JPS6318486B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシンク、コンロ、収納キヤビネツトな
どの一連の厨房設備を有する厨房装置に関するも
のである。

昨今の厨房装置はLDKと称される居室内に配
されることが多いことから、それを構成する各種
設備、例えばシンク、コンロなどを備えた天板、
水屋、天袋などの収納キヤビネツトはリビングル
ームの雰囲気を阻害しない美的感覚の高いものと
なつている。しかしながら前記のように意匠的に
配慮された厨房装置にあつても、使用者がそこで
扱われる食器、まな板、ふきんなどの厨房道具を
厨房装置内に乱雑に置いていたのでは、その美観
を大きく阻害することになる。したがつて一般的
には厨房道具を水屋、天袋などの所定の収容スペ
ースに後片付けすることになるが、その後片付け
形態は日常頻繁に使用しない厨房道具を水屋、天
袋などのキヤビネツト内に収納するにとどまり、
日々常用する厨房道具、例えばふきん、しやも
じ、洗剤、たわし、愛用のコツプなどは、天板ま
わりに設けられた掛け具、棚などに露呈状態で置
かれることが多く、このような光景は一般家庭の
台所においてよく見かけるところであり、仮に露
呈状態で置かれている厨房道具が整頓されていた
としても、あまり気持の良いものとは言い難く、
少なからずリビングルームの雰囲気を阻害するも
のである。

このような原因は従来の厨房装置が、シンクな
どを備えた天板部分と、天袋、水屋などの収納キ
ヤビネツトとを使用面において関連づけられたも
のとなつていないことにある。すなわち調理、水
洗などの台所作業の主体となる天板部分から、天
袋、水屋などに対して厨房道具を容易に出し入れ
できるように、天板と収納キヤビネツトとを関連
づけたものとなつていないことから、日々常用す
る厨房道具は、出し入れ容易な天板まわりに露呈
状態で置かれることになるのである。

本発明は前記点に鑑み、日々常用される厨房道
具による厨房装置の美観阻害及びリビングルーム
の雰囲気阻害を防止することを主目的とし、その
発想は日々常用される厨房道具の天板まわりから
の一掃という、従来全く存在しなかつた新たな発
想に基づくものであり、以下その実施例を説明す
る。

１はシンク２、コンロ３などの厨房設備を有す
る比較的長尺な天板、４は天板１上方に配された
天袋、５は前方一隅に欠所Ａを形成した平面略Ｌ
字形をなした収納キヤビネツトで、天板１上に配
されて、欠所Ａ部分に天板スペースＢを形成して
いる。６はふきん７、しやもじ８などの掛け具
９、たわし１０、コツプ１１などの水切棚１２を
有するラツクで、このラツク６は天板スペースＢ
の背後に位置する収納キヤビネツト５内に出し入
れ自在に設けられ、天板１と相対する収納キヤビ
ネツト５の側面に設けられた開口５ａより、天板
１上方のアイレベル部分、すなわち天板１と天板
４間の壁面１３レベルにひき出されるようになつ
ている。１４は収納キヤビネツト５及びラツク６
の相互に設けたサスペンシヨンレールで、これに
よりラツク６はそのひき出し量を規制されてい
る。すなわちラツク６はその一部分Ｃが収納キヤ
ビネツト５内に残存した状態でひき出されるよう
になつているものである。５ｂは前記ラツク６の
一部分Ｃと相対する収納キヤビネツト５側面に設
けた開口、５Ｃは天板スペースＢの側方と相対す
る収納キヤビネツト５側面に設けた開口である。
前記開口５ａ，５ｂ，５ｃは連続して形成されて
いるものである。１５はラツク６に設けた扉で、
ラツク６を収納キヤビネツト５に格納した時、開
口５ａを閉成する。１６は開口５ｂ，５ｃを開閉
する扉で、ヒンジ１７を介して収納キヤビネツト
５に枢設されている。１８は天板スペースＢの側
方に位置する収納キヤビネツト５内に設けたラツ
ク、１９はラツク６の水切棚１２下方に設けた水
受皿で、その排水孔１９ａは収納キヤビネツト５
内の底部に設けた水受皿２０内に相対するよう穿
設されている。

前記のようにラツク６は第２図及び第３図想像
線で示すように、天板１上方のアイレベル部分に
ひきだされるので、ラツク６に対するふきん７、
たわし１０などの厨房道具の出し入れは、腰をか
がめることもなく行える。ところで前記天板１上
方へラツク６をひき出した際には、ラツク６のひ
き出し量が多ければ多いほど、ラツク６によつて
天板１上が狭くなるため、天板１上における調理
などの作業が行いにくくなるが、本発明において
はラツク６の一部分Ｃが収納キヤビネツト５内に
残存した状態でひき出されるようにしているの
で、ラツク６のひき出し量が少なく、したがつて
天板１上を広く使えるものである。又一部分Ｃに
対する厨房道具の出し入れは、それと相対する面
に開口５ｂを設けているので、収納キヤビネツト
５内にラツク６が一部分残存していても、厨房道
具は容易に出し入れされるものである。さらに収
納キヤビネツト５の前方には天板スペースＢを形
成しているので、そこに一旦厨房道具を置いてラ
ツク６へ厨房道具を出し入れできるので、より出
し入れ作業が容易である。

以上述べたように本発明の厨房装置は、収納キ
ヤビネツトに対する厨房道具の出し入れが容易な
ように、天板と収納キヤビネツトとが関連づけら
れているので、日々常用される厨房道具は天板ま
わりに露呈した状態で置かれることもなく、収納
キヤビネツト内に一括収納されるようになる。し
たがつて厨房道具による厨房装置の美観阻害は防
止され、リビングルームなどの雰囲気は良好に保
たれるものである。又ラツクはその一部分が収納
キヤビネツト内に残存した状態で引き出されるよ
うにしているので、ラツクの引き出し量が少なく
なり、天板上を広く使えるとともに、そのラツク
の残存する部分と相対する収納キヤビネツト壁面
に開口を設けているので、その残存部分に対する
物品の出し入れが容易である等の効果を奏するも
のである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図はラツク
格納時の厨房装置の斜視図、第２図はラツクひき
出し時の同斜視図、第３図は第２図におけるＡ−
A′断面図である。 １……天板、２……シンク、３……コンロ、５
……収納キヤビネツト、６……ラツク、５ｂ……
開口、１６……扉、Ａ……欠所、Ｂ……天板スペ
ース。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ シンク側方の天板上に収納キヤビネツトを配
   置し、この収納キヤビネツトは、シンクと相対す
   る手前側隅部に欠所を形成してこの欠所部分に天
   板スペースを形成するとともに、前記天板スペー
   スの背後に位置する収納キヤビネツトのシンクと
   相対する側壁に扉によつて開成される開口を形成
   し、この開口よりシンク付近へ出し入れ自在なラ
   ツクを設け、このラツクはその後方一部分が収納
   キヤビネツト内に残存した状態で天板上方のアイ
   レベル部分に引き出されるようにしてなり、かつ
   前記ラツクの残存部分と相対する手前側の収納キ
   ヤビネツト壁およびこれと連接する欠所部分のシ
   ンク側壁に扉によつて開閉される開口を形成して
   なる厨房装置。