JPH05310939A - ポリアミド・イミド類の製造方法 - Google Patents

ポリアミド・イミド類の製造方法

Info

Publication number
JPH05310939A
JPH05310939A JP4228504A JP22850492A JPH05310939A JP H05310939 A JPH05310939 A JP H05310939A JP 4228504 A JP4228504 A JP 4228504A JP 22850492 A JP22850492 A JP 22850492A JP H05310939 A JPH05310939 A JP H05310939A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
reactant
chlorophthalimide
imides
polyamide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4228504A
Other languages
English (en)
Inventor
Robert J Perry
ジェイムズ ペリー ロバート
S Richard Turner
リチャード ターナー エス
Richard Wayne Blevins
ウェイン ブレビンス リチャード
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eastman Kodak Co filed Critical Eastman Kodak Co
Publication of JPH05310939A publication Critical patent/JPH05310939A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/10Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • C08G73/14Polyamide-imides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/10Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • C08G73/1003Preparatory processes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 イミド構造を与えるために重合後環化よりも
むしろHeckカルボニル化反応を利用するポリアミド・イ
ミド類の改良された製造方法を提供する。 【構成】 それぞれ一般式 で示される反応体ペア、(例えば、 及び ) 等と一酸化炭素を、触媒及び遊離ヨードイオンもしくは
プロモイオンの存在下、反応させる工程を含んで成るポ
リアミド・イミドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ポリマー類の製
造方法に関する。より詳細には、本発明はポリアミド・
イミド類の製造処理方法に関する。ポリアミド・イミド
類は、複合材料及び積層品に、並びに強化繊維及びフィ
ルムとして広範に用いられる。
【0002】
【従来の技術】一般的には、ポリアミド・イミド類は、
以下に示されるような、無水4−トリメリトイル=クロ
リドと適当なジアミンの反応により製造される。
【0003】
【化4】
【0004】その方法では、中間体ポリアミドカルボン
酸が水の除去を伴うイミド生成工程において環化され
る。この方法は、感湿性酸塩化物の使用及びイミド生成
工程における小分子の追い出しという短所が存在し、ポ
リマー製品に欠損及び欠点を付与する可能性がある。こ
の方法により製造されるポリアミド・イミド類は、交互
のアミド単位及びイミド単位の主鎖を有する。
【0005】特開平1−123823号公報及びYoneya
ma他、Macromolecules、1908−1911ページは、低分子量
ポリアミド類の製造において、Heckカルボニル化反応
(すなわち遷移金属触媒カルボニル化及びカプリング)
の使用を開示している。米国特許第4,933,419
号; 同4,933,466号及び同4,933,467
号; 並びに同4,933,468号明細書は、エステル
類; イミド類; 及びアミド・イミド類をそれぞれ製造す
るのに Heck カルボニル化反応を利用する方法を開示し
ている。Scott 、W.J.、「Journal of the Chemical So
ciety 、ChemicalCommunications 」 1755 及び Mutin,
R.他、「Journal of the Chemical Society 、Chemica
l Communications 」、896 は、Cr(CO)3 を用いるクロ
ロアレーン類(クロロ芳香族炭化水素類)のパラジウム
触媒カルボニル化反応を教示する。Bozell、J.J.他、
「Journal of the American Chemical Society」 2655
は、両Ni 及びPb 触媒並びにNa I の存在を必要とす
るクロロアレーン類のパラジウム触媒カルボニル化反応
を教示する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イミ
ド構造を与えるために重合後環化よりもむしろ Heck カ
ルボニル化反応を利用するポリアミド・イミド類の改良
された製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の広範な観点で
は、それぞれ一般式
【0008】
【化5】
【0009】で示される反応ペア、もしくは一般式
【0010】
【化6】
【0011】で示される反応体並びに一酸化炭素を、触
媒及び遊離ヨードイオンもしくはブロモイオンの存在
下、反応させる工程を含むポリマーの製造方法が提供さ
れる。各々X、R1 ,R2 、R3 及びnは、独立して選
ばれる。Xは、−Br 及び−I より選ばれる非オルトハ
ロゲン化物である。nは、0から4までの整数である。
−R1 −は、置換もしくは未置換のアルキル、アリール
アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル
から成る群より選ばれる。−R2 −は、次式から成る群
より選ばれる。
【0012】
【化7】
【0013】各々R5 は、アルキル及びアリールから成
る群より選ばれ、mは、1から12までの整数であり、
そしてjは、0及び300の間の整数である。−R3
は、置換アリール、未置換アリール、置換ヘテロアリー
ル及び未置換ヘテロアリールから成る群より選ばれる。
【0014】
【具体的な態様】本発明のポリアミド・イミド類の製造
方法は、含有される基の1つがクロロである溶剤中にお
いて、パラジウム触媒カルボニル化及び縮合を利用す
る。
【0015】本発明のポリアミド・イミド類は、下記一
般式の繰り返し単位を有する。
【0016】
【化8】
【0017】これらのポリアミド・イミド類は、それぞ
れ順に、一般式
【0018】
【化9】
【0019】で示される反応体ペア、もしくは一般式
【0020】
【化10】
【0021】で示されるクロロフタルイミド−アミン反
応体、並びに一酸化炭素の反応により製造される。
【0022】また、上記ハロアリールクロロフタルイミ
ド反応体及びクロロフタルイミド−アミン反応体は、本
明細書では、各々「イミド反応体」もしくは「イミド−
アミン反応体」の語で称される。また、ジアミン反応体
は、「コモノマー」の語で称される。
【0023】各々X、R1 、R2 及びnは、独立して選
ばれる。Xは、−Br 及び−I より選ばれる非オルトハ
ロゲン化物である。ポリマー構造式において、アミド部
分のカルボニルは、非オルトである。
【0024】R1 は、置換もしくは未置換であり、そし
てアルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、アリ
ールもしくはヘテロアリールであることができる。R1
基の具体例としては、フェニル、ビフェニル、ナフタレ
ン、アントラセン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピ
リジン、キノリン、フラン、ジベンゾフラン、芳香族ス
ルホン類、ジアリールエーテル類、及びジアリールカル
ボニル類が挙げられる。これらの基は、1つ以上のアル
キル基、望ましくは炭素原子数1〜6個のアルキル基又
より望ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基及び
ブチル基で置換されていてもよい。更なる置換基として
は、フェニル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、炭素原
子数1〜6個のアルコキシ及びカルボキシレート基を包
含してもよい。これらのR1 基は、未置換であるか、又
は非反応性である置換基、すなわち重合反応におけるク
ロロハロ化合物の反応において、悪影響(例えば、立体
障害もしくは電子不活性化)を与えない置換基で置換さ
れる。
【0025】R2 は、連結基であり、それは分子の別の
部分に連結することに加えて、また選ばれた官能価を提
供できる。このような反応が生じることを特に所望しな
い限り、重合反応においてこのような官能価は反応でき
ないが、この場合には、鎖の枝分かれが生じるかもしれ
ない。選ばれた官能価は、重合反応中の反応に対してジ
ヨードイミド化合物をひどく不活性化させることはでき
ず、又いずれかの方法で反応に干渉することもできな
い。R2 は、次式
【0026】
【化11】
【0027】から成る群から選ばれる。各々R5 は、独
立してアルキル及びアリールから成る群より選ばれ、m
は1から12までの整数であり、そしてjは、0から3
00までの間の整数である。これらの式中、nは、0か
ら4までの整数である。
【0028】R3 は、アリールもしくはヘテロアリール
である。R3 基の具体例としては、フェニル、ビフェニ
ル、ナフタレン、アントラセン、チオフェン、ベンゾチ
オフェン、ピリジン、キノリン、フラン、ジベンゾフラ
ン、芳香族スルホン類、ジアリールエーテル類及びジア
リールカルボニル類が挙げられる。ハロ基に加えて、R
3 基は、未置換であるか、又は非反応性である置換基、
すなわち、重合反応におけるクロロハロ化合物の反応に
おいて、悪影響(例えば、立体障害もしくは電子不活性
化)を与えない置換基で置換されうる。
【0029】適するクロロハロイミド反応体としては、
N−(4−ヨードフェニル)−4−クロロフタルイミ
ド、N−(3−ヨードフェニル)−4−クロロフタルイ
ミド、N−(4−ブロモフェニル)−4−クロロフタル
イミド、N−(3−ブロモフェニル)−4−クロロフタ
ルイミド、N−(4−(4−ヨードフェノキシ)フェニ
ル)−4−クロロフタルイミド、N−(4−(4−ヨー
ドフェニル)−3−クロロフタルイミド及びN−(4−
(4−ヨードベンゾイル)フェニル)−4−クロロフタ
ルイミドが挙げられる。
【0030】適するジアミノ共反応体としては、1, 4−
ジアミノベンゼン、1, 3−ジアミノベンゼン、4, 4′−
ジアミノジフェニルエーテル、3, 4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル、4, 4′−ジアミノジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノベンゾフェノン、4, 4′−ジアミノジフ
ェニルスルホン、2, 2−ビス(4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル)プロパン、5−アミノ−3−(4−ア
ミノフェニル)−1, 1, 3−トリメチルインダン、1, 4
−ビス(2−(4−アミノフェニル)プロピル)ベンゼ
ン、4, 4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニル
スルホン、1, 6−ジアミノヘキサン及びビス(3−アミ
ノプロピル)テトラメチルジシロキサンが挙げられる。
【0031】適するクロロ−アミノイミド反応体として
は、N−(4−アミノフェニル)−4−クロロフタルイ
ミド、N−(4−アミノフェニル)−3−クロロフタル
イミド及びN−(3−アミノフェニル)−4−クロロフ
タルイミドが挙げられる。
【0032】クロロフタルイミド反応体が、ハロアリー
ル類及び第一級アミン類全体に関して2を越える原子価
を有さないことが望ましいが、しかしながら、ポリマー
の流動学的性質、物理学的性質及び加工的性質に影響を
及ぼすことのできる枝分かれを導入することを所望する
場合には、より多くのこのような基を担持するクロロフ
タルイミド反応体類を使用できる。枝分かれを導入する
ことを所望しない限り、コモノマーが第一級アミンに関
して2を越える原子価を有さないことが、同様に望まし
い。
【0033】ポリマー鎖長は、末端キャッピング(endca
pping)により制限できる。末端キャッピングの方法の1
つは、少しばかりの一般式
【0034】
【化12】
【0035】(以下本明細書では「クロロフタルイミド
末端キャップ反応体と称される)で示されるクロロフタ
ルイミド反応体もしくは少しばかりの次式
【0036】
【化13】
【0037】(以下本明細書では「アミン末端キャップ
反応体と称される)で示されるコモノマー又は両者を反
応混合物に添加することによるものである。本発明方法
において、クロロフタルイミド反応体もしくはコモノマ
ー又は両者が、対応するクロロフタルイミド末端キャッ
プ反応体及びアミン末端キャップ反応体と置き換えられ
る場合には、次いでそれぞれ順に、小分子(C−A−
C、A−C−AもしくはC−A)が製造されるであろ
う。「C」はクロロフタルイミド単位を表し、そして
「A」はコモノマー単位を表す。
【0038】反応体類は、個別の化合物として本明細書
に記載されるとはいえ、この出願方法は、反応体類とし
て個別の化合物類を利用する反応に限定されるものでは
なく、また、反応体類として化合物の混合物を利用する
反応も包含する。本発明方法は、いずれか特定のクロロ
フタルイミド反応体又はいずれか特定のコモノマーに限
定されるものではないが、しかしながら選ばれたコモノ
マー及び/又はクロロイミド反応体が、使用される反応
体条件下で反応することが必要である。受け入れられな
い量の副生成物の生成を防止するために、反応体類が、
使用される反応体条件下で十分に安定であること並びに
反応体類が受け入れられない量の望ましくない副反応を
受けることがないことが望ましい。また、例えば立体障
害もしくは触媒活性の低減により反応を甚だしく妨げる
基を含まないことが望ましい。
【0039】臭素イオンもしくはヨウ素イオンが反応混
合物中に存在することは、本発明方法では好ましい。反
応中のこれらのイオンの沈澱の性質は、確立されていな
い。クロロフタルイミド反応体がヨードアリール基もし
くはブロモアリール基を担持する場合には、更なる塩を
追加することなく、次いでジハロイミド反応体の反応に
より生成したヨウ素イオンもしくは臭素イオンが、反応
速度を十分に増強する。クロロフタルイミド反応体がヨ
ードアリール基もしくはブロモアリール基を全く担持し
ない場合には、次いでヨウ素もしくは臭素の塩等の添加
により、臭素イオンもしくはヨウ素イオンを添加すべき
である。
【0040】臭素もしくはヨウ素の塩又は別の塩は、ジ
ハロイミド反応体の反応に添加しても添加しなくても良
い。反応混合物中への塩の添加は、恐らくポリマー鎖上
の水素結合を開裂することにより、若干のポリマーの溶
解性を改良する。処理効率の観点から、溶液中にポリア
ミド・イミドを保持することは望ましい。適する塩とし
ては、CaCl2 及びリチウム塩(例えば LiCl 及び LiBr)
が挙げられる。
【0041】反応体は、一酸化炭素と接触させる。反応
領域へ過剰の一酸化炭素を添加させることは都合が良
い。過剰の一酸化炭素を測定する必要はなく、単に所望
の反応圧まで一酸化炭素でカマを加圧することができ
る。一酸化炭素は大気圧以下もしくはより高圧であるこ
とができる。200気圧までもしくはより高圧の一酸化
炭素圧が、本方法で使用できる。塩素イオン及び臭素イ
オンよりもむしろヨウ素イオンが存在する場合には、一
酸化炭素圧を増強することは、より速い反応速度及びよ
り大きな分子量のポリマーを提供するであろうことが予
期される。
【0042】開示される本発明の態様では、反応工程
は、両反応体をかなり溶解して液状反応媒体を提供しそ
して反応体及び触媒の接触を促進する有機溶剤の存在下
で実施される。溶剤が反応に対して「不活性」であるこ
と、すなわち、溶剤が望ましくない経路で反応に介入し
ないことが望ましい。本発明は、特定の溶剤もしくは溶
剤系に限られるものではなく、多種多様な有機化合物が
使用できる。本発明の特定の態様における具体的な溶剤
は、炭化水素溶剤類(例えばトルエン)並びにエーテル
溶剤類(例えば、テトラヒドロフラン、ジグリム(2−
メトキシエチルエーテル)及びグリム(1, 2−ジメトキ
シエタン))である。本発明の別の態様における望まし
い溶剤は、二極性かつ非プロトン性である、すなわち、
溶剤は容易に脱離されない水素を有する高い極性分子で
ある。具体的な二極性非プロトン性溶剤としては、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルス
ルホキシド、1, 3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、
ヘキサメチルホスホラアミド、N−メチルピロリジノ
ン、N−シクロヘキシルピロリジノン及びジメチルイミ
ダゾリジノンなどが挙げられる。
【0043】存在する溶剤の量は、反応に対して臨界的
ではないが、しかしながら反応を促進するのに十分な量
の溶剤を用いることが望ましい。特定のポリマーは、各
種の溶剤における最適濃度を有することができる。使用
される溶剤の量に理論的上限は存在しないが、しかしな
がら、実際の限度が、反応ガマのサイズ、反応媒体から
の生成物の分離のし易さ及び経費並びに別の要因により
課せられる。使用される溶剤の量が、使用されるクロロ
フタルイミド反応体の重量に基づいて0.1〜1000
重量部の範囲内であることが通常望ましい。また、例え
ば、一酸化炭素の溶解を促進するために攪拌することに
より、反応媒体をかきまぜることが望ましい。
【0044】本発明方法は、触媒の存在下、実施され
る。優先的に、触媒はパラジウム化合物であり、反応工
程中では、パラジウムは0価もしくは2価の状態で存在
する。しかしながら、別の遷移金属触媒、例えば、白金
触媒及びニッケル触媒が使用できる。一般的にはパラジ
ウム触媒は、イオン結合もしくは共有結合により1つ以
上のパラジウム原子に結合した1つ以上のリガンドを担
持する。単純なパラジウム塩、例えばPd X2 (ここ
で、XはCl 、Br もしくはIである)が使用できる。
別の代表的なパラジウム触媒を以下に列挙する。
【0045】
【表1】
【0046】触媒量の触媒が使用される。「触媒量」と
は、所望の程度に反応を触媒する触媒の量を意味する。
一般的には、触媒の量は、クロロフタルイミド反応体の
モル量に基づいて少なくとも0.01モルパーセントで
ある。触媒の量の真の上限もしくは下限は存在しない
が、これは、経費並びに生成物及び未反応の反応体から
の触媒の分離の容易さのような第二の考慮事項により規
定される。好ましい触媒量は、クロロフタルイミド反応
体1モル当り0.005〜0.20モルである。触媒は
支持体に結合されていてもよく、又は結合されていなく
てもよい。
【0047】反応は、活性化リガンド、例えばホスフィ
ンリガンド又はアルシンリガンドの存在下で実施でき
る。このようなリガンドは、触媒と共に(例えば、トリ
フェニルホスフィンをビス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム (II) クロリドと共に)使用でき、触媒され
る反応の速度を増強できる。用いられるリガンドの量
は、金属触媒1モル当り0.01モルから5.0モルの
間が望ましく、そして金属触媒1モル当り2モルがより
望ましい。活性化リガンドの存在は、触媒をより求核性
にすることにより、このような触媒の酸化的付加を迅速
にすると信じられている。
【0048】好ましくは、本発明方法は、副生成物ハロ
ゲン化水素を中和するために塩基の存在下で実施され
る。塩基は、第三級アミン、例えば、トリブチルアミ
ン、ピリジン、1, 8−ジアザビシクロ(5. 4. 0)−7−
ウンデセン(DBU)もしくは1,5−ジアザビシクロ
(4. 3. 0)ノナ−5−エン(DBN)又は、式NR
3 (式中、各々Rは、独立して炭素原子数2〜6個の低
級アルキル基より選ばれる)であることができる。塩基
は、架橋ポリ(ビニルピリジン)ビーズのような架橋ポ
リマー上に固定化できる。あるいは、ビーズは、反応体
と反応しない別の型の塩基性物質、例えば、金属炭酸塩
(例えば、K2CO3 ) もしくは金属水酸化物(例えば、Ca
(OH)2 ) 又は金属酢酸塩(例えば、酢酸ナトリウム)で
あることができる。一般的には、少なくとも生成される
副生成物ハロゲン化水素と反応するのに十分な塩基が使
用される。所望であれば、過剰に使用できるが、しかし
ながら過剰の塩基はヨウ素イオンもしくは臭素イオンを
封鎖せしめることにより、反応速度を遅くする可能性が
ある。
【0049】反応体、溶剤及び触媒のように、塩基の正
確な構造は臨界的ではないことは当業者に認識されるで
あろうし、そして上記化合物の具体例は、単に具体的に
示しただけであり、本発明で使用できる材料の具体例を
限定するものではない。当業者は、本発明において、別
の材料を置き換えて同様の結果が達成できることを認識
するであろう。
【0050】好ましくは、本発明方法は、室温(すなわ
ち20℃)から250℃までの範囲内の温度で実施され
る。望ましい温度範囲は、70℃から200℃までであ
る。当業者は、反応温度が臨界的ではなく、所望であれ
ば、この範囲外の温度が使用できることを認識するであ
ろう。一般的には、適度の反応速度を与え、そして生成
物もしくは反応体の分解物を過量に与えない反応温度が
選択される。
【0051】反応時間は全く独立して変化可能ではな
く、少なくとも多少は、反応体の反応性、触媒の活性及
び量、反応温度並びに圧力などを初めとするものより選
ばれる別の反応パラメーターに依存する。一般的には、
0.1から100時間の範囲内の反応時間が用いられ
る。
【0052】本発明方法のポリアミド・イミド類は、ホ
モポリマー、ブロックコポリマーもしくはランダムコポ
リマー又は別の材料もしくはポリマーのブレンドとして
有用である。このような目的上有用な範囲内、例えば1
000から150,000の間の数平均分子量を有する
ポリアミド・イミド類を製造することは、本発明方法の
範囲内である。本発明のポリマー類は、エンジニアリン
グプラスチックもしくは遷移または別の高性能用途に用
いてもよく、そして意図した用途に依存して1つ以上の
添加剤類、例えば、無機充填剤類、強化用繊維、二酸化
チタン、安定剤類、可塑剤類及び酸化防止剤類を含有し
てもよい。
【0053】
【実施例】本発明を更に理解するために、以下の例を提
供する。
【0054】ハロアリールクロロフタルイミド類の製造 本発明方法に有用なハロアリールクロロフタルイミド類
は、以下の製造方法により例示される方法を用いて製造
できる。
【0055】N−(4−ヨードフェニル)−4−クロロ
フタルイミドの製造 (重量等に関して実測値を反映させた変化数値)
【0056】
【化14】
【0057】攪拌器を備えた100mLの丸底フラスコ
に、p−ヨードアニリン(10.95g、0.05モ
ル)及びN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)
(35mL)を入れた。4−クロロフタル酸無水物(1
3.7g、0.05モル)を10分間に亙ってゆっくり
と添加した。反応混合物を攪拌しながら70℃の温度ま
で加熱した。ピリジン(19.45g、0.25モル)
を添加し、反応混合物を15分間攪拌し、次いで無水酢
酸(11.12g、0.11モル)を20分間に亙って
滴下した。反応混合物を70℃で一晩攪拌した。反応混
合物を水中へ注ぎ入れて白色固体生成物を生成し、それ
を濾取してメタノール(300mL)中で粉砕し、そして
減圧下60℃で一晩乾燥した。収率は理論値の93%で
あった。示差走査熱量測定(DSC)を行った。加熱速
度1分間当り10℃で、3回の特異的熱変化における中
間点としてTg を取った。DSCにより測定された融点
は235℃であった。元素分析/燃焼分析は、以下の値
を提供した。計算値: C=35.40、H=1.49、
N=2.95;測定値: C=35.47、H=1.5
9、N=2.94。プロトンNMRは、上記一般式と一
致した。
【0058】例1 圧力ゲージ、圧力解放バルブ、ガス送込口及び脱気並び
にサンプル回収用のストレートボールバルブを備え、そ
して攪拌棒を中に入れたフィッシャー−ポーター(Fisc
her-Porter) 圧力反応ガマに、N−(4−ヨードフェニ
ル)−4−クロロフタルイミド(1.89g、4.93
ミリモル)、4, 4′−ジアミノジフェニルエーテル
(1.00g、4.99ミリモル)、ビス(トリフェニ
ルホスフィン)パラジウム (II) クロリド(また、本明
細書では「Pd Cl22 」と称される)(0.20g、
0.285ミリモル)、トリフェニルホスフィン(0.
156g、0.595ミリモル)、DBU(1.83
g、12.02ミリモル)及びDMAc(25g)を入
れた。反応混合物を攪拌し、脱気し、7.4kg/cm2の圧
力で一酸化炭素(CO)雰囲気下に置き、そして100
℃まで加熱した。均質溶液より黄色沈澱を生成させ、そ
してそれを再溶解させた。圧力を1.4kg/cm2まで減圧
し、そして反応混合物を合計20時間そのままで維持し
た。粘稠な溶液をDMAc(70mL)で希釈し、濾過助
剤を介して濾過し、そしてメタノール中に沈澱させたと
ころ、生成物ポリマーが得られた。Schott Geraete 526
-10 粘度計を用いて25℃で0.25重量/容量パーセ
ントのポリマー溶液を分析することにより、ポリマーの
インヘレント粘度を測定した。重量平均分子量測定値
(また、本明細書ではMw と称される) を得るために、
ポリ(メチルメタクリレート) 標準に対して較正された
106 、10 5、104 、103 オングストロームのμ
-styragelカラムを用いて Waters HPLCよりサイズ
排除クロマトグラフィーデータを得た。結果を第2表に
示す。
【0059】例2 反応瓶に、N−(4−ヨードフェニル)−4−クロロフ
タルイミド(1.92g、5.00ミリモル)、2,2
−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロ
パン(2.06g、5.02ミリモル)、ビス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム (II) クロリド(0.1
0g、0.14ミリモル)、トリフェニルホスフィン
(0.156g、0.595ミリモル)、DBU(1.
83g、12.02ミリモル)及びDMAc(30g)
を入れて、100℃まで加熱し、24時間反応させたこ
とを除いて、例1と同様の方法に従って、結果を得た。
例1に記載のように分析を終え、それらを第2表に編集
した。
【0060】例3 反応瓶に、4−クロロ−N−フェニルフタルイミド(2
82mg、1.09ミリモル)、アニリン(100μL 、
1.09ミリモル)、Pd Cl22 (23mg、0.03
3ミリモル)、トリフェニルホスフィン(17mg、0.
066ミリモル)、DMAc(5mL)、Na I (197
mg、1.31ミリモル)及びDBU(196mL、1.3
1ミリモル)を入れたことを除いて、例1と同様の方法
に従った。反応混合物を、7.4kg/cm2の圧力でCO雰
囲気下に置き、そして115℃まで加熱した。6.5時
間後、反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮し、そしてシ
リカゲルでのクロマトグラフィーにかけたところ、27
0mg(70%)の生成物が得られた。例3〜6の結果を
第3表に示す。
【0061】例4 反応を24時間行い、Na I 0.11ミリモルを用いた
ことを除いて、例3と同様の方法に従った。
【0062】例5 反応を或るCO雰囲気下で24時間行ったことを除い
て、例3と同様の方法に従った。
【0063】例6 反応を或るCO雰囲気下で24時間行い、そしてNa I
を存在させなかったことを除いて、例3と同様の方法に
従った。
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】
【発明の効果】本発明は、イミド構造を提供するため
に、重合後環化よりもむしろ Heck カルボニル化反応を
利用するポリアミド・イミド類の改良された製造方法を
提供する優れた効果を生ずる。
フロントページの続き (72)発明者 リチャード ウェイン ブレビンス アメリカ合衆国,ニューヨーク 14618, ロチェスター,バーノン プレイス 233

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ一般式 【化1】 で示される反応体ペア、もしくは一般式 【化2】 で示される反応体、(これらの上記式中、、各々R1
    2 及びnは、独立して選ばれ、 nは、0から4までの整数であり、 −R1 −は、置換もしくは未置換のアルキル、アリール
    アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル
    から成る群より選ばれ、 −R2 −は、次式 【化3】 (上式中、各々R5 は、独立してアルキル及びアリール
    から成る群より選ばれ、mは、1から12までの整数で
    あり、そしてjは、0及び300の間の整数である)か
    ら成る群より選ばれ、 Xは、−Br 及び−I より選ばれる非オルトハロゲン化
    物であり、そして−R3 −は、置換アリール、未置換ア
    リール、置換ヘテロアリール及び未置換ヘテロアリール
    から成る群より選ばれる) 並びに一酸化炭素を、触媒及び溶剤の存在下、反応させ
    る工程を含んで成るポリアミド・イミドの製造方法。
JP4228504A 1991-08-30 1992-08-27 ポリアミド・イミド類の製造方法 Pending JPH05310939A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US752736 1991-08-30
US07/752,736 US5266678A (en) 1991-08-30 1991-08-30 Method for preparing polyamide-imides from (O, imide and polyamine

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05310939A true JPH05310939A (ja) 1993-11-22

Family

ID=25027601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4228504A Pending JPH05310939A (ja) 1991-08-30 1992-08-27 ポリアミド・イミド類の製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5266678A (ja)
EP (1) EP0530704A1 (ja)
JP (1) JPH05310939A (ja)
CA (1) CA2075249A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6528663B1 (en) 2001-12-05 2003-03-04 General Electric Company Methods for the preparation of 4-chlorophthalic anhydride
US6576770B1 (en) 2001-12-05 2003-06-10 General Electric Company Preparation of substituted phthalic anhydrides and substituted phthalimides
US6498224B1 (en) 2001-12-05 2002-12-24 General Electric Company Methods for the preparation poly(etherimide)s
US6881815B2 (en) * 2002-09-25 2005-04-19 General Electric Company Method for the preparation poly(etherimide)s

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62281077A (ja) * 1986-05-30 1987-12-05 Fujitsu Ltd 暫定ラベル間接続情報記憶方式
US4933468A (en) * 1989-01-17 1990-06-12 Eastman Kodak Company Preparation of amide-imides
US4933466A (en) * 1989-01-17 1990-06-12 Eastman Kodak Company Preparation of imides
US4933467A (en) * 1989-01-17 1990-06-12 Eastman Kodak Company Preparation of imides
US4933419A (en) * 1989-06-14 1990-06-12 Eastman Kodak Company Preparation of polyesters by a condensation reaction between aryl diodide and an alkyl or aryl diol

Also Published As

Publication number Publication date
US5266678A (en) 1993-11-30
EP0530704A1 (en) 1993-03-10
CA2075249A1 (en) 1993-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5950691B2 (ja) ポリイミドおよびその製造方法
US4933468A (en) Preparation of amide-imides
JPH05310939A (ja) ポリアミド・イミド類の製造方法
US4933467A (en) Preparation of imides
US5266679A (en) Method for producing polyamide-imides from CO, bis-imide and polyamine
US5214123A (en) Preparation of aromatic poly(imide-amide)s from CO, primary diamine and di(trifluoro methane sulfonate) containing phthalimide group
EP0459386A1 (en) Preparation of polyamides
JPH05310940A (ja) ポリアミド・イミド類の製造方法
US5149755A (en) Preparation of poly(benz(ox, imid, thi)azole) polymers
JPH05310938A (ja) ポリアミド・イミド類の製造方法
JPH05310937A (ja) ポリアミド・イミド類の製造方法
EP0557985A1 (en) Preparation of aromatic polyamides from CO, aromatic diamine and di(trifluoro methane sulfonate)
US5693746A (en) Preparation of aromatic polyamides from carbon monoxide, a diamine and an aromatic chloride
JPH01123824A (ja) ポリシロキサン−ポリアミド系ブロック共重合体の製造方法
JP4936580B2 (ja) アゾ基含有ポリアミドの製造法
US5216118A (en) Preparation of aromatic polyimides from CO, primary diamine and bis (halo aromatic carboxylic acid ester)
US5214127A (en) Preparation of polyamides from carbon monoxide and aromatic iodo amine
JPH06329797A (ja) オルガノポリシロキサン側鎖を有するポリイミドの製造方法
JPH04252225A (ja) フッ素含有アラミドブロック共重合体およびその製造方法
US5200497A (en) Polyimide from bis(N-isoprenyl)s of aryl diamides
JPS58154729A (ja) 成形性の改良された芳香族ポリアミド―ポリイミドブロック共重合体の製造方法
JP2943233B2 (ja) 含フッ素ポリアミドの製造方法
Adduci et al. Synthesis and characterization of poly (imide‐sulfonamide) s
Adduci et al. Synthesis and characterization of poly (amide‐sulfonamide) s
JPH11255723A (ja) 芳香族ジカルボン酸系誘導体およびその製造方法