JPS6122353B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はたとえば現金自動支払機の伝票発行装
置に関する。

この種の伝票発行装置は長い紙葉にプリントし
規定の長さに切断して伝票を発行するようになつ
ているが、この装置においてはスプロケツトなど
からなるプリント搬送路内でエンボスプリント装
置、印字装置でそれぞれプリントを行つた後、カ
ツター装置において切断し、しかるのちローラ、
無端ベルトなどで構成された受渡し搬送路で搬送
しさらにひねり部でひねつてローラ、無端ベルト
で構成された放出搬送路を通過させて放出させる
ようになつている。

また、上記プリント搬送路においては印字送り
が行なえるように低速で間欠送りをしなければな
らず、また、放出搬送路においては伝票放出時間
を短縮するためにその送り速度が高速化されてい
る。

したがつて、プリント搬送路と放出搬送路との
搬送スピードが著しく異なり、受渡し搬送路にお
いて切断されるまでは伝票に力を与えないように
しなければならない。

そこで、従来においては伝票の規定の長さにほ
ぼ等しいフリーな部分を設け、このフリー部分に
伝票を通すことにより、伝票が切断されるまでは
伝票に力を与えないようにしていた。

しかしながら、フリー部分を設けると、装置が
縦長となり大形化してしまうとともに伝票の長さ
寸法を変更しようとしてもフリー部分を必要とす
るため自由に変更できないといつた不都合があつ
た。

本発明は上記事情に着目してなされたもので、
その目的とするところは、フリー部分を必要とす
ることなくプリント搬送時には遅速、放出時には
高速で伝票を搬送できるようにした伝票発行装置
を提供しようとするものである。

以下、本発明の一実施例を図面にもとずいて説
明する。図中１は伝票発行装置内に設けられた収
容箱で、この収容箱内には２枚重ねの長い感圧紙
Ｐが収容されている。前記感圧紙Ｐは第１スプロ
ケツト２、第２スプロケツト３、タイミンベルト
４で構成された第１搬送路５に引出されて搬送さ
れ２枚重ねの上側一枚は第３スプロケツト６に掛
けられて巻取装置７で控えジヤーナルとして巻取
られるようになつている。また、２枚重ねの下側
一枚は上記第２スプロケツト３の分離板８によつ
て分離されたのちカツター装置９の中に通される
ようになつている。そして、この感圧紙Ｐはガイ
ド板１０とスポンジローラ１１とによつて構成さ
れた第３搬送路１２に通され、上記カツタ装置９
によつて規定の長さの感圧紙（伝票）に切断され
ると、上記スポンジローラ１１によつて押し出さ
れ、内側ガイド板１３と外側ガイド板１４とによ
つて構成されたひねり部１５でひねられる。しか
るのち、第２図に示すようにローラ１６，１６、
無端ベルト１７によつて構成された第２搬送路１
８を通つて伝票放出口１９から放出されるように
なつている。

一方、上記第１の搬送路５内には印字ヘツド２
０、プランテン２１、さらに印字ヘツド駆動モー
タ２２、印字ヘツドリードスクリー２３が配設さ
れている。また、現金自動支払機ではIDカード
のエンボスを同じ伝票、控えジヤーナルに転写す
るのが通例であり、ここで、IDカードはIDカー
ド出入口３７より挿入されるとローラ３６…によ
り搬送され上記第１搬送路５の真下に来た時点で
エンボスプリント装置２４で転写されるようにな
つている。

つぎに、上述した各搬送路５，１２，１８につ
いて説明すると、まず、第１搬送路５はプランジ
ヤマグネツト２５の往復運動を間欠回転運動に変
換するラチエツト機構２６により第１スプロケツ
ト２が矢印方向に低速で駆動されタイミングベル
ト４が搬送されるようになつている。また、上記
第２搬送路１８は第２図に示すようにモータ２７
から駆動ベルト２８を介してプーリ２９に動力が
伝達され同軸のローラ１６が高速で駆動されるよ
うになつている。そして、上記第３搬送路１２は
上記第２スプロケツト１４の片側に設けたタイミ
ングプーリ３０とスポンジローラ１１のシヤフト
１１ａの片側に設けたタイミングプーリ３１とを
連結するタイミングベルト３２により駆動される
ようになつている。また、この第３の搬送路１２
は上記第２搬送路１８の駆動プーリ２９から丸ベ
ルト３３によりスポンジローラ１１のシヤフト１
１ａに設けられた丸ベルトプーリ３４により駆動
されるようになつている。ここで、上記スポンジ
ローラ１１のシヤフト１１ａとこのシヤフト１１
に装着されたタイミングプーリ３１と丸ベルトプ
ーリ３４との間には搬送速度チエンジ機構Ａを構
成する一方向回転クラツチ３５，３５がそれぞれ
設けられている。すなわち、一方向回転クラツチ
３５，３５には一方向だけに駆動力が伝達される
特質があるから、それぞれ同方向にのみ回転力が
伝達されるように設けると、２つの駆動入力（第
１搬送路５の駆動入力と第２搬送路１８の駆動
力）のうち速い回転の駆動力のみがスポンジロー
ラ１１すなわち第３搬送路１８の駆動力として伝
達される。

しかして、上述した構成において、IDカード
出入口３７にIDカードを挿入すると、IDカード
はローラ３６…によつて搬送され第１搬送路５の
真下に来た時点でエンボスプリント装置２４によ
つて感圧紙Ｐに転写され、この感圧紙Ｐは搬送さ
れて印字ヘツド２０の下部に位置し印字される。
そして、この感圧紙Ｐの上側一枚は第３スプロケ
ツト６を介して巻取装置７に巻取られ、下側の一
枚はカツタ装置９の内部に送られて規定の長さに
切断され、しかるのち、第３搬送路１２のスポン
ジローラ１１で押し出され、さらにひねり部１５
でひねられたのち第２搬送路１８に送られた伝票
放出口１９から放出される。この伝票記録時にお
いて、第１搬送路５の搬送速度は第２搬送路１８
の搬送速度より遅いが、上述したようにスポンジ
ローラ１１のシヤフト１１ａには一方向回転クラ
ツチ３５，３５が設けられているため、第３搬送
路１２の搬送速度は第１搬送部５の間欠搬送およ
び第２搬送部１２の高速放出速度に合せることが
できる。（ただし、第１搬送路５の間欠搬送時に
は第２搬送路１５の駆動モータ２７は停止されて
いる。）したがつて、第３搬送路１２内において
伝票に無理な力が作用しないので従来のようにフ
リーの部分Ｌを大きく必要とすることがない。

また、上述したＬの長さは自由に選定できるた
め、伝票の長さが変更されても自由に対処するこ
とが可能となる。

なお、上記一実施例においては搬送速度チエン
ジ機構Ａとして一方向回転クラツチを用いたが、
これに限られることなく、電磁クラツチを用いて
も同様な効果を奏することができる。

本発明は以上説明したように、第３搬送路に搬
送速度チエンジ機構を設け、このチエンジ機構の
動作によつて伝票の切断前は第１の搬送路と同一
の搬送速度、切断後は第２の搬送路と同一の搬送
速度で伝票を第２の搬送路に搬送するから、従来
のように紙葉が切断されるまで伝票に力を作用さ
せないようにするためにフリー部分を設けるとい
つた必要はない。したがつて、伝票発行装置自体
を小形化できるとともにユーザによつて異なる伝
票の長さのものでも装置の大きさをほとんど変え
る必要がなく、設計変更が不要であり、コストの
低減を計ることができるという効果を奏するもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
は伝票発行装置の内部機構を示す正面図、第２図
は同じくその側面図である。 P₁……紙葉、５……第１搬送路、９……切断装
置、１５……第２搬送路、１２……第３搬送路、
Ａ……搬送速度チエンジ機構。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 長い紙葉にプリントして伝票を発行するもの
   において、上記紙葉をプリントするためにこれを
   遅速で間欠送りする第１搬送路と、この第１搬送
   路によつて送られる紙葉を規定の長さに切断する
   切断装置と、この切断装置によつて切断された紙
   葉を放出口まで高速で搬送する第２搬送路と、こ
   の第２搬送路と上記切断装置との間に設けられた
   搬送速度チエンジ機構を有し、このチエンジ機構
   の動作によつて上記伝票の切断前は上記第１搬送
   路と同一の搬送速度、切断後は上記第２搬送路と
   同一の搬送速度で伝票を搬送する第３搬送路とを
   具備してなることを特徴とする伝票発行装置。