JP3136215B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP3136215B2
JP3136215B2 JP05057004A JP5700493A JP3136215B2 JP 3136215 B2 JP3136215 B2 JP 3136215B2 JP 05057004 A JP05057004 A JP 05057004A JP 5700493 A JP5700493 A JP 5700493A JP 3136215 B2 JP3136215 B2 JP 3136215B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体に関するも
のであり、より詳しくは磁性層表面の高平滑性と低ドロ
ップアウト(以下、D.Oとする)性を実現したビデオ
テ−プに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオテ−プの開発は長足の進歩
を遂げ、益々高出力化と高性能化が求められている。前
者の高出力化の課題解決には磁性層表面を益々高平滑化
することが必要であり、後者の高性能化にはD.Oの更
なる低減が必要である。現在汎用の有機溶剤としてはM
EK、トルエン、シクロヘキサノンの3種混合のものが
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】磁性層表面の平滑性に
ついては、磁性塗料が塗布され乾燥していく過程での有
機溶剤の量や種類、および比率に依存することが知られ
ている。しかし、汎用の有機溶剤としてのMEK、トル
エン、シクロヘキサノンの3種混合の磁性塗料系では、
高平滑な磁性層表面の実現には限界があるだろうと考え
られていた。また、シクロヘキサノンは安価な高沸点溶
剤であり汎用されているが、より沸点の高い溶剤につい
ては技術的にも検討されておらず、ほとんど使用されて
もいなかった。
【0004】他方、D.Oの低減については、その対策
として磁性塗料の充分な濾過による効果があることが知
られていた。しかし、汎用の有機溶剤の内のシクロヘキ
サノン溶剤がそれ自身で反応し、多量体化して濾過工程
でも除去されず、結果として小さなD.Oの原因となる
ことが磁性粉の種類によっては起こることも考えられて
いた。
【0005】本発明の目的は、上記のような従来の課題
を解決するもので、ビデオテ−プにおいて磁性層表面の
高平滑性により高出力が得られ、同時に低D.O性を簡
便な手法で実現することのできる磁気記録媒体を提供し
ようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、磁性塗料の有機溶剤の内シクロヘキサノン
を廃して、MEK、トルエン及びメチルピロリドンから
なる混合有機溶剤を使用した。
【0007】
【作用】まず、磁性塗料の調製に使用する各種の汎用有
機溶剤の性質を(表1)に示す。
【0008】
【表1】
【0009】この表で明らかなように、汎用有機溶剤の
MEK、トルエン、シクロヘキサノンなどと比較して、
N−メチル−2−ピロリドンは極めて高沸点で、溶解度
パラメ−タ−も大きい親水性の極性溶剤である。従っ
て、このN−メチル−2−ピロリドンをシクロヘキサノ
ンと比較した場合、前者の溶剤は少量でも後者の溶剤の
大量分の作用をする。即ち、磁性塗料を塗布し磁性塗膜
を乾燥させる過程において、MEK、トルエン、シクロ
ヘキサノンの系と比較して、MEK、トルエンなどは同
量でもシクロヘキサノンを用いることなく、N−メチル
−2−ピロリドンを用いればより少量で同様の磁性層表
面性が実現できる。更に、シクロヘキサノンと同量のN
−メチル−2−ピロリドンを用いた場合には、磁性塗料
の乾燥がより緩慢になるので、結果として磁性層の高平
滑性が実現できることになる。
【0010】他方、有機溶剤としてのシクロヘキサノン
は磁性塗料の分散過程において分子同士が反応し多量体
を形成することがあり、特に磁性材料として表面酸化被
膜が不充分なメタル磁性粉を使用した場合には、この化
学反応が顕著になる。即ち、メタル磁性粉の活性な表面
Fe上で、シクロヘキサノンの活性メチレンが他分子の
ケトン基を攻撃することにより、シクロヘキサノンの多
量体が分散中の磁性塗料の中に増えてくる。この多量体
塊は濾過工程では除去できない場合があることがあり、
最終的にはビデオテ−プのD.Oの原因になることがあ
る。本発明では磁性塗料の有機溶剤としてのシクロヘキ
サノンを使用していないので、このような問題は発生し
ない。N−メチル−2−ピロリドンの溶剤では、溶剤分
子中のメチル基の立体障害などから、この溶剤分子同士
の多量体の形成は起りにくく、従って溶剤がD.O発生
の原因になることはない。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を、メタルビデオテ−
プについて説明する。 メタル磁性粉(関東電化(株)、品番;MB−1−4)・・・・・・5000g 塩ビ系共重合体樹脂(日本ゼオン(株)製の品番;MR−110)・・450g ポリウレタン樹脂(東洋紡績(株)製の品番;UR−8300)・・・200g の上記組成物をニ−ダ−で混練した後に、サンドミルで
分散し、更にアルミナペ−スト、およびカ−ボンペ−ス
トを添加する。但し、アルミナペ−スト中のアルミナは
250gになるように添加し、カ−ボンペ−スト中のカ
−ボンも同様に200gになるように添加する。
【0012】アルミナぺ−ストは、α−アルミナ(住友
化学(株)製の品番;AKP−50)と、上記のポリウ
レタン樹脂の固形分の比率がアルミナ/樹脂=7/1に
なるようにして、サンドミルを用いてあらかじめ分散し
調製しておく。同様にカ−ボンペ−ストも、カ−ボンブ
ラック(三菱化成(株)製の品番;#3950B)と上
記のポリウレタン樹脂の固形分の比率がカ−ボンブラッ
ク/樹脂=1/1になるようにして、ニ−ダ−とサンド
ミルを用いてあらかじめ分散し調製しておく。
【0013】これらの混合物をサンドミルで更に分散さ
せ、潤滑剤、および硬化剤として下記の材料を所定の量
だけ添加する。 脂肪酸 :ステアリン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60g 脂肪酸 :オレイン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60g 脂肪酸エステル:ステアリン酸nブチル・・・・・・・・・・・・・・・40g 硬化剤;日本ポリウレタン(株)製の品番:H−101(固形分換算)200g 更に、溶剤を添加してMEK/トルエン/N−メチル−
2−ピロリドン=3/3/1(重量比)とし、NV(塗
料中の不揮発成分の重量%)=38.0に、すべての塗
料を調製した。
【0014】磁性塗料の最終の溶剤組成が重量比で、M
EK/トルエン/N−メチル−2−ピロリドン=3/3
/1の場合を実施例とし、同じく溶剤組成がMEK/ト
ルエン/シクロヘキサノン=3/3/1の場合を比較例
とした。得られた磁性塗料を8μm厚のPETベ−スフ
イルム上に、塗工速度40m/分で塗工し乾燥した。こ
の時の乾燥条件は、第1、2、3ゾ−ンを各々80、9
0、100℃に設定した。次にカレンダ−処理を行い、
その後60℃−24時間の硬化処理を行った。硬化終了
後、磁性層の反対面に通常のバックコ−ト処理を施し
た。1/2インチ幅に裁断し、バニッシュ処理を施し
て、カセットに装着し、1/2インチ幅のメタルビデオ
テ−プを作製した。
【0015】以上の実施例、および比較例の試作メタル
ビデオテ−プについて、以下のような測定を行った。ま
ず、表面粗さの測定はWYKO社の3次元非接触表面粗
さ計(機種;TOPO−3D)で測定した。測定倍率は
20倍とし、波長は651.4nmである。2乗平均平
方根粗さ(RMS)、RA(中心線平均粗さ)、P−V
(ピ−ク値)などを測定した。
【0016】次に、VTRデッキ(松下電器産業(株)
製、D−3デッキ)を用い、出力とD.Oの測定を行
い、出力は相対値(比較例を±0dB)で示し、D.O
は絶対値で示した。測定条件は通常の手順に従って行っ
た。以上の結果を(表2)に示す。
【0017】
【表2】
【0018】いずれも、実施例の方が比較例と比べ、表
面粗さ、出力、D.Oが優れていることが判る。これら
のことから、溶剤の種類の一部をより高沸点でかつ多量
体化しない溶剤とすることにより、従来の課題が解決で
き、高性能ビデオテ−プが作製できる。なお、ポリアニ
リン(導電性高分子)を磁性層中に存在させる場合の磁
性塗料では、同高分子を可溶化させるための溶剤とし
て、磁性塗料にN−メチル−2−ピロリドン溶剤の存在
が必要である。
【0019】
【発明の効果】上記のように本発明では磁性材料の有機
溶剤にメチルピロリドンを使用したので、溶剤として高
沸点であるので、磁性層表面の平滑性が大きく向上し
た。また、シクロヘキサノン溶剤を使用しないので、そ
の多量体の塊がドロップアウトの原因になることがない
等の効果がある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−70914(JP,A) 特開 昭52−85054(JP,A) 特開 昭56−68934(JP,A) 特開 昭56−61037(JP,A) 特開 昭56−71829(JP,A) 特開 平4−45760(JP,A) 特開 昭59−175706(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 3/00 - 3/86 C09D 1/00 - 201/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性担体上に、メチルエチルケトン
    (MEK)、トルエン及びメチルピロリドンからなる混
    合有機溶剤を使用した磁性塗料を塗布して磁性層を形成
    した磁気記録媒体。
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