JPS6122560Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗い場付浴槽に関するものである。

ドア用開口部を除き、洗い場と一体に腰壁を形
成し一隅に浴槽を一体又は一体的に設けた洗い場
付浴槽は防水性に優れているという理由から従来
よりホテル、マンシヨン等に多く賞用されてい
る。

しかし、これらの洗い場付浴槽の材料としては
F.R.P（ガラス繊維強化プラスチツクス）等の合
成樹脂が好んで使用されているため腰壁を床面と
一体成形した場合強度が弱くべこつく等の欠点が
あつた。これを改善せんがため腰壁の裏面に木桟
等を接着して補強していたが加工費及び材料費が
割高になるという欠点を有するものであつた。ま
た、洗い場廻りの腰壁が高く全体的に擂鉢状に深
く形成されているため成形型より脱型し難いもの
であつた。さらに、入浴中腰壁が平担で且つ外観
上変化に乏しいので圧迫感を与える欠点を有する
ものであつた。

本考案は上記欠点を解決するためになされたも
のであり、強度を有し且つ外観上変化に富みしか
も脱型容易な腰壁を有する洗い場付浴槽を安価に
提供せんことを目的としたものであり、その要旨
とするところはドア用開口部を除く腰壁の高さ中
間部に横方向の段差部を一体に設けたことにあ
る。

本考案の実施例を第１図、第２図に基き以下説
明する。

１０は、洗い場１、腰壁２、浴槽嵌着部４及び
壁パネル載置部５を一体にF.R.P等の合成樹脂に
より形成し浴槽嵌着部４に開口（図示せず）を設
けて浴槽８を嵌着させた洗い場付浴槽である。６
はドア開口部、７はカウンターである。３は、腰
壁２の高さ略中間部に設けられドア開口部７を除
く全周４面に亘つて洗い場１と略平行に連続して
形成された段差部である。段差部３は第２図に示
すごとく、段差部下方の腰壁２の垂直線に対する
角度αは段差部上方の腰壁２の垂直線に対する角
度βより大きい角度に形成させている。（α＞
β） 尚、上記実施例では浴槽を別体品として浴槽嵌
着部４に設けた開口に嵌着させた構成としている
が上記実施例に限定されることなく洗い場と一体
に形成させた構成としてもよい。

従つて、本考案は床面より一体に立上る腰壁を
有する洗い場付浴槽において、ドア用開口部を除
く腰壁の高さ中間部に横方向の段差部を一体に設
けれ構成としたので下記の効果を奏するものであ
る。

１ 段差部が補強リブの効果を果すので腰壁がべ
こつく等の強度上の問題が解消され、木桟等に
よる補強が不必要となり材料費及び加工費が低
減できるとともに安価に提供でき得る。

２ 擂鉢状の腰壁が段差部によつて上方部、下方
部に分れるので、実質上略半分の深さのものを
脱型するのと同一条件で脱型できるので脱型が
容易になる。また、段差部下方の腰壁の垂直線
に対する勾配を段差部上方の腰壁の垂直線に対
する勾配より急にすることにより更に脱型が容
易になつた。

３ 腰壁の略中央に段差部を形成させたので、平
面に変化ができ且つ腰壁の深さが浅く感じられ
浴室内での圧迫感はなくなつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す斜視図、第２図
は本考案の腰壁の断面図である。 符号の説明、１……洗い場、２……腰壁、３…
…段差部、４……浴槽嵌着部、５……壁パネル載
置部、６……ドア用開口部、７……カウンター、
８……浴槽、１０……洗い場付浴槽、α，β……
勾配。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 床面より一体に立上る腰壁を有する洗い場付
   浴槽において、ドア用開口部を除く腰壁の高さ
   中間部に横方向の段差部を一体に設けたことを
   特徴とする洗い場付浴槽。 ２ 段差部が床面と平行で且つ開口部を除いて連
   続に形成されたものであり、段差部より下方の
   腰壁と上方の腰壁とが垂直線に対して勾配を有
   し、前者の勾配が後者の勾配と同一勾配かまた
   は急勾配であることを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の洗い場付浴槽。