JPS61235471A - 塗膜の均質な導電性塗料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 塗膜の均質な導電性塗料に関しこの明細書で述べる技術
内容は、物性を特定したカーボンブラックを用いること
により、導電性塗料塗膜の均質化を図ることについての
開発研究の成果を提案するものである。

（従来の技術） 導電性塗料は、一般にアセチレンブラックや副生力゛−
ボンブラックと、バインダー、溶剤、添加剤などから構
成される。

アセチレンブラックを配合した塗料は、アセチレンブラ
ックが水素や酸素などの不純物の吸着も少なく、高配合
可能なため、各種の産業界で多用されている。

しかしアセチレンブラックの１次粒径が４Ｑｎｍ程度で
あるため緻密な塗膜を得るには、限界があった。また、
副生カーボンブラックは中空シェル状で導電性塗料とし
て高導電性の発現は可能であるが、１次粒径が３Ｑｎｍ
程度と比較的大きいことに加え不純物も多く塗膜の均質
性に難点があった。

（発明が解決しようとする問題点） 塗膜の均質な導電性塗料を与えることがこの発明の目的
である。

（問題点を解決する為の手段） この発明は、１次粒径２５ｎＴ１１以下、比表面積１０
０〜５００ｍ２／ｇ　、塩酸吸液量２０〜４０ｃｃ１５
ｇのカーボンブラックと、バインダーを主成分とする塗
膜の均質な導電性塗料で嶋る。

本発明で用いる導電性塗料用のカーボンブラックは、従
来の導電性塗料用のカーボンブラックとは、全くその性
状を異にする。

すなわち透過型電子顕微鏡で拡大撮影された写真で測定
したカーボンブラックの１次粒径が２５ｒ＋＋ｎ以下、
カンタ−ソーブ（カンタータロム社製比表面積測定器）
に上る窒素吸着量で表わした比表面積が１００〜５００
ｍ’／ｇ　、　ＪＩＳ　Ｋ−１４６９の塩酸吸液量２０
〜４０ｃｃ１５ｇであって、従来の導電製塗料用カーボ
ンブラックに比して、１次粒径が小さく、比表面積が大
きく、またストラフチャーが非常に発達しており、しか
もアセチレンブラックと同様不純物が少ない物性を有し
ている。

（作　用） 物性値が上記の範囲を外れるものである場合には、良好
な導電性を示さず、また均質な塗膜が得られずこの発明
の目的に適合しない。

この発明による導電性塗料用のカーボンブラックは次の
ようにして得られる。

すなわちアセチレンガス又はアセチレンガスに、不飽和
炭化水素を添加した原料をとくに酸素ガスおよび水蒸気
との混合ガス流によって連続的に熱分解する。

この様な方法で得たアセチレンブラックは、１次流径２
５ｎｍ以下の粒径を持ち又その比表面積は１００〜５０
０ｍ”／ｇであり更に又ＪＩＳ　Ｋ−１４６９の塩酸吸
液量が２０〜４０ｃｃ１５ｇと吸液量の大きい性質を示
す。そして従来のアセチレンブラックと同様不純物が少
ない性質は、そのまま保持されている。

この特定アセチレンブラックの具体的な使用に当たって
は、樹脂やゴムなどのバインダー、溶剤と共に又は上記
以外の各種添加剤例えば分散剤、沈降防止剤、滑剤など
を添加しアトライター、サンドミル、ロールミル、ボー
ルミルなどで混合する。

このアセチレンブラックの配合割合については上記バイ
ンダー１００重量部に対し、１０〜１００重量部の割合
であることが好ましい。１０重量部未満では塗料の導電
性の向上効果が小さい一方、１００重量部を超えるとバ
インダーのもたらす塗膜の化学的、物理的安定性が得ら
れず強固な塗膜とならないし、又塗料の粘度が大きくな
るので作業性も悪くなる。

バインダーとしては、被着体の種類や乾燥条件に応じて
その種類を選定されなければならないが、速乾性のアク
リル樹脂、ビニル樹脂、ゴム系のものから２液型のアク
リル変性ポリウレタン樹脂、エポキシポリアミド樹脂、
シリコーンゴムなどが使われる。

溶剤は、バインダーの種類に応じて樹脂の溶解性のある
ものが選定される。貧溶解性のものはバインダーの凝集
までひき起こし、導電性に悪い影響を与える。

従って、これらのことを配慮すると、トルエン、キシレ
ン、ブタノール、メチルエチルケトン、メチル−イソブ
チルケトン、シクロヘキサンなどの溶剤が使用可能であ
る。

ここに言う迄もなく塗料の塗布作業性の点を配慮して溶
剤添加量を決定する必要がある。

添加剤としてはフィラーの分散性を良くする分散剤には
、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石
鹸、大豆レシチン等が使われる。

（実施例） カーボンブラックの製造 使用したアセチレンガス熱分解炉は、竪型の全長２．４
ｍ、内径０．４ｍ、排出口の径０．２５１＋１．炉内頂
部から０．３ｍ迄の内壁が水冷ジャケットによって構成
され、他の内壁が耐火レンガで構築されている。

熱分解炉温度を８００℃以上に保持するため、−酸化炭
素１ＯＮｍ３／Ｈ、空気６ＯＮｍ３／Ｈ供給して燃焼さ
せたところ８５０℃となった。この熱分解炉によって熱
分解炉頂部中央に設けた２重管ノズル中央から、酸素８
．３８ｍ’／Ｈと４．０Ｋｇ／ｃｍ”　テ飽和さレタ水
蒸気（温度１５０℃）８．３Ｎｍ３／Ｈの混合ガス１６
．６Ｎｍ３／Ｈを供給し、２重管ノズルの外側環状部か
らアセチレンガスを１８Ｎｍ’／Ｈ供給し、アセチレン
ガス、酸素、水蒸気を反応せしめ、次いで常法に従い生
成したアセチレンブラックを冷却捕集した。

アセチレンガスの熱分解炉への供給線速度は、５、９ｍ
／ｓであり、酸素と水蒸気の混合ガスの供給線速度は６
９．７ｍ／ｓである。アセチレンガスに対する酸素、水
蒸気のモル比は各々０．４６であり、水蒸気に対する酸
素のモル比は１．０である。得られたアセチレンブラッ
クの平均粒径１２ｎｍ（比表面積３２０ｍ’／ｇ）のも
のをタイプ１１平均粒径１０ｎｍ（比表面積３８０ｍ２
／ｇ）のものをタイプ■とした。

比較例のカーボンブラックとして、市販アセチレンブラ
ック（電気化学工業■製）、副生カーボンブラック（商
品名［ケッチェンＢＣＪ日本ＢＣ■製）を用いた。

これらのカーボンブラックの物性をこの発明のタイプＩ
および■のそれと対比して表１に示す。

表１中、物性値の測定法は次のとおりである。

平均粒径：１次粒子の平均粒径を電子顕微鏡を用いて測
定した。

比表面積：カンタソープ法（窒素ガス使用）によった。

塩酸吸液量：ＪＩＳ　Ｋ　１４６９によった。

灰　　　分：ＪＩＳ　Ｋ　１４６９によった。

金属不純物含有量二金属不純物を塩酸で抽出し蒸発乾固
したものを原子吸光分 析にて定量した。

基材ポリマーの製造 メタクリル酸メチル（注文化学■製）１８重量部、スチ
レン（電気化学工業■製）２０重量部、アクリル酸ブチ
ル（三菱油化■製）５２重量部、アクリル酸（三菱油化
■）１０重量部、トルエン（三井コークス■製）１００
重量部、ｎ−ブタノール（協和油化■製）１００重量部
の混合物にアゾビスイソブチロニトリル（大塚化学■製
商品名ｒＡ−ＢＭＪ　’）１重量部を加え、窒素雰囲気
中８０℃で５時間、加熱下に反応させて重合反応を完結
した（単量体の反応率９９％）。

導電性塗料の製造 表２に示す配合にて、ボールミルで２４時間混合し導電
性塗料を製造した。

次にこの塗料を射出成型機（東芝ｌ５−４５型成型機）
によって得られた１００ｍｍ　ＸＩＱＱｍＸ　２ｍｍ（
縦Ｘ横Ｘ厚み）のＡＢＳ製平板（電気化学工業■、商品
名ｒＧＲ−４０００）　ｊ　）にドクターブレードで厚
み５０μｍの塗膜を形成し、その後２４時間自然乾燥し
、この塗膜の性能を評価した。

塗膜の評価法は次のとおりである。

（１）塗料の粘度＝Ｂ型粘度計による。

（２）体積固有抵抗：寸法１００　Ｘ４０　ｘＱ、０５
＋ｎｍ（１！　ｘＳＸＷ）の塗面についてマルチメータ
ー（タケダ理研＠）でその抵抗を測定した。尚体積固有
抵抗は次式により算出した。

！ 但し、Ｒｖ：体積固有抵抗Ω−ｃｍ Ｒ：抵抗値Ω （３）密　着　性 （イ）供試体の作成 塗料を１００　Ｘ１００　Ｘ　２ｍｍ　（縦Ｘ＊Ｘ厚み
）のへ８Ｓ樹脂製平板（電気化学工業■製商品名ｒＧＲ
−４０００Ｊ　）に５０μｍの厚みニトクターフレード
で塗布したものを２４時間自然乾燥し供試体とした。

（ロ）測定 ＪＩＳ　Ｋ−５４００（塗料の一般試験方法）６．１５
基盤目試験に準じてｌＸ１ｍｍ角の切傷を付は塗膜の剥
離の程度を調べ、１００個中の剥離する個数にて密着性
を評価した。

（４）塗膜の光沢 塗膜の光沢は、デジタル変角光沢針（スガ試験機■、ｕ
ＧＶ−５０）にて、入射角６０°、受光角６０°で測定
した。

（発明の効果） 以上詳細に説明した様に特定のカーボンブラックを使用
することにより、従来のカーボンブラックで得られてい
たのと同等の導電性が得られしかも従来のカーボンブラ
ックでは困難であった塗膜の密着性を著しく改善すると
ともに塗膜の光沢が良く従って均質な導電性塗料として
優れている。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、１次粒径２５ｎｍ以下、比表面積１００〜５００ｍ
   ＾２／ｇ塩酸吸液量２０〜４０ｃｃ／５ｇのカーボンブ
   ラックと、バインダーを主成分とする、塗膜の均質な導
   電性塗料。