JPS6122131B2 - - Google Patents
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- JPS6122131B2 JPS6122131B2 JP57177080A JP17708082A JPS6122131B2 JP S6122131 B2 JPS6122131 B2 JP S6122131B2 JP 57177080 A JP57177080 A JP 57177080A JP 17708082 A JP17708082 A JP 17708082A JP S6122131 B2 JPS6122131 B2 JP S6122131B2
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- pressure ring
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- ring
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J9/00—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
- F16J9/26—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction characterised by the use of particular materials
Description
本発明はピストンリングに関するものであり、
特に往復動内燃機関に適用するのに最適な圧力リ
ングに関するものである。 近年内燃機関は増々その高性能化が要求され、
高出力、高速化の一途をたどり、加えて排ガス対
策をも備えなければならず内燃機関の馬力低下、
燃費増という問題に対する対策の必要性が増大し
てきている。 従来内燃機関には鋳鉄製圧力リングが用いられ
ていたが、圧力リング軸方向に薄いものが製造し
にくく比較的断面積の大きな重量のあるものにな
り慣性が大きくなりフラツタリング現象を発生し
易くなる問題点がある。また鋳鉄製圧力リングは
耐摩耗性や耐熱性が不足し排ガス対策に有利なよ
うにピストンの頂点に近い位置に鋳鉄製圧力リン
グを取り付けることが出来ず、かつ圧力リング間
隔を小さく出来ないためピストンの重量が重くな
り高出力、高速化が出来ないという問題があつ
た。内燃機関において、爆発、鎖縮時の燃焼室の
気密を保持する圧力リングはその寿命と性能に最
も大きな影響を与えるものである。そこで本発明
は内燃機関において燃焼室の気密を充分確保でき
る範囲内で、圧力リング軸方向の幅をできるだけ
薄くすることによりシリンダー壁との接触面積を
小さくし摩擦損失を少なくすると共に圧力リング
自体の重量軽減と各圧力リング間隔を小さくする
ことによるピストンの重量の軽減によつて、ピス
トン往復動時の慣性によるエネルギー損失を少な
くしようとするものである。即ち本発明は良好な
気密性を維持しながら内燃機関の高出力、高速化
を達成できる圧力リングに関するものである。 以下本発明に係る圧力リングについて述べる。
内燃機関の一部断面図を第1図に、圧力リングの
斜視図を第2図に示す。1はシリンダー、2はピ
ストン、3,4は圧力リング、5はオイルリン
グ、6は合口すきま、7は外周面である。圧力リ
ングとしては気密性、耐摩耗性、耐焼付性、耐折
損性がすぐれている必要があるが、内燃機関の高
出力高速化のためにはより一層の対策が必要であ
る。 本発明ではフラツタリング現象を生じさせるこ
となく内燃機関の回転数を増加させるために圧力
リングとして従来の鋳鉄製リングよりも材質の高
強度化とリング幅の縮少化をはかること、排ガス
高出力対策のために圧力リングの位置をピストン
ヘツド部に近づけピストンの重量を小さくするた
めには圧力リングとしては前述した同様に従来の
鋳鉄製リングよりも材質の高強度化とリング幅の
縮少化をはかり、高出力、高速化させても良好な
内燃機関の性能を維持出来るようにするため圧力
リングとして必要な耐焼付性、耐摩耗性を兼備さ
せ、かつ内燃機関使用時の圧力リングの張力減少
を少なくすることに留意してなされたものであ
る。 即ち本発明は圧力リングの材質としては従来の
普通鋳鉄や特殊鋳鉄(ダクタイル、マレアブル)
と異なり、マルテンサイト系ステンレス鋼であり
かつ少くともCを0.2〜1.0wt%、Crを11.0〜
19.0wt%含有するものであり、熱処理後の焼入れ
焼戻し硬さがHRC35〜44になるように熱処理を
してCr炭化物を析出さたものであつて、シリン
ダー壁と摺動する圧力リングの摺動面には少なく
とも表面処理層を形成させた構造となつている。
圧力リングの部分断面図を第3図に示す。本発明
の構成を図面を用いて説明すると、本発明の圧力
リング3又は4は合金組成として少なくとも0.2
〜1.0wt%のC、11.0〜19.0wt%のCrを含むマル
テンサイト系ステンレス鋼であつて焼入れ焼戻し
硬さがHRC35〜44のリングであり、圧力リング
表面の内少くともシリンダー壁と摺動する圧力リ
ングの摺動面である外周面7に表面処理層8を有
するものである。 従来の鋳鉄製リングと本発明の圧力リングの特
性を表に示す。
特に往復動内燃機関に適用するのに最適な圧力リ
ングに関するものである。 近年内燃機関は増々その高性能化が要求され、
高出力、高速化の一途をたどり、加えて排ガス対
策をも備えなければならず内燃機関の馬力低下、
燃費増という問題に対する対策の必要性が増大し
てきている。 従来内燃機関には鋳鉄製圧力リングが用いられ
ていたが、圧力リング軸方向に薄いものが製造し
にくく比較的断面積の大きな重量のあるものにな
り慣性が大きくなりフラツタリング現象を発生し
易くなる問題点がある。また鋳鉄製圧力リングは
耐摩耗性や耐熱性が不足し排ガス対策に有利なよ
うにピストンの頂点に近い位置に鋳鉄製圧力リン
グを取り付けることが出来ず、かつ圧力リング間
隔を小さく出来ないためピストンの重量が重くな
り高出力、高速化が出来ないという問題があつ
た。内燃機関において、爆発、鎖縮時の燃焼室の
気密を保持する圧力リングはその寿命と性能に最
も大きな影響を与えるものである。そこで本発明
は内燃機関において燃焼室の気密を充分確保でき
る範囲内で、圧力リング軸方向の幅をできるだけ
薄くすることによりシリンダー壁との接触面積を
小さくし摩擦損失を少なくすると共に圧力リング
自体の重量軽減と各圧力リング間隔を小さくする
ことによるピストンの重量の軽減によつて、ピス
トン往復動時の慣性によるエネルギー損失を少な
くしようとするものである。即ち本発明は良好な
気密性を維持しながら内燃機関の高出力、高速化
を達成できる圧力リングに関するものである。 以下本発明に係る圧力リングについて述べる。
内燃機関の一部断面図を第1図に、圧力リングの
斜視図を第2図に示す。1はシリンダー、2はピ
ストン、3,4は圧力リング、5はオイルリン
グ、6は合口すきま、7は外周面である。圧力リ
ングとしては気密性、耐摩耗性、耐焼付性、耐折
損性がすぐれている必要があるが、内燃機関の高
出力高速化のためにはより一層の対策が必要であ
る。 本発明ではフラツタリング現象を生じさせるこ
となく内燃機関の回転数を増加させるために圧力
リングとして従来の鋳鉄製リングよりも材質の高
強度化とリング幅の縮少化をはかること、排ガス
高出力対策のために圧力リングの位置をピストン
ヘツド部に近づけピストンの重量を小さくするた
めには圧力リングとしては前述した同様に従来の
鋳鉄製リングよりも材質の高強度化とリング幅の
縮少化をはかり、高出力、高速化させても良好な
内燃機関の性能を維持出来るようにするため圧力
リングとして必要な耐焼付性、耐摩耗性を兼備さ
せ、かつ内燃機関使用時の圧力リングの張力減少
を少なくすることに留意してなされたものであ
る。 即ち本発明は圧力リングの材質としては従来の
普通鋳鉄や特殊鋳鉄(ダクタイル、マレアブル)
と異なり、マルテンサイト系ステンレス鋼であり
かつ少くともCを0.2〜1.0wt%、Crを11.0〜
19.0wt%含有するものであり、熱処理後の焼入れ
焼戻し硬さがHRC35〜44になるように熱処理を
してCr炭化物を析出さたものであつて、シリン
ダー壁と摺動する圧力リングの摺動面には少なく
とも表面処理層を形成させた構造となつている。
圧力リングの部分断面図を第3図に示す。本発明
の構成を図面を用いて説明すると、本発明の圧力
リング3又は4は合金組成として少なくとも0.2
〜1.0wt%のC、11.0〜19.0wt%のCrを含むマル
テンサイト系ステンレス鋼であつて焼入れ焼戻し
硬さがHRC35〜44のリングであり、圧力リング
表面の内少くともシリンダー壁と摺動する圧力リ
ングの摺動面である外周面7に表面処理層8を有
するものである。 従来の鋳鉄製リングと本発明の圧力リングの特
性を表に示す。
【表】
*鋳鉄製リングの張力減退度に対す
る比を表わす
表からわかるように本発明の圧力リングは高弾
性率、高引張強さを有しており、かつ鋳鉄製リン
グに比べ張力減退度が約50%少なくなつている。
内燃機関の構造と作動面からみれば、圧力リング
はピストンに装着されシンダーに挿入された状態
で規定合口をもち、自己張力を有しシリンダー壁
面に接している。内燃機関作動中の燃焼室内で、
燃料の爆発からもたらされるために張力減退を生
じる。張力減退度が大きいと、圧縮工程にガス漏
れを生じ、所定の圧縮圧力が得られず圧力低下を
起こし、熱効率も低下する。又燃焼ガスの吹き抜
けによりシリンダー壁油膜が破壊され、焼付け
や、カジリの原因となりピストンやシリンダーの
異常摩耗その他のトラブルを生じるので本発明の
如く圧力リングの張力減退度を小さくすると内燃
機関としての高性能を発揮維持できる。即ち圧力
リングの材質としては種々の材料が考えられる
が、合金組成として少くとも0.2〜1.0wt%のC、
11.0〜19.0wt%のCrを含むマルテンサイト系ステ
ンレス鋼で焼入れ焼戻し硬さがHRC35〜44のCr
炭火物を析出させたマルテンサイト組織を有する
構造とすることによつて、従来の鋳鉄製リングの
場合と同等の性能を得るためには圧力リングの軸
方向の幅を約1/2にすることができ内燃機関の高
出力、高速化をはかることができる。 また圧力リングとしては外周の摩耗の大小が気
密性に影響を及ぼし、内燃機関の高出力、高速化
をはかるためには出来るだけ摩耗を減少させる必
要がある。そこで本発明では圧力リングを一つの
材質から構成するのではなく、内燃機関の作動時
に圧力リングがシリンダー壁に自己張力による良
好な気密性を維持させるために合成組成として少
くとも0.2〜1.0wt%のC.11.0〜19.0wt%のCrを含
むマルテンサイト系ステンレス鋼であつて焼入れ
焼戻し硬さをHRC35〜44としCr炭化物を析出さ
せた組織とし、耐摩耗性および耐焼付性の必要と
される圧力リングの部分即ちシリンダー壁と摺動
する圧力リングの摺動面には少くとも硬質でかつ
耐焼付性の良好な表面熱処理層を設けるものであ
る。表面処理としては硬質Crメツキ、ポーラス
Crメツキ、複合メツキ、Cr溶射、Mo溶射の他各
種表面処理を適宜適用することができる。とくに
表面処理層を硬質Crメツキ層とした場合、シリ
ンダー壁と摺動する圧力リングの摺動面は硬さが
HRC62以上と高くかつ摩擦係数が小さく耐摩耗
性、耐焼付性、耐食性にすぐれているので圧力リ
ングの摺動面としては良好な気密性を発揮し、か
つ前述した如く圧力リング自体が持つ高弾性率、
高強度、小張力減退度によつてもたらされる圧力
リング自体の自己張力による良好な気密性とが相
挨つて作用するため本発明の圧力リングは圧力リ
ングとしてすぐれた機能を発揮するものである。 なお本発明では圧力リング材としては0.2〜
1.0wt%のC、11.0〜19.0wt%のCrを含むマルテ
ンサイト系ステンレス鋼とするために圧力リング
自体の耐食性は内燃機関用としては十分なる性能
を有しておりガソリン機関用に比して耐食性が要
求されるデイーゼル機関用に対しても18wt%Cr
の様に高Crにすればよい。本発明においては圧
力リングの材質としてはマルテンサイト系ステン
レス鋼であり、かつ少くともCを0.2〜1.0wt%、
Crを11.0〜19.0wt%含有し焼入れ焼戻し硬さがH
RC35〜44になるマルテンサイト系ステンレス鋼
であればよく、耐食性向上、強度増大等の観点か
ら、Mo、Ni、V、Si、Mn他の元素を適宜含有さ
せてもよい。また圧力リング外周面の内少くとも
シリンダー壁と摺動する圧力リングの摺動面は表
面処理層を有していることが必要であり、従つて
摺動面と同時に圧力リングの上下面に表面処理層
を設けてもよいことは勿論である。 以上に述べた如く本発明の圧力リングは気密性
耐焼付性、耐折損性等にすぐれ、かつ圧力リング
重量、ピストン重量を軽減でき慣性によるエネル
ギー損失を少なくできると共に、シリンダー壁と
の接触面積を少なくし摩擦損失を少なくでき、内
燃機関の高出力と同時に排ガス対策効果をも可能
とするものである。
る比を表わす
表からわかるように本発明の圧力リングは高弾
性率、高引張強さを有しており、かつ鋳鉄製リン
グに比べ張力減退度が約50%少なくなつている。
内燃機関の構造と作動面からみれば、圧力リング
はピストンに装着されシンダーに挿入された状態
で規定合口をもち、自己張力を有しシリンダー壁
面に接している。内燃機関作動中の燃焼室内で、
燃料の爆発からもたらされるために張力減退を生
じる。張力減退度が大きいと、圧縮工程にガス漏
れを生じ、所定の圧縮圧力が得られず圧力低下を
起こし、熱効率も低下する。又燃焼ガスの吹き抜
けによりシリンダー壁油膜が破壊され、焼付け
や、カジリの原因となりピストンやシリンダーの
異常摩耗その他のトラブルを生じるので本発明の
如く圧力リングの張力減退度を小さくすると内燃
機関としての高性能を発揮維持できる。即ち圧力
リングの材質としては種々の材料が考えられる
が、合金組成として少くとも0.2〜1.0wt%のC、
11.0〜19.0wt%のCrを含むマルテンサイト系ステ
ンレス鋼で焼入れ焼戻し硬さがHRC35〜44のCr
炭火物を析出させたマルテンサイト組織を有する
構造とすることによつて、従来の鋳鉄製リングの
場合と同等の性能を得るためには圧力リングの軸
方向の幅を約1/2にすることができ内燃機関の高
出力、高速化をはかることができる。 また圧力リングとしては外周の摩耗の大小が気
密性に影響を及ぼし、内燃機関の高出力、高速化
をはかるためには出来るだけ摩耗を減少させる必
要がある。そこで本発明では圧力リングを一つの
材質から構成するのではなく、内燃機関の作動時
に圧力リングがシリンダー壁に自己張力による良
好な気密性を維持させるために合成組成として少
くとも0.2〜1.0wt%のC.11.0〜19.0wt%のCrを含
むマルテンサイト系ステンレス鋼であつて焼入れ
焼戻し硬さをHRC35〜44としCr炭化物を析出さ
せた組織とし、耐摩耗性および耐焼付性の必要と
される圧力リングの部分即ちシリンダー壁と摺動
する圧力リングの摺動面には少くとも硬質でかつ
耐焼付性の良好な表面熱処理層を設けるものであ
る。表面処理としては硬質Crメツキ、ポーラス
Crメツキ、複合メツキ、Cr溶射、Mo溶射の他各
種表面処理を適宜適用することができる。とくに
表面処理層を硬質Crメツキ層とした場合、シリ
ンダー壁と摺動する圧力リングの摺動面は硬さが
HRC62以上と高くかつ摩擦係数が小さく耐摩耗
性、耐焼付性、耐食性にすぐれているので圧力リ
ングの摺動面としては良好な気密性を発揮し、か
つ前述した如く圧力リング自体が持つ高弾性率、
高強度、小張力減退度によつてもたらされる圧力
リング自体の自己張力による良好な気密性とが相
挨つて作用するため本発明の圧力リングは圧力リ
ングとしてすぐれた機能を発揮するものである。 なお本発明では圧力リング材としては0.2〜
1.0wt%のC、11.0〜19.0wt%のCrを含むマルテ
ンサイト系ステンレス鋼とするために圧力リング
自体の耐食性は内燃機関用としては十分なる性能
を有しておりガソリン機関用に比して耐食性が要
求されるデイーゼル機関用に対しても18wt%Cr
の様に高Crにすればよい。本発明においては圧
力リングの材質としてはマルテンサイト系ステン
レス鋼であり、かつ少くともCを0.2〜1.0wt%、
Crを11.0〜19.0wt%含有し焼入れ焼戻し硬さがH
RC35〜44になるマルテンサイト系ステンレス鋼
であればよく、耐食性向上、強度増大等の観点か
ら、Mo、Ni、V、Si、Mn他の元素を適宜含有さ
せてもよい。また圧力リング外周面の内少くとも
シリンダー壁と摺動する圧力リングの摺動面は表
面処理層を有していることが必要であり、従つて
摺動面と同時に圧力リングの上下面に表面処理層
を設けてもよいことは勿論である。 以上に述べた如く本発明の圧力リングは気密性
耐焼付性、耐折損性等にすぐれ、かつ圧力リング
重量、ピストン重量を軽減でき慣性によるエネル
ギー損失を少なくできると共に、シリンダー壁と
の接触面積を少なくし摩擦損失を少なくでき、内
燃機関の高出力と同時に排ガス対策効果をも可能
とするものである。
第1図は内燃機関の一部断面図、第2図は圧力
リングの斜視図、第3図は圧力リングの部分断面
図である。 1:シリンダー、2:ピストン、3,4:圧力
リング、5:オイルリング、6:合口すきま、
7:外周面、8:表面処理層。
リングの斜視図、第3図は圧力リングの部分断面
図である。 1:シリンダー、2:ピストン、3,4:圧力
リング、5:オイルリング、6:合口すきま、
7:外周面、8:表面処理層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 圧力リングの材質としては少くともCを0.2
〜1.0wt%、Crを11.0〜19.0wt%含有するマルテ
ンサイト系ステンレス鋼であり、熱処理後の焼入
れ焼戻し硬さをHRC35〜44にし、Cr炭化物を析
出させたマルテンサイト組織のリングの少くとも
シリンダー壁と摺動面には表面処理層を有するこ
とを特徴とする圧力リング。 2 表面処理層を硬質メツキ層とした特許請求の
範囲第1項記載の圧力リング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17708082A JPS58197455A (ja) | 1982-10-08 | 1982-10-08 | 圧力リング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17708082A JPS58197455A (ja) | 1982-10-08 | 1982-10-08 | 圧力リング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58197455A JPS58197455A (ja) | 1983-11-17 |
JPS6122131B2 true JPS6122131B2 (ja) | 1986-05-30 |
Family
ID=16024771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17708082A Granted JPS58197455A (ja) | 1982-10-08 | 1982-10-08 | 圧力リング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58197455A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE68908985T2 (de) * | 1988-08-10 | 1994-01-20 | Hitachi Metals Ltd | Werkstoff für Kolbenringe und Kolbenring. |
DE4200489C2 (de) * | 1991-01-19 | 1995-09-28 | Hitachi Metals Ltd | Zweiteiliger Ölring und Verfahren zu dessen Herstellung |
JPH11264468A (ja) * | 1998-03-17 | 1999-09-28 | Nippon Piston Ring Co Ltd | ピストンリング及びその組合せ |
JP2000145542A (ja) * | 1998-08-31 | 2000-05-26 | Nippon Piston Ring Co Ltd | 直噴式ディ―ゼルエンジン用ピストンリングおよび組合せ |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3770286A (en) * | 1971-03-11 | 1973-11-06 | Dana Corp | Piston ring |
JPS524415A (en) * | 1975-06-30 | 1977-01-13 | Mazda Motor Corp | Wear resistant nitriding steel |
JPS5212010U (ja) * | 1975-07-14 | 1977-01-27 | ||
JPS6122131A (ja) * | 1984-07-09 | 1986-01-30 | Sharp Corp | オ−ブンレンジ |
-
1982
- 1982-10-08 JP JP17708082A patent/JPS58197455A/ja active Granted
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JPS6122131A (ja) * | 1984-07-09 | 1986-01-30 | Sharp Corp | オ−ブンレンジ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58197455A (ja) | 1983-11-17 |
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