JPS6119247B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は台所物品を格納するための収納キヤビ
ネツトを備えた厨房装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 厨房装置を構成する各種キヤビネツトは、一般
的にその美観が重要視されてきた。これはキツチ
ンルームを単なる厨房作業場に止めることなく、
リビングルーム，ダイニングルームなどにも兼用
しようとする指向による。

このように美観向上をとげてきた厨房装置であ
つても、そこで使用される種々の台所物品および
これらを収容する食器ケース，水切棚などが露呈
して置かれていたのでは、厨房装置の美観は損ね
られ、しいては団らんのムードをも損ねる結果と
なるが、従来の厨房装置は前記の様を呈すること
が多いのである。

すなわち厨房装置には種々台所物品を収納する
各種キヤビネツト、たとえばワークトツプを支え
るベースキヤビネツト、この横などに配置された
食器戸棚（水屋）、ワークトツプ上方の建物壁面
に取り付けられた吊戸棚などが存在してはいる
が、一般にこれらキヤビネツトに収納されるの
は、日常頻繁に使用しない台所物品であつて、日
常頻繁に使用する台所物品、たとえば食事の都度
用いられる食器および食事の準備、後片付け時に
用いられる鍋、まな板、台所用洗剤などは、シン
クまわりに設定された食器ケース、水切棚などに
置かれたまゝとなることが多いのである。

前記に至る原因は、従来の厨房装置が台所作業
の中心であるシンク部分と、種々台所物品を収納
するキヤビネツトとを合理的に関連づけていない
ことにある。そしてまた、日常頻繁に使用する台
所物品を一括してしまい置く収納キヤビネツトが
元来存在していないことにある。すなわち、従来
の厨房装置はシンク部分で洗浄した台所物品を収
納キヤビネツトへしまい置くには、洗浄後の台所
用品を一旦食器ケース，水切棚などに置き、そし
てそこで拭くか、あるいはある一定期間放置して
おいて水切り乾燥させた後、食器は食器戸棚に、
鍋は吊戸棚に、まな板はベースキヤビネツトに、
などといつたように、台所物品を各種収納キヤビ
ネツトまで分散して運ぶなどの労を要しないこと
にはなしえないものとなつている。したがつて前
記のような面倒さがともなうため、よほど几帳面
な人でない限り日常頻繁に使用する台所物品を使
用の都度いちいち収納キヤビネツト内へしまい置
くようなことはせず、通常の一般人はシンクまわ
りに設定された食器ケース，水切棚などに置いた
ままにしてしまうのである。

このように従来の厨房装置は、日常頻繁に使用
する台所物品がシンクまわりに設定した食器ケー
ス，水切棚などに置かれたまゝとなりがちであ
り、それら台所物品のみならず、それらを置く食
器ケース，水切棚などによつて、せつかくの美観
を損ねたものであつた。

発明の目的 そこで本発明は、美観が向上し、使い勝手のよ
い厨房装置を提供することを目的とするものであ
る。

発明の構成 前記目的を達成するため、本発明はワークトツ
プに設けられたシンク側方のアイレベル空間に収
納キヤビネツトを配置し、この収納キヤビネツト
のシンクと相対する側壁には扉によつて開閉され
る開口を形成するとともに、収納キヤビネツト内
には前記開口を通して、少なくともシンク付近の
ワークトツプ上のアイレベル空間に引出自在とし
たラツク体と、このラツク体の最大引し量を規制
するストツパー部を設け、前記ストツパー部は設
定位置を変位自在としてラツク体の最大引出し量
を調整可能としてなる厨房装置の構成としたもの
である。

実施例の説明 以下本発明の実施例を添付図面とともに説明す
る。

図において１は厨房設備で、上面にシンク２を
有するワークトツプ３を備えている。４は厨房設
備１に並設した収納キヤビネツトで、厨房設備１
側方のアイレベル空間の収納筐体５に出し入れ自
在で、日々常用する食器，ふきん，洗剤，たわし
等の台所物品を載置，吊架するラツク体６を具備
する。収納筐体５はシンク２と相対する側壁とこ
の側壁に連設する前壁を含むコーナ部に連設して
開口７を設け、ラツク体６はこの開口７からシン
ク２付近における天板３上のアイレベル空間にレ
ール８を介して引出し自在に載置されている。
９，１０は収納筐体５の開口７を開閉する扉装置
で、側面開口７ａの略半分を開閉する扉９と、前
記側面開口７ａの略半分を開閉扉９と、前記側面
開口７ａの略半分を開閉する扉１０とで構成さ
れ、扉９はラツク体６の側面（引出し側先端面）
に周設されているとともに、扉１０はヒンジ（図
示せず）を介して収納筐体５に回動自在に取付け
られている。ラツク体６は水切り棚１２、吊具１
３等を有し、洗い終えた台所物品を載置し吊架し
て水切りを行なう。１４はラツク体６の引出し量
を規制するストツパー金具で、収納筐体５の天井
板に埋設している前後のうちのどちらか一方のイ
ンサートナツト１５ａ，１５ｂに蝶ボルト１６を
介して着脱自在に取付けられている。１７はスポ
ンジ等緩衝材で、ストツパー金具１４に貼着され
ている。１８はラツク体６の後方上部に取付けて
いるストツパー片で、前記ストツパー金具１４に
当接してラツク体６の最大引出し量を規制する。

前記構成のようにラツク体６は少なくともシン
ク２付近のワークトツプ３上のアイレベル空間に
引出し設定されるようにしているので、シンク２
部分における台所物品の洗浄時において、作業者
はシンクの位置に居ながら、もしくは前記位置か
らごくわずか動く程度で、洗浄後の台所物品を順
次ラツク体６の水切棚１２に収納することができ
る。そして水切棚１２に収容された台所物品は、
ラツク体６の収納筐体５内へ一括収納されるもの
であり、その後開口７を扉装置９，１０によつて
閉成しておけば、台所装置をすつきりとした状態
にしておくことができるものである。さらにラツ
ク体６の最大引出し量を任意に規制するようにし
たのは、台所の間口にピツタリセツトするという
意図からシンク２と収納キヤビネツト間の長さに
は種々があるということ、およびその流し台とト
ータル化された吊戸棚の配置位置の関係から、シ
ンク２と収納キヤビネツト４との間が比較的短い
場合には後方側のインサートナツト１５ｂに蝶ボ
ルト１６を介してストツパー金具１４を固定して
ラツク体６の引出し量を少なく、できる限りシン
ク２上面がラツク体６で覆設されないようにして
シンク内の作業に支障をきたさないようにする配
慮である。なお本実施例ではラツク体６のストツ
パー部を二個所とし、生産性の向上及びコスト低
減化をはかつているが、複数個所に設けてもよ
い。

また本実施例において、シンク２と相対する収
納筐体５の側壁に形成した開口７ａの他にこれと
連続して収納筐体５の前壁にも開口７ｂを形成し
ているが、この開口７ｂは必ずしも必要ではな
く、少なくとも収納筐体５の側壁に開口７が形成
されておれば、前記効果を奏しえるものである。

発明の効果 以上説明したように、本発明は台所物品のシン
ク部分における洗浄途上において、必然的に台所
物品を収納キヤビネツト内に一括して格納してお
くことができるので、厨房装置をいつもすつきり
とした状態に維持でき、しいては団らんのムード
を良好にできるものである。またラツク体のスト
ツパー部は設定位置を変位自在としているので、
配設形態によつてシンク上面がラツク体で覆設さ
れるというようなことはなく、シンク内での洗浄
作業に支障をきたすことがない等の効果を奏する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例を示す外観斜視図、第２
図はその断面図、第３図はラツク体のストツパー
部を示す要部断面図である。 １…厨房設備、２…シンク、３…ワークトツ
プ、４…収納キヤビネツト、６…ラツク体、７…
開口、９，１０…扉、１４，１８…ストツパー
部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ワークトツプに設けられたシンク側方のアイ
   レベル空間に収納キヤビネツトを配置し、この収
   納キヤビネツトのシンクと相対する側壁には扉に
   よつて開閉される開口を形成するとともに、収納
   キヤビネツト内には前記開口を通して少なくとも
   シンク付近のワークトツプ上のアイレベル空間に
   引出自在としたラツク体と、このラツク体の最大
   引出し量を規制するストツパー部を設け、前記ス
   トツパー部は設定位置を変位自在としてラツプ体
   の最大引出し量を調整可能としてなる厨房装置。