JPS61195197A - 高温用潤滑剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、鉄の圧延、鍛造あるいは引扱き、アルミニ
ウムや銅の押出し、タングステンやモリブデンの引抜き
等の各種の金属や合金の熱間加工、特にシームレス鋼管
の熱間圧延等に好適な高温用潤滑剤組成物に関する。

〔従来の技術〕

従来、この種の潤滑剤組成物としては、潤滑油、グリー
ス又はこれらに黒鉛粉末や二硫化モリブデン等の固体１
１２１ｉｆｌ剤等を混合したもの、あるいは、アルカリ
金属硫酸塩、ホウ酸塩、塩化カリウム、ナトリウムトリ
アセテート、黒鉛粉末及び必要に応じて添加される助剤
とからなる微粉末混合物を水性分散液としたもの等が知
られている。

しかしながら、前者の潤滑剤組成物には、熱的に不安定
であって使用の際に油の分解が起こり、工具や加工物に
悪影響を与えるほか、油や油の分解物が作業環境を著し
く汚染するという問題があり、また、後者の潤滑剤組成
物には、前者の如き問題は少ないが、特にシームレス鋼
管の製造等において満足し得る性能を発揮し得ないとい
う問題があった。

そこで、本発明者等は、かかる従来の潤滑剤組成物にお
ける問題点を解決し得るものとして、先に、黒鉛粉末と
グリコール類とを主体とした高温用潤滑剤組成物（特開
昭５８−４７０９６号公報）等を提案した。

（発明が解決しようとする問題点） 先に本発明者等が提案した高温用潤滑剤組成物は、作業
環境を汚染することがなく、また、高温において優れた
潤滑性能を発揮する、という点で一応の成果を達成した
。しかし、優れた潤滑性能、特に低い摩擦係数を示すも
のは、例えばシームレス鋼管を製造する際には動力の低
減、圧延装置及び治具の寿命改善、ひいては製品鋼管の
品質に寄与するため、より優れた潤滑性能を示す潤滑剤
の開発が要請されている。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、かかる観点に鑑みて創案されたもので、黒鉛
粉末とリン化合物とを共存させることにより極めて低い
摩擦係数を示し、同時に水溶性又は水分散性高分子を共
存させることにより優れた塗膜形成性を維持する、優れ
たｍｍ性能を有する高温用潤滑剤組成物を提供するもの
である。

すなわち、本発明は、黒鉛粉末１００重量部と、水溶性
又は水分散性高分子５〜７０重量部と、リン化合物１〜
６０１山部とを含有する高温用潤滑剤組成物である。

本発明において使用される黒鉛粉末は、それが天然品で
あってもよく、また、合成品であってもよい。この黒鉛
粉末としては、少なくとも７５％以上の純度のもので、
平均粒径１００μ以下、好ましくは０．３〜３０μのも
のが使用される。

また、本発明で使用される水溶性又は水分散性高分子と
しては、水溶性又は水分散性であって乾燥後塗膜形成能
があるものは何でもよく、例えば、ポリアクリル酸、ア
クリル酸−アクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸−エ
チレン共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチ
ル共重合体等のエマルジョンや、水溶性のアクリル系重
合体又は共重合体や、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニル系重合体又
は共重合体や、ポリエチレンワックスエマルジョン、エ
チレン−エチルアクリレート共重合体等のエチレン系重
合体又は共重合体や、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等のマレイ
ン酸系共重合体や、プロピオン酸ビニル樹脂エマルジョ
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カ
ルボキシビニルポリマー等の水溶性高分子や、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチ
レンオキサイド等のポリアルキレングリコールや、スチ
レン−メチルメタクリレート共重合体等のスチレン系共
重合体や、液状エポキシ樹脂、液状フェノール樹脂、液
状シリコーン樹脂、液状アルキド樹脂、水溶性変性ポリ
エステル樹脂、液状ポリイソブヂレン等を挙げることが
できる。これらのうち、好ましくは燃焼過程で凝固の少
ないアクリル系、酢酸ビニル系、エチレン系及び無水マ
レイン酸系の重合体又は共重合体若しくはポリアルキレ
ングリコールである。また、これらの水溶性又は水分散
性高分子で水に溶解若しくは分散しないようなものでも
、本発明のような各成分の混合物系で均一に分散し得る
ものであれば、本発明にいう水溶性又は水分散性高分子
の１ＩＩＩに入るものであり、これらの水溶性又は水分
散性高分子は、単独で使用してもよく、また、２種以上
を組合せた混合物として使用してもよい。また、リン酸
エステル化デンプン等の高分子をリン化合物で変性した
水溶性又は水分散性のものは、本発明でいうリン化合物
と水溶性又は水分散性高分子とを併用したものに相当し
、上記水溶性又は水分散性高分子を添加することなく本
発明と同様の効果を示し、本発明に包含されるものであ
る。

さらに、上記各成分と共に使用されるリン化合物として
は、リン酸や、リン酸アンモニウム、リン酸ソーダ等の
リン酸塩や、トリポリリン酸ソーダ等のトリポリリン酸
署や、ヘキサメタリン酸ソーダ等のメタリン酸塩や、ビ
ロリン酸ソーダ、ビロリン酸カリ等のビロリン酸塩や、
次亜リン酸ナトリウム等の次亜リン酸塩や、トリエチル
フォスフェート、トリメチルフォスフェート等のトリア
ルキルフォスフェート類や、エチルアシッドフォスフェ
ート、イソプロピルアシッドフォスフェート等の酸性リ
ン酸エステル類や、テトラキス・ハイドロキシメチル・
ホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類や、ジエ
チルジチオリン酸、シイツブＯビルジチオリン酸等のジ
アルキルジチオ−リン酸類等を挙げることができる。ま
た、水に溶解若しくは分散しないようなものでも、例え
ば分散剤等のような助剤を使用することにより各成分の
混合物系で均一に分散し得るものであれば、本発明にい
うリン化合物のｔ！躊に入るものであるが、より好まし
くは水溶性又は水分散性のリン化合物である。これらの
リン化合物は、単独で使用してもよく、また、２種以上
を組合せた混合物として使用してもよい。

本発明において、上記各成分の配合割合は、黒鉛粉末１
００重量部に対して、水溶性又は水分散性高分子が５〜
７０重ａ部、好ましくは１０〜５０重量部であり、また
、リン化合物が１〜６０重量部、好ましくは１〜５５重
量部である。黒鉛粉末１００重量部に対する水溶性又は
水分散性高分子の使用量が５１１部より少ないと塗布性
や塗膜形成性が不十分であり、また、７０重量部より多
いと発煙が多くなる。さらに、黒鉛粉末１００重ａ部に
対するリン化合物の使用量が１重量部より少ないと潤滑
性能の向上を期待してリン化合物を併用する効果がなく
、また、６０重多部より多くしても潤滑性能の向上効果
はそれほど期待できない。

本発明の高温用ＩＩＩＷ４剤組成物は、水中に分散させ
て潤滑剤水分散液として使用する場合が多く、使用時の
固形分濃度については、通常５〜４０重量％、好ましく
は１０〜３５重量％の範囲内に調製する。この固形分濃
度のｍ製は、−日高濃度、例えば３０〜５０重量％に調
製しておき、使用時に使用目的に応じた最適固形分濃度
、例えば５〜４０重量％に薄めるようにしてもよい。こ
の固形分濃度は、薄くなり過ぎると乾燥時間が艮くなっ
たり、形成される塗膜の膜厚が薄くなって良好な潤滑性
能を得ることができなくなり、反対に、濃くなり過ぎる
と塗布し難くなる。

このようにしてｌ［されたＩｌ潤滑剤水分散液、このｒ
Ｒ潤滑剤水分散液熱間加工すべき金属の表面や、マンド
レル、ダイス、ロール等の工具の表面に通常の方法で塗
布し、これを乾燥させて上記金属や工具の表面に塗膜を
形成させ、次いで熱間加工を行うことにより使用される
。

また、本発明の高温用潤滑剤組成物においては、そのｎ
滑剤組成物中に予め、あるいは、使用時に潤滑剤水分散
液を調製する際に、従来公知の第三成分、例えば、被膜
安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、増粘剤、消泡剤、錆
止め剤、乳化剤、腐蝕防止剤等の添加剤を挙げることが
できる。これらの添加剤は必要に応じて添加され、潤滑
剤組成物あるいは潤滑剤水分散液に対して各添加剤が有
するそれぞれの特徴を付与することができる。特に、分
散安定性の悪い系においては、水に可溶又は懸濁する性
質を有し、例えばカルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリサッ
カライド、グアーガム等のように増粘効果と分散効果と
を併せ持ち、黒鉛粉末の沈降を防止し得るようなものを
使用することが好ましい。なお、この第三成分の添加量
は、塗布性や取扱性等により自ずから制限があり、使用
時の粘度が１０〜４．０００ｃｐになる凹が好ましい。

（実施例） 以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明を具体的に
説明する。

実施例１ 平均粒径１μの土状黒鉛（純度８８％）７７重量％、エ
チレン−酢酸ビニル共重合樹脂１３重量％及び（ＮＨ４
）２ＨＰ０４１０重量％を均一に混合して潤滑剤組成物
をＷｉｌＪシた。

この潤滑剤組成物を、黒鉛濁度が２０重１％となるよう
に、水に分散させて潤滑剤水分散液を調製し、この潤滑
剤水分散液を１００℃に加熱した試験片（材質：５ＫＤ
−６１）上にスプレー塗布し、試験片の表面に膜厚３０
μのａ１滑塗膜を形成した。

上記試験片を！１！擦摩耗試験機に固定し、この試ＩＡ
片に：　１９　、５に９ｆ　／ｍ２ノＢ！ｌＷ面ｆｆ力
（ｊｌＪａ面圧力）で圧接しながら回転する被圧延回転
試験片温度を１．０００℃に加熱し、両試験片の相対摺
動速度１　、５　ｍ／ｓｅｃ、の条件下における圧延開
始３秒間の平均摩擦係数を求めた。得られたｒ！Ｊｔａ
係数の値は０．０３と良好であった。

実施例２ （ＮＨ４）２ＨＰＯ４に代えてＮａ２トｌＰＯ４・１２
Ｈ２０を使用し、上記土状黒鉛５６重量％、エチレン−
酢酸ビニル共重合樹脂１６重量％及びＮａＨＰＯ３２８
重」％を均一に混合してｒＲＷＩ剤組成物を調製し、実
施例１と同様にしてその性能試験を行った。得られた摩
擦係数の値は０．０３と良好であった。

実施例３ （ＮＨ）　　ＨＰＯ４に代えてトリエチルフォスフエー
トを使用し、上記土状黒鉛６６重量％、エチレン−酢酸
ビニル共重合樹脂１８重量％及びトリエチルフォスフェ
ート１６重量％を均一に混合して潤滑剤組成物を調製し
、実施例１と同様にしてその性能試験を行った。得られ
た摩擦係数の値は０．０３と良好であった。

実施例４ 上記土状黒鉛８０％、エチレン−エチルアクリレート共
用合樹脂１０重量％及び（ＮＨ４）２ＨＰＯ４１０！１
１％を均一に混合して潤滑剤組成物を調製し、実施例１
と同様にしてその性能試験を行った。得られた摩擦係数
の値は０．０３と良好であった。

実施例５ 上記士状黒鉛７０％、ポリプロピレングリコール１０重
量％、スチレン−無水マレイン酸共重合樹脂１０重量％
及び（ＮＨ４）２ＨＰＯ４１０重量％を均一に混合して
潤滑剤組成物をｗ４製し、実施例１と同様にしてその性
能試験を行った。得られた摩擦係数の値は０．０３と良
好であった。

比較例１ 上記土状黒鉛７７重量％及びエチレン−酢酸ビニル共重
合樹脂２３重量％を均一に混合し潤滑剤組成物をＷ４＠
シ、上記実施例１と同様にしてその性能試験を行った。

得られた摩擦係数の値は０゜０６と高い値を示した。

比較例２ 上記生状黒鉛９０１量％及びエチレン−エチルアクリレ
ート共重合樹脂１０１１置％を均一に混合しｍ滑剤組成
物を調製し、上記実施例１と同様にしてその性能試験を
行った。得られた摩擦係数の値は０．０５と高い値を示
した。

〔発明の効果〕

本発明によれば、黒鉛粉末に加えて水溶性又は水分散性
高分子とリン化合物とを併用することにより、熱間加工
に付される金属又は工具の表面に形成される塗膜の潤滑
性能を著しく向上させることができる。その結果、動力
の低減、治具の寿命改善、ひいては製品表面の品質向上
を達成することができ、特にシームレス鋼管を製造した
際には圧延装置の寿命改善及び製品鋼管の品質向上を達
成することができる。

特許出願人　　　　新日鐵化学株式会社同　上　　　　
　新日本製鐵株式会社 代　　理　　人　　　　　　弁理士　　成　　瀬　　　
勝　　夫（外２名）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）黒鉛粉末１００重量部と、水溶性又は水分散性高
   分子５〜７０重量部と、リン化合物１〜６０重量部とを
   含有することを特徴とする高温用潤滑剤組成物。
2. （２）アクリル系、酢酸ビニル系、エチレン系及びマレ
   イン酸系の重合体又は共重合体若しくはポリアルキレン
   グリコールから選択された少なくとも１種を含有する特
   許請求の範囲第１項記載の高温用潤滑剤組成物。