JPS61232380A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、ディーゼルエンジンに使用される燃料噴射
ポンプに関するものである。

（従来の技術） この種の燃料噴射ポンプとして、例えば実開昭５７−８
３６０号公報に示されているように、ポンプ本体内のプ
ランジャに噴射量調節部材を介してコントロールロッド
を連結し、このコントロールロッドを動かしてプランジ
ャとこのプランジャに外嵌された制御スリーブとの周方
向の相対位置を変えて噴射量を調節すると共に、偏心ピ
ンを有する連結部材を前記制御スリーブに連結し、この
制御スリーブを上下方向に動かして噴射タイミングを調
節するようにしたものは公知となっている。

（発明が解決しようする問題点） しかしながら、従来においては、前記コントロールロッ
ドと連結部材とは、ポンプ本体の両側の側面に設けるよ
うにしであるので、コントロールロッドと連結部材とに
それぞれ接続されるリンク装置も噴射ポンプを挟んで両
側に設けなければならず、かかるリンク装置を設けるた
めに噴射ポンプが装着されるエンジン廻りが大型化し、
また、エンジンに噴射ポンプを取付る場合にリンク接続
を噴射ポンプの両側で行わなければならず、その作業が
面倒であるという問題点があった。

そこで、この発明は、上述したように噴射量と噴射タイ
ミングとを調節する部材がポンプ本体の両側にあること
に起因する従来の問題点を解消し、エンジン廻りをコン
パクトにし、且つ容易にリンク装置を接続することがで
きる燃料噴射ポンプを提供することを課題としている。

（問題点を解決するための手段） しかして、この考案の要旨とするところは、ポンプ本体
と、このポンプ本体内で往復動するプランジャと、この
プランジャに係合する噴射量調節部材と、前記プランジ
ャに外嵌された制御スリーブとを有し、前記噴射量調節
部材を回動させて前記プランジャと制御スリーブとの周
方向の相対位置を変えて噴射量を調節すると共に、前記
制御スリーブを上下動させて前記プランジャと制御スリ
ーブとの軸方向の相対位置を変えて噴射タイミングを調
節する燃料噴射ポンプにおいて、前記ポンプ本体の同一
の外側面に第１の案内溝と第２の案内溝とを形成し、第
１の案内溝には前記噴射量調節部材に連結される第１の
コントロールロッドを、第２の案内溝には前記制御スリ
ーブに連結される第２のコントロールロッドをそれぞれ
摺動自在に挿入したことにある。

（作用） したがって、ポンプ本体の同一外側面に噴射量を調節す
るための第１のコントロールロッドと噴射タイミングを
調節するための第２のコントロールロッドが位置するの
で、この第１及び第２のコントロールロッドに連結され
るリンク装置はポンプ本体の一方にまとめることができ
、そのため、上記課題を達成することができるものであ
る。

（実施例） 第１図乃至第４図において、燃料噴射ポンプはディーゼ
ルエンジンの本体に直接装着される例えば３気筒のもの
で、例えばアルミニウムダイカスト製のポンプ本体１を
有し、このポンプ本体１は、フランジ部１ａが形成され
、このフランジ部１ａの下部がエンジン本体内に挿入さ
れるようになっている。また、このポンプ本体１にはア
センブリ挿入孔２が縦方向に３個形成され、それぞれの
アセンブリ挿入孔２の上部にはプランジャバレル３が挿
入されている。このプランジャバレル３は例えば焼入れ
鋼を素材とし、上部バレル３ａと下部バレル３ｂとがそ
れぞれの端部で溶接等により接合されて構成されている
。また、上部バレル３ａの上端は取付プレート４がかし
め等により接合され、この取付プレート４が取付ボルト
５を介してポンプ本体１の上面に固定されており、プラ
ンジャバレル３をポンプ本体１に吊り下げる形としであ
る。

前記ポンプ本体１は、その下部の両外側面が先端に向か
って徐々に細くなるように、例えば２６の角度をもって
テーパ状に形成されている。これは、後述するようにポ
ンプ本体をダイカストで製作する場合にその型抜きを容
易にするためである。

上部バレル３ａ及び下部バレル３ｂのそれぞれには、上
部バレル３ａに形成された凹部６を挟んでプランジャ挿
入孔７ａ、７ｂが同一軸線上に形成され、このプランジ
ャ挿入孔？ａ、７ｂにプランジャ８が摺動自在に挿入さ
れている。このプランジャ８の上方には燃料圧室９が設
けられ、この燃料圧室９は、プランジャ挿入孔７ａ、プ
ランジャ８、弁座体１０及び送出弁１１に囲まれて構成
されている。弁座体１０は、上部バレル３ａと該上部バ
レル３ａにねじ止めされた弁ホルダ１２との間に挟まれ
、この弁座体１０に送出弁１１が着座している。送出弁
１１は、弁ホルダ１２との間に弾装された弁ばね１３に
押圧されており、燃料圧室９の圧力が上昇すると弁ばね
１３に抗してリフトし、弁ホルダ１２の上端に形成され
た吐出孔１４から燃料を吐出するようになつ２ている。

また、プランジャ８の下端は下部ばね受け１５に係合し
ていると共に、シム１６を介してタペット１７に当接し
ている。このタペット１７は、ローラ１８を保持してお
り、このローラ１８が図示しないカムに当接し、エンジ
ンからの駆動力を受けるようになっている。

戻しばね１９は、下部ばね受け１５と上部ばね受け２０
との間に弾装され、上部ばね受け２０は下部バレル３ｂ
の下端に当接しており、この戻しばね１９によりプラン
ジャ８に戻し力が作用するようになっている。

噴射量調節部材２１は、下部バレル３ｂの下部とプラン
ジャ８の中央部分とを囲む形で回動自在に設けられ、プ
ランジャ８に形成されたフェース部８ａに軸方向の移動
のみを許すよう係合している。また、この噴射量調節部
材２１のフランジ状の上部にはポール状の第１の突起２
２が固定され、この第１の突起２２に第１のコントロー
ルロッド２３が連結されている。この第１のコントロー
ルロッド２３は、ポンプ本体１の一つの外側面でプラン
ジャ８と直交する方向に形成された第１の案内溝２４に
摺動自在に挿入されている。この第１の案内溝２４には
、前記アセンブリ挿入孔２に通じる第１の通孔２５が形
成され、この第１の通孔２５を介して第１のコントロー
ルロッド２３と一体のフォーク部２６がアセンブリ挿入
孔２に突出し、このフォーク部２６に第１の突起２２が
挟まれる形で係合している。したがって、第１のコント
ロールロッド２３を第１の案内溝２４に沿って摺動する
と、噴射量調節部材２１を介してプランジャ８が回動す
る。

制御スリーブ２７は、燃料溜り室２８でプランジャ８に
摺動自在に外嵌されている。燃料溜り室２８は、−面を
除いて上部バレル３ａの凹部６に囲まれて構成されてい
ると共に、ポンプ本体１に形成された燃料入口と燃料戻
り口（図示せず）に接続されている。また、制御スリー
ブ２７は、該制御スリーブ２７の外周に軸方向の縦溝２
９と周方向の横溝３０とが形成され、縦溝２９には上部
バレル３ａに固定された案内ピン３１が、横溝３０には
後述する連結部材３２の偏心ピン３３がそれぞれ係合し
て、上下方向及び周方向の位置が決定されている。

プランジャ８には、一端が燃料圧室９に開口する縦孔３
４と、この縦孔３４に接続され、且つプランジャ８の側
面に開口する第１及び第２の横孔３５．３６と、該第１
及び第２の横孔３５，３６の開口部を接続する傾斜溝３
７とが形成されている。下方に位置する第１の横孔３５
は、噴射始めのタイミングを設定するためのもので、プ
ランジャ８が上昇して該第１の横孔３５を制御スリーブ
２８が閉じる時が噴射始めとなる。また、第２の横孔３
６は、無噴射状態を実現するためのもので、制御スリー
ブ２７に形成さ、れたカットオフボート３８との関係に
おいて、プランジャ８を回動して第２の横孔３６とカッ
トオフボート３８とが同一平面上にあるようにした場合
に、プランジャ８が上昇して第１の横孔３５を制御スリ
ーブ２７が閉じると同時に第２の横孔３６とカットオフ
ボート３８とを連通させ、無噴射状態とするようになっ
ている。

尚、カットオフボート３８は、焼入れ鋼から成る上部バ
レル３ａの凹部６の内面に向けて開口している。したが
って、このカットオフボート３８から燃料溜り室２６に
戻る燃料は上部バレル３ａに当たり、アルミニウムダイ
カスト製のポンプ本体１に直接光たるのを防止すること
ができ、耐久性が向上するようにしである。

前記第１の案内溝２５が形成されたのと同一のポンプ本
体１の外側面には、第２の案内溝３９が第１の案内溝２
５と平行に、形成され、この第２の案内溝３９に第２の
コントロールロッド４０が摺動自在に挿入されている。

このコントロールロッド４０は、各気筒に対応して切欠
き部４０ａが形成され、この切欠き部４０ａに連結部材
３２に固定されたボール状の第２の突起４１が係合して
いる。

連結部材３２は、ポンプ本体１に形成された第２の通孔
４７に回動自在に挿入されていると共に、両側に偏心ピ
ン３３と第２の突起４１とが偏心して設けられ、前述し
たように、偏心ピン３３は制御スリーブ２７の横溝３０
に、第２の突起４１は第２のコントロールロッド４０の
切欠き部４０　ａにそれぞれ係合している。したがって
、第２のコントロールロッド４０を第２の案内溝３９に
沿って摺動すると、連結部材３２が回動し、制御スリー
ブ２７が上下動する。

前記第１及び第２のコントロールロッド２３゜４０は、
ポンプ本体１に固定された押えプレート４２によりその
表面が押さえられている。この押えプレート４２には、
第１の長円４３と第２の長円４４とがそれぞれ第１及び
第２のコントロールロッド２３，４０の摺動方向に沿っ
て形成され、該長円４３．４４のそれぞれに第１及び第
２のコントロールロッド２３．４０に突設された腕部４
５゜４６が挿入され、第１及び第２のコントロールロッ
ド２３．４０の移動範囲を規制するようになっている。

そして、腕部４５．４６にそれぞれリンク装置の一端が
連結され、手動又はアクチュエータによりコントロール
ロッド２３．４０が動かされるものである。

上記構成において、第１図に示す状態から図示しないカ
ムを介してエンジンからの上方への力をローラ１８が受
けると、プランジャ８が下部ばね受け１５、シム１６、
タペット１７及びローラ１８と共に戻しばね１９に抗し
て上昇する。しかし、この場合は、未だプランジャ８の
第１の横孔３５が燃料溜り室２８に開口し、燃料圧室９
と燃料溜り室２８とがプランジャ８の縦孔３４と第１の
横孔３５を介して連通しているので、燃料圧室９の圧力
が上昇せず、送出弁１１は閉じたままで燃料は圧送され
ない。

さらにプランジャ８が上昇すると、プランジャ８の第１
の横孔３５が制御スリーブ２７により閉じられ、燃料圧
室９と燃料溜り室２８との連通が遮断され、燃料圧室９
の燃料の圧力が上昇し、送出弁１１が弁ばね１３に抗し
て開かれ、燃料圧室９の燃料が吐出口１４から吐出され
始めるようになり、この時が噴射始めであり、この噴射
始めまでのプランジャ８のリフト量がプリストロークで
ある。

さらにプランジャ８が上昇すると、ついにはプランジャ
８の傾斜溝３７が制御スリーブ２７のカットオフボート
３８にかかつて燃料圧室９と燃料溜り室２８とがプラン
ジャ８の縦孔３４、第１の横孔３５及び傾斜溝３７並び
に制御スリーブ２７のカットオフボート３８を介して連
通し、プランジャ８の上昇に対して燃料圧室９の燃料が
燃料溜り室２８へ逃げるようになるので、燃料圧室９の
圧力が低下し、送出弁１１が閉じるようになり、この時
が噴射路りであり、噴射始めから噴射路りまでのプラン
ジャ８のリフト量が有効ストロークである。

そして、プランジャ８の上昇行程が終了して下降行程に
入ると、燃料圧室９の圧力がさらに低下し、プランジャ
８の第１の横孔３５が燃料溜り室２８に開口することで
燃料溜り室２８の燃料が燃料圧室９に吸入され、燃料溜
り室２８の不足分が燃料入口から燃料溜り室２８に送ら
れ、再び元の状態に戻る。

噴射量の調節は、第１のコントロールロッド２３を動か
すことにより行う。このコントロールロッド２３を動か
すと、該コントロールロッド２３のフォーク部２６に噴
射量調節部材２１の第１の突起２２が係合しているので
、噴射！調節部材２１が回動し、さらにこの噴射量調節
部材２１にプランジャ８のフェース部８ａが係合してい
るので、プランジャ８が回動し、プランジャ８と制御ス
リーブ１０との週方向の相対位置が変わる。このため、
プランジャ８の傾斜溝３５が制御スリーブ２７のカット
オフボート３６と整合する位置が変化し、有効ストロー
クが変わって噴射量が調節されるものである。

噴射タイミングの調節は、第２のコントロールロッド４
０を動かすことにより行われる。このコントロールロッ
ド４０を動かすと、該コントロールロッド４０の切欠き
部４０ａが連結部材３２の第２の突起４１に係合してい
るので、連結部材３２が回動し、この連結部材３２の偏
心ピン３３が制御スリーブ２７の横溝３０に係合してい
るので、制御スリーブ２７が上下に変位する。したがっ
て、プランジャ８が下死点にあるときの制御スリーブ２
７の下端とプランジャ８の第１の横孔３５との距離、即
ち、プリストロークが変化して噴射タイミングが調節さ
れるものである。

第５図において、上述したポンプ本体１の製造方法につ
いて説明すると、ポンプ本体１の上部及び下部の形状に
対応した上型５０と下型５１とをそれぞれの上下面で合
わせ、下型５１に横方向摺動中子５２を挿入する。この
横方向摺動中子５２の先端は、前記第１の案内溝２４及
び第２の案内溝３９に対応した形状を有する。また、上
型５０と下型５１との上下に縦方向摺動中子５３．５４
を挿入する。該縦方向摺動中子５３．５４は前記アセン
ブリ挿入孔２に対応した形状を有する。そして、かかる
型内にアルミニウム合金の溶湯を流込み、加圧下で鋳造
し、その後切削等の仕上げを行い、ポンプ本体１とする
ものである。

（発明の効果） 以上述べたように、この発明によれば、ポンプ本体の一
つの外側面に２つの案内溝を形成し、それぞれにコント
ロールロッドを摺動自在に挿入し、噴射量と噴射タイミ
ングを調節する部材に連結するようにしたので、噴射量
と噴射タイミングを調節するためにコントロールロッド
に連結するリンク装置をポンプ本体の一方側にまとめる
ことができ、エンジン廻りをコンパクトにすることがで
きると共に、リンク装置の接続作業を容易にすることが
できる。また、コントロールロッドを案内するための２
つの案内溝をポンプ本体の一つの外側面に形成すればよ
いので、ポンプ本体の製造を容易にすることができる等
の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例における燃料噴射ポンプを
示す断面図、第２図は同上の燃料噴射ポンプの側面図、
第３図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第４図は第１図のＢ
−Ｂ線断面図、第５図は同上に用いたポンプ本体を製造
するための型を示す断面図である。 １・・・ポンプ本体、８・・・プランジャ、２１・・・
噴射量調節部材、２３・・・第１のコントロールロッド
、２４・・・第１の案内溝、２７・・・制御スリーブ、
３２・・・連結部材、３３・・・偏心ピン、３９・・・
第２の案内溝、４０・・・第２のコントロールロッド。 第３図 第４図 第５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ポンプ本体と、このポンプ本体内で往復動するプラ
   ンジャと、このプランジャに係合する噴射量調節部材と
   、前記プランジャに外嵌された制御スリーブとを有し、
   前記噴射量調節部材を回動させて前記プランジャと制御
   スリーブとの周方向の相対位置を変えて噴射量を調節す
   ると共に、前記制御スリーブを上下動させて前記プラン
   ジャと制御スリーブとの軸方向の相対位置を変えて噴射
   タイミングを調節する燃料噴射ポンプにおいて、前記ポ
   ンプ本体の同一の外側面に第１の案内溝と第２の案内溝
   とを形成し、第１の案内溝には前記噴射量調節部材に連
   結される第１のコントロールロッドを、第２の案内溝に
   は前記制御スリーブに連結される第２のコントロールロ
   ッドをそれぞれ摺動自在に挿入したことを特徴とする燃
   料噴射ポンプ。 ２、第１の案内溝と第２の案内溝は平行に形成されてい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載燃料噴射
   ポンプ。 ３、制御スリーブと第２のコントロールロッドとは連結
   部材を介して連結され、この連結部材はポンプ本体に回
   動自在に支持され、且つ制御スリーブに係合する偏心ピ
   ンを有することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   の燃料噴射ポンプ。