６とを、フロ
   ート６が接地状態にあるときには係止具７ｂが操
   作経路内から引退し、植付け装置２の上昇に伴つ
   てフロート６が非接地状態にあるときには係止具
   ７ｂが切換操作具７ａの操作経路内に突入するよ
   うに連動連結してあることを特徴とする自動クラ
   ツチ操作機構付多植機。