JPS6121956B2 - - Google Patents

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JPS6121956B2
JPS6121956B2 JP12073172A JP12073172A JPS6121956B2 JP S6121956 B2 JPS6121956 B2 JP S6121956B2 JP 12073172 A JP12073172 A JP 12073172A JP 12073172 A JP12073172 A JP 12073172A JP S6121956 B2 JPS6121956 B2 JP S6121956B2
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JP
Japan
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allyl
acid
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ring
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JP12073172A
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JPS4976862A (ja
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Shigeyoshi Hara
Kaoru Iwata
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6121956B2 publication Critical patent/JPS6121956B2/ja
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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Indole Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、耐熱性に優れたアリル樹脂等の原料
として有用なイミドポリカルボン酸アリルエステ
ル類の工業的に有利な製造法に関するものであ
る。
イミドポリカルボン酸類の製法としては、例え
ばトリカルボン酸無水物の如き、トリカルボン酸
無水物とジアミン或はアミノカルボン酸類との反
応;テトラカルボン酸ジ無水物とアミノカルボン
酸類との反応が知られているがいずれも一般には
アミノ基と酸無水物基の付加によるアミド酸基を
経由して、脱水閉環によりイミド基を生成する反
応を利用している。
該反応を実施するに当つては、一般には生成す
るイミドポリカルボン酸類は高融点であるため溶
媒の共存下に行われる。
この目的の溶媒としては、例えば特公昭38−
21500号公報に記載されている如く、クレゾール
類等を用いるのが当初一般的であつた。しかしな
がら、本発明者の研究によればクレゾール類の場
合は、最初の付加生成物であるアミド酸に対する
溶解性が極めて悪いため、アミド酸が生成すると
直ちに沈澱が生じるが、一旦沈澱したアミド酸類
は150℃〜200℃に加熱しても容易にイミドカルボ
ン酸に転化しない事がわかつた。しかるに、溶媒
としてN−メチルピロリドン、N・N−ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメ
チレンスルホン等のいわゆる非プロトン系有機極
性溶媒群を用いた場合には、中間のアミド酸状態
に対する溶解性が極めて良好であり、溶液状態で
100℃〜200℃の加熱で極めて短時間にイミド化反
応が完了し、高収率で目的物のイミドポリカルボ
ン酸が得られる事が確認された。
さらに、上記非プロトン系有機極性溶媒群は生
成したイミドポリカルボン酸類に対する最も良好
な有機溶媒の一つである事が確認された。
一方、アリルエステル類の製造方法としては、
カルボキシル基とアリルハライド類とを酸受容剤
の共存下に反応せしめる方法が一般に用いられて
いるがこの反応を前述した非プロトン系溶媒群が
促進する効果を有する事が知られている。
そこで、本発明者は、前記した如き非プロトン
系有機極性媒体の共存下に中間生成物を単離する
事なくイミドポリカルボン酸の形成とそのアリル
エステル化を連続して行なう事を試みた所極めて
容易に且つ高収率で目的物が得られる事を見出し
た。
本発明は、かゝる知見に基いて到達されたもの
であつて、 〔但し式中pは0〜3の整数、qは1〜3の整
数、R1は(p+2q)価の有機基でありカルボ
キシル基は互に隣接する炭素原子以外に結合し
ているものとする。〕 で表わされるポリカルボン酸無水物及び/又は
その開環付加体と 〔但し式中rは0〜3の整数、sは1〜4の整
数、R2は(r+s)価の有機基であり、式中
各カルボキシル基及び各アミノ基は互に隣接す
る炭素原子以外に結合しているものとする。〕 で表わされるアミン類とを (C) 非プロトン系有機極性媒体の共存下に下記(i)
及び(ii)を満足する条件で加熱縮合せしめ、 (i) q及びsのいずれか或いは両方が1であり
且つp.s+q.r≧2となるように前記(A)及び(B)
を選択し、しかも (ii) (A)成分の環状酸無水物基及び/又はその開
環付加基と(B)成分の第1級アミノ基がほゞ等
当量になる割合 得られた反応混合物に、反応生成物を単離す
ることなく (但し式中R3は水素原子又は低級アルキル基、
Xはハロゲン原子を示す)で表わされるアリル
ハライド及び塩基性酸受容体を系内のカルボキ
シル基と等当量以上添加し反応せしめることを
特徴とするイミド環を有するポリカルボン酸ア
リルエステル類の製造法である。
かかる本発明によつて得られたイミド環を有す
るポリカルボン酸、アリルエステル類、就中イミ
ド環を有する芳香族ポリカルボン酸アリルエステ
ル類は、熱的に極めて安定なイミド環を有し更に
重合可能な二重結合を有する単量体であつて、例
えばアリル樹脂、特に良好な耐熱性優れた機械的
性質、成型性及び被膜形成能を有する樹脂の原料
として極めて有用である。
特に本発明によれば、耐熱性樹脂の原料として
汎用の安価な原料を出発物質として使用し、しか
も耐熱性樹脂の製造において汎用の有機媒体を使
用し、その上加圧反応装置等の特殊な反応装置を
必要とすることなく、容易に前記アリルエステル
類を得ることが可能となつた。
本発明において使用される(a)前記一般式〔〕
で表わされるポリカルボン酸無水物としては、式
中のR1は末端が炭素原子である(p+2q)価の
不活性有機基であるのが好ましくその好適な例を
示すと次の如くである。
p≧1、q=1の場合 例えば、トリメリツト酸無水物、1・4・5−
2・3・6或いは2・3・5−ナフタリントリカ
ルボン酸無水物、2−(3・4−ジカルボキシル
フエニル)−2−(3′−カルボキシフエニル)プロ
パン無水物、3・3′・4−トリカルボキシベンゾ
フエノン無水物、1・2・4−シクロヘキサント
リカルボン酸無水物、3−カルボキシメチルグル
タル酸無水物、2−カルボキシメチルコハク酸無
水物等 p=0、q≧2の場合 例えばピロメリツト酸ジ無水物、ベンゾフエノ
ンテトラカルボン酸ジ無水物、ジフエニルエーテ
ルテトラカルボン酸ジ無水物、シクロペンタンテ
トラカルボン酸ジ無水物、ブタンテトラカルボン
酸ジ無水物等 なお、これらポリカルボン酸無水物の開環付加
体とは、環状酸無水物基に水、低級アルコール等
が付加して環が開きオルトジカルボン酸或いはそ
のハーフエステルになつたものをいう。このもの
は加熱によつて容易に環状酸無水物基となるので
酸無水物と均等に使用することが出来る。
本発明において使用される(b)前記一般式〔〕
で表わされるアミン類としては、式中R2は末端
が炭素原子である(r+s)価の不活性有機基で
あるのが好ましく、その好適な例を示すと次の如
くである。
r≧1、s=1の場合 例えば一般式H2N(−CH2)−2〜15COOHで示され
る脂肪族のw−アミノ酸、3−或いは4−アミノ
シクロヘキサンカルボン酸、トラネキサム酸等の
脂環族アミノカルボン酸;m−或いはp−アミノ
安息香酸、5−アミノイソフタル酸、4−アミノ
−4′−カルボキシベンゾフエノン、4−アミノジ
フエニルエーテル−4′−カルボン酸、1−アミノ
−5−カルボキシナフタレン等の芳香族アミノカ
ルボン酸等 r=0、s≧2の場合 例えば、m−フエニレンジアミン、p−フエニ
レンジアミン、トルイレンジアミン、4・4′−ジ
アミノジフエニルメタン、4・4′−ジアミノジフ
エニルエーテル、3・3′−或いは4・4′−ジアミ
ノジフエニルスルホン、ポリメチレンポリフエニ
レンポリアミン、トリス(4−アミノフエニル)
ホスフインオキシド、2・4・4′−トリアミノジ
フエニルエーテル等の芳香族ポリアミン、4・
4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1・4−
ジアミノシクロヘキサン、3・9−ビス(3−ア
ミノプロピル)−2・4・8・10−テトラオキサ
スピロ〔5・5〕ウンデカン等の脂環族ポリアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ポリアミ
ン等 r≧1、s≧2の場合 例えば3・5−ジアミノ安息香酸等 本発明において使用される(c)非プロトン系有機
極性溶媒としては、例えばN−メチルピロリド
ン、N・N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホ
ルムアミド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホ
スホルアミド等の置換アミド系溶媒、ジメチルス
ルホキシド、テトラメチレンスルホン等のスルホ
キシド、スルホン系溶媒をあげる事が出来る。
本発明において使用される前記一般式〔〕で
表わされるアリルハライドの好ましい例として
は、アリルクロライド、アリルプロマイド、メタ
リルクロライド、2−エチルアリルクロライドが
挙げられとりわけアリルクロライドは、安価な工
業原料として使用可能であり、好適に用いられ
る。
本発明方法におけるカルボキシル基とアリルク
ロライド類との反応は脱ハロゲン化水素反応であ
り、その反応をスムースに進行せしめるために
は、塩基性酸受容体の共存下に行なう事が必要で
ある。前述したアミド系溶媒を使用する場合に
は、溶媒自身が酸受容体として作用する事が出来
なくなるが、別に酸受容体を加える方が好まし
い。
かかる塩基性酸受容体としては、苛性ソーダ苛
性カリ、水酸化カルシウム、酸化カルシウム等の
アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物及び
酸化物炭酸カリ、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム等のアルカリ金
属及びアルカリ土類金属の炭酸塩及び重炭酸塩及
びトリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、
N−メチルピペリジン等の3級アミン等をあげる
事が出来る。イミド環自体、アルカリに対しては
あまり安定でないので、強アルカリ性の酸受容体
はあまり好ましくなく、前述した炭酸塩が特に好
適である。
本発明方法は、前記(A)、(B)両成分の前記所定量
を(C)非プロトン有機極性溶媒の共存下で、加熱反
応せしめ、次いでアリルハライド類及び酸受容体
を前記所定量加えて加熱反応せしめる事によつて
実施される。
(C)の溶媒の使用量は、一般に反応生成物が90〜
10重量%の濃度で含有する割合で用いられる。
前段の反応は一般に、反応温度を50〜300℃好
ましくは100℃から200℃、反応時間の他の反応条
件によつて異なるが0.1〜30時間、好ましくは0.5
〜5時間で行われる。
前段のイミドポリカルボン酸の生成反応におい
ては、一般に水が場合によつては水と低級アルコ
ールが副生するが、これらが系内に残存すると後
段の反応において、イミド結合、アリルハライド
或は生成したアリルエステル等の加水分解等の原
因となり特に塩基性酸受容体が存在すると副反応
が促進されるために好ましくない。従つて第1段
の反応に於て溜去等の方法によりこれらを除去し
ておくことが好ましい。この際キシレン、トルエ
ン等の溶剤を反応系に添加して水と共沸により溜
去することにより円滑に副生する水を除去するこ
とも可能である。
後段の反応に於ては、アリルハライド類の使用
量は、前述の如く後段の反応に於て生成したイミ
ド環を有するポリカルボン酸のカルボキシル基に
対し等モル以上の過剰量で用いられるが10倍モル
以上では、増量したことによる効果は得に認めら
れない。
同様に塩基性酸受容体の使用量は化学量論的に
副生するハロゲン化水素を受量しうる充分な量で
あればよく、特に過剰量である必要はない。
本発明方法を実施するに当つてアリルハライド
及び生成したアリルエステル類の重合を防止する
ためにハイドロキノン等の重合禁止剤を共存せし
めることも可能である。
又、本発明によると前段の反応に於て生成する
イミド結合を有するポリカルボン酸は溶解状態で
あつても反応系から析出して不均一状態のいずれ
であつても第2段の反応に防げとはならない。但
し、均一系に於ては反応は低温で短時間で完結す
るが不均一系に於ては反応は高温で長時間行われ
る。
これは不均一系の反応に於ても本発明に於て用
いられる極性溶媒には一部ポリカルボン酸は溶解
し、反応が進行すると従つて除々に溶解平衡によ
り溶けていく為と考えられる。
後段における反応温度はポリカルボン酸の溶解
度により異なるが、40℃〜150℃の範囲が好適で
ある。これより低い温度では反応が遅くこれより
高い温度では副反応が起りやすくいずれの場合に
も好ましくない。反応時間は、ポリカルボン酸の
溶解度、反応温度に依存するが、通常0.5〜30時
間程度が適当である。
特に反応物のポリカルボン酸が溶解状態である
場合には1/2〜10時間で充分である。下限以下で
は反応が充分に進行しないことがあり、上限以上
では時間を増しても特に顕著な効果が得られると
いうわけではない。
反応は一般に通常常圧下で行われるが、加圧下
でも行うことが出来る。特に、アリルクロライド
類が揮散しやすい温度条件下では、加圧下で行な
う事が好ましい場合がある。
生成したイミド環を有するポリカルボン酸アリ
ルエステル類を反応混合物から単離精製するには
例えば次の様にして行われる。
反応生成物の溶解度が高い場合は、反応終了後
の反応混合物中に存在するポリカルボン酸エステ
ルは水に不溶性又は難離性であり、未反応のポリ
カルボン酸は塩基性雰囲気中では水溶性塩を形成
し、又塩基性酸受容体も酸受容により生成した塩
も極性溶媒も一般に水溶性であるから該反応混合
物を水中に投ずることにより、かかる未反応物を
除去することが出来る。かくして水相と分離して
得られた有機相中には主として未反応のハロゲン
化アリル類とイミド環を有するポリカルボン酸ア
リルエステルが含まれる。未反応のハロゲン化ア
リル類は蒸気洗滌やアセトンアルコール類等の有
機溶剤で洗滌する等により容易に除去することが
出来、生成物であるイミド環を有するポリカルボ
ン酸アリルエステル類を単離することが出来る。
又、必要ならばこのものを再結晶等の手段により
更に精製することにより一層純度を高めることが
出来る。
一方、生成物が反応溶剤に難溶又は不溶の場合
は、反応が進行するに従つて生成物が晶出して来
る。この場合は生成物を過し、更に得られた結
晶を水洗した後、更にアセトンアルコール類等の
有機溶剤で洗滌するだけの操作で高純度のイミド
環を有するポリカルボン酸アリルエステル類を得
ることが出来る。
生成物の純度はクロマトグラフイー、沃素価等
により測定することができる。又構造の確認は元
素分析、赤外線吸収スペクトル等により行うこと
が出来る。
本発明方法によつて得られたイミド環を有する
ポリカルボン酸アリルエステルは、単独或は他の
不飽和化合物と重合せしめることにより、ジアリ
ルオルソフタレート樹脂あるいはジアリルイソフ
タレート樹脂よりも耐熱性の良好なポリエステル
イミド樹脂となしうるものであり、その樹脂は電
子通信部品、電気部品、食品、化学関係部品の分
野に広範に用いられるものである。
以下、実施例をあげて本発明を詳述する。実施
例は説明のためであつても、それに限定されるも
のではない。
実施例 1 4・4′−ジアミノジフエニルメタン19.8g(0.1
モル)およびトリメリト酸無水物38.4g(0.2モ
ル)をN−メチルピロリドン100mlとキシレン40
mlの混合溶媒に溶解して、窒素気流下で除々に加
熱撹拌して4時間で160℃まで温度を上げる。
その後4時間160℃で生成する水をキシレンと
共沸で溜去しながら撹拌を続けると4・4′−ジフ
エルメタン−ビス(N−トリメリトイミド)のN
−メチルピロリドン溶液が得られる。次いで溶温
を100℃まで下げてアリルクロリド30.6g(0.4モ
ル)および炭酸カリウム20.7g(0.3当量)を加
え撹拌すると沈澱が析出し、系がかたまる。更に
200mlのN−メチルピロリドンを加えるとスラリ
ー状になる。後100℃で4時間加熱撹拌を続け
る。反応終了後スラリー状物を1の水に沈澱さ
せ別水洗し、更にアセトン洗浄すると57g(収
率91%)の4・4′−ジフエニルメタン−ビス(N
−トリメリトイミド)ジアリルエステルの淡黄色
の結晶を得る。この結晶の融点は276℃でシヤー
プな融解を示した。赤外吸収スペクトルは1770cm
-1にイミド結合の吸収が又1720cm-1にイミド結合
及びエステル結合に基ずく特性吸収が認められ
3000-1近傍のカルボキシル基に基く強い吸収は認
められなかつた。この赤外吸収スペクトルは、ト
リメリト酸4アリルエステル−1・2−無水物と
4・4′−ジアミノジフエニルメタンとから別途合
成した4・4′−ジフエニルメタン−ビス(N−ト
リメリトイミド)ジアリルエステルの赤外吸収ス
ペクトルと一致した。
この結晶の元素分析値はC、70.68%、H4.34
%、N4.53%であり理論値(C70.92%、H4.18
%、N4.47%)とよく一致した。又この結晶のヨ
ウ素価は80.5であり、理論値(81.1)とよく一致
し、4・4′−ジフエニルメタン−ビス(N−トリ
メリトイミド)のビスアリルエステルであること
がわかつた。
実施例 2 m−アミノ安息香酸27.4g(0.2モル)とトリ
メリト酸無水物38.4g(0.2モル)とを200mlのN
−メチルピロリドン200mlとキシレン50mlの混合
溶剤に溶解し、窒素気流下で約1時間加熱し、
180℃まで温度を上げる。更に生成する水をキシ
レンと共沸で溜去しながら180℃で15時間加熱撹
拌すると、N−(3−カルボキシフエニル)トリ
メリトイミドのN−メチルピロリドンのスラリー
が得られる。このスラリーを室温にまで冷却し、
アリルクロリド46.0g)0.6モル)および炭酸カ
リウム28g(0.4当量)を加え撹拌すると炭酸ガ
スを発生しながら系がかたまつてくる。
そのまま110℃で8時間撹拌すると系は殆んど
均一状になり、塩化カリウムの析出が認められ
る。冷却すると結晶が析出して系はかたまる。
これを細かくくだいて1の水に投入して未反
応物、塩化カリウム等を除去し、更に結晶をアセ
トンにて洗浄すると65.0g(収率83%)のN−
(3−カルボキシフエニル)トリメリトイミドア
リルエステルが得られる。この結晶は114.0〜
115.0℃で鋭敏に融解した。
赤外吸収スペクトルは1770cm-1にイミド結合の
特性吸収が1720cm-1にイミド結合及びエステル結
合に基ずく特性吸収が認められ、又1645cm-1にア
リル基に基ずく特性吸収が認められた。
またこのものの元素分析値はC67.82%、H4.36
%、N3.54%であり理論値の(C67.51%、H4.38
%、N3.58%)とよく一致した。又この結晶のヨ
ウ素価は127.3であり、理論値(129.7)とよく一
致し、N−カルボキシフエニルトリメリトイミド
ジアリルエステルが生成していることが判つた。
実施例 3 ピロメリト酸無水物21.8g(0.1モル)、m−ア
ミノ安息香酸27.4g(0.2モル)をN−メチルピ
ロリドン200mlおよびキシレン50mlを含む混合溶
剤に溶解し、窒素気流下撹拌しながら5時間で
180℃まで加熱し、更に生成する水をキシレンと
共沸により溜去しながら、180℃で5時間撹拌す
るとN・N′−ビス(3−カルボキシフエニル)
ピロメリトイミドのN−メチルピロリドン懸濁液
が得られる。この懸濁液を120℃にまで冷却して
からアリルクロリド23g(0.3モル)及び炭酸カ
リウム20.7g(0.3モル)及びハイドロキノン0.3
gを加え120℃で8時間撹拌し、更にアリルクロ
リド23g(0.3モル)及び炭酸カリウム20.7gを
加えて18時間120℃で加熱撹拌をつづける。反応
終了後室温まで冷却し、過、水洗し、更にアセ
トンにて洗浄すると、ビス(3−カルボキシフエ
ニル)ピロメリトイミドジアリルエステルの黄色
結晶が46g(収率86%)得られる。
この結晶は300℃まで融解せず、赤外吸収スペ
クトルは添付図面に示す通り1770cm-1にイミド結
合の吸収が、又1715cm-1にイミド結合及びエステ
ル結合に基ずく特性吸収が又1640cm-1にアリル基
の特性吸収が認められた。このものの赤外吸収ス
ペクトルを添付図面中のに示した。
またこの結晶の元素分析値はC67.14%、H3.83
%、N5.43%であり、理論値(C67.16%、H3.76
%、N5.22%)とよく一致した。
実施例 4 ピロメリト酸無水物21.8g(0.1モル)を200ml
のジメチルスルホキシドと50mlのトルエンに溶解
し、室温で窒素気流下で撹拌しながら4−アミノ
シクロヘキサンカルボン酸28.6g(0.2モル)を
30分間にわたつて徐々に流加する。後、温度を
徐々に上げて3時間で浴温を150℃まであげる。
生成した水をトルエンとの共沸により除去した
後、浴温100℃まで下げて、トリエチルアミン
20.2g(0.2モル)およびメタアリルブロマイド
30.5g(0.3モル)を加え、100℃で9時間加熱撹
拌する。反応混合物を1の水に投入し、別、
水洗後更にアセトンにより洗浄すると48g(収率
83%)の淡黄色の結晶が得られる。生成物は300
℃以下では溶解せず1770cm-1にイミド結合による
吸収が、また1710cm-1付近にイミド基及びエステ
ル結合による吸収が重なつて、さらに1645cm-1
メタリル基の特性吸収が観測された。
このものの元素分析値はC66.68%、H6.10%、
N4.58%であり理論値(C66.65%、H6.29%、
N4.86%)とよく一致した。
実施例 5 4・4′−ジアミノジフエニルメタン19・8g
(0.1モル)およびトリメリト酸無水物38.4g(0.2
モル)をジメチルホルムアミド、200mlトルエン
50mlの混合溶媒に溶解して窒素気流下で徐々に加
熱撹拌し最終温度、浴温150℃で5時間加熱撹拌
する。その際副生成した水はトルエンと共に溜去
する。次いで浴温を100℃まで下げてヨウ化アリ
ル34g(0.2モル)および酸化カルシウム5.6g
(0.2当量)加え、100℃で5時間撹拌する生成混
合物を2の水中に投じ、析出した沈澱を別、
水洗し更にエタノール洗浄することにより、52g
(収率83%)の4・4′−ジフエニルメタン−ビス
(N−トリメリトイミド)ジアリルエステルを得
た。
このものは、実施例1で得られたものと融点、
赤外吸収スペクトル共一致した。
実施例 6 3・9−ビス(3−アミノプロピル)−2・
4・8・10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウン
デカン8.22g(0.03モル)、トリメリト酸無水物
11.52g(0.06モル)を30mlのN−メチルピロリ
ドンと20mlのキシレンに溶解して徐々に加熱し
て、後180℃で8時間加熱撹拌する。副生成水は
N2気流によりキシレンと共に溜去する。得られ
たイミドビスカルボン酸溶液を100℃まで冷却
し、アリルクロリド7.7g(0.1モル)炭酸カリウ
ム6.9g(0.05モル)を加えて撹拌しながら浴温
100℃で7時間加熱還流する。反応終了後溶液を
大量の水中に投入し、析出した結晶を別、水
洗、メタノール洗浄し、乾燥すると19.6g(収率
93%)のビスアリルエステルが得られる。融点は
93℃であつた。
赤外吸収スペクトルは添付図面中のに示す如
く、1770cm-1及び1710cm-1にイミド環の特性吸収
が、1640cm-1にアリル基に基ずく特性吸収が認め
られ、アリルエステルのC=0伸縮に基ずく特性
吸収はイミド環のC=0伸縮振動に基ずく吸収と
重なり、1720に認められた。
元素分析値C62.86% H5.62% N3.56%(理
論値C63.24% H5.45% N3.99%)で理論値と
よく一致した。
【図面の簡単な説明】
添付図面は本発明の実施例3(図中で示す)
及び実施例6(図中で示す)で得られたポリカ
ルボン酸アリルエステルの赤外吸収スペクトルで
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 一般式 〔但し、式中R1はベンゼン核を表わし、pは0
    又は1、qは1又は2であり、p+q≧2であ
    る。〕 で表わされるポリカルボン酸無水物及び/又は
    その開環付加体と、 (B) 一般式 (HOOC)−rR2(−NH2)s 〔但し、式中R2は炭素原子数13以下の、酸素原
    子で中断されていてもよい環式炭化水素基であ
    り、rは0又は1、sは1〜3の整数を表わ
    し、r+s≧2である。〕 で表わされるアミン類とを、 (C) 非プロトン系有機極性媒体の共存下に下記(i)
    及び(ii) (i) q及びsのいずれか或いは両方が1であり
    且つp・s+q・r≧2となるように前記(A)
    及び(B)を選択し、しかも (ii) (A)成分の環状酸無水物基及び/又はその開
    環付加基と(B)成分の第1級アミノ基がほぼ等
    当量になる割合 を満足する条件で加熱縮合せしめ、得られた
    反応混合物に反応生成物を単離することなく 一般式 【式】 (但し、式中R3は水素原子又はメチル基、Xは
    ハロゲン原子を示す)で表わされるアリルハラ
    イド及び塩基性酸受容体を系内のカルボキシル
    基と等当量以上添加し反応せしめることを特徴
    とするイミド環を有するポリカルボン酸アリル
    エステル類の製造方法。
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