JPS61166355A - 発酵製品の製造法 - Google Patents

発酵製品の製造法

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JPS61166355A
JPS61166355A JP60178707A JP17870785A JPS61166355A JP S61166355 A JPS61166355 A JP S61166355A JP 60178707 A JP60178707 A JP 60178707A JP 17870785 A JP17870785 A JP 17870785A JP S61166355 A JPS61166355 A JP S61166355A
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柏山 眞慧
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、酵母の新株カンジダ クルセイ(Candi
da krusei ) 7  拍出株〔微工研条寄 
第331号〕、同 8 拍出株〔微工研条寄 第332
号〕を乳酸菌と混合し、栄養培地(例えば脱脂乳培地)
、又は炭水化物(例えば乳糖等)或はその他の必要栄養
分を含有する合成培地等を、発酵させて得られた発酵製
品、並びに該発酵製品の製造法に関するものである。
従来の技術 乳酸菌に対し、酵母を少遣加えて粉乳及び糖蜜含有培地
を発酵させることからなる乳酸菌飲料の製造法(特開昭
49−25158号公報)が知られている。
この発明において使用した酵母は、本発明で用いる前記
のカンジダ クルセイ 7 又は 8拍出株(或はそれ
らの混合系)で特定されていない別異のものであった。
また乳酸菌としてブルガリア菌及びラクチス菌を使用す
る、活性乳酸菌の育成方法(特開昭49−20387号
公報)が知られているが、その共存酵母については、何
も教示されていない。
更に乳酸菌に対し、酵母菌の少量を加えることを含む、
特殊乳酸菌飲料の製造法が知られているが、その使用酵
母は別異のものであった(特開昭50−95453号公
報)。
本発明者及びその共同研究者らは、上記特開昭50−9
5453号公報記載の発明につき、さらに研究をす−め
、前記の乳酸菌株そのものが、複1& fmの微生物の
混合株であることを突き止め、またそれらの中から、有
用株として、上記のカンジダ クルセイ 7及び8株を
とり出し、本発明に到達したのである。
ところで一方、乳酸発酵において、2種又はそれ以上の
菌株による「混合系スターター」が実用的に利用されて
いる。その使用目的は、微生物菌群間でのダイナミック
な相関性を有利に利用する良質なスターターの調整にあ
る。したがって、本発明は、従来はとんど例をみない[
乳酸菌−酵母混合系スターター」を使用することにより
、菌学的、栄養学的に新しいタイプお乳酸発酵形式を実
現したものであるということができよう。
本発明の詳細な説明 本発明は、酵母新株カンジダ クルセイ 7拍出株(微
工研条寄 第331号)、及び同8柏山株(微工研条寄
 第332号)を用いる発酵法、ならびにそれによって
得られた新規な発酵製品に関する。
以下、本発明の構成について詳述する。
酵母及び乳酸菌の説明 本発明で使用する酵母カンジダ クルセイ 7拍出株は
、次の菌学的性質を有するものである。
(a)  各培地における生育状態 (1)麦芽汁又はMY液体培地: 栄養細胞の大きさは巾3〜5μm1長さ5〜10μm1
形状は長円形(oval )(2)  バレイショ抽出
液寒天培地におけるスライド培養: マイコトルラ型偽菌糸形成; プラストスポアは叢状に着生せず伸長し、時に連鎖をな
す; 分節胞子及び厚膜胞子を形成せず (3)  その他の培養学的緒特性: l)寒天斜面培地上のコロニーの形状=(麦芽汁及びM
Y寒天培地) 無光沢(dull)  白色(white)の集落;ソ
フトな粗造表面で周辺は波形 (Undulate ) ii )深部コロニー(同上培地): 不規則な塊状で通常直径3〜5 mm 1ii )巨大コロニー: 二様性コロニー (dimorphism )iv )
液体培地における皮膜成形: (麦芽汁及びMY寒天培地) 白色(white)  薄い(thin)  クリーピ
ング型(creeping type)  の皮膜形成
(b)  子嚢胞子     形成せず(C)  射出
胞子     形成せず(d)  各生理的性質: ■) 生育最適pH3,0〜5.0 生育最適温度  30℃(45℃で生育せず)2) 生
育の範囲 pH1,0〜l010; 好適範囲 3.0〜7.0 温度     5〜42℃; 至適範囲 20〜40℃: 好適範囲 30〜37℃ 3) 硝酸塩の資化性 資化せず 4) 脂肪の分解   分解せず 5) 尿素の分解   分解せず 6) ゼラチンの液化 液化せず 7) 食塩耐性    食塩生育限界濃度12〜14 
(w / v )% 最適食塩濃度 0〜4% 8) 色  素    生成せず 9) 有機酸の生成  揮発性酸としてギ酸、酢酸; 
不揮発性酸として コハク酸;  ケト酸とし てピルビン酸、α−ケト グルタル酸を生成 10)  エステル生成   エタノール、酢酸エチル
の他イソアミルアルコー ルを主体とする高級アル コール及びそれらの酢酸 エステルを生成 11)  デンプン様類似物質の生成 生成せず12)
  ビタミン要求性 要求せず 13)  その他: グルコシドの分解性  分解せず IJ )マスミルク反応  凝固せず リドマス赤変せ ず (e)  炭素源の同化性及び発酵性 D−グルコース 発酵性;資化性 エタノール   資化性 DL−乳酸   資化性 〔乳酸を資化し、加えて強い耐酸性を示し、栄養要求性
も単純である点で乳酸菌との共存が容易である。即ち本
酵母は唯一の炭素源とじて乳酸を用いた場合に高濃度の
乳酸(約5%)によっても何ら生育阻害を受けず、低p
H(初発pt+1゜O)でも良好な生育を示す。むしろ
初発p)Iが低い程乳酸の資化率は増加する(初発pH
3,Q>初発pH5,0)。
本酵母による乳酸の代謝様式を知る目的で乳酸の酸化的
分解能を測定したところ呼吸商(QCO2/ QO2)
は0.96であり、乳酸はは望完全にCO2と820に
分解された] コハク酸塩    資化性 酢  酸  塩      資化性 (f)  本発明で用いる酵母は、酸性プロテアーゼを
有する。従って、乳酸菌との混合培養において、本酵母
と乳酸菌との蛋白分解力が相乗的に働き、(蛋白分解物
で比較したとき混合時の蛋白分解物量は乳酸菌単独時の
1.8倍となる)、乳酸菌のアミノ酸、ペプチド要求性
と関連して乳酸菌の生育環境をより改善することが可能
である。
又、このようにして得られる発酵製品は、易消化性の遊
離アミノ酸及びペプチドを多量に含み、同時に呈味性に
おいてすぐれている。又、これらは当然カゼイン由来の
ものであるから栄養学的に良質なアミノ酸である。
次に本発明で使用する酵母 カンジダ クルセイ 8 
拍出株は、上記のカンジダ クルセイ7 拍出株と比較
すると、その形状がやや異ることを除き、その他の諸性
質は同一なものである。
従って、使用の諸態様も、該7拍出株と同一であるので
、以下本明細書においては、専ら該7拍出株について説
明することにする。
本発明に於ては、また公知の乳酸菌を用いる。
すなわちいかなる乳酸球、桿菌も使用し得る。
好適な乳酸菌としては、ラクトバチルス アシドフィル
ス(Lactobacillus acidophil
us No、 4 L5株)、ストレプトコ力ス ラク
チス (Streptococcus 1actis  I 
F 0 12546 )、ラクトバチルス ブルガリク
ス(Lactobacillusbulgaricus
  I F 0 3533 ) 、ラクトバチルス カ
ゼイ (Lactobacillus  casei 
 IFO3425)等を挙げることができる。
混合培養条件の説明 本発明による混合培養の条件について、以下その一具体
例によって説明する。
まず10%脂肪粉乳を常法により殺菌し、乳酸IL、ア
シドフィルス Nα4L5を、10’ 〜l Q5ce
lls /mβ、酵母カンジダ・クルセイ7拍出株を1
03〜I Q’ cells / m j7の初発菌濃
度になるように接種し、次いで37℃で静置培養する。
この初発菌濃度で、37℃に1ケ月静置しておいた場合
、両者の菌相バランスは、乳酸菌10:酵母10割合に
維持される。一方、培養3〜4日目に於ても、このバラ
ンスが維持されているので、3〜4日目の培養液をもっ
て混合スターターとし、順次本発酵に供しうろことが判
明した。
尚、上記の接種率は発酵中の菌相の経時的変化を知る目
的で、意図的に、や\小さくしたものである。実際の発
酵時には雑菌汚染を考慮して接種率を大きくし、同時に
乳酸球、桿菌を併用してもよい。
従って商業的実施に於ては、発酵時間を4日前後に短縮
し得、全酸量は、乳酸として265%前後、p++は3
.1〜3.4になる。なお乳酸菌と酵母との接fl 率
のバランスを多少変化させても、菌相ノくランスは前記
のように安定化している。
本発明で使用する酵母は、本来乳中に生育不能な乳糖非
発酵性、非資化性酵母である。しかし耐酸性(最適pH
4,0前後即ち3.0〜5.0)及び乳酸の酸化的分解
能(QCO2/ QO2= 0.96 )において優れ
ているものである。そのため乳酸発酵過程に共存せしめ
ると乳酸菌により生成された乳酸は、本酵母により資化
、分解される。
一方、スターターで用いられる乳酸菌は乳酸生成能の比
較的高いものであり、低pH,高乳酸濃度に耐え、しか
も蓄積乳酸の一部が酵母により漸次消費される結果、長
期にわたり定常的に高い乳酸生成能を維持することがで
きる。
言い換えれば、乳酸菌による乳酸生成系が平衡状態にな
ることなく、絶えず進行し、これと酵母による乳酸分解
系との間に、一種の定常的な、(steady 5ta
te )乳酸発酵条件が確保されるのである。その結果
、例えば7日目で比較した乾菌重看当りの乳酸菌のグリ
コリティック アクティビティ(Glycolytic
 activity )−乳酸生成能は、混合系の場合
に乳酸菌単独時の約4.3倍であり、該乳酸菌の最大乳
酸生成能(培養24時間目で測定)の約80〜85%の
レベルが維持される。
同時に、酵母共生下の乳酸菌は延命効果を与えられ37
℃、2週間目では単画時の約103−’倍の生存能(v
iability )を維持している。この時の乳酸蓄
積量は、酵母混合系では、単画時に比較し0.1〜0.
2%程度少いが、糖消費量は約2倍となり、残存乳糖は
極めて少い状態となる。
このように「乳酸菌−酵母混合系スターター」の使用に
より、乳酸菌の硬い乳酸生成能及び高い生存率の長期維
持が可能であり、更に低乳糖の飲料の製造が可能である
なお前述の説明で、乳酸生成能は乳酸菌単菌時の約4.
3倍であることを記載し、また乳酸蓄積量は単画時より
も0.1〜0.2%程度少いことを記載していて、両説
明が一致を欠くようであるが、これは共存酵母が乳酸の
一部を消費することによるものである。
更に本発明で使用する酵母は、ビタミン、核酸関連物質
、アミノ酸を含まない合成培地中でも、本酵母生菌を添
加すると、乳酸菌の生育がみられることから、本酵母に
よる乳酸菌の発育促進物質の供与も考えられる。
その他、乳酸菌と酵母との蛋白分解力の相乗効果による
カゼイン分解由来のアミノ酸の増加もみられ、酵母との
混合培養では、単に使用乳酸菌の物理的環境の改善のみ
ならず、栄養学的側面でも刺激的、促進的効果がみられ
る。すなわち、このことは栄養要求性の複雑な乳酸菌の
生育促進だけでなく、発酵飲料自体の栄養学的レベルの
向上、並びに易消化性の助長となってあられれている。
要約すれば、前述の如くにして乳酸菌が延命すると、次
のような利益が達成される: (1)  実質乳酸生成量の増加(第1図参照):(2
)低乳糖製品の生産; (3)酵母の蛋白分解酵素と乳酸菌の蛋白分解酵素との
相乗的効果を奏し、易消化性遊離アミノ酸量を増し、栄
養価を上げ、呈味効果を大とする。
加えて低乳糖製品は、乳糖不耐症防止に資する。
尚前記諸効果は、添付図面の第1〜2図に示された乳酸
菌単独培養(対照)と、各種乳酸菌プラス酵母〈カンジ
ダ クルセイ7拍出株)混合培養(本発明)との比較結
果により実証されている(後文参照)。
実験1 本発明の混合培養による乳酸発酵の、より一層の理解の
ために、乳酸菌の単画培養と、乳酸菌−酵母混合培養と
における(経時変化から見た)各種比較について、以下
実験にもとすき説明する。
一般に、乳酸発酵時のpHの低下は、生成乳酸量の増大
を直接反映するものであるが、乳酸菌は本来、自らのエ
ネルギー代謝の産物である乳酸によって(そしてそれに
よるpHの低下のために)死滅第1図(A)〜(D)の
経時的変化は、乳酸菌り。アシドフィルス Nα4L5
と、酵母カンジダクルセイ7拍出株との混合培養のpH
,乳酸蓄積量、生菌数及び残乳糖の推移を、該乳酸菌の
単画培養時との比較において測定した結果を示すもので
ある。
しかして(A)図において、37℃、15日口の比較で
は、pH1生成乳酸量とも、乳酸菌単画培養時と混合培
養時とではぼり同程度であり、その点では品質的に同質
と見なすことができる。
次に(B)図において横線部面積(乳酸菌単画培養時と
、混合培養時とにおける乳酸量測定値の差)より斜線部
面積(混合時における実質乳酸生成量と同測定値の差)
の方が大きく、これが(D)図の残糖量の著しい差異と
なってあられれていることに注目すべきである。これは
本発明の酵母の混合系では乳酸菌群による乳酸生成が実
質において高水準で維持されていることの直接的な反映
である。
さらに乳酸菌生菌数については((C)図参照)、混合
培養の場合、単画培養のそれに対し、103°7倍の生
存率を維持している(同時に、乳酸菌−酵母両菌相の平
衡関係に着目すべきである。)即ち、両培養系における
pHにして0,2〜0.4、乳酸量にして0.2〜0.
4%程度の差異が乳酸菌の死滅に重大な影響を与えてお
り、本発明の酵母が乳酸菌生育の物理的環境を良好に維
持していることがわかる。換言すれば、乳酸菌に対して
致死的な9Hの低下を防ぎ、乳酸自体の毒性を緩和する
作用を、本発明で用いる酵母が果しているのである。
又、本発明で用いる酵母は、培地中の溶存酸素を消費し
、更に皮膜形成能を有し、そのため乳酸菌の生育に適し
た嫌気的条件を作り出すという点に於ても、乳酸菌の生
育環境に有利に作用している。
更に注目すべきことは、本発明で用いる酵母が、乳酸菌
群の生育に対し、化学的栄養学的にその生育を促進して
いることである。即ち、合成培地を用いた実験に於ては
、ラクトバチルス アシドフィルス No、 4 L 
5株は、ビタミン欠如培地、核酸関連物質欠如培地、ア
ミノ酸欠如培地上で、いずれも生育不可能であるが、酵
母培養濾液(同上成分欠如合成培地)を添加しても、更
には透析培養法(1!IJち、培養中の乳酸菌培地内に
シームレスセ/lz ロース チュービング(Seam
less cellulosetubing)を吊下し
、このチューブ内に本発明の酵母を存在させて行なう培
養法)を行っても、とにかくいづれの場合にも、乳酸菌
の生育が見られる。
これらのことから、酵母の自己溶解物質を含めて、本酵
母の供給物質が乳酸菌の生育因子になっていることが明
らかである。
以上のように、本発明に於ては、酵母による乳酸菌生育
環境の維持(物理的化学的栄養学的効果)により、乳酸
菌は高い生存率(ν1abi!ity )を維持するこ
とができる。
また残乳糖の経時変化からも明らかなように、混合培養
の場合には、単画培養の場合に比較して、著しく残糖堡
の減少(−消費糖の増加)がみられる。具体的に述べる
と、糖消費量は、単画培養のそれの2.03倍にものぼ
る。(即ち初発乳糖濃度約5%が15日後には1%前後
まで低下する。)このことは、見かけの乳酸量(測定量
)以上に実質的に乳酸の生成がおこなわれていることを
意味し、残糖量より計算した乳酸生成量(第1図(B)
中、点線で示す)と乳酸測定値との差(斜線部分)が、
酵母によって消費されたことになる。
換言すれば、混合培養による乳酸発酵の長期持続化は、
乳酸菌により生成された乳酸が本発明で用いる酵母によ
り絶えず分解され、従って乳酸生成が「平衡状態化=停
止」することなく、絶えず進行し、一種の定常状態(S
teady 5tate )が形成されるのである。
以上、専ら、L・アシドフィルス Nα4L5の場合に
つき説明したが、別の実験によりラクトバチルス ブル
ガリクスIFO3533、ラクトバチルス カゼイIF
O3425、ストレブトコクス ラクチスIF0 12
546についても、も第1図と同様の、それぞれの線図
が得られた。
実験2 前記の定常状態の維持の結果として、乳酸菌は長期にそ
の活性を維持しうろことが分った。そこでこのことをさ
らにメチレンブルーの脱色時間(ツンベルク管法)で測
定したところ、乳酸菌の乳酸脱水素酸素活性は、混合培
養の場合、単画培養の場合の8.5倍;更に乳酸生成能
を菌体当りの乳酸分解活性(Glycolytic a
ctivity )で測定すると、前者は後者の4.3
〜4.9倍の活性を維持していることが判明した。(8
日目比較)。
これは乳酸菌のもつ乳酸生成最大活性時の80〜85%
の値であった。(第2図参照)。
前述の如く、本発明に従う混合培養によって得られた乳
酸発酵液は、乳酸生成能の高い乳酸菌を高い生存率で保
有している。それ故乳酸菌飲料をはじめとし、各種の品
質の優れた乳酸発酵製品をうることができる。同時に活
性スターター、菌保存としての活用ならびに製品保存の
安定性に資することができるものである。
以上、本発明の実施の態様を、酵母 カンジダクルセイ
 7 拍出株と乳酸菌との混合系に関して説明したが、
咳8拍出株又は該7拍出株と該8拍出株との混合系のそ
れぞれと、乳酸菌との混合系とを使用すること、ならび
に該乳酸菌の代替として乳酸を使用すること、加えて常
用の食品添加物を使用することなどは、勿論本発明の技
術的範囲内にある。
発酵製品 本発明によって得られる製品は、一般市販乳酸菌飲料と
異り、乳酸を多く含んでいる。また、酵母−乳酸菌混合
系使用の後に滅菌処理を施さない製品は、活性乳酸菌を
多量に含み、乳酸菌利用本来の目的を満たすものである
又、本発明の製品は、カルシウム、ビタミン、良質タン
パク質等のバランスのとれた乳製品本来の特質に加え、
更に呈味性、香気性、易消化性にすぐれたものであり、
乳糖不耐症をひきおこすことがないものである。
本発明の効果 本発明の方法ならびに製品の効果を列挙すれば、次の通
りである。
(1)乳酸菌生菌数が多い (2)菌体当りの乳酸生成能が高い (3)乳酸菌のプロテアーゼと酵母の酸性ブロテ了−ゼ
との相乗効果により、乳中蛋白質の低分子化が進行し呈
味性を増すだけでなく、易消化性を増す (4)乳製品一般において不要とされ、酵素法をはじめ
とする多くの方法によって除去が試みられている乳糖の
濃度が低い。従って乳糖による難消化性、下痢症状(い
わゆる乳糖不耐症)を来たすことがない (5)本発明で用いる酵母は、すべての乳酸法、桿菌に
ついて添加適用できる。又、複数乳酸菌種との混合系に
おいても同様である。殊に耐酸性において劣る乳酸球菌
の場合の延命効果は著大である (6)使用する培地成分を多少変更させることより、香
気的、官能的にすぐれた発酵製品を得ることができる (7)本発明の混合系は、スターターの質的安定性、保
存性の維持のために活用でき、滅菌処理されない製品に
ついては腐敗しに<<、常温保存を可能にする。したが
って従前技術による活性乳酸菌含有製品に優るものであ
る。
(8)本発明の発酵製品は下記の「医療効果」を示す (a)  腸管内のアンモニアの生成を抑制する。即ち
脱アミノ化能を有する多くの腸内細菌群(大腸菌、プロ
テウス、クレブシェラ、サルモネラ、赤痢菌、クロスト
リディウム、ブドウ球菌等)及びウレアーゼを有する細
菌群(プロテウス、緑膿菌等)に対し、静菌力ないしは
抗菌力を有するので、腸管内でのアンモニア産生を制御
する。同時に、腸内の酸性化によりアンモニアの腸管吸
収を阻止する。
従って肝硬変をはじめとする肝機能の低下に対して著効
を有する。
う)#、管内のアミン類の生成を制御する。
即ちアミン生成菌(大腸菌、サルモネラ、赤痢菌、プロ
テウス等)の腸内異常増殖及びそれらの細菌群による各
種アミンの生成を抑制する。
従って前項(a)におけると同様の医療的効果を有する
(C)  栄養分の腸管吸収を助長する。
即ち、アミノ酸分解に由来する腸管的有毒物質の産生を
抑制するので腸管壁の厚化を防止し、更に当該発酵液中
に多量に含まれる遊離アミノ酸をはじめとする栄養素の
吸収を助長する。
特にアミノ酸消費型の大腸菌優勢菌叢を抑制し、宿主に
対する必須ならびに総アミノ酸供給量を増加させる。
(d)  腸嬬動を刺激し、腸内腐敗を防止する。
当該発酵液中に多量に含まれる乳酸により腸の規則的嬬
動を活発化させ、腸内容のうつ滞をなくすことにもとづ
き、腸内細菌群の異常増殖に由来する有機酸、遊離胆汁
酸等の増加を抑制する。
従って水、電解質の結腸内への分泌から来る腐敗性下痢
及び発酵性下痢を緩和する。これに付随して、腸粘膜に
おける移送障害と栄養分の吸収不全とを解消する。
又、当該発酵液は低乳糖を特徴とするので、乳糖不耐症
に由来する下痢症及び腸内ガス産生(主として炭酸ガス
、窒素、水素)にょる鼓腸に有効である。
更に病原微生物の腸管感染及びそれに伴う下痢陽炎の他
、各種の原因不明下痢症に対し著効を奏する。
(e)  当該発酵液中に含有される乳酸菌及び酵母の
菌体成分により、腸管内の局所抗体の産生を間接的に強
化し、外来病原菌に対する免疫能を賦与する。
即ち生体の免疫機能を刺激し、各種感染に対する抵抗力
を高め、更には肝機能を促進する。
(f)  胃酸の分泌を軽減する。
((至) 当該発酵液中に含有される高濃度乳酸はカル
シウムと結合した塩を形成する。しかしてこの塩は、吸
収が極めて容易である。
(h)  菌交代症の予防及び治療に有効である。従っ
て、抗生物質等の後療法として使用しうる。
(i)  −過性単純性便秘及びある種の常習便秘に対
し、当該発酵液の単独使用又は緩下剤との併用により、
排便の正常化をもたらす。
(」)本態性高血圧症に対して有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、酵母カンジダ クルセイ 7拍出株〔微工研
条寄 第331号〕と乳酸菌ラクトバチルス アシドフ
ィルス Nα4L5株との混合培養系と、前記乳酸菌の
単独培養の場合に於ける、各種比較実験を示すものであ
る。なお、(A)は培養日数とρ■との関係、(B)は
培養日数と乳酸生成量(%)との関係、(C)は培養日
数と生菌数(mβ当り)との関係、(D)は培養日数と
残糖量(%)との関係を示す。 第2図は、3種の乳酸菌それぞれ単独培養の場合と、該
乳酸菌と本発明で使用する酵母との混合系の培養の場合
における、該乳酸菌の乳酸生成活性(glycolyt
ic activity )の比較を示す。 兎2図 (b9壬菌数ん1) 残 、!¥! (/−) H 乳 酸 G) 手続補正書(方式) 1.事件の表示   昭和60年特許願第178707
号2、発明の名称   発酵製品の製造法3、補正をす
る者 事件との関係  出顆人 氏 名    相   山   眞   慧4、代理人

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酵母カンジダ クルセイ7 柏山株〔微工研条寄
    第331号〕と乳酸菌とを混合し、この混合系を合成培
    地又は栄養培地上で発酵することを特徴とする、酵母−
    乳酸菌混合系による発酵製品の製造法。
  2. (2)pHが3.0〜7.0であることを特徴とする特
    許請求の範囲(1)記載の酵母−乳酸菌混合系による発
    酵製品の製造法。
  3. (3)温度が20〜40℃であることを特徴とする特許
    請求の範囲(1)記載の酵母−乳酸菌混合系による発酵
    製品の製造法。
  4. (4)発酵前、発酵途中又は発酵後に温泉水、炭酸水、
    ホップ又はホップ抽出物、風味調整又は補修用の食品添
    加物を添加することを特徴とする特許請求の範囲(1)
    項に記載の発酵製品の製造法。
  5. (5)酵母カンジダ クルセイ8 柏山株〔微工研条寄
    第332号〕と乳酸菌とを混合し、この混合系を合成培
    地又は栄養培地上で発酵することを特徴とする、酵母−
    乳酸菌混合系による発酵製品の製造法。
  6. (6)pHが3.0〜7.0であることを特徴とする特
    許請求の範囲(5)記載の酵母−乳酸菌混合系による発
    酵製品の製造法。
  7. (7)温度が20〜40℃であることを特徴とする特許
    請求の範囲(5)記載の酵母−乳酸菌混合系による発酵
    製品の製造法。
  8. (8)発酵前、発酵途中又は発酵後に温泉水、炭酸水、
    ホップ又はホップ抽出物、風味調整又は補修用の食品添
    加物を添加することを特徴とする特許請求の範囲(5)
    項に記載の発酵製品の製造法。
  9. (9)酵母カンジダ クルセイ7 柏山株とカンジダ 
    クルセイ8 柏山株と乳酸菌とを混合し、この混合系を
    合成培地又は栄養培地上で発酵することを特徴とする、
    酵母−乳酸菌混合系による発酵製品の製造法。
  10. (10)pHが3.0〜7.0であることを特徴とする
    特許請求の範囲(9)記載の酵母−乳酸菌混合系による
    発酵製品の製造法。
  11. (11)温度が20〜40℃であることを特徴とする特
    許請求の範囲(9)記載の酵母−乳酸菌混合系による発
    酵製品の製造法。
  12. (12)発酵前、発酵途中又は発酵後に温泉水、炭酸水
    、ホップ又はホップ抽出物、風味調整又は補修用の食品
    添加物を添加することを特徴とする特許請求の範囲(9
    )項に記載の発酵製品の製造法。
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