JPS606035Y2 - 紙葉類計数装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、紙葉類を送り出す送出ローラとそれらを受け
る羽根車とを有する紙葉類計数装置に関するものである
。

従来、この種の紙業類計数装置において、送出ローラに
よりホッパーから取り出された紙葉を、紙葉を挾持する
ための羽根を有する羽根車に受ける場合、羽根車の回転
が送出ローラからの紙葉の送出タイミングに対して同期
していなかったため、紙葉が各隣接羽根の間に挾持され
る挟持位置にバラツキが生じたり、また前に送られた紙
業が後に送られる紙葉進路を妨害したり、ひどい場合に
は紙葉先端が羽根の先端に当たって羽根に挾持されずに
飛び出しが生じる等、紙業が受板上に不揃いに整列して
しまっていた。

従って、従来の紙葉類計数装置では、このような欠点を
少しでも解消するために送出ローラと羽根車との間隔を
広げて、前の紙葉の後端と後の紙葉の前端との間に十分
な距離を持たせるといった方法がとられたが、この方法
では、前記の欠点を十分に解消することができないだけ
でなく、装置全体を大型化するといった欠点が生じてい
た。

従って、本考案の目的は、装置を大型化することなく、
送出ローラから送出された紙葉類を確実に羽根に挾持し
、受板上に整然と整列させることのできる小型で高性能
の紙葉類計数装置を提供することにある。

この目的を考慮して、本考案は、紙葉類をホッパーから
送出ローラにより取り出し、該送出ローラから隔置され
複数の羽根を有する羽根車に送り出す紙葉類計数装置に
おいて、前記送出ローラと前記羽根車を所定の割合で同
期して回転させるため、前記送出ローラ及び羽根車をタ
イミングベルトを介して接続し、送出ローラの回転の停
止後羽根車を慣性により回転させるため羽根車に一方り
ラッチを設け、前記送出ローラには、その外周の一部に
摩擦係数の大きい部分を設けたことを特徴とするもので
ある。

次に本考案の構成を図面に従って説明する。

第１図は紙葉類計数装置の概略を示し、ホッパー１にあ
る紙葉の最下部は補助ローラ１１に圧接されていて、ゲ
ートローラ３、ピンチローラ４は送出ローラ２に圧接し
て回転するように配置され、送出ローラ２の外周上の１
部には紙葉類を送り出すため摩擦係数の高い材料で形成
された部分２ｂがある。

案内ローラ５と押えローラ１０は互いに圧接しながら回
転し紙葉を送り出すように配置され、案内板８は紙葉を
羽根車６へ案内する。

羽根車６は複数（例えば１激）の羽根７から戊り、隣接
する羽根７は、紙葉を挾持するため、互いの羽根の間の
角度が鋭角となるように形成されている。

案内板８の左端にある受板９は羽根車６からの紙葉を受
ける板である。

第２図は、送出ローラ２と羽根車６の駆動機構を示すも
ので、同期軸２２に取付けられた同期プーリー１４はタ
イミングベルト１３を介して、送出ローラ２の軸２ａに
設けたプーリ１２と連絡している。

また同期軸２２は同期ギア１５を有し、この同期ギア１
５は羽根車軸２０の羽根車ギア１６とかみ合っている。

羽根車軸２０と羽根車ギア１６の間には、紙葉の送出方
向に対応する方向にのみ羽根軸ギア１６からの駆動力を
羽根車軸２０に伝えることのできる一方クラッチ２１が
設けられている。

公知の構成であるため図示しないが、連続回転するモー
タ１７の回転は適宜の手段を介して案内ローラ５と、送
出ローラ２の軸２ａに設けた図示しないプーリとに伝達
される。

図示されていないこのプーリと軸２ａとの間には、軸２
ａへの回転伝達を間欠的に遮断し且つ送出ローラ２を制
動するための公知の電磁クラッチが設けられている。

従って、モータ１７、案内ローラ５及び押えローラ１０
以外の諸部材は間欠的に駆動される。

次にこの紙葉類計数装置の動作について説明すると、ホ
ッパー１にある紙葉ば、補助ローラ１１ニヨリ送出ロー
ラ２とゲートローラ３の圧接部分に送出され、送出ロー
ラ２、ゲートローラ３、ピンチローラ４の矢印方向の回
転により圧接挾持されながら送られて、案内板の一端８
ａに送出され、さらに案内ローラ５と押えローラ１ｏと
に圧接挾持されながら案内板の中央部８ｂを介して羽根
車６に向かって送出される。

この際、送出プーリ１２とタイミングベルト１３を介し
て連絡している同期プーリ１４と、羽根車ギア１６とか
み合っている同期ギア１５とは同期軸２２を共有してい
るので、モータ１７を用い、図示しないベルト及び前記
電磁クラッチ等を介して送出ローラの軸２ａに駆動力を
与えれば、一方クラッチ２１等を介して送出ローラ２と
羽根車６とは同期して回転させることができ（例えば羽
根車の回転数を送出ローラの回転数の１７６とする）、
それにより、羽根車６に向かって送出された紙葉は、第
３図のように、後の紙葉１８が前の紙葉１８に妨害され
ることなく確実に各羽根の間に送り込まれ、紙葉１８の
各羽根に対する進入角と位置が一定となり、こうして確
実な位置に挾持された紙葉１８は羽根車６の矢印方向の
回転により、受板９上に整然と整列されることになる。

従って、本考案の紙葉類計数装置によれば紙葉を受板９
上に整然と整列させることができ、前に送られた紙葉が
後に送られる紙葉進路を妨害することもなくなり、また
、従来の紙葉の飛び出しといった欠点も解消され、さら
に、送出ローラと羽根車の間隔を短かくすることが可能
となり、これにより装置全体の大幅な小型化が可能とな
り、これに付随して装置の高速化、軽量化、さらには作
業性の向上といった効果が得られる。

また、羽根車ギア１６と羽根車軸２０との間に一方クラ
ッチ２１が設けられているので、前記電磁クラッチの作
用で送出ローラ２が間欠停止し、従って羽根車ギア１６
が停止しても、羽根車６は紙葉の送出方向に慣性によっ
て回転できる。

従って、送出ローラ２を通過した紙葉は、連続回転する
案内ローラ５及び慣性回転する羽根車６によって受板９
上に整然と整列される。

尚、紙葉を羽根に挾持させる際、各隣接羽根車に１枚ず
つ紙葉を挾持させてもよいし、羽根数枚おきに紙葉を挾
持させてもよい。

その場合には、羽根車と送出ローラの回転数の比率をそ
れに応じて調整すればよい。

また、一方クラッチの代りにつめ車を用いてもよいし、
タイミングベルトの代りにギア等の他の連結機構を用い
てもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による紙葉類計数装置の略側面図、第２
図は本考案の紙葉類計数装置の駆動機構を示す側面図、
第３図は紙葉が羽根車に向かって送出されている関係を
示した拡大図である。 １・・・・・・ホッパー、２・・・・・・送出ローラ、
２ｂ・・・・・・摩擦係数の大きい部分、３・・・・・
・ゲートローラ、４・・・・・ゼンチローラ、５・・・
・・・案内ローラ、６・・・・・・羽根車、７・・・・
・・羽根、８・・・・・・案内板、９・・・・・・受板
、１０・・・・・・押えローラ、１１・・・・・・補助
ローラ、１２・・・・・・送出プーリ、１３・・・・・
・タイミングベルト、１４・・・・・・同期プーリ、１
５・・・・・・同期ギア、１６・・・・・・羽根車ギア
、１７・・・・・・モータ、１８・・・・・・紙葉、１
９・・・・・・紙葉、２０・・・・・・羽根車軸、２１
・・・・・・一方クラッチ、２２・・・・・・同期軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 紙葉類をホッパーから送出ローラにより取り出し、該送
   出ローラから隔置され複数の羽根を有する羽根車に送り
   出す紙葉類計数装置において、前記送出ローラと前記羽
   根車を所定の比率で同期して回転させるため、前記送出
   ローラ及び羽根車をタイミングベルトを介して接続し、
   送出ローラの回転の停止後羽根車を慣性により回転させ
   るため羽根車に一方クラッチを設け、前記送出ローラに
   は、その外周の一部に摩擦係数の大きい部分を設けたこ
   とを特徴とする紙葉類計数装置。