JP7211200B2 - 日射調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、日射調整装置に関する。
下記特許文献1には、布を用いて形成されたシェードを引出して、あるいは畳み込んで天窓からの採光を調節する天窓用ブラインドが示されている。
特開平7-300954号公報
上記特許文献1の天窓用ブラインドは、室内が直達日射によって照射されることを抑制するために用いる事ができる。しかし、例えばシェードの光透過率が高い場合、夏期における室内照度が過剰となる虞がある。一方で、シェードの光透過率が低い場合、冬期における室内照度が不足する虞がある。このため、年間を通じて適切な室内照度を確保することが難しい。
本発明は上記事実を考慮して、室内照度を調整し易い日射調整装置を提供することを目的とする。
請求項1の日射調整装置は、回転軸と、前記回転軸を回転可能に保持する保持機構と、前記回転軸の軸方向に沿って設けられると共に、放射状に突設された複数の板状のルーバー材と、を備え、前記ルーバー材は少なくとも1枚の光透過率が他の前記ルーバー材と異なると共に、太陽光の入射角に応じて回転制御可能である
請求項1の日射調整装置は、回転軸の軸方向に沿って、板状のルーバー材が放射状に設けられている。ルーバー材は、少なくとも1枚の光透過率が他のルーバー材と異なる。このため、回転軸を回転させることで、季節や天候に応じてルーバーの外側から内側への光透過率を調整し、室内照度を調整できる。
例えば日射量が多い夏期の光透過率を小さくし、日射量が少ない冬期の光透過率を大きくする。これにより年間を通じて適切な室内照度を確保することができる。
請求項2の日射調整装置は、請求項1に記載の日射調整装置において、前記保持機構には複数の前記回転軸が並列して保持され、前記回転軸は、前記ルーバー材が建物の窓材との間に空気層を形成するように配置されている。
請求項2の日射調整装置によると、ルーバー材と窓との間に空気層が形成される。これにより、室内空間の熱負荷を抑制できる。例えば夏期においてはこの空気層に集熱され、室内空間への日射熱の進入が抑制される。また、冬期においてはこの空気層が断熱層となり、室内空間の暖房負荷が低減される。
請求項3の日射調整装置は、請求項2に記載の日射調整装置において、前記窓材は天窓である。
請求項3の日射調整装置においては、窓材が天窓とされている。このため、鉛直窓と比較して強い直達日射が入射する。これにより、ルーバー材による照度調整効果と熱負荷抑制効果が発揮され易い。
請求項4の日射調整装置は、請求項1に記載の日射調整装置において、前記ルーバー材が3枚又は4枚設けられ、光透過率が低い前記ルーバー材に太陽光を照射する遮光モードと、光透過率が高い前記ルーバー材に太陽光を照射する透光モードと、を選択可能であり、前記ルーバー材は、前記遮光モード及び前記透光モードのそれぞれにおいて、太陽光の入射角に応じて回転制御可能である。
請求項5の日射調整装置は、請求項4に記載の日射調整装置において、前記ルーバー材は光透過率がすべて異なる3枚であり、光透過率が最も高い前記ルーバー材及び光透過率が最も低い前記ルーバー材に太陽光を照射する中間期モードをさらに選択可能である。
請求項6の日射調整装置は、請求項2に記載の日射調整装置において、前記ルーバー材は3枚であり、光透過率が最も低いルーバー材を鉛直上向きに配置する遮熱モードと、光透過率が最も低い前記ルーバー材を鉛直下向きに配置する集熱モードと、を選択することにより、室内の熱負荷調整が可能である。
本発明に係る日射調整装置によると、室内照度を調整し易い。
(A)は本発明の実施形態に係る日射調整装置を水平ブラインドとして利用した建物を示す立断図であり、(B)はバーチカルブラインドとして利用した建物を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る日射調整装置の要部を示す分解斜視図である。 (A)は本発明の実施形態に係る日射調整装置を遮光モードに設定した状態を示す立面図であり、(B)は(A)の状態から回転軸を回転させた状態を示す立面図であり、(C)は(B)の状態から回転軸を回転させた状態を示す立面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る日射調整装置を透光モードに設定した状態を示す立面図であり、(B)は(A)の状態から回転軸を回転させた状態を示す立面図であり、(C)は(B)の状態から回転軸を回転させた状態を示す立面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る日射調整装置を変形例に係る透光モードに設定した状態を示す立面図であり、(B)は(A)の状態から回転軸を回転させた状態を示す立面図であり、(C)は(B)の状態から回転軸を回転させた状態を示す立面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る日射調整装置を遮熱モードに設定した状態を示す立面図であり、(B)は(A)の部分拡大図であり、(C)は集熱モードに設定した状態を示す部分拡大図である。 (A)は本発明の実施形態に係る日射調整装置においてルーバー材の枚数を少なくした変形例を示す立面図であり、(B)は(A)の状態から回転軸を回転させた状態を示す立面図であり、(C)は(B)の状態から回転軸を回転させた状態を示す立面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る日射調整装置においてルーバー材の枚数を多くした変形例を示す立面図であり、(B)は(A)の状態から回転軸を回転させた状態を示す立面図であり、(C)は(B)の状態から回転軸を回転させた状態を示す立面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る日射調整装置において回転軸を2系統で回転させた場合のルーバー材の配置の例を示す立面図であり、(B)は回転軸を3系統で回転させた場合のルーバー材の配置の例を示す立面図である。
以下、本発明に係る日射調整装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。各図面において同一の符号を用いて示される構成要素は、同一の構成要素であることを意味する。なお、各図面において重複する構成及び符号については、説明を省略する場合がある。また、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<日射調整装置の配置>
本発明の実施形態に係る日射調整装置20は、図1(A)、(B)に示すように、建物10の開口部12において、窓材14の室内側(内側)に配置されるルーバー装置である。日射調整装置20は、上下方向に開口した開口部12Aを閉じる天窓14Aの他、横方向に開口した開口部12Bを閉じる鉛直窓14Bの室内側に配置することができる。なお、天窓14Aは鉛直方向に開口した開口部12Aだけでなく、例えば屋根の傾斜面に開口した開口部を閉じるものとしてもよい。
日射調整装置20のうち、日射調整装置20Aは、後述するルーバー材40の延設方向が横方向に沿う横ルーバー(水平ブラインド)であり、図1(B)に示す日射調整装置20Bは、ルーバー材40の延設方向が上下方向に沿う縦ルーバー(バーチカルブラインド)である。
横ルーバーである日射調整装置20Aは、図1(A)に示すように、太陽高度に応じて変化する太陽光の入射角θh(鉛直平面内の角度)に応じて日射を調整する装置である。一方、縦ルーバーである日射調整装置20Bは、図1(B)に示すように、太陽の方角に応じて変化する太陽光の入射角θd(水平面内の角度)に応じて日射を調整する装置である。
なお、本明細書において「太陽光の入射角」とは、日射調整装置20が設置された窓材14の延設方向と太陽光の入射方向が交わる角度のうち、鋭角側の角度を指すものとする。また、「太陽光」とは直達日射を示しており、散乱光は含まない。
また、以下の説明における日射調整装置20は、特に説明の無い限り、図1(A)に示す天窓14Aの室内側に配置された日射調整装置20Aの事を示すものとする。
<日射調整装置の構成>
図2に示すように、日射調整装置20は、回転軸22と、回転軸22を回転可能に保持する保持機構30と、回転軸22の軸方向に沿って設けられると共に、放射状に突設された複数の板状のルーバー材40と、を備えている。
(回転軸)
回転軸22は、軸方向がX方向に沿うように設けられた棒状の軸体である。また回転軸22は、Y方向に沿って並列に複数設けられている。このX方向及びY方向は、互いに略直交する方向であり、また、それぞれ同一の面内に配置される方向である。
回転軸22は、図5(B)、(C)に示すように、後述するルーバー材42、44、46の何れか1枚が窓材14の延設方向と略直交する方向に沿って配置された際に、他の2枚のルーバー材が近接するピッチで配置される。なお、「近接する」とは、接して配置される場合を含む。また、ルーバー材同士が互いに離間しており、ルーバー材の先端につけた召合せ部材(不図示)同士が接して配置されている場合を含む。
(保持機構)
保持機構30は、保持部材32と、回転ギア34と、ラック36と、を含んで形成されている。保持部材32は、開口部12(図1参照)の枠に沿って取り付けられる長尺部材である。保持部材32には、長手方向に沿って回転軸22の端部を保持する係止孔32Aが所定の間隔(回転軸22のピッチ)で形成されている。
回転ギア34は、回転軸22に対して相対回転できないように固定されている。ラック36は、複数の回転ギア34と同時に噛み合う十分な長さを備えており、図示しない動力源によって保持部材32の長手方向に沿って移動可能とされている。これにより、複数の回転軸22が同時に回転する。
(ルーバー材)
ルーバー材40は、長辺の一方が回転軸22に固定された短冊状(帯状)の板材であり、各回転軸22毎に複数枚ずつ固定されている。具体的には、各回転軸22には、それぞれ3枚のルーバー材42、44、46が固定されており、それぞれのルーバー材42、44、46における短辺が、回転軸22から放射状に配置されている。
より詳しくは、ルーバー材42、44、46は、回転軸22における軸周りの周方向に略120度ずつ離間して配置されている。ルーバー材42、44、46は、回転軸22の回転に同調して回転し、離間角度が維持される。なお、以下の説明においてルーバー材40はルーバー材42、44、46を総称するものとする。
ルーバー材42、44、46は、それぞれの光透過率が異なっている。ルーバー材42の光透過率が最も低く(一例として0%以上20%以下)、ルーバー材44の光透過率が次いで低く(一例として20%以上50%未満)ルーバー材46の光透過率が最も高い(一例として50%以上)。
なお、本実施形態における「光透過率」とは、可視光領域の光と、可視光領域より長い波長を持つ光との双方の光の透過率を指すものとする。但し、本発明の実施形態はこれに限らず、可視光領域のみの光の透過率を指すものとしてもよい。
ルーバー材40の光透過率は、ルーバー材40を形成する材料(例えばポリカーボネート等)自体の透明度を調整することで適宜変更することができる。あるいはルーバー材40をアルミなどで形成し、板厚方向に形成した貫通孔の大きさ又はピッチを調整することでルーバー材40の光透過率を変更することもできる。
<制御方法>
日射調整装置20においては、図示しない制御装置によって保持機構30を制御して、日射調整装置20が設置された室内空間の「照度調整」と「熱負荷調整」を行なうことができる。
(照度調整)
照度調整では、「遮光モード」、「透光モード」及び「中間期モード」を設定することができる。図3(A)~(C)には、遮光モードにおけるルーバー材40の動作の一例が示されており、図4(A)~(C)には、透光モードにおけるルーバー材40の動作の一例が示されている。
図3(A)~(C)に示す「遮光モード」においては、ルーバー材40によって、直達日射が室内に入射することを抑制すると共に、透過光による室内の照度を最大限「小さく」する。遮光モードは、例えば夏期の日中に室内が明るくなり過ぎることを抑制したり、一年を通じて日中に室内を暗くしたい場合等に設定される。
遮光モードでは、ルーバー材42、44に太陽光が照射されるように制御する。換言すると、遮光モードにおいては光透過率が最も高いルーバー材46に太陽光が照射されないように制御する。なお、ルーバー材46は、ルーバー材42、44を透過した透過光によって照射されてもよい。
具体的には、太陽光の入射角がθ1(θ1≒75°)未満の場合、図3(A)に示すようにルーバー材42を略水平方向に沿うように配置する。
また、太陽光の入射角がθ1以上θ2(θ2≒80°)未満の場合、図3(B)に示すように回転軸22を約15度回転させて、ルーバー材42とルーバー材44との間から日射が室内へ入射することを抑制する。
さらに、太陽光の入射角がθ2以上(かつθ3=90°以下)の場合、図3(C)に示すように回転軸22をさらに約15度回転させて、ルーバー材42とルーバー材44との間から日射が室内へ入射することを抑制する。
遮光モードでは、太陽光はルーバー材42、44を通過して室内へ入射する。例えばルーバー材42、44の光透過率をそれぞれ0%、20%とした場合、これらのルーバー材42、44を透過する太陽光の透過率は、ルーバー材42、44の面積割合[太陽光の入射方向の投影面積割合α:(1-α)、0<α<1]に応じて0%より大きく20%より小さい値[約X%、X=0×α+20×(1-α)]となる。
なお、ルーバー材42、44の透過率は、太陽光がルーバー材42、44の表面の法線方向に沿って入射する際に最も大きくなる。また、太陽光の入射角度がルーバー材42、44の表面に沿う程、透過率は小さくなる。このように、ルーバー材42、44の角度と太陽光の角度とを考慮して、透過率をより詳細に検討することもできる。
図4(A)~(C)に示す「透光モード」においては、ルーバー材40によって、直達日射が室内に入射することを抑制すると共に、透過光による室内の照度を最大限大きくする。透光モードは、例えば冬期の日中に室内が暗くなり過ぎることを抑制したり、一年を通じて日中に室内を明るくしたい場合等に設定される。
透光モードでは、ルーバー材44、46に太陽光が照射されるように制御する。換言すると、透光モードにおいては光透過率が最も低いルーバー材42に太陽光が照射されないように制御する。なお、ルーバー材42は、ルーバー材44、46を透過した透過光によって照射されてもよい。
透光モードにおけるルーバー材42、44、46の配置は、それぞれ遮光モードにおけるルーバー材46、42、44の配置に対応している。透光モードにおける回転軸22の動かし方は遮光モードと同様であり説明を省略する。
透光モードでは、太陽光はルーバー材44、46を通過して室内へ入射する。例えばルーバー材44、46の光透過率をそれぞれ20%、50%とした場合、これらのルーバー材44、46を透過する太陽光の透過率は、ルーバー材44、46の面積割合[太陽光の入射方向の投影面積割合β:(1-β)、0<β<1]に応じて20%より大きく50%より小さい値[約Y%、Y=20×β+50×(1-β)]となる。
なお、透光モードにおいて、ルーバー材44、46を透過する太陽光の透過率が、20%より大きく50%より小さい値(Y%)となることを説明したが、例えばルーバー材46を透過した透過光は、さらにルーバー材42に入射する。このため、ルーバー材42の光透過率に応じて、室内空間へ入射する太陽光の透過率はY%より低減される。
ルーバー材42の光透過率はルーバー材44、46と比較して小さいため、ルーバー材42の角度によっては、室内に所望の照度を得られない場合がある。このような場合は、例えば図5(A)~(C)に示すように、ルーバー材42の延設方向の角度が、太陽光の入射角と等しくなるように、回転軸22を常時回転させることもできる(無段階調整)。あるいは、室内に所望の照度を得られる程度に、回転軸22を回転させる頻度を調整することもできる。
図示は省略するが、「中間期モード」においては、ルーバー材40によって、直達日射が室内に入射することを抑制すると共に、「透光モード」では、例えば春期や秋期などの中間期において室内の照度が高すぎ、かつ、「遮光モード」では照度が低すぎる場合等に用いられる。なお、中間期モードも一年を通して用いる事ができる。
中間期モードでは、ルーバー材42、46に太陽光が照射されるように制御する。換言すると、中間期モードにおいては光透過率が二番目に低いルーバー材44に太陽光が照射されないように制御する。なお、ルーバー材44は、ルーバー材42、46を透過した透過光によって照射されてもよい。
(熱負荷調整)
図6(A)に示すように、開口部12において日射調整装置20は、窓材14から離間して配置されている。また、ルーバー材40は窓材14の略全面に亘って配置され、窓材14との間に空気層Vを形成している。
熱負荷調整においては、「遮熱モード」及び「集熱モード」を設定することができる。図6(A)、(B)には、遮熱モードにおけるルーバー材40の配置の一例が示されており、図6(C)には、集熱モードにおけるルーバー材40の配置の一例が示されている。
図6(B)に示す「遮熱モード」では、例えば夏期において室内照度を確保しつつ、空気層Vを熱溜まりとして利用し、室内の日射熱取得を抑制する。遮熱モードでは、最も光透過率の低いルーバー材42を鉛直方向上向きに配置する。これにより空気層Vの内部において日射が遮られるため、室内空間の熱取得を抑制できる。
一方、図6(C)に示す「集熱モード」では、例えば冬期において室内照度を確保しつつ、空気層Vを断熱層として利用し、コールドドラフトを抑制する。集熱モードでは、最も光透過率の低いルーバー材42を鉛直方向下向きに配置する。これにより遮熱モードと比較して空気層Vの内部において日射が遮られ難いため、室内空間の熱取得を促進できる。
なお、遮熱モード及び集熱モードにおいては、空気層Vに熱が溜められる。この熱は、デシカント空調機やデシカント式除湿器におけるデシカント材の再生や、給湯用熱源、暖房用熱源等として用いる事ができる。このように、溜められた熱を再利用する観点からは、ルーバー材42を明度の低い色彩(例えば黒色)として、蓄熱および放熱させることが好ましい。
一方、室内照度確保の観点からは、ルーバー材42を明度の高い色彩(例えば白色)として、太陽光を反射させ易くすることが好ましい。ルーバー材42の明度については、日射調整装置20が適用される場所に応じて、適宜選択することができる。
また、空気層Vに溜められた熱が空気層Vの外部へ排出される際に、ルーバー材44とルーバー材46との間の隙間等から空気層Vへ、室内の空気が流入する。例えば室内空間に吸気口を設けることで、空気層Vに溜められた熱を駆動力として空気を対流させる自然換気システムを構築することができる。
なお、日射調整装置20は、以上説明した熱負荷調整機能を備えていなくてもよい。すなわち、本発明に係る日射調整装置20は、少なくとも照度調整機能を備えていればよい。
<作用・効果>
本発明の実施形態に係る日射調整装置20は、図2に示すように、回転軸22の軸方向に沿って、板状のルーバー材40(ルーバー材42、44、46)が放射状に設けられている。ルーバー材42、44、46は、光透過率がそれぞれ異なる。このため、図3、図4、図5に示すように、回転軸22を回転させることで、季節や天候に応じて、ルーバー材の外側(窓側)から内側(室内側)への光透過率を調整し、室内照度を調整できる。
例えば図3を用いて説明したように日射量が多い夏期の光透過率を小さくし(遮光モード)、図4を用いて説明したように日射量が少ない冬期の光透過率を大きくする(透光モード)。これにより年間を通じて適切な室内照度を確保することができる。
また、日射調整装置20によると、図6に示すように、ルーバー材40と窓材14との間に空気層Vが形成されている。これにより、室内空間の熱負荷を抑制できる。例えば夏期においてはこの空気層Vに集熱され、室内空間への日射熱の進入が抑制される。また、冬期においてはこの空気層Vが断熱層となり、室内空間の暖房負荷が低減される。
また、図6に示した例においては、窓材14は天窓(天窓14A、図1(A)参照)とされている。このため、鉛直窓(鉛直窓14B、図1(A)参照)と比較して、太陽高度が高い時間帯の強い直達日射が入射する。これにより、ルーバー材40による照度調整効果と熱負荷抑制効果を発揮し易い。
なお、本発明の実施形態に係る日射調整装置20においては、図2に示すように、ルーバー材42、44、46の光透過率が全て異なるものとしたが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば3枚のルーバー材の光透過率のうち、1枚だけが他の2枚と異なるものとしてもよい。この場合、1枚だけ光透過率を高くしてもよいし、低くしてもよい。
また、日射調整装置20においては、図2に示すように、異なる回転軸22が同一のラック36によって回転させられている。すなわち、日射調整装置20は単一系統によって制御されている。このため、ルーバー材の配置を「遮光モード」、「透光モード」、「中間期モード」として、室内の照度を調整することができる。但し本発明の実施形態はこれに限らず、日射調整装置20は複数の系統によって制御してもよい。
例えば図9(A)には、互いに隣り合う回転軸22を異なる系統(2系統)で制御した場合のルーバー材42、44、46の配置例が示されている。互いに隣り合う回転軸22を異なる系統で制御することにより、図3等に示すように各ルーバー材の向きを揃えて配置できるほか、図9(A)に示すように各ルーバー材の向きを180度回転させて配置することもできる。これにより、透過光の見え方を調整したり照度調整の精度を向上させることができる。
また、例えば回転軸22を3系統以上で制御することにより、図9(B)に示すように、ルーバー材42、44、46の配置を不規則にすることができる。これにより日射調整装置20を室内から視認した見た目や透過光の光にムラを生じさせて意匠的な特徴とすることができる。
また、日射調整装置20においては、3枚のルーバー材42、44、46を回転軸22に固定しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。一例として、図7(A)~(C)に示すように、2枚のルーバー材52、54を回転軸22に放射状に固定してもよい。これらのルーバー材52、54はそれぞれ光透過率が異なるものとする。ルーバー材52、54はそれぞれ略直交するように配置されているが、30°、60°、120°、180°等、任意の角度とすることができる。
また別の一例として、図8(A)~(C)に示すように、4枚のルーバー材62、64、66、68を回転軸22に放射状に固定してもよい。この図に示したルーバー材62、64、66、68はそれぞれ光透過率が異なるが、少なくとも1枚の光透過率が他と異なればよい。
なお、ルーバー材62、64は、回転軸22の周方向に180°離隔して設置され、ルーバー材66、68は、ルーバー材62、64と90°離隔して設置されている。ルーバー材62、64は、ルーバー材66、68より光透過率が低い。これにより、図7(A)に示した透光モード及び図7(C)に示した遮光モードにおける光透過率の差を大きくすることができる。
このように、日射調整装置20において回転軸22に固定するルーバー材の枚数は特に制限されるものではなく、回転軸22に突設されるものであればよい。
また、日射調整装置20においては回転軸22が複数設けられているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば回転軸22を1つだけとすることができる。このような日射調整装置においても、複数のルーバー材の光透過率を一様としないことにより室内照度を調整することができる。
また、本実施形態においては、日射調整装置20を、図1(A)、(B)等に示すように、窓材14(天窓14A又は鉛直窓14B)の室内側(内側)に配置したが、本発明の実施形態はこれに限らない。すなわち、日射調整装置20は窓材14の室外側(外側)に配置してもよい。この場合、窓材14の室外側は屋外空間としてもよいし、部分的に屋外へ開放された半屋外空間としてもよい。日射調整装置20を窓材14の室外側に設けても、室内における照度調整機能(日射調整効果)を得ることができる。以上説明したように、本発明は様々な態様で実施することができる。
10 建物
14 窓材
14A 天窓(窓材)
14B 鉛直窓(窓材)
20 日射調整装置
20A 日射調整装置
20B 日射調整装置
22 回転軸
30 保持機構
40 ルーバー材
42 ルーバー材
44 ルーバー材
46 ルーバー材
52 ルーバー材
54 ルーバー材
62 ルーバー材
64 ルーバー材
66 ルーバー材
68 ルーバー材
V 空気層

Claims (6)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸を回転可能に保持する保持機構と、
    前記回転軸の軸方向に沿って設けられると共に、放射状に突設された複数の板状のルーバー材と、を備え、
    前記ルーバー材は少なくとも1枚の光透過率が他の前記ルーバー材と異なると共に、太陽光の入射角に応じて回転制御可能である、
    日射調整装置。
  2. 前記保持機構には複数の前記回転軸が並列して保持され、
    前記回転軸は、前記ルーバー材が建物の窓材との間に空気層を形成するように配置された、請求項1に記載の日射調整装置。
  3. 前記窓材は天窓である、請求項2に記載の日射調整装置。
  4. 前記ルーバー材が3枚又は4枚設けられ、
    光透過率が低い前記ルーバー材に太陽光を照射する遮光モードと、光透過率が高い前記ルーバー材に太陽光を照射する透光モードと、を選択可能であり、
    前記ルーバー材は、前記遮光モード及び前記透光モードのそれぞれにおいて、太陽光の入射角に応じて回転制御可能である、
    請求項1に記載の日射調整装置。
  5. 前記ルーバー材は光透過率がすべて異なる3枚であり、
    光透過率が最も高い前記ルーバー材及び光透過率が最も低い前記ルーバー材に太陽光を照射する中間期モードをさらに選択可能である、
    請求項4に記載の日射調整装置。
  6. 前記ルーバー材は3枚であり、
    光透過率が最も低いルーバー材を鉛直上向きに配置する遮熱モードと、光透過率が最も低い前記ルーバー材を鉛直下向きに配置する集熱モードと、を選択することにより、
    室内の熱負荷調整が可能である、
    請求項2に記載の日射調整装置。
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