JPS6032510Y2 - 空調換気装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は両軸モータの両端部に同種のファンを取着して
同時吸排を行わせる空調換気装置に関するものであり、
その目的は、外筐の厚さ寸法を増加させることなく排気
用のファンの吸気効率を向上できて吸排の送風効率の差
を極力減少させることができ、総じて換気効率の向上を
図り得る空調換気装置を提供するにある。

以下本考案の一実施例について第１図乃至第３図を参照
して説明する。

１は壁面に取着される背面板２と、この背面板２に着脱
可能に装着されるプラスチック製前ケース３からなる外
筐、４は前ケース３の下部に着脱可能に装着される蓋、
５は前ケース３の前面に設けた室内吐出口、６は前ケー
ス３の右側面に設けた室内吸入口、７は背面板２の中央
から前方に向けて延設した仕切板、８はその仕切板７よ
りも右側の領域に配設した直交流形の熱交換体、９，１
０は背面板２に取着された吸気口体及び排気口体、１１
．１２は壁面を貫通して吸気口体９及び排気口体１０に
接続される吸気管及び排気管である。

さて、１３は略コ字形に折曲された支持板で、中央部に
後述するモータの外径と略等しいモータ挿通孔１４が形
成されているとともにそのモータ挿通孔１４の近傍にモ
ータ取付板１５．１５が固着されており、それに折曲部
１３ａ、１３ａの後端部は背面板２に当接固着されてい
る。

１６は吸気用の渦巻形のファンケーシングで、背面側が
開放状態を呈するとともに室内側面の中央に軸挿通孔１
６ａを形成し、この軸挿通孔１６ａの周囲にプレス加工
にて固定用の凸部１６ｂを三個突設している。

１７．１８はファンケーシング１６の室内側面及び外周
面に貼着した例えば独立気泡性の例えば硬質ウレタン等
の断熱材で、断熱材１７の中央部にはモータ挿通孔１４
と対向する嵌合孔１７ａが形成され且つ凸部１６ｂを逃
げ孔１７ｂが所要数個設けられている。

１９は嵌合孔１７ａに嵌入された連続気泡性の可撓性を
有する例えば軟質ウレタン等の断熱材で、中央部に軸挿
通孔１９ａを設け、且つこれの厚さ寸法ａを荷重を加え
ない状態で断熱材１７と同一厚さ寸法を設定している。

このような構成のファンケーシング１６は凸部１６ｂを
支持板１３に当接してねじ２０にて固着されているとと
もに開放端面が背面板２に当接されており、該ファンケ
ーシング１６の吸気口たる吸気口体９はファンケーシン
グ１６の軸挿通孔１６ａと対向位置されている。

２１は３本の取付脚２２を介して支持板１３の室内側に
固着された排気用ファンケーシングであり、室内側端面
は別体の蓋板２３をねじ止めによって固着するようにし
ているともに支持板側に吸入口２１ａが設けられている
。

２４は回転軸２４ａを両方向に向けて突出させた所謂両
軸形のモータで、外周面の中央に取付用のフランジ部２
４ｂを設けている。

このモータ２４は吸入口２１ａを貫通させてそれのフラ
ンジ部２４ｂをモータ取付板１５に当接させてねじ２５
にて該モータ取付板１５に固着されるようになっている
が、その取付状態にて該モータ２４の室外側端面はモー
タ挿通孔１４からファンケーシング１６方向に所定寸法
ａ突出されるように設定されており、従って断熱材１９
は荷重を加えない状態の厚さ寸法ｄからａ寸法圧縮され
て（ｄ−ａ）の厚さに縮められる。

２５及び２６は回転軸２４ａの両端部に固着されるシロ
ッコ形の吸気用及び排気用ファンで、両者は同種の、本
実施例では全く同一形状のものである。

而して、支持板１３モータ２４及びファン２５．２６を
組立てた後に背面板２に固着されるものである。

而して、モータ２４を回転駆動すると吸気管１１を介し
てファン２５により外気が吸入され熱交換体８を介して
室内吐出口５から室内側に送風される。

これと同時にファン２６により室内吸入口６から室内空
気が吸入され熱交換体８及び排気管１２を介して室外に
排出される。

そして、周知のように熱交換体８は吸気風と排気風とが
直角に交差する別個の通気路を流通しなから熱交換を行
うようになっている。

さて、従来のこの種装置の構成について第４図を参照し
ながら説明するに、第２図と同一部分には同一符号を付
して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明す
る。

即ち、ファンケーシング１６の室内側面には独立気泡性
の例えば硬質ウレタン等の断熱材２７が断熱材１７．１
９に代えて貼着されており、この断熱材２７には軸挿通
孔１６ａと対応する軸挿通孔２７ａと凸部１６ｂと対向
する逃げ孔２７ｂを形成している。

また、支持板１３の中央にはモータ挿通孔１４の代りに
回転軸２４ａを貫通させる挿通孔２８が形成されており
、該支持板１３に固着されたモータ取付板２９はモータ
２４の支持板１３側の端面が支持板１３に略当接するよ
うな寸法に設定されている。

即ち、従来構造のものは、モータ２４の室内側端面とフ
ァンケーシング２１との間の寸法すが小であるために排
気用のファン２６の吸入抵抗が、吸気用のファン２５の
それに比べて大きくなり、吸気と排気の送風効率に大き
な差異を生じ、総じて換気効率が低いという欠点があっ
た。

ところが、本実施例のものは第２図及び第４図を比較し
ながら参照すれば明らかなように、モータ２４が従来構
造のものよりも支持板１３の板厚ｔとモータ挿通孔１４
から断熱材１９を圧縮しつつファンケーシング１６側へ
突出した寸法ａの合計寸法だけ背面板２方向に変位され
ているから、モータ２４の室内側端面とファンケーシン
グ２１との間の寸法Ｃは、従来構造における寸法すより
も上記した寸法（ｔ＋ａ）だけ大となる。

即ち、外筐１の厚さ寸法を増加させることなくモータ２
４とファンケーシング２１との間隔を寸法すから寸法Ｃ
に増加させることができ、これにより排気用のファン２
６の吸入抵抗を著しく減少して該ファン２６の吸気効率
を向上させることができ、従って吸気用のファン２５と
排気用ファン２６との送風効率の差を極力減少させるこ
とが可能となり、総じて換気効率の向上を図り得るもの
である。

而して、上記実施例の如く吸気用のファンケーシング１
６の吸気口たる吸気口体９を室外方向に指向させ、排気
用のファンケーシング２１の吸気口２１ａも同じく室外
方向に指向させるようにしたものはファン２５とファン
２６を全く同一形状の共通部品として製作し得るから安
価に製作し得るとともに低騒音であるという特徴を有す
るから、吸気口２１ａがモータ２４側に位置する排気用
のファン２６の送風効率を向上させることによリ、高性
能なものを極めて安価に提供し得るものである。

また、上記実施例によれば断熱材１９をモータ２４とフ
ァンケーシング１６との間で圧縮するようにしているか
ら両者間の気密性が著しく向上し軸挿通孔１６ａを介し
て吸気風がファンケーシング１６外に漏れたり、或いは
排気風がファンケーシング１６内に吸入されることも確
実に防止し得る。

尚、断熱材１７と１９を一体化して全体を可撓性を有す
る断熱材で形成してもよい。

本考案は以上の説明から明らかなように、外筐内の厚さ
寸法を増加させることなく排気用ファンの吸気効率を向
上できて吸排の送風効率の差を極力減少させることがで
き、総じて換気効率の向上を図り得る空調換気装置を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示すものであり
、第１図は斜視図、第２図は第１図の■−■線にて切断
して示す横断面図、第３図は要部の分解斜視図、第４図
は従来構造を説明するための第２図相当図である。 図面中、１は外筐、２は背面板、３は前ケース、８は熱
交換体、９は吸気口体（吸気口）、１３は支持板、１４
はモータ挿通孔、１６はファンケーシング、１７．１８
．１９は断熱材、２１はファンケーシング、２１ａは吸
気口、２４はモータ、２５及び２６はファンである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外筐内に配置された両軸形モータの両端部に同種のファ
   ンを夫々取着し、吸気用のファンケーシングの吸気口を
   モータと反対方向に開口し、排気用のファンケーシング
   の吸気口をモータに向けて開口したものにおいて、前記
   外筐内にモータ挿通孔を有する支持板を設け、外周部を
   断熱材にて包囲された前記吸気用ファンケーシングをそ
   の断熱材が前記支持板と密着状態を呈するようにしてそ
   の支持板に取着するととに前記断熱材の少なくともモー
   タ挿通孔と対向する部分を可撓性を有する材質にて形成
   し、モータを吸気用ファンケーシングの反対側から前記
   モータ挿通孔に一部挿入状態にし、且つ該モータと吸気
   用ファンケーシングとの間の断熱材を圧縮状態になして
   賎モータを前記支持板に固着してなる空調換気装置。