JPH05310940A - ポリアミド・イミド類の製造方法 - Google Patents

ポリアミド・イミド類の製造方法

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JPH05310940A
JPH05310940A JP22880592A JP22880592A JPH05310940A JP H05310940 A JPH05310940 A JP H05310940A JP 22880592 A JP22880592 A JP 22880592A JP 22880592 A JP22880592 A JP 22880592A JP H05310940 A JPH05310940 A JP H05310940A
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JP
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reaction
imides
catalyst
reactant
polyamide
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JP22880592A
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Robert James Perry
ジェームス ペリー ロバート
S Richard Turner
ターナー エス.リチャード
Richard Wayne Blevins
ウェイン ブレビンス リチャード
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Eastman Kodak Co
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/10Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • C08G73/14Polyamide-imides
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 イミド構造を与えるために重合後環化よりも
むしろHeckカルボニル化反応を利用するポリアミド
・イミド類の改良された製造方法を提供する。 【構成】 それぞれ一般式 及び で示される反応体ペア(例えば、 及び ) 等と一酸化炭素を反応させる工程を含むポリマーの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ポリマー類の製
造方法に関する。より詳細には、本発明はポリアミド・
イミド類の製造処理方法に関する。ポリアミド・イミド
類は、複合材料及び積層品に、並びに強化繊維及びフィ
ルムとして広範に用いられる。
【0002】
【従来の技術】一般的には、ポリアミド・イミド類は、
以下に示されるような、無水4−トリメリトイル=クロ
リドと適当なジアミンの反応により製造される。
【0003】
【化6】
【0004】その方法では、中間体ポリアミドカルボン
酸が水の除去を伴うイミド生成工程において環化され
る。この方法には、感湿性酸塩化物の使用及びイミド生
成工程における小分子の追い出しという短所が存在し、
ポリマー製品に欠損及び欠点を付与する可能性がある。
この方法により製造されるポリアミド・イミド類は、交
互のアミド単位及びイミド単位の主鎖を有する。
【0005】特開平1−123823号公報及びYoneya
ma他、Macromolecules,Vol.21、1988、19
08〜1911ページは、低分子量ポリアミド類の製造
において、Heckカルボニル化反応(すなわち遷移金
属触媒カルボニル化及びカプリング)の使用を開示して
いる。米国特許第4,933,419号;同4,93
3,466号及び同4,933,467号;並びに同
4,933,468号明細書は、エステル類;イミド
類;及びアミド・イミド類をそれぞれ製造するのにHe
ckカルボニル化反応を利用する方法を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】イミド構造を与えるた
めに重合後環化よりもむしろHeckカルボニル化反応
を利用するポリアミド・イミド類の改良された製造方法
を提供することが、本発明の目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の広範な観点で
は、それぞれ一般式
【0008】
【化7】
【0009】で示される反応体ペア、もしくはそれぞれ
一般式
【0010】
【化8】
【0011】で示される反応体ペア、又は一般式
【0012】
【化9】
【0013】で示される反応体、あるいは一般式
【0014】
【化10】
【0015】で示される反応体、並びに一酸化炭素を反
応させる工程を含むポリマーの製造方法が提供される。
【0016】各々X,R1 ,R2 ,R3 及びnは独立し
て選ばれる。Xは、Br 及びIより選ばれる非オルトハ
ロゲン化物である。nは、0から4までの整数であり、
dは、0から1までの整数であり、そしてeは、0から
3までの整数である。dが0である場合にはeが0であ
る。R1 は、アルキル、アリールアルキル、アリール、
ヘテロアリール及びシクロアルキルから成る群より選ば
れる。R2 は、次式から成る群より選ばれる。
【化11】 各々R5 は、独立してアルキル及びアリールから成る群
より選ばれ、mは、1から12までの整数であり、そし
てjは、0から300までの間の整数である。R3 は、
置換アリール、未置換アリール、置換ヘテロアリール及
び未置換ヘテロアリールから成る群より選ばれる。
【0017】
【具体的な態様】本発明のポリアミド・イミド類の製造
方法は、溶剤中において、パラジウム触媒カルボニル化
及び縮合を利用して、一般式
【0018】
【化12】
【0019】の繰り返し単位を有する本発明のポリアミ
ド・イミド類を提供する。これらのポリアミド・イミド
類は、それぞれ順に、一般式
【0020】
【化13】
【0021】で示される反応体ペア、もしくは一般式
【0022】
【化14】
【0023】で示される反応体ペア、又は一般式
【0024】
【化15】
【0025】で示される反応体、あるいは一般式
【0026】
【化16】
【0027】で示される反応体、並びに一酸化炭素の反
応により製造される。
【0028】各々X,R1 ,R2 ,R3 及びnは、独立
して選ばれる。Xは、−Br 及び−Iより選ばれる非オ
ルトハロゲン化物である。ポリマーの式では、アミド部
分のカルボニルは、非オルトである。R1 は、置換もし
くは未置換のアルキル、アリールアルキル、シクロアル
キル、アリールもしくはヘテロアリールである。R1
の具体例としては、フェニル、ビフェニル、ナフタレ
ン、アントラセン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピ
リジン、キノリン、フラン、ジベンゾフラン、芳香族ス
ルホン類、ジアリールエーテル類、及びジアリールカル
ボニル類が挙げられる。これらの基は、1つ以上のアル
キル基、望ましくは炭素原子数1〜6個のアルキル基又
より望ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基及び
ブチル基で置換されていてもよい。更なる置換基として
は、フェニル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、炭素原
子数1〜6個のアルコキシ及びカルボキシレート基を包
含してもよい。これらのR1 基は、未置換であるか又は
非反応性である置換基、すなわち重合反応におけるジハ
ロ化合物の反応において、悪影響、(例えば、立体障害
もしくは電子不活性化)を与えない置換基で置換され
る。
【0029】R2 は、連結基であり、それは分子の別の
部分に連結することに加えて、また選ばれた官能価を提
供できる。このような反応が生じることを特に所望しな
い限り、重合反応においてこのような官能価は反応でき
ないが、その場合には、鎖の枝分れが生じるかもしれな
い。選ばれた官能価は、重合反応中の反応に対してジヨ
ードイミド化合物をひどく不活性化させることはでき
ず、又いずれかの方法で反応に干渉することもできな
い。R2 は、次式
【0030】
【化17】
【0031】から成る群より選ばれる。各々R5 は、独
立してアルキル及びアリールから成る群より選ばれ、m
は1から12までの整数であり、そしてjは、0から3
00までの間の整数である。
【0032】これらの式中、nは、0から4までの整数
であり、dは、0から1までの整数であり、そしてe
は、0から3までの整数である。dが0である場合、e
は0である。
【0033】R3 は、アリールもしくはヘテロアリール
である。R3 基の具体例としては、フェニル、ビフェニ
ル、ナフタレン、アントラセン、チオフェン、ベンゾチ
オフェン、ピリジン、キノリン、フラン、ジベンゾフラ
ン、芳香族スルホン類、ジアリールエーテル類及びジア
リールカルボニル類が挙げられる。ハロ基に加えて、R
3 基は、未置換であるか、又は非反応性である置換基、
すなわち、重合反応におけるジハロ化合物の反応におい
て、悪影響(例えば立体障害もしくは電子不活性化)を
与えない置換基で置換されうる。
【0034】適するジハロイミド反応体としては、N−
(4−ヨードフェニル)−4−ヨードフタルイミド、N
−(3−ヨードフェニル)−4−ヨードフタルイミド、
N−(4−ブロモフェニル)−4−ヨードフタルイミ
ド、N−(3−ブロモフェニル)−4−ヨードフタルイ
ミド、N−(4−(4−ヨードフェノキシ)フェニル)
−4−ヨードフタルイミドが挙げられる。
【0035】適するジアミノ共反応体としては、1,4
−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニル
メタン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′
−ジアミノジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、5−ア
ミノ−3−(4−アミノフェニル)−1,1,3−トリ
メチルインダン、1,4−ビス(2−(4−アミノフェ
ニル)プロピル)ベンゼン、4,4′−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ジフェニルスルホン、1,6−ジアミノ
ヘキサン及びビス(3−アミノプロピル)テトラメチル
ジシロキサンが挙げられる。
【0036】適するジアミノイミド反応体としては、N
−(4−アミノフェニル)−4−アミノフタルイミド、
N−(4−アミノフェニル)−3−アミノフタルイミ
ド、N−(3−アミノフェニル)−3−アミノフタルイ
ミド、N−(3−アミノフェニル)−4−アミノフタル
イミド、N−(4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル)−4−アミノフタルイミド、及びN−(4−(3−
アミノベンゾイル)フェニル)−4−アミノフタルイミ
ドが挙げられる。
【0037】適するジハロ共反応体としては、1,4−
ジヨードベンゼン、1,3−ジヨードベンゼン、4,
4′−ジヨードジフェニルエーテル、4,4′−ジヨー
ドベンゾフェノン、2,6−ジヨードナフタレン、2,
8−ジヨードジベンゾフラン、4,4′−ジヨードジフ
ェニルスルホン、4,4′−ジヨードビフェニル、1,
4−ジブロモベンゼン、1,3−ジブロモベンゼン、
4,4′−ジブロモジフェニルメタン、4,4′−ジブ
ロモベンゾフェノン、2,6−ジブロモナフタレン、
4,4′−ジブロモジフェニル、2,5−ビス(4−ブ
ロモフェニル)−3,4−ジフェニルチオフェン、2,
5−ジヨードチオフェン及び2,6−ジヨードピリジン
が挙げられる。
【0038】適するハロ−アミノイミド反応体として
は、N−(4−ヨードフェニル)−4−アミノフタルイ
ミド、N−(3−ヨードフェニル)−4−アミノフタル
イミド、N−(4−ヨードフェニル)−3−アミノフタ
ルイミド、N−(3−ヨードフェニル)−3−アミノフ
タルイミド、N−(4−アミノフェニル)−4−ヨード
フタルイミド、N−(3−アミノフェニル)−4−ヨー
ドフタルイミド、N−(4−(4−ヨードフェノキシ)
フェニル)−4−アミノフタルイミド、N−(4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル)−4−ヨードフタルイ
ミド及びN−(4−(3−アミノベンゾイル)フェニ
ル)−4−ヨードフタルイミドが挙げられる。
【0039】イミド反応体及びいずれかの共反応体が、
ハロアリール及びアミン類に関して2を越える原子価を
有さないことが望ましいが、しかしながら、ポリマーの
流動学的性質、物理学的性質及び加工的性質に影響を及
ぼすことのできる枝分かれを導入することを所望する場
合には、より多くのハロゲンもしくはアミンを担持する
イミド反応体類及び共反応体類を使用できる。
【0040】反応体類は、個別の化合物として本明細書
に記載されるとはいえ、この出願方法は、反応体類とし
て個別の化合物類を利用する反応に限定されるものでは
なく、また、反応体類として化合物の混合物を利用する
反応も包含する。本発明方法は、いずれか特定のイミド
反応体又はいずれか特定の共反応体に限定されるもので
はないが、しかしながら選ばれた共反応体及び/又はイ
ミド反応体が、使用される反応条件下で反応して、ポリ
アミド・イミドを生成することが必要である。受け入れ
られない量の副生成物の生成を防止するために、反応体
類が、使用される反応条件下で十分に安定であること並
びに反応体類が受け入れられない量の望ましくない副反
応を受けることがないことが望ましい。また、例えば立
体障害もしくは触媒活性の低減により反応を甚だしく妨
げる基を含まないことが望ましい。
【0041】反応体は、一酸化炭素と接触させる。反応
領域へ過剰の一酸化炭素を添加することは都合が良い。
過剰の一酸化炭素を測定する必要はなく、単に所望の反
応圧まで一酸化炭素でカマを加圧することができる。一
酸化炭素は大気圧以下もしくはより高圧であることがで
きる。200気圧までもしくはより高圧の一酸化炭素圧
が、本方法で使用できる。反応体がヨード基を有する場
合には、一酸化炭素圧を増強することは、より速い反応
速度及びより大きな分子量のポリマー類を提供するであ
ろうことが予期される。反応体がブロモ基のみを担持す
る場合には、逆効果が予期される。
【0042】開示される本発明の態様では、反応工程
は、両反応体をかなり溶解して液状反応媒体を提供しそ
して反応体及び触媒の接触を促進する有機溶剤の存在下
で実施される。溶剤が反応に対して「不活性」であるこ
と、すなわち、溶剤が望ましくない経路で反応に介入し
ないことが望ましい。本発明は、特定の溶剤もしくは溶
剤系に限られるものではなく、多種多様な有機化合物が
使用できる。本発明の特定の態様における具体的な溶剤
は、炭化水素溶剤類(例えばトルエン)並びにエーテル
溶剤類(例えば、テトラヒドロフラン、ジグリム(2−
メトキシエチルエーテル)及びグリム(1,2−ジメト
キシエタン))である。本発明の別の態様における望ま
しい溶剤は、二極性かつ非プロトン性である、すなわ
ち、溶剤は容易に脱離されない水素を有する高い極性分
子である。具体的な二極性非プロトン性溶剤としては、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン、ヘキサメチルホスホラアミド、N−メチルピロリ
ジノン、N−シクロヘキシルピロリジノン及びジメチル
イミダゾリジノンなどが挙げられる。
【0043】存在する溶剤の量は、反応に対して臨界的
ではないが、しかしながら反応を促進するのに十分な量
の溶剤を用いることが望ましい。特定のポリマーは、各
種の溶剤における最適濃度を有することができる。使用
される溶剤の量に理論的上限は存在しないが、しかしな
がら、実際の限度が、反応ガマのサイズ、反応媒体から
の生成物の分離のし易さ及び経費並びに別の要因により
課せられる。使用される溶剤の量が、使用されるイミド
反応体の重量に基づいて0.1〜1000重量部の範囲
内であることが通常望ましい。また、例えば、一酸化炭
素の溶解を促進するために攪拌することにより、反応媒
体をかきまぜることが望ましい。
【0044】本発明方法は、触媒の存在下、実施され
る。優先的に、触媒はパラジウム化合物であり、反応工
程中では、パラジウムは0価もしくは2価の状態で存在
する。しかしながら、別の遷移金属触媒、例えば、白金
触媒及びニッケル触媒が使用できる。一般的にはパラジ
ウム触媒は、イオン結合もしくは共有結合により1つ以
上のパラジウム原子に結合した1つ以上のリガンドを担
持する。単純なパラジウム塩、例えばPdX2 (ここ
で、XはC1,Br もしくはIである)が使用できる。
別の代表的なパラジウム触媒を以下に列挙する。
【0045】
【表1】
【0046】触媒量の触媒が使用される。「触媒量」と
は、所望の程度に反応を触媒する触媒の量を意味する。
一般的には、触媒の量は、イミド反応体のモル量に基づ
いて少なくとも0.01モルパーセントである。触媒の
量の真の上限もしくは下限は存在しないが、これは、経
費並びに生成物及び未反応の反応体からの触媒の分離の
容易さのような第2の考慮事項により規定される。好ま
しい触媒量は、イミド反応体1モル当り0.005〜
0.20モルである。触媒は支持体に結合されていても
よく、又は結合されていなくてもよい。
【0047】反応は、活性化リガンド、例えばホスフィ
ンリガンド又はアルシンリガンドの存在下で実施でき
る。このようなリガンドは、触媒と共に(例えば、トリ
フェニルホスフィンをビス(トリフェニルホスフィンパ
ラジウム(II)グロリドと共に)使用でき、触媒される
反応の速度を増強できる。用いられるリガンドの量は、
金属触媒1モル当り0.01モルから5.0モルの間が
望ましく、そして金属触媒1モル当り2モルがより望ま
しい。活性化リガンドの存在は、触媒をより求核性にす
ることにより、このような触媒の酸化的付加を迅速にす
ると信じられている。
【0048】好ましくは、本発明方法は、副生成物ハロ
ゲン化水素を中和するために塩基の存在下で実施され
る。塩基は、第三級アミン、例えば、トリブチルアミ
ン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)
−7−ウンデセン(DBU)もしくは1,5−ジアザビ
シクロ(4.3.0)ノナ−5−エン(DBN)又は、
式NR3 (式中、各々Rは、独立して炭素原子数2〜6
個の低級アルキル基より選ばれる)であることができ
る。塩基は、架橋ポリ(ビニルピリジン)ビーズのよう
な架橋ポリマー上に固定化できる。あるいは、ビーズ
は、反応体と反応しない別の型の塩基性物質、例えば、
金属炭酸塩(例えば、K2 CO3 )もしくは金属水酸化
物(例えば、Ca(OH)2 )又は金属酢酸塩(例え
ば、酢酸ナトリウム)であることができる。一般的に
は、少なくとも生成される副生成物ハロゲン化水素と反
応するのに十分な塩基が使用される。所望であれば、過
剰に使用できる。
【0049】反応体、溶剤及び触媒のように、塩基の正
確な構造は臨界的ではないことは当業者に認識されるで
あろうし、そして上記化合物の具体例は、単に具体的に
示しただけであり、本発明に使用できる材料の具体例を
限定するものではない。当業者は、本発明において、別
の材料を置き換えて同様の結果が達成できることを認識
するであろう。
【0050】好ましくは、本発明方法は、室温(すなわ
ち20°C)から250°Cまでの範囲内の温度で実施
される。望ましい温度範囲は、70°Cから200°C
までである。当業者は、反応温度が臨界的ではなく、所
望であれば、この範囲外の温度が使用できることを認識
するであろう。一般的には、適度の反応速度を与え、そ
して生成物もしくは反応体の分解物を過量に与えない反
応温度が選択される。
【0051】反応時間は全く独立して変化可能ではな
く、少なくとも多少は、反応体の反応性、触媒の活性及
び量、反応温度並びに圧力などを初めとするものより選
ばれる別の反応パラメーターに依存する。一般的には、
0.1から100時間の範囲内の反応時間が用いられ
る。
【0052】本発明方法により製造されるポリアミド・
イミド類は、反応混合物への塩の添加を必要としない。
これらのポリマーが、何か別の方法により製造されたポ
リマーに見い出されるC1汚染物質を含まないことがで
きるので、これは、電子工学で用いられるポリアミド・
イミド類に特に有利である。使用に際して、塩による汚
染が問題とならない場合には、塩を本発明方法における
反応媒体に添加できる。塩は、恐らくポリマー鎖上の水
素結合を開裂することにより、若干のポリマーに可溶性
を与える可能性がある。処理効率の観点から、溶液中に
ポリアミド・イミドを保持することは望ましい。適する
塩としては、リチウム塩(例えばLiC1,LiBr)
及びCaC12 が挙げられる。
【0053】本発明方法は、特定の理論もしくは説明に
より限定されるものではないが、しかしながら、理論的
説明が提供される。本発明方法が、酸化的付加工程、一
酸化炭素挿入工程及びカプリング工程を更に含んで成る
下記反応機構系列を包含することが、信じられている。
より詳細には、パラジウム(0)複合体として導入され
るか、パラジウム(II)種として導入され次いで現場で
還元されうるパラジウム(0)触媒は、ハロ化合物に酸
化付加されて、アリールパラジウム(II)ハロ中間体を
生成する。パラジウム上のリガンドは、CO、ホスフィ
ンもしくはアミンであってもよい。パラジウム触媒はハ
ロ化合物に関してわずかな量で存在させるので、ビス
(アリールパラジウム(II)ハロ)中間体がいずれか大
量に生成されることはありそうもないことであるが、し
かし酸化的付加反応は、反応工程中幾つかのポイントで
ジハロ化合物の両ハロ部位で起きる。次いでCO挿入に
よりアシルパラジウム(II)ハロ複合体を生成する。次
いでこの求電子性アシルパラジウム複合体は、カプリン
グ反応においてアミノ含有反応体により攻撃される。遊
離されたハロゲン化水素は、添加された塩基(DBU)
により中和され、そしてパラジウム(0)触媒が再生さ
れる。この機構系列は、N−(4−ヨードフェニル)−
4−ヨードフタルイミド及び4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテルの反応について、以下に具体的に示され
る。
【0054】
【化18】
【0055】本発明方法のポリアミド・イミドは、ホモ
ポリマー、ブロックコポリマーもしくはランダムコポリ
マー又は別の材料もしくはポリマーとのブレンドとして
有用である。このような目的上有用な範囲内、例えば1
000から150,000の間の数平均分子量を有する
ポリアミド・イミド類を製造することは、本発明方法の
範囲内である。本発明のポリマー類は、エンジニアリン
グプラスチック、もしくは繊維または別の高性能用途に
用いてもよく、そして意図した用途に依存して、1つ以
上の添加剤類、例えば、無機充填剤類、強化用繊維、二
酸化チタン、安定剤類、可塑剤類及び酸化防止剤類を含
有してもよい。
【0056】
【実施例】本発明を更に理解するために、以下の例を提
供する。
【0057】ジハロアリールフタルイミド類の製造 本発明方法に有用なジハロアリールフタルイミド類は、
以下の製造方法により例示される方法を用いて製造でき
る。
【0058】N−(4−ヨードフェニル)−4−ヨード
フタルイミドの製造
【化19】
【0059】攪拌器を具えた100mLの丸底フラスコ
に、p−ヨードアニリン(10.95g、0.05モ
ル)及びN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC
(35mL)を入れた。4−ヨードフタル酸無水物(1
3.7g、0.05モル)を10分間に亘ってゆっくり
添加した。反応混合物を攪拌しながら約70℃の温度ま
で加熱した。ピリジン(19.45g、0.25モル)
を添加し、反応混合物を15分間攪拌し、次いで無水酢
酸(11.12g、0.11モル)を20分間に亘って
滴下した。反応混合物を70℃で一晩攪拌した。反応混
合物を水中へ注ぎ込み、白色固体生成物を生成し、それ
を濾取してメタノール(300mL)中で粉砕し、そして
減圧下60℃で一晩乾燥した。収率は、理論値の93%
であった。DSCにより測定した融点は、235℃であ
った。燃焼分析は、以下のとおりであった。計算値:C
=35.40、H=1.49、N=2.95;測定値:
C=35.47、H=1.59、N=2.94。プロト
ンNMRは、上記一般式と一致した。
【0060】例1 圧力ゲージ、圧力開放バルブ、ガス送込口及び脱気並び
にサンプル回収用のストレートボールバルブを備え、そ
して攪拌棒を入れた3オンス(85g)フィッシャー−
ポーター(Fischer −Porter )圧力反応ガマに、N−
(4−ヨードフェニル)−4−ヨードフタルイミド
(3.67g、7.72ミリモル)、4,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル(1.60g、7.99ミリモ
ル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(I
I)クロリド(また、本明細書で「PdC12 2 」と
称される)(336mg、0.48ミリモル)、N,N−
ジメチルアセトアミド(DMAC )(64g)及び1,
8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン
(また、本明細書で「DBU」と称される)(3.0
g、19.7ミリモル)を添加した。そのカマを高純度
一酸化炭素で3回パージし、そして7.7kg/cm2 CO
まで再加圧した。反応混合物を90℃まで加熱しそして
CO吸収が止むまで(2時間)、続行させた。次いで得
られた粘稠混合物を濾過しそしてメタノール中へ沈澱さ
せた。ポリマー生成物を濾取し、メタノールで洗浄し、
風乾し、DMAC に再溶解し、濾過助剤を介して濾過
し、そしてメタノール中へ再沈澱させた。生成物ポリマ
ーを3トル(3/760気圧)で減圧下、85℃で18
時間乾燥した。0.25重量/容量パーセントのポリマ
ー溶液を25℃でSchott Geraete526−10粘度計を
用いて分析することにより、ポリマーのインヘレント粘
度を測定した。重量平均分子量測定値(また、本明細書
ではMwと称される)を得るために、ポリ(メチルメタ
クリレート)標準に対して較正された106 、105
104 、103 オングストロームのμ−styragelカラム
を用いてWatersHPLCよりサイズ排除クロマトグラフ
ィーデータを得た。示差走査熱量測定(DSC)(加熱
速度1分間当り10℃で3回、特定の熱変化における中
間点としてTgを取った)及び元素分析/燃焼分析を行
った。結果を第2表に示す。
【0061】例2 乾燥箱(dry box)中へリウム下、清潔な乾燥し
た圧力ガマに、以下の試薬をその順序で添加した:2,
2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プ
ロパン(2.08g、5.07ミリモル)、N−(4−
ヨードフェニル−4−ヨードフタルイミド(2.36
g、5.00ミリモル)、PdC12 2(0.100
g、0.125ミリモル)、無水DMAC (30g)及
びDBU(1.83g、12ミリモル)。そのカマに封
をし、そして乾燥箱から取り出した。そのカマを一酸化
炭素で3回パージし、一酸化炭素で7.7kg/cm2 まで
加圧し、そして100℃で2時間維持した。反応混合物
をDMAC (75mL)で希釈し、濾過しそしてメタノー
ル中に沈澱させた。その沈澱を減圧濾過により採取し、
そして減圧下60℃で48時間乾燥した。分析値は、例
1記載のように終了し、そしてそれらを第2表に編集し
た。
【0062】例3 乾燥箱中、不活性雰囲気下、清潔な乾燥した圧力ガマに
以下の試薬をその順序で添加した:4,4′−ジアミノ
フェニルエーテル(1.00g、5.0ミリモル)、N
−(4−ヨードフェニル)−4−ヨードフタルイミド
(2.25g、4.74ミリモル)、PdC12
2 (0.100g、0.125ミリモル)、無水DMA
C (30g)及びDBU(1.83g、12ミリモ
ル)。そのカマに封をし、そして乾燥箱から取り出し
た。そのカマを一酸化炭素で3回パージし、一酸化炭素
で7.7kg/cm2 まで加圧し、そして100℃で2時間
維持した。反応混合物をDMAC (15mL)で希釈し、
濾過し、そして水中へ沈澱させた。その沈澱を乾燥減圧
濾過により採取し、そして一晩風乾させた。サイズ排除
クロマトグラフィー及び示差走査熱量測定を例1のよう
に行い、そして結果を第2表に示す。
【0063】例4 カマを90分間加圧した後、p−ヨードトルエンを添加
し、そしてカマを一酸化炭素で再パージしそして再加圧
したことを除いて、例3と同様の方法に従った。反応溶
液を100℃で更に90分間維持し、次いでDMA
C (75mL)で希釈し、濾過し、そしてメタノール中に
沈澱させた。沈澱を減圧濾過により採取し、減圧下60
℃で48時間乾燥した。サイズ排除クロマトグラフィー
を例1のように行った。結果を以下に示す。
【0064】
【表2】
【0065】
【発明の効果】本発明は、イミド構造を提供するため
に、重合後環化よりもむしろHeckカルボニル化反応
を利用するポリアミド・イミド類の改良された製造方法
を提供する優れた効果を生ずる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチャード ウェイン ブレビンス アメリカ合衆国,ニューヨーク 14618, ロチェスター,バーノン プレイス 233

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ一般式 【化1】 で示される反応体ペア、もしくはそれぞれ一般式 【化2】 で示される反応体ペア、又は一般式 【化3】 で示される反応体、あるいは一般式 【化4】 で示される反応体(これらの上記式中、各々X,R1
    2 ,R3 及びnは、独立して選ばれ、そしてXは、−
    r 及び−Iより選ばれる非オルトハロゲン化物であ
    り、 nは、0から4までの整数であり、dは、0から1まで
    の整数でありそしてeは、0から3までの整数であり、
    dが0である場合にeが0であることを条件とし、 −R1 −は、アルキル、アリールアルキル、アリール、
    ヘテロアリール及びシクロアルキルから成る群より選ば
    れ、−R2 −は、次式 【化5】 (上式中、各々R5 は、独立してアルキル及びアリール
    から成る群より選ばれ、mは、1から12までの整数で
    あり、そしてjは、0から300までの間の整数であ
    る)から成る群より選ばれ、そして−R3 −は、置換ア
    リール、未置換アリール、置換ヘテロアリール及び未置
    換ヘテロアリールから成る群より選ばれる) 並びに一酸化炭素を反応させる工程を含んで成る、触媒
    及び溶剤の存在下におけるポリアミド・イミドの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014152221A (ja) * 2013-02-07 2014-08-25 Ube Ind Ltd ポリイミドフィルムおよびそれを用いたポリイミド金属積層体

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