JPH05239208A - ポリアミド・イミド類の製造方法 - Google Patents

ポリアミド・イミド類の製造方法

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JPH05239208A
JPH05239208A JP4228814A JP22881492A JPH05239208A JP H05239208 A JPH05239208 A JP H05239208A JP 4228814 A JP4228814 A JP 4228814A JP 22881492 A JP22881492 A JP 22881492A JP H05239208 A JPH05239208 A JP H05239208A
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reactant
catalyst
polyamide
imides
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JP4228814A
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Robert J Perry
ジェイムズ ペリー ロバート
S Richard Turner
リチャード ターナー エス
Richard Wayne Blevins
ウェイン ブレビンズ リチャード
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Original Assignee
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/10Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • C08G73/1003Preparatory processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】Heckカルボニル化反応を利用したポリアミ
ドイミド類の改良された製造方法の提供。 【構成】 並びに一酸化炭素を触媒及び遊離ヨードイオンもしくは
プロモイオンの存在下に反応させるポリアミドイミドの
製造方法。(Xは、Br、I;nは、0〜4の整数;R
は、アルキル、アリールアルキル、アリール、ヘテロ
アリール、シクロアルキル;Rは、−O−、−S−、
−CO−、−SO−、−COO−、−CONR−、
−C(CH−、−C≡C−、−NR−等;R
は、アルキル、アリールである) 【効果】本発明は、イミド構造を提供するために、重合
後環化よりもむしろHeckカルボニル化反応を利用す
るポリアミド・イミド類の改良された製造方法を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ポリマー類の製
造方法に関する。より詳細には、本発明はポリアミド・
イミド類の製造処理方法に関する。ポリアミド・イミド
類は、複合材料及び積層品に、並びに強化繊維及びフィ
ルムとして広範に用いられる。
【0002】
【従来の技術】一般的には、ポリアミド−イミド類は、
以下に示されるような、無水4−トリメリトイル=クロ
リドと適当なジアミンの反応により製造される。
【0003】
【化4】
【0004】その方法では、中間体ポリアミドカルボン
酸が水の除去を伴うイミド生成工程において環化され
る。この方法には、感湿性酸塩化物の使用及びイミド生
成工程における小分子の追い出しという短所が存在し、
ポリマー製品に欠損及び欠点を付与する可能性がある。
この方法により製造されるポリアミド・イミド類は、交
互のアミド単位及びイミド単位の主鎖を有する。
【0005】特開平1−123823号公報及びYon
eyama他、Macromolecules,Vo
l.21,1988,1908〜1911ページは、低
分子量ポリアミド類の製造において、Heckカルボニ
ル化反応(すなわち遷移金属触媒カルボニル化及びカプ
リング)の使用を開示している。米国特許第4,93
3,419号;同4,933,466号及び同4,93
3,467号;並びに同4,933,468号明細書
は、エステル類;イミド類;及びアミド・イミド類をそ
れぞれ製造するのにHeckカルボニル化反応を利用す
る方法を開示している。Scott, W.J.,「Journal of the
Chemical Society Chemical Communications」, 1755
及びMutin, R. 他、「Journal of the Chemical Societ
y Chemical Communications 」, 896 はCr(CO)3
を用いるクロロアレーン類(クロロ芳香族炭化水素類)
のパラジウム触媒カルボニル化反応を教示する。Bozel
l, J.J.他、「Journal of the American Chemical Soci
ety」2655は、両Ni及びPd触媒並びにNaIの存在
を必要とするクロロアレーン類のパラジウム触媒カルボ
ニル化反応を教示する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イミ
ド構造を与えるために重合後環化よりもむしろHeck
カルボニル化反応を利用するポリアミド・イミド類の改
良された製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の広範な観点で
は、それぞれ一般式
【0008】
【化5】
【0009】で示される反応体ペア、もしくは一般式
【0010】
【化6】
【0011】で示される反応体並びに一酸化炭素を、触
媒及び遊離ヨードイオンもしくはブロモイオンの存在
下、反応させる工程を含むポリマーの製造方法が提供さ
れる。各々X,R1 ,R2 及びnは、独立して選ばれ
る。Xは、−Br及び−Iより選ばれる非オルトハロゲ
ン化物である。nは、0から4までの整数である。R1
は、置換もしくは未置換のアルキル、アリールアルキ
ル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルから成
る群より選ばれる。R2 は、次式から成る群より選ばれ
る。
【0012】
【化7】
【0013】各々R5 は、アルキル及びアリールから成
る群より選ばれ、mは、1から12までの整数であり、
そしてjは、0及び300の間の整数である。
【0014】
【具体的な態様】本発明のポリアミド・イミド類の製造
方法は、含有される基の1つがクロロである溶剤中にお
いて、パラジウム触媒カルボニル化及び縮合を利用す
る。
【0015】本発明のポリアミド・イミド類は、下記一
般式の繰り返し単位を有する。
【0016】
【化8】
【0017】これらのポリアミド・イミド類は、それぞ
れ順に、一般式
【0018】
【化9】
【0019】で示される反応体ペア、もしくは一般式、
【0020】
【化10】
【0021】で示されるクロロフタルイミド−アミン反
応体、並びに一酸化炭素の反応により製造される。
【0022】また、上記ビスクロロフタルイミド反応体
及びクロロフタルイミド−アミンフタルイミド反応体
は、本明細書では、各々「イミド反応体」もしくは「イ
ミド−アミン反応体」の語で称される。また、ジアミン
反応体は、「コモノマー」の語で称される。
【0023】各々X,R1 ,R2 及びnは、独立して選
ばれる。Xは、−Brもしくは−Iより選ばれる。ポリ
マー構造式において、アミド部分のカルボニルは、非オ
ルトである。
【0024】R1 は、置換もしくは未置換であることが
でき、そしてアルキル、アリールアルキル、シクロアル
キル、アリールもしくはヘテロアリールであることがで
きる。R1 基の具体例としては、フェニル、ビフェニ
ル、ナフタレン、アントラセン、チオフェン、ベンゾチ
オフェン、ピリジン、キノリン、フラン、ジベンゾフラ
ン、芳香族スルホン類、ジアリールエーテル類、及びジ
アリールカルボニル類が挙げられる。これらの基は、1
つ以上のアルキル基、望ましくは炭素原子数1〜6個の
アルキル基又より望ましくは、メチル基、エチル基、プ
ロピル基及びブチル基で置換されていてもよい。更なる
置換基としては、フェニル、ハロゲン、ヒドロキシ、ア
ミノ、炭素原子数1〜6個のアルコキシ及びカルボキシ
レート基を包含してもよい。これらのR1 基は、未置換
であるか又は非反応性である置換基、すなわち重合反応
におけるジハロ化合物の反応において、悪影響(例えば
立体障害もしくは電子不活性化)を与えない置換基で置
換される。
【0025】R2 は、連結基であり、それは分子の別の
部分に連結することに加えて、また選ばれた官能価を提
供できる。このような反応が生じることを特に所望しな
い限り、重合反応においてこのような官能価は反応でき
ないが、その場合には、鎖の枝分れが生じるかもしれな
い。選ばれた官能価は、重合反応中の反応に対してジヨ
ードイミド化合物をひどく不活性化させることはでき
ず、又いずれかの方法で反応に干渉することもできな
い。R2 は次式
【0026】
【化11】
【0027】から成る群より選ばれる。各々R5 は、独
立してアルキル及びアリールから成る群より選ばれ、m
は1から12までの整数であり、そしてjは、0から3
00までの間の整数である。これらの式中、nは、0か
ら4までの整数である。
【0028】適するジハロイミド反応体としては、1,
4−ビス(N−(4−クロロフタルイミド))ベンゼ
ン、1,3−ビス(N−(4−クロロフタルイミド))
ベンゼン、4,4′−ビス(N−(4−クロロフタルイ
ミド))ジフェニルエーテル、3,4′−ビス(N−
(4−クロロフタルイミド))ジフェニルエーテル及び
1−{N−(4−ヨードフタルイミド)}−4−{N−
(4−クロロフタルイミド)}ベンゼンが挙げられる。
【0029】適するジアミノ共反応体としては、1,4
−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニル
メタン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′
−ジアミノジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、5−ア
ミノ−3−(4−アミノフェニル)−1,1,3−トリ
メチルインダン、1,4−ビス(2−(4−アミノフェ
ニル)プロピル)ベンゼン、4,4′−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ジフェニルスルホン、1,6−ジアミノ
ヘキサン及びビス(3−アミノプロピル)テトラメチル
ジシロキサンが挙げられる。
【0030】適するハロ−アミノイミド反応体として
は、1−{N−(4−アミノフタルイミド)}−4−
{N−(4−クロロフタルイミド)}ベンゼン、4−
{N−(4−アミノフタルイミド)}−4′−{N−3
−クロロフタルイミド)}ジフェニルエーテル及び3−
{N−(4−アミノフタルイミド)}−4′−{N−
(4−クロロフタルイミド)}ジフェニルエーテルが挙
げられる。
【0031】イミド反応体及びいずれかの共反応体が、
ハロアリール類及びアミン類全体に関して2を越える原
子価を有さないことが望ましいが、しかしながら、ポリ
マーの流動学的性質、物理学的性質及び加工的性質に影
響を及ぼすことのできる枝分かれを導入することを所望
する場合には、より多くのハロゲンもしくはアミンを担
持するイミド反応体類及び共反応体類を使用できる。
【0032】ポリマー鎖長は、末端キャッピング(en
dcapping)により制限できる。末端キャッピン
グの方法の1つは、少しばかりの一般式
【0033】
【化12】
【0034】(以下本明細書では「クロロフタルイミド
末端キャップ反応体と称される)で示されるビスクロロ
フタルイミド反応体もしくは少しばかりの次式
【0035】
【化13】
【0036】(以下本明細書では「アミン末端キャップ
反応体」と称される)で示されるコモノマー又は両者を
反応混合物に添加することによるものである。本発明方
法において、ビスクロロフタルイミド反応体もしくはコ
モノマー又は両者が、対応するクロロフタルイミド末端
キャップ反応体及びアミン末端キャップ反応体と置き換
えられる場合には、次いでそれぞれ順に、小分子(C−
A−C、A−C−AもしくはC−A)が製造されるであ
ろう。「C」はクロロフタルイミド単位を表し、そして
「A」はコモノマー単位を表す。
【0037】反応体類は、個別の化合物として本明細書
に記載されるとはいえ、この出願方法は、反応体類とし
て個別の化合物類を利用する反応に限定されるものでは
なく、また、反応体類として化合物の混合物を利用する
反応も包含する。本発明方法は、いずれか特定のイミド
反応体又はいずれか特定の共反応体に限定されるもので
はないが、しかしながら選ばれた共反応体及び/又はイ
ミド反応体が、使用される反応条件下で反応することが
必要である。受け入れられない量の副生成物の生成を防
止するために、反応体類が、使用される反応条件下で十
分に安定であること並びに反応体類が受け入れられない
量の望ましくない副反応を受けることがないことが望ま
しい。また、例えば立体障害もしくは触媒活性の低減に
より反応を甚だしく妨げる基を含まないことが望まし
い。
【0038】臭素イオンもしくはヨウ素イオンが反応混
合物中に存在することは、本発明方法では好ましい。反
応中のこれらのイオンの沈澱の性質は、確立されていな
い。クロロフタルイミド反応体がヨードアリール基もし
くはブロモアリール基を担持する場合には、更なる塩を
追加することなく、次いでジハロイミド反応体の反応に
より生成したヨウ素イオンもしくは臭素イオンが、反応
速度を十分に増強する。クロロフタルイミド反応体がヨ
ードアリール基もしくはブロモアリール基を全く担持し
ない場合には、次いでヨウ素もしくは臭素の塩等の添加
により、臭素イオンもしくはヨウ素イオンを添加すべき
である。
【0039】臭素もしくはヨウ素の塩又は別の塩は、ジ
ハロイミド反応体の反応に添加しても添加しなくても良
い。反応混合物への塩の添加は、恐らくポリマー鎖上の
水素結合を開裂することにより、若干のポリマーの溶解
性を改良する。処理効率の観点から、溶液中にポリアミ
ド・イミドを保持することは望ましい。適する塩として
は、CaCl2 及びリチウム塩(例えばLiCl及びL
iBr)が挙げられる。
【0040】反応体は、一酸化炭素と接触させる。反応
領域へ過剰の一酸化炭素を添加することは都合が良い。
過剰の一酸化炭素を測定する必要はなく、単に所望の反
応圧まで一酸化炭素でカマを加圧することができる。一
酸化炭素は大気圧以下もしくはより高圧であることがで
きる。200気圧までもしくはより高圧の一酸化炭素圧
が、本方法で使用できる。塩素イオン及び臭素イオンよ
りもむしろヨウ素イオンが存在するような場合には、一
酸化炭素圧を増強することは、より速い反応速度及びよ
り大きな分子量のポリマーを提供するであろうことが予
期される。
【0041】開示される本発明の態様では、反応工程
は、両反応体をかなり溶解して液状反応媒体を提供しそ
して反応体及び触媒の接触を促進する有機溶剤の存在下
で実施される。溶剤が反応に対して「不活性」であるこ
と、すなわち、溶剤が望ましくない経路で反応に介入し
ないことが望ましい。本発明は、特定の溶剤もしくは溶
剤系に限られるものではなく、多種多様な有機化合物が
使用できる。本発明の特定の態様における具体的な溶剤
は、炭化水素溶剤類(例えばトルエン)並びにエーテル
溶剤類(例えば、テトラヒドロフラン、ジグリム(2−
メトキシエチルエーテル)及びグリム(1,2−ジメト
キシエタン))である。本発明の別の態様における望ま
しい溶剤は、二極性かつ非プロトン性である、すなわ
ち、溶剤は容易に脱離されない水素を有する高い極性分
子である。具体的な二極性非プロトン性溶剤としては、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン、ヘキサメチルホスホラアミド、N−メチルピロリ
ジノン、N−シクロヘキシルピロリジノン及びジメチル
イミダゾリジノンなどが挙げられる。
【0042】存在する溶剤の量は、反応に対して臨界的
ではないが、しかしながら反応を促進するのに十分な量
の溶剤を用いることが望ましい。特定のポリマーは、各
種の溶剤における最適濃度を有することができる。使用
される溶剤の量に理論的上限は存在しないが、しかしな
がら、実際の限度が、反応ガマのサイズ、反応媒体から
の生成物の分離のし易さ及び経費並びに別の要因により
課せられる。使用される溶剤の量が、使用されるイミド
反応体の重量に基づいて0.1〜1000重量部の範囲
内であることが通常望ましい。また、例えば、一酸化炭
素の溶解を促進するために攪拌することにより、反応媒
体をかきまぜることが望ましい。
【0043】本発明方法は、触媒の存在下、実施され
る。優先的に、触媒はパラジウム化合物であり、反応工
程中では、パラジウムは0価もしくは2価の状態で存在
する。しかしながら、別の遷移金属触媒、たとえば、白
金触媒及びニッケル触媒が使用できる。一般的にはパラ
ジウム触媒は、イオン結合もしくは共有結合により1つ
以上のパラジウム原子に結合した1つ以上のリガンドを
担持する。単純なパラジウム塩、例えばPdX2 (ここ
で、XはCl,BrもしくはIである)が使用できる。
別の代表的なパラジウム触媒を以下に列挙する。
【0044】
【表1】
【0045】触媒量の触媒が使用される。「触媒量」と
は、所望の程度に反応を触媒する触媒の量を意味する。
一般的には、触媒の量は、イミド反応体のモル量に基づ
いて少なくとも0.01モルパーセントである。触媒の
量の真の上限もしくは下限は存在しないが、これは、経
費並びに生成物及び未反応の反応体からの触媒の分離の
容易さのような第二の考慮事項により規定される。好ま
しい触媒量は、イミド反応体1モル当り0.005〜
0.20モルである。触媒は支持体に結合されていても
よく、又は結合されていなくてもよい。
【0046】反応は、活性化リガンド、例えばホスフィ
ンリガンド又はアルシンリガンドの存在下で実施でき
る。このようなリガンドは、触媒と共に(例えば、トリ
フェニルホスフィンをビス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(II)クロリドと共に)使用でき、触媒され
る反応の速度を増強できる。用いられるリガンドの量
は、金属触媒1モル当り0.01モルから5.0モルの
間が望ましく、そして金属触媒1モル当り2モルがより
望ましい。活性化リガンドの存在は、触媒をより求核性
にすることにより、このような触媒の酸化的付加を迅速
にすると信じられている。
【0047】好ましくは、本発明方法は、副生成物ハロ
ゲン化水素を中和するために塩基の存在下で実施され
る。塩基は、第三級アミン、例えば、トリブチルアミ
ン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)
−7−ウンデセン(DBU)もしくは1,5−ジアザビ
シクロ(4.3.0)ノナ−5−エン(DBN)又は、
式NR3 (式中、各々Rは、独立して炭素原子数2〜6
個の低級アルキル基より選ばれる)であることができ
る。塩基は、架橋ポリ(ビニルピリジン)ビーズのよう
な架橋ポリマー上に固定化できる。あるいは、ビーズ
は、反応体と反応しない別の型の塩基性物質、例えば、
金属炭酸塩(例えば、K2 CO3 )もしくは金属水酸化
物(例えば、Ca(OH)2 )又は金属酢酸塩(例え
ば、酢酸ナトリウム)であることができる。一般的に
は、少なくとも生成される副生成物ハロゲン化水素と反
応するのに十分な塩基が使用される。所望であれば、過
剰に使用できるが、しかしながら過剰の塩基はヨウ素イ
オンもしくは臭素イオンを封鎖せしめることにより、反
応速度を遅くする可能性がある。
【0048】反応体、溶剤及び触媒のように、塩基の正
確な構造は臨界的ではないことは当業者に認識されるで
あろうし、そして上記化合物の具体例は、単に具体的に
示しただけであり、本発明に使用できる材料の具体例を
限定するものではない。当業者は、本発明において、別
の材料を置き換えて同様の結果が達成できることを認識
するであろう。
【0049】好ましくは、本発明方法は、室温(すなわ
ち20℃)から250℃までの範囲内の温度で実施され
る。望ましい温度範囲は、70℃から150℃までであ
る。当業者は、反応温度が臨界的ではなく、所望であれ
ば、この範囲外の温度が使用できることを認識するであ
ろう。一般的には、適度の反応速度を与え、そして生成
物もしくは反応体の分解物を過量に与えない反応温度が
選択される。
【0050】反応時間は全く独立して変化可能ではな
く、少なくとも多少は、反応体の反応性、触媒の活性及
び量、反応温度並びに圧力などを初めとするものより選
ばれる別の反応パラメーターに依存する。一般的には、
0.1から100時間の範囲内の反応時間が用いられ
る。
【0051】本発明方法のポリアミド・イミド類は、ホ
モポリマー、ブロックコポリマーもしくはランダムコポ
リマー又は別の材料もしくはポリマーとのブレンドとし
て有用である。このような目的上有用な範囲内、例えば
1000から150,000の間の数平均分子量を有す
るポリアミド・イミド類を製造することは、本発明方法
の範囲内である。本発明のポリマー類は、エンジニアリ
ングプラスチック、もしくは繊維または別の高性能用途
に用いてもよく、そして意図した用途に依存して、1つ
以上の添加剤類、例えば、無機充填剤類、強化用繊維、
二酸化チタン、安定剤類、可塑剤類及び酸化防止剤類を
含有してもよい。
【0052】
【実施例】本発明を更に理解するために、以下の例を提
供する。
【0053】ビスフタルイミド類の製造 本発明方法に有用なビスフタルイミド類は、以下の製造
方法により例示される方法を用いて製造できる。
【0054】3,4′−ビス(N−(4−クロロフタル
イミド))ジフェニルエーテルの製造 磁機攪拌器を備えた200mLの丸底フラスコに3,4′
−ジアミノジフェニルエーテル(10g,50ミリモ
ル)及びN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)
(75g)を入れた。4−クロロフタル酸無水物(20
g,110ミリモル)を添加した。反応溶液を油浴上で
攪拌しながら約70℃の温度まで加熱した。ピリジン
(60g)を添加し、反応混合物を15分間攪拌し、次
いで無水酢酸(90g)を20分間に亘って滴下した。
反応混合物を70℃で20時間攪拌し、そしてメタノー
ル中に注ぎ入れた。明黄色生成物を濾取し、次いで水、
メタノール及びアセトン中で粉砕した。生成物を減圧下
80℃で一晩乾燥した。収量は、25.8g、理論値の
97%であった。例1のように行われたDSCにより測
定した融点は、243℃であった。
【0055】例1 乾燥箱(dry box)中ヘリウム下、以下の試薬を
清潔な乾燥した圧力ガマに入れた:3,4′−ビス(N
−(4−クロロフタルイミド)ジフェニルエーテル
(2.65g,5.0ミリモル)、(2,2−ビス(4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン(2.
06g,5.0ミリモル)、DMAc(30g),1,
8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン
(DBU)(1.83g,12ミリモル)、ビス(トリ
フェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(Pd
Cl2 2 )(0.1g,0.125ミリモル)及びト
リフェニルホスフィン(0.156g,0.6ミリモ
ル)。そのカマに封をし、そして乾燥箱から取り出し
た。そのカマを高純度一酸化炭素で4回パージし、一酸
化炭素で7.7kg/cm2 まで加圧し、そして磁気的に攪
拌しながら、油浴中100℃で48時間維持した。粘稠
なポリマー溶液をDMAc(30mL)で希釈し、濾過し
そしてメタノール中へ沈澱させた。沈澱を減圧濾過によ
り採取し、そして高度に減圧下、110℃で48時間乾
燥した。収量は、ほぼ定量的であった。DMF/LiB
r中ポリ(メチルメタクリレート)標準に対して較正さ
れた106 ,105 ,104 ,103 オングストローム
のμ−styragelカラムを用いてWaters
HPLCよりサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)
データを得、そして重量平均分子量測定値(また、本明
細書でMwと称される)15,900を得た。
【0056】例2 ヨウ化ナトリウム(0.5g)を最初の反応混合物に添
加し、そして反応を24時間で停止したことを除いて、
例1と同様の方法に従った。収量は、ほぼ定量的であっ
た。Mwは36,400であった。
【0057】
【発明の効果】本発明は、イミド構造を提供するため
に、重合後環化よりもむしろHeckカルボニル化反応
を利用するポリアミド・イミド類の改良された製造方法
を提供する優れた効果を生ずる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチャード ウェイン ブレビンズ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14618, ロチェスター,バーノン プレイス 233

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ一般式 【化1】 で示される反応体ペア、もしくは一般式 【化2】 で示される反応体、(これらの上記式中、各々R1 ,R
    2 及びnは、独立して選ばれ、 nは、0から4までの整数であり、 Xは、−Cl,−Brもしくは−Iであり、 R1 はアルキル、アリールアルキル、アリール、ヘテロ
    アリール、シクロアルキルから成る群より選ばれ、 R2 は、次式 【化3】 (上式中、各々R5 は、アルキル及びアリールから成る
    群より選ばれ、mは、1から12までの整数であり、そ
    してjは、0及び300の間の整数である)から成る群
    より選ばれる)並びに一酸化炭素を反応させる工程を含
    んで成る、触媒及び溶剤の存在下におけるポリアミド・
    イミドの製造方法。
JP4228814A 1991-08-30 1992-08-27 ポリアミド・イミド類の製造方法 Pending JPH05239208A (ja)

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