JPS6116196Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は列車接近警報装置に用いる検知器支持
装置に関する。

この種の検知器は近年発振形の近接スイツチを
応用するケースが多くなつているが、これはレー
ル上を走る列車の車輪を近接スイツチで捕え列車
を検知するものであるが、一般にこの感知距離は
10耗前後の感度のものである。従つてミスキヤツ
チの無い状態にするためにはレール頭面（車輪の
当たるレール面）からのギヤツプを常に数耗に保
つ必要がある。そのためには列車通過時のレール
振動にも耐えて長期間変化をきたさぬようにした
保持金具が種々と工夫されている。またレール及
びその附近にものを設置するとか、空間を利用し
ようとする場合は、列車の運行に障害とならない
ように一定の建築限界があり、この限界を侵さな
いよう検知器はレールの外側に設けてある。

即ち車輌は２本のレールを跨いで走行するの
で、車輪は全てレール内側となる片フランジのも
のが使用されており、そのため検知器を前記のよ
うに外側に設ければ障害は生じない。

しかし例外として保線作業等で物品の搬送等に
使用される手押のネコ車は一本のレール上を転動
するために車輪は両フランジのものが用いられて
いる。

その場合には外側のフランジが検知器の上を転
動することになるから破壊されることがある。

本考案は前記の点を鑑み、この問題に対処する
ものである。即ち本考案は検知器を保護すること
を目的として提供したものである。

以下本考案に係る列車接近警報装置に用いる検
知器支持装置の一実施例を添付図面に基いて具体
的に説明する。

１は断面、Ｉ状のレールで、該レール１のベー
ス２には底面２′の端部が接する水平面３′と受面
３″を設けた切欠凹部３を設け、更に前記水平面
３′と同平面上になる２本の締付けボルト４を横
方向から挿込む貫通孔５とねじ軸６を螺合する縦
方向の螺孔７を設けた支持盤８を有し、該支持盤
８の貫通孔５の締付けボルト４を挿込み先端に設
けた鉤部４′をベース２の内縁端に係止して、ベ
ース２の底面２′の端部を、前記支持盤８の切欠
凹部３内に嵌めて受面３″で端縁を受けて締付け
ボルト４に螺合させたナツト９で締付け鉤部４′
と受面３″により支持盤をベース２に挾着固定
し、ロツクナツト９′で弛みを防いでいる。

前記支持盤８の螺孔７に螺合する螺軸６は上端
に扁平とした頭部６′を設け、この頭部６′は上面
に凹部１０′と螺軸６を挿入する貫通孔１０″を穿
つた支板１０の凹部１０′内に嵌まり、この支板
１０の上面に当板１１を当てて頭部６′を中心に
回動できるようになつており、更に支板１０は螺
軸６に螺合したナツト１２の締付けで頭部６′と
ナツト１２より回動した調整位置で締付け固定す
る。また螺軸６の下部は前記螺孔７に螺合し上下
の高さを調節した後座板１４を介してロツクナツ
ト１３で締付け固定する。

前記支板１０の上面に当てた当板１１上には両
端を段をもつてＳ状に折曲げた固定保持板１５の
上部水平板１５′を当てて、支板１０及び当板１
１と共に螺杆１６で固定する。また下部水平板１
５″には左右に案内杆１７，１７′を挿込む案内孔
１８，１８′と中央部にリード線Ｒを通す孔１９
を穿ち、更に上面の中央に、前記孔１９と合つた
孔２０を穿つたスプリング受座２１を取付けてあ
る。

更に保持板１５の下部水平板１５″の直上に
は、前記案内孔１８，１８′及び孔１９と対応し
て、案内孔２２，２２′及び孔２３を穿ち、かつ
下面に前記スプリング受座２１と対応して下向き
のスプリング受座２４を取付けた検知器２５の取
付け板２６を前記各スプリング受座２１及び２４
の間に介在させたスプリング２７で保持されると
共に固定保持板１５の水平板１５″と取付け板２
６に穿つた案内孔に挿入した両頭案内杆１７，１
７′で取付け板２６の上下動の案内を行うと共に
案内杆１７，１７′の各両頭部ａ，a′及びｂ，
b′で可動の制御を行うものである。

本考案は前記の構成で、レール１上を転動する
両フランジの車輪が検知器２５の上部に乗り上げ
ると、スプリング２７が圧縮されて検知器２５を
取付けた取付け板２６は案内杆１７，１７′に沿
つて下方に押し下げられ、車輪が通過するち取付
け板２６はスプリング２７の反撥作用で押上げら
れ、案内杆１７，１７′の両頭部ａ，a′及びｂ，
b′がストツパの役目をして予じめ決められた一定
の高さに規制され上方に飛出ることなく正常な位
置に復帰する。

また押下げられた時の検知器２５は上部を樹脂
等で固めて衝撃には耐えられるようにしてある。

上述のように検知器２５を取付けた取付け板２
６を固定保持板１５との間に介在させたスプリン
グ２７で保持させると共に取付け板２６は案内杆
１７，１７′によつて可動時の案内を行うように
してあり、更に取付け板２６の押上げ時の規制は
案内杆により行うようにしてあるので、車輪の通
過時に障害となれば検知器２５は案内杆に沿つて
押下げられて逃げ、また通過後はスプリング２７
で押上げられ、しかも、案内杆により規制され元
の位置に復帰するので、検知器２５にあたえる破
損の防止ができ、更にスプリング２７と案内杆１
７，１７′の規制によつて正確な位置にあるので
正確な検知がなされる等の特徴がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る検知器支持装置の一実施例
を示すもので、第１図は正面図、第２図は側面図
である。 １……レール、２……ベース、２′……底面、
３……切欠凹部、３′……水平面、３″……受面、
４……締付けボルト、４′……鉤部、５……貫通
孔、６……ねじ軸、６′……頭部、７……螺孔、
８……支持盤、９……ナツト、９′……ロツクナ
ツト、１０……支板、１０′……凹部、１０″……
貫通孔、１１……当板、１２……ナツト、１３…
…ロツクナツト、１４……座板、１５……固定保
持板、１５′……上部水平板、１５″……下部水平
板、１６……螺杆、１７，１７′……案内杆、１
８，１８′……案内孔、１９……孔、２１……ス
プリング受座、２２，２２′……案内孔、２３…
…孔、２４……スプリング受座、２５……検知
器、２６……取付け板、２７……スプリング、
ａ，a′及びｂ，b′……案内杆の頭部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平面と受面を設けた切欠凹部をレールベース
   の端縁に当て、締付ボルトに設けた鈎部と受面で
   挾持してレールに取付けた支持部材で支持する列
   車検知用の検知器の支持装置において、前記支持
   部材には、高さ調整可能な固定保持板と、固定保
   持板の上部に対応して両端にストツパーを設けた
   案内杆により案内される検知器取付板と、この検
   知器取付板と前記固定保持板に対応して設けたス
   プリング受座の間に介装して検知器取付板を支持
   するスプリングを設け、スプリングで支持した前
   記検知器取付板上の検知器は、前記案内杆の両端
   に設けたストツパーで、レール面から一定の間隙
   を保たせるようにした検知器支持装置。