JPS6123594Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、嵌込み式の固定窓の構造に関する
ものである。

一般に「嵌めころし」と称する嵌込み式の固定
窓では、外側にシヤツタなどの手段を設けること
ができないので、カーテンなどで外光を遮断して
いる。また、この形式では、通風効果が得られな
い。

この考案は、上記事情にもとづいてなされたも
ので、シヤツター機能およびジヤロジー機能を兼
ね備えた汎用性の高い固定窓の構造を提供しよう
とするものである。

以下、この考案を図示の実施例にもとずいて具
体的に説明する。図において、符号１は窓枠であ
り、この窓枠１の両側縁１ａ間には、十字形断面
の窓部材２がその両端の軸２ａによつて枢支され
た状態で、上下に複数段配置されており、その十
字の先端を互いに密閉できるようになつている。

上記窓部材２は、軸２ａに十字形の取付け金具
３を具備しており、その取付け金具３の各取付け
ソケツト部分３ａには、透光板部分を構成するガ
ラス板４および非透光板部分を構成する鋼板５が
交互に配設されており、各ガラス板４および鋼板
５の先端にはゴムなどによりなるシール部材６お
よび７が取り付けられている。上記シール部材６
および７は互いに密接すると共に、両仕舞が完成
できるような形状に構成されている。

このような構成では、各窓部材２を軸２ａ回り
に回転して位置調整することによつて、 採光かつ通風の状態：各窓部材２の鋼板５を
屋外側で略45゜上方に傾け、各ガラス板４を通
して日射光を入光させるとともに、各窓部材２
間に形成された空隙を通して通風を行なう。

採光かつ遮風の状態：各窓部材２の鋼板５を
水平にして、垂直に並んだガラス板４を通じて
外じて外部の光を入光させ、かつ風を遮る。

遮光かつ通風の状態：各窓部材２の鋼板５を
屋外側で略45゜下方に向けて日射光を遮ぎると
ともに、各窓部材２間の空隙を通して通風を行
なう。

遮光かつ遮風の状態：各窓部材２の鋼板５を
全て垂直にして、板状に連続させ、遮光および
遮風を行なう。

以上のような各状態を無段階連続的に選択する
ことができ、望みの採光具合と望みの通風具合と
を両立した最も好適な状態を得ることができる。
したがつて、特に通風や遮光が要求される風呂場
等の場所に好適である。

また、本実施例では、各窓部材２が十字形断面
であるために、これらがどのような角度になつて
いても、板部分４，５のいずれかが屋内側に操作
容易に突き出ており、ここを指で動かして個々の
窓部材２を回転することができる。同時に、各窓
部材２は十字形であるために、常に軸２ａ回りの
釣りあいが保たれるので、各窓部材２を回転させ
る装置、および任意の回転位置に固定するための
固定機構が不必要で、構成が単純化できる利点を
有する。

なお、図の固定窓は複数の窓部材を上下に配設
したが、それらを左右に並べることもできる。

この考案は、以上詳述したように、透光板部分
と非透光板部分とを交互に配設した十字形断面の
窓部材を互いにその先端で密閉できるよう、複数
段、窓枠に対して枢支したので、採光できる窓の
機能と共に、シヤツタ機能およびジヤロジー機能
をあわせて達成でき、冬期、夏期における採光、
通風と共に、夜間における雨戸、シヤツタなどの
効果も得られるという実用上の利点が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す全体の斜視
図、第２図は採光状態の一部縦断した斜視図、第
３図はジヤロジー機能を示す一部縦断した斜視図
である。 １……窓枠、２……窓部材、４……ガラス板、
５……鋼板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 透光板部分と非透光板部分とを交互に配設した
   十字形断面の窓部材を互いにその先端で密閉でき
   るように複数段、窓枠に対して枢支したことを特
   徴とする固定窓の構造。