JPS61223067A - 磁性塗料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、磁性塗料に関する。より詳しくは、酸化防止
作用の優れた磁気記録媒体を形成することのできる強磁
性金属粉末を磁性体として用いる磁性塗料に関する。

［従来の技術］ 従来より、ポリエステルフィルム等の非単性物質からな
る支持体上に、磁性粉末をバインダー中に分散させた磁
性塗料を塗布して形成される塗布型の磁気記録媒体が広
く用いられている。磁性粉末としては一般にγ−Ｆｅ２
Ｏ３、Ｃａを被着させたγ−Ｆｅ２Ｏ３等の酸化物磁性
体の粉末が用いられているが、近年、主として記録密度
の向上を目的として、融化物磁性体の粉末の代りに、強
磁性金属粉末が使用されることが多くなった。この強磁
性金属粉末は、飽和磁化（Ｂａ）および抗磁力（Ｈａ）
が大きく、これを磁性体として用いた磁性塗料から形成
される磁気記録媒体は、優れた磁気特性を有する。しか
しその反面、５１性体としてγ−Ｆｅ２Ｏ３系の酸化物
を用いた従来の磁性塗料から形成された磁気記録媒体に
は見られなかった新たな欠点が生じている。

すなわち、強磁性金属粉末を磁性体として用いた磁気記
録媒体においては、高温多湿下にさらされると１強磁性
金属粉末が酸化されることにより、支持体上に塗布して
形成された磁性層の磁気特性が経時的に劣化するという
現象が観察されることである。

上述した問題点を解決するため１例えば還元して製造し
た強磁性金属粉末の表面を徐々に酸化させ粒子表面に薄
い酸化被膜を形成させる方法、強磁性金属粉末表面を酸
化されにくい金属で被覆したり、あるいはシリコーンオ
イルや高級脂肪酸などの有機物で被覆する方法１強磁性
金属粉末表面に酸化防止剤を吸着させたり、酸化防止剤
をバインダー樹脂中に分散させる方法等の種々の方法が
提案されている。

しかし、これらの方法を用いて製造された磁性塗料から
形成される磁気記録媒体も、酸化防止作用に関しては未
だ十分満足できるものとは言えなかった。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は、上述した問題点に鑑み成されたものであり、
高温多湿下における耐酸化性に優れ、結果として磁気特
性の経時的劣化が抑制できる磁気記録媒体を形成可能な
磁性塗料を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 上記目的を達成する本発明は、磁気記録媒体形成用の磁
性塗料に於いて、下記化学式で表わされるジチオウラシ
ルで表面処理された磁性粉末が含有されて成ることを特
徴とする磁性塗料である。

［発明の実施態様］ 本発明に言うジチオウラシルで表面処理された磁性粉末
とは、以下に説明するようなものである。

磁性粉末としては１本発明の目的からして、強磁性粉末
を用いるのがよい。

ジチオウラシルによる磁性粉末の表面処理は、ジチオウ
ラシルと磁性粉末とを所望の時間接触させることができ
る方法であるならば、いかなる方法を用いて行なっても
よい。

一般に、磁性塗料は、磁性粉末、バインダー。

分散剤、研摩材等の組成物を十分混合分散後に硬化剤を
付与して形成されるが、ジチオウラシルによる磁性粉末
の表面処理は磁性塗料の製造のいかなる段階で行なわれ
てもよい、しかしながら、硬化剤の付与後は磁性粉末の
表面処理を行なうのが事実上不可能となるので、硬化剤
の付与以前にジチオウラシルによる磁性粉末の表面処理
を行なうとよい。

特に、製造の簡便さからは、前記組成物にジチオウラシ
ルをも添加して混合し、前記組成物の混合と同時にジチ
オウラシルで表面処理がなされた磁性粉末であることが
好ましい、しかし、前記組成物の混合前にあらかじめジ
チオウラシルで表面処理がなされた磁性粉末でもよい。

本発明の磁性塗料の最も簡便な製造方法につき以下に説
明する。

まず、磁性塗料の原料となる従来公知の磁性粉末、バイ
ンダー、分散剤、研摩材等の組成物とジチオウラシルと
をサンドグラインダー、ニーダ−等で十分混合する。こ
の混合の際に、ジチオウラシルによる磁性粉末の表面処
理も同時に行なわれる。

ジチオウラシルの添加量は、前記組成物を構成する溶媒
等の量によっても異なってくるが１通常磁性粉末に対し
て０．５〜ｌＯ重量部の範囲が好ましい、　　０．５ｉ
ｉ量部未満では、磁性粉末の表面処理を十分に行なうこ
とができず１本発明の目的が十分達成できない、また、
１０重量部を越えると、製造された磁性塗料から形成さ
れる磁気記録媒体の磁性層がブリードアウト現象や可塑
化現象を生じやすく、磁気記録媒体の磁気特性が劣化す
るため適当でない。

次に、十分混合され、且つ、ジチオウラシルで表面処理
された磁性粉末を含む前記組成物を撹拌機へ移し、更に
この撹拌機中へ硬化剤も添加する。この硬化剤と前記組
成物とを撹拌機により十分撹拌することにより、ジチオ
ウラシルで表面処理された磁性粉末を含有する本発明の
磁性塗料の製造を完了する。

ジチオウラシルで表面処理された磁性粉末を用いた磁性
塗料から形成される磁気記録媒体は、酸化されにくくな
る。従って、その磁気特性も劣化しにくくなる。このよ
うな効果が生じる理由は必ずしも明らかではないが、ジ
チオウラシルと磁性粒子とが相互作用を起して錯体の形
となり、その結果として磁性粒子表面が保護されるため
と考えられる。

［実施例Ｊ 以下、実施例、比較例により本発明を更に具体的に説明
する。

〔実施例１〕　　　　　　　　　※部→重量部強磁性金
属粉末（Ｆｅ−Ｃｏ−Ｎｉ合金、長径０．２５μｓ、軸
比８）　　１００部塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルア
ルコール共重合体（重合モル比　９１：３：８）　　　
　１５部ポリウレタンエラストマー　　　　　　１０部
α−Ｍ２０３　　（研摩材）　　　　　　　　　５部レ
シチン（分散剤）　　　　　　　　　　１部メチルエチ
ルケトン　　　　　　　　　１２０部トルエン　　　　
　　　　　　　　　　　１２０部ジチオウラシル　　　
　　　　　　　　２部上記組成物をサンドグラインダー
にて混入分散を行なった。

次に、混合された上記組成物を撹拌機に移し。

下記化学式 ポリイソシアネート架橋剤を５部添加し、撹拌機で十分
に撹拌して磁性塗料な製造した。

〔実施例２〕 強磁性金属粉末（Ｆｅ−Ｇｏ−Ｎｉ合金、長径０．２５
ｇ、軸比ｓ）　　ｔｏｏ部ジチオウラシル　　　　　　
　　　　　　５部エチルアルコール　　　　　　　　　
　５００部上記組成の混合物を撹拌機により３時間混合
した。

次に、濾過により溶液を除去した後に、強磁性粉末を乾
燥してジチオウラシルで表面処理された強磁性金属粉末
を形成した。

次に、以下の組成で実施例１と同様にして磁性塗料を製
造した。

上記処理を施した強磁性金属粉末　　１００部塩化ビニ
ル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体（重合モル
比　９１：３：８）　　　　１５部ポリウレタンエラス
トマー　　　　　　１０部α−Ｍｚ０３　（研摩材）　
　　　　　　　　５部レシチン（分散剤）　　　　　　
　　　　１部メチルエチルケトン　　　　　　　　　１
２０部トルエン　　　　　　　　　　　　　１２０部〔
比較例〕 ジチオウラシルを用いない以外は、実施例１と同様にし
て磁性塗料を製造した。

〔応用例〕

実施例１．２及び比較例で製造した磁性塗料をそれぞれ
厚さＩＯＱのポリエステルフィルム上に塗布し、所定方
向（この場合、フィルムの厚さ方向）に磁界をかけて磁
気的な配向処理な施した。

次に、乾燥工程を経た後に１表面平滑化のためにカレン
ダー処理を施し厚さ約３１ｍの磁性層をポリエステルフ
ィルム上に形成した０次に、　５０℃で２４時間放置し
た後に所定の幅（この場合、０．８０部幅）に裁断して
磁気テープを作成した。

このようにして作成した磁気テープの初期の残留磁束密
度、角型比、抗磁力を測定した。結果を第１表に示す、
また、それぞれの磁気テープを８０℃、９０％ＲＨ条件
下に放置して残留磁束密度の時間経過による変化を測定
した。結果を第１図に示　　　　′す。

第１表及び第１図から明らかなように、ジチオウラシル
で処理された強磁性金属粉末を含む磁性塗料から形成さ
れた磁気テープは、初期の磁気特性が劣化することがな
く、しかも５時間が一過しても残留磁束密度の低下は従
来の磁性塗料から形成された磁気テープと比較して極め
て小さい、このことから本発明の磁性塗料は、酸化防止
作用の優れた磁気テープを形成することができることは
明らかである。

第１表 ［発明の効果］ 以上に説明した如く、ジチオウラシルで表面処　　ゝ理
した磁性粉末を含有する本発明の磁性塗料を用いて磁気
記録媒体を形成することによって、酸化防止作用に優れ
、結果として時間を経ても磁気特性の劣化しない磁気記
録媒体の形成が可能となった。

【図面の簡単な説明】

第１図は、実施例及び比較例で製造した磁性塗料を用い
て形成した磁気テープの残留磁束密度の経時変化を示す
図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）磁気記録媒体形成用の磁性塗料に於いて、下記化
   学式で表わされるジチオウラシルで表面処理された磁性
   粉末が含有されて成ることを特徴とする磁性塗料。 ▲数式、化学式、表等があります▼