JPS6121596Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はダクト用のパイプに直接取付ける構造
のパイプ用フアンに係わり、特にそのパイプを二
層管パイプから構成しこれと組合わせて使用する
パイプ用フアンに関するものである。

本考案の目的は、二層管パイプへの取付けが極
めて簡単で、しかも二層管パイプの利用により室
内空気の排出と屋外空気の取入れとを同時に行な
うことができるパイプ用フアンを提供するにあ
る。

本考案は、上記の目的を達成するために、室内
空気の流出口及び外気の流入口を隣接して形成し
これら流出口及び流入口を共に室内に連通させた
本体ケースと、この本体ケースに設けられた室内
空気を吸引してこれを前記流出口から本体ケース
外に吐出し又は外気を前記流入口から吸引してこ
れを室内に吐出する少なくとも一個の送風機と、
前記本体ケースに前記流出口及び流入口に対応し
て突設した一対の差込部から構成し、内部を隔壁
により二流路に仕切つて成るダクト用の二層管パ
イプに対し、その各流路に前記一対の差込部を挿
入してこれら両差込部で前記隔壁を挾むことによ
り、前記本体ケースを前記流出口及び流入口が二
層管パイプの各流路に連通するように取付け、以
て差込部を二層管パイプに差込むという簡単な操
作で本体ケースを二層管パイプに取付けることが
できると共に、二層管パイプを通じて室内空気の
排出と屋外空気の取入れとを同時に行なうことが
できるようにしたものである。

以下本考案の一実施例を第１図及び第２図に基
づいて説明する。

１はパイプ用フアンの本体ケースで、これは円
形の基盤２にカバー３を被せて成るもので、カバ
ー３内は基盤２に取着した仕切板４により外気取
入用の上通風室５と室内空気排出用の下通風室６
とに上下に区分されている。そして、基盤２には
上下の各通風室５及び６に夫々連通する外気の流
入口７及び室内空気の流入口８を上下に隣接する
よう共に半円状に開口形成し、またカバー３の上
下両側には夫々複数の長孔よりなる外気の吹出孔
９及び室内空気の吸入孔１０を形成して上下両通
風室５及び６を室内Ａに連通させている。１１は
排気用の送風機で、これは前記仕切板４上に配設
固定したモータ１２の回転軸１３に遠心形のフア
ン１４を直結してなるもので、下通風室６内に位
置するフアン１４はケーシング１５により囲繞さ
れている。１６及び１７は差込部たる差込用筒体
で、これらは共にプラスチツク或は金属等の弾性
材により略弦月形に形成され、前記基盤２にその
流入口７及び流出口８と連通するように突出状態
に固着されている。そしてこれら差込用筒体１６
及び１７の円弧状周壁１６ａ及び１７ａには弾性
舌片１８及び１９を夫々一体成形している。尚、
差込用筒体１６及び１７の平担状周壁１６ｂ及び
１７ｂには所定寸法の間隙Ｂが形成されている。
２０は前記本体ケース１を取付けるためのダクト
用の二層管パイプで、これは内部を隔壁２１によ
り第一の流路２２と第二の流路２３とに仕切つて
おり、一端を室内Ａに臨ませ、他端を屋外に連通
している。

而して、本体ケース１を二層管パイプ２０に取
付けるには、その両差込用筒体１６及び１７を二
層管パイプ２０の第一及び第二の両流路２２及び
２３内に挿入すればよい。このようにすることに
より、両差込用筒体１６及び１７間に二層管パイ
プ２０の隔壁２１が挾み込まれるため、この隔壁
２１に対する両差込用筒体１６及び１７の挾持作
用によつて本体ケース１が二層管パイプ２０に取
付けられるものであり、本実施例にあつては同時
に差込用筒体１６，１７の弾性舌片１８，１９が
二層管パイプ２０の内面に強く弾接することによ
り、本体ケース１をより強固に取付け得るもので
ある。そしてこの取付状態において、本体ケース
１の流入口７及び流出口８は差込用筒体１６及び
１７を介して二層管パイプ２０の第一及び第二の
各流路２２及び２３に連通している。従つてこの
状態でモータ１２に通電すると、フアン１４が回
転して室内Ａの空気を吸入口１０から下通風室６
内に吸引し且つこれを流出口８から吐出する。そ
して流出口８から吐出された室内空気は二層管パ
イプ２０の第二の流路２３を介して屋外に排出さ
れる。このようなフアン１４による室内空気の強
制排出により室内Ａと屋外との間に若干の圧力差
が生ずるため、外気が二層管パイプ２０の屋外側
端部からその第一の流路２２内に吸引される。そ
して第一の流路２２内に吸引された外気は流入口
７から本体ケース１の上通風室５内に流入し、吹
出孔９から室内Ａに流入する。

尚、差込部としては上記実施例のような差込用
筒体１６，１７に限られず、その円弧状周壁１６
ａ，１７ａ相当部分のみからなる半割円筒状のも
の或は平担状周壁１６ｂ，１７ｂ相当部分のみか
らなる平板状のものであつてもよい。

また、上記実施例で送風機１１により室内空気
を強制排出し、これにより生ずる室内外の圧力差
により外気を室内Ａに自然流入させる構成とした
が、送風機１１を第３図に示すように配設して該
送風機１１により外気を室内Ａに強制流出させ、
これにより生ずる室内外の圧力差により室内Ａの
空気を自然排出する構成としてもよく、さらに、
吸気排気とも強制式とする送風機を設けることも
可能である。

本考案は以上説明したように、差込部を二層管
パイプ内に差込むだけという至極簡単な操作で本
体ケースを二層管パイプに取付けることができ、
しかも二層管パイプを通じて室内空気の排出と室
外空気の取入れと同時に行うことができ、自然換
気口を別途設けなくとも済むという極めて実用的
なパイプ用フアンを提供し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第
２図は同要部の分解斜視図、第３図は本考案の他
の実施例を示す第１図相当図である。 図中、１は本体ケース、７は外気の流入口、８
は室内空気の流出口、１１は送風機、１６，１７
は差込用筒体（差込部）、１８，１９は弾性舌
片、２０は二層管パイプ、２１は隔壁、２２，２
３は第一，第二の流路である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 室内空気の流出口及び外気の流入口を隣接し
   て形成しこれら流出口及び流入口を共に室内に
   連通させた本体ケースと、この本体ケースに設
   けられ室内空気を吸引してこれを前記流出口か
   ら本体ケース外に吐出し又は外気を前記流入口
   から吸引してこれを室内に吐出する少なくとも
   一個の送風機と、前記本体ケースに前記流出口
   及び流入口に対応して突設した一対の差込部と
   を具備し、内部を隔壁により二流路に仕切つて
   成るダクト用の二層管パイプに対し、その各流
   路に前記一対の差込部を挿入してこれら両差込
   部で前記隔壁を挾むことにより、前記本体ケー
   スを前記流出口及び流入口が二層管パイプの各
   流路に連通するよう取付けて成るパイプ用フア
   ン。 ２ 差込部に二層管パイプに弾接する弾性舌片が
   一体に設けられていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項に記載のパイプ用フア
   ン。