JPS6121475Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はベルトコンベア上の搬送物に混入した
異物を除去する装置に関する。

ベルトコンベアで鉱石、粘土、石炭等を搬送す
る際には搬送物中に金属その他の異物が混入する
ことがある。異物が混入するとベルトの切損事故
あるいは搬送先でのいろいろなトラブルをひきお
こす虞れがある。そのため、異物としてのたとえ
ば金属片を除去するために電磁式鉄片分離機等を
ベルトコンベアの搬送路中に設置して金属片の除
去を行なつている。ところがここれだけでは金属
片を完全に除去することができないのが現状であ
り、そこで更にベルトコンベアの搬送路中におけ
るこの電磁式鉄片分離機の後方へ金属検出器を取
り付け、該金属検出器が金属を検出したときには
作業員がベルトコンベアを止めて、該ベルトコン
ベア上の搬送物中から金属片を探し出し除去して
いる。あるいは切り替えダンパにより金属片が混
入した搬送物を別途に設けた排出シユートへ一定
時間排出する等により金属片を除去している。

ところが金属片の混入頻度が多い場合は作業員
の作業量が増加する。また金属片の混入した搬送
物を排出シユートへ排出する場合には搬送量に対
する排出量の割合が多くなる。

そこで本考案はかかる欠点を解消し、搬送物中
に混入した金属片等の異物を除去する作業も自動
化しようとするもので、その構成は、ベルトコン
ベアの送り側ベルトの途中に対して設けられると
ともに搬送物中の異物を検出してベルトコンベア
に停止信号を送る検出器と、該検出器よりも送り
側ベルトの進行する前方において該送り側ベルト
の下方に上下動自在に設けられた持ち上げ板と、
持ち上げ板と連結し持ち上げ板と共に送り側ベル
トを持ち上げる持ち上げ装置と、持ち上げられた
送り側ベルト上の異物を含む搬送物を排出する排
出装置とから形成されることを特徴とする。

以下、本考案を第１図から第４図に示す一実施
例に基づいて詳細に説明する。

第１図に示すようにベルトコンベア（以内単に
コンベアという）２が設置され該コンベア２の図
中右上に具えられたホツパ１内に貯蔵された搬送
物はコンベア２によつて左へ搬送される。本実施
例においては異物は金属片であり、コンベア２の
中央部には電磁式鉄片分離器３が上から吊り下げ
られており搬送物中の金属片を除去する。該電磁
式鉄片分離器３の左側で送り側ベルト７の途中の
フレーム１２に、前記電磁式鉄片分離器３で除去
されなかつた金属片を検出するための本実施例で
は金属検出器４が取り付けられる。該金属検出器
４よりも送り側ベルト７の進行する前方には以下
のような金属除去装置５が設けられる。即ち、送
り側ベルト７の下方には持ち上げ板８が設けられ
る。該持ち上げ板８の片側はフレーム１２に固定
された支持腕９の上端と回転自在にピン止めされ
る。一方持ち上げ板８の反対側は持ち上げ装置と
しての本実施例ではシリンダ１０のロツド先端と
連結される。該シリンダ１０は前記フレーム１２
と送り側ベルト７を挾んだ反対側フレーム１２′
に固定された支持腕１１の上端へ回転自在にピン
止めされる。そしてシリンダ１０のロツドが出の
ときには第２図のように持ち上げ板８は送り側ベ
ルト７にもかえり側ベルト７′にも接触すること
なく、コンベア２は送り側ベルト７上に搬送物を
載せて搬送する。一方シリンダ１０のロツドが入
のときには第３図のように持ち上げ板８が送り側
ベルト７を持ち上げて、持ち上げ板８と接触する
送り側ベルト７の一部を平面にする。前記フレー
ム１２′上で前記支持腕１１の両側には第４図に
も示すように支持腕１５が固定される。該支持腕
１５には排出装置として本実施例ではシリンダ１
４が固定されるとともに該シリンダ１４のロツド
先端には排出板１３が取り付けられる。該シリン
ダ１４及び排出板１３は、前記の如く送り側ベル
ト７が持ち上げられて第３図のようになつたとき
シリンダ１４のロツドが出ることによつて、送り
側ベルト７上の金属片を含んだ搬送物を、コンベ
ア２の側方に具えた第３図中右側の排出シユート
６内へ排出するような角度に設置される。ロツド
を出したときの排出板１３の位置は第３図中の１
３′で示される。なお前記シリンダ１０及びシリ
ンダ１４は油圧式、空気式あるいは電動式などい
かなる方式のものでもよい。

以上のような本考案に係る装置の作動を説明す
る。電磁式鉄片分離器３によつても除去されなか
つた金属片が金属検出器４によつて検出され、そ
の信号がシリンダ１０に伝えられるとともにコン
ベア２の動きが止められる。平常運転時には出と
なつていたシリンダ１０のロツドは信号を受けて
入となり、持ち上げ板８が、送り側ベルト７のう
ち金属片を含む搬送物を載せた部分を持ち上げ
る。シリンダ１０の内部に取り付けたリミツトス
イツチによりロツドがシリンダ内部に格納された
ことが確認されると、シリンダ１０からシリンダ
１４へ信号が送られる。するとシリンダ１４のロ
ツドが出となり、排出板１３が持ち上げ板８と接
触する送り側ベルト７上の搬送物だけを排出シユ
ート６内へ排出し、その後シリンダ１４のロツド
は入となる。シリンダ１４の内部に取り付けたリ
ミツトスイツチにより、ロツドがシリンダ内部に
格納されたことが確認されるとシリンダ１４から
シリンダ１０へ信号が送られる。その信号により
シリンダ１０のロツドが出となり、持ち上げ板８
が下がり再び第２図に示す最初の状態となる。そ
してシリンダ１０のロツドがシリンダ内から完全
に出たことがリミツトスイツチによつて確認され
るとコンベア２が再び動きはじめ平常運転が行わ
れる。以上のように金属検出器４によつて金属片
が検出される都度、該金属片が混入した搬送物は
排出シユート６に排出される。

かかるベルトコンベア上の異物除去装置によれ
ば、搬送物に混入した異物をすべて自動的に排出
することができるので作業員を必要としない。ま
た異物の含まれる一部の搬送物だけを排出するの
で搬送量全体に対して排出量の割合が少なくてす
む。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るベルトコンベア上の異物
除去装置の正面図、第２図、第３図は第１図にお
けるＡ−Ａ矢視図、第４図は第３図におけるＢ矢
視図である。 図面中１はホツパ、２はベルトコンベア、３は
電磁式鉄片分離器、４は金属検出器、５は金属除
去装置、６は排出シユート、７は送り側ベルト、
７′はかえり側ベルト、８は持ち上げ板、９，１
１，１５は支持腕、１０，１４はシリンダ、１
２，１２′はフレーム、１３，１３′は排出板であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベルトコンベアの送り側ベルトの途中に対して
   設けられるとともに搬送物中の異物を検出してベ
   ルトコンベアに停止信号を送る検出器と、該検出
   器よりも送り側ベルトの進行する前方において該
   送り側ベルトの下方に上下動自在に設けられた持
   ち上げ板と、持ち上げ板と連結し持ち上げ板と共
   に送り側ベルトを持ち上げる持ち上げ装置と、持
   ち上げられた送り側ベルト上の異物を含む搬送物
   を排出する排出装置とから形成されることを特徴
   とするベルトコンベア上の異物除去装置。