JPS6118753Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ブラケツトに対して、着脱自在の棚
板の支持装置に関するものである。

従来の棚板支持装置を第１図によつて説明する
と、壁板または支柱等の垂直部を有する支持部材
１には、複数の取付孔２が上下方向に穿れてい
る。板状のブラケツト３の前端部（第１図におい
ては左端部）には、１対の係止片３ａ，３ｂが形
成されており、これを所望の位置の取付孔２に着
脱させることによつて、ブラケツト３は所望高さ
の位置に設定される。ブラケツト３の後端部（第
１図においては右端部）には、取付用の係止片３
ｃが上方に延出する向きに形成されている。

支持部材１には、上記取付孔２と同様の取付孔
（図示略）が穿れており、この取付孔には、ブラ
ケツト３と同様のブラケツト（図示略）が同じ高
さの位置で取付けられている。

棚板４は、種々の物品が載置される上板５と、
これと平行の底板６を主要部とする箱型の部材か
らなつており、底板６の後部には、複数の長孔６
が前後方向（第１図において左右方向）に穿れて
いる。この長孔６ａの長さは、係止片３ｃの幅よ
りもやや長くなつており、係止片３ｃは、長孔６
ａに進退自在となつている。

棚板４をブラケツト３に装着させるには、まず
底板６の長孔６ａ内にブラケツト３の係止片３ａ
を挿入させてブラケツト５上に棚板４が載置され
る。次に、棚板４を矢印７で示すように後方にス
ライドさせて、底板６の上面部を係止片３ｃの段
部の下に侵入させることによつて、棚板４が上方
に外れるのを防止している。

このような従来の棚板支持装置においては、棚
板４を矢印７方向に移動させることよつて、棚板
４の先端部と支持部材１との間に隙間８を生じる
不都合がある。

この隙間８が存在する結果、棚板４への物品の
載置または取出しを行う毎に、棚板４が前後方向
にがたつくとともに、係止片３ｃによる係止作用
も不確実となつて、棚板４がブラケツト３から外
れて脱落する危険があつた。

本考案の目的は、ブラケツト後端部の係止片の
形状に工夫を施して、上記従来の欠点を排除した
棚板支持装置を提供することにある。

以下、第２図以降の各図に示す一実施例によつ
て本考案を説明する。

第２図において、ブラケツト１１の前端部（図
示略）は、前記ブラケツト３と同様にして支持部
材１に着脱自在に装着されている。ブラケツト１
１の後端部１１ａには、後方の斜上方に延出する
係止片１２が形成されている。この係止片１２に
は、ブラケツト１１の上面部１１ｂ（第３図参
照）から後方へ向けて次第に高くなる傾斜部１２
ａと、底板６の上面を押圧する下面部１２ｂとが
形成されている。

第４図において、棚板４の底板６の厚さをｔ、
長孔６ａの長さをａ、係止片１２の自由端の幅を
ｂ、ブラケツト１１の上面１１ｂと係止片１２の
下面部１２ｂとの距離をｃ、傾斜部１２ａとの基
部とブラケツト端部１１ａとの距離をｄ、係止片
の高さをｅ、傾斜１２ａの角度をθとする。

係止片１２の形状は、θ＜90゜，ａ＞ｂ，ｃ＞
ｔ，ａ＞ｄにより制約されている。棚板４の内部
の高さをｆ（第２図参照）とすると、係止片１２
の高さｅは、ｅ＜ｆとなつている。

係止片１２の形状および底板６の長孔６ａを、
上記の各条件の下に形成させることによつて、棚
板４は、第３図に示すような傾斜した態位で、ブ
ラケツト１１の係止片１２に挿入または取外し自
在となる。

係止片１２を長孔６ａに挿入させた状態で、棚
板４の前端部が下降する向きに棚板４を回動させ
ることによつて、棚板４は、第２図に示すように
ブラケツト１１上に装着される。底板６は、長孔
６ａの先端部が係止片１２傾斜部１２ａによつて
規制され、また長孔６ａの後端部が、ブラケツト
１１の後端部１１ａによつて規制されているの
で、棚板４の前後方向（第２図において左右方
向）への動きは防止されている。

この場合、第４図に示すｄの値をできるだけａ
に近づけることによつて、棚板４の前後方向への
がたつきは完全に防止される。

また、底板６の上面には、係止片１２の下面部
１２ａが近接して配置されているので、棚板４の
後端部が上昇する向きにがたつくのが防止されて
おり、第４図に示すｔの値をｃに近づけることに
よつて、上記のがたつきは完全に防止される。

以上述べたように本考案によれば、棚板を支持
するブラケツトの後端部に、後方へ向く斜上方に
延出した係止片を設けて棚板の底板に係脱させる
ことにより、棚板をブラケツトに対して着脱し得
るとともに、装着時の棚板をブラケツト上におい
て、安定よく支持させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の棚板支持装置の縦断側面図、
第２図は、本考案の一実施例を示す棚板支持装置
の要部を示す縦断側面図、第３図は上記支持装置
の作用図、第４図は、係止片部の縦断側面図であ
る。 １……支持部材、２……取付孔、３……ブラケ
ツト、４……棚板、５……上板、６……底板、６
ａ……長孔、７……矢印、８……隙間、１１……
ブラケツト、１２……係止片、１２ａ……傾斜
部、１２ｂ……下面部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壁体または支柱等の垂直部を有する支持部材に
   対し、前端部が着脱自在に装着され、後端部には
   斜上方に向う係止片を備えた、水平状態の複数の
   ブラケツトと、このブラケツトの上面部に載置さ
   れるものであつて、上板およびこれと平行であつ
   て、上記係止片が進退し得る複数の長孔が前後方
   向に穿設された底板とからなる棚板とを備えた装
   置において、上記係止片を、ブラケツトの上面部
   から次第に上昇する向きに傾いて、棚板の前後方
   向へのずれを阻止する傾斜部と、棚板の底板の厚
   さと略同じ距離だけ、ブラケツトの上面よりも上
   方に位置して、棚板の上方への動きを阻止する、
   下面部とを具備するように形成して、ブラケツト
   に対する着脱自在の棚を保持するようにしたこと
   を特徴とする棚板支持装置。