JPS6116087Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はドラムバーカに係り、更に詳述すれ
ば木材を回転移送する回転缶体間に周面に切削刃
を形成した回転皮剥具（ロータリカツタ）を挿入
回転させて木材の皮剥ぎを強制的に行なうように
したドラムバーカに関するものである。

この考案は複数の回転缶体を若干の間隙を設け
て縦続的に配置し、該間隙の下部に、前記缶体内
を移送される原木材を剥皮すべき２個の円筒形ロ
ータリカツタを設け、これらのカツタを端面で向
合うように配置するとともに前記各カツタのうち
のうち１つを回転軸に軸着し、かつ他方のカツタ
を軸受により前記回転軸に軸支してこれら両カツ
タを同方向又は異方向に回転できるようにし、そ
して両カツタを取付けた部材に弾性部材を設け
て、両カツタを原木材に圧接するようにしたこと
を特徴とするドラムバーカを提供するものであ
る。以下この考案を図に示す一実施例について詳
述する。

第１図はこの考案のドラムバーカ全体の構成図
で、１ａ〜１ｃは複数の回転缶体で該回転缶体は
いずれも基台２上に軸受３によつて軸支されたロ
ーラ４上に前記回転缶体の外周に取付けた転動輪
５を介して乗架し、一端側に設置された木材投入
ホツパ６より回転缶体１ｃ内に入れられた木材を
図示してない駆動機構により付与され、矢印方向
の回転により回転缶体１ｂ，１ａ内を移動させて
他端側に設置された木材排出口７より取出せるよ
うになつている。８はロータリカツタ装置で、取
付機枠９をなす垂直部材９０の端部に軸９１をも
つて軸支され、他端を前記垂直部材９０に固定さ
れている枠部材９２との間にスプリング等の弾性
部材９３を介して弾性的に取付けられた取付部材
９４に回転軸８０およびその軸受８１〜８３をも
つて２個の円筒状のロータリカツタ８４，８５を
その片側が向合うように取付け、軸受８１，８２
間のロータリカツタ８４は軸８０に固定され、軸
受８２，８３間のロータリカツタ８５は軸８０に
対し回動し得るように取付けられ、前記軸８０の
端部とロータリカツタ８５の端部にはそれぞれプ
ーリ８６，８７が取付けられ、取付部材９４に取
付けられたモータ８８，８９によりＶベルト等の
動力伝達手段を介して独自に回動し得るように構
成されている。

前記ロータリカツタ８４，８５は第３図ａ，ｂ
に示すように円筒部が前記回転缶体の直径の略1/
６の直径で、かつ２個のロータリカツタ８４，８
５の長さが回転缶体の直径の1/2よりも若干長い
長さとなる円筒状の胴体８４１，８５１を鋼材を
もつて形成し、その表面に略Ｖ字状の刃（片刃あ
るいは両刃）８４２，８５２を１本あるいは複数
本螺旋状に取付けたもので、胴体８４１には、端
板８４３，８４５を介してキー溝を設けた中空軸
８４６が、胴体８５１にはベアリング８５３，８
５４と端板８５５を介してプーリ取付軸８５６が
取付けられている。

前記ロータリカツタ装置８は第１図、第２図お
よび第４図に示すように回転缶体１ａ〜１ｃの間
に設けられているロータリカツタ８４，８５の直
径よりも幅広の間隔１０よりロータリカツタ装置
８の全長の大部分が回転缶体間に取付機枠９を介
して略40゜の傾斜角をもつて挿入される。尚図中
９５は端部ローラ９６を取付けた取付部材９４の
横振れ防止部材で枠部材９に取付けられている。
なお、第２図中符号Ｇで示す部分は固定ガイド部
材である。

この考案のドラムバーカは以上のように構成さ
れており、以下このドラムバーカで木材の樹皮を
剥離する場合を説明する。

第１図に示す木材投入ホツパ６より連続的に木
材Ｗが回転缶体１ｃに投入されると、木材Ｗは回
転缶体の回転によりその内部で摩擦および回転缶
体内の固定ノツチ１５で回転缶体内壁に添つて持
上げられ次いで落下すると云うような攪拌運動が
与えられ、次第に排出口７の方へ向つて移動す
る。この移動の途中で間隙１０より第２図に示す
ように回転缶体の奥に挿入されモータ８８，８９
により動力伝達手段を介して個々に回転するロー
タリカツタ８４，８５の刃８４２，８５２が木材
Ｗと直角方向にころがりながら移動する木材の側
面に食込み樹皮を削ると共に固定ノツチ１５の衝
突によりこの両者が協動して小径木、凍結木ある
いはかしやくるみ等の樹皮がかたい木材の剥皮が
効率的に出来る。このロータリカツタ８４，８５
は前記した小径木、凍結木やかたい木のような場
合にはモータ８８を正転、モータ８９を逆転させ
ロータリカツタ８４，８５を正、逆回転させ、大
径木や樹皮の剥れやすい木材の場合にはモータ８
８，８９を共に正転させることにより効果的な剥
皮ができる。

投入口側に多量の木材が詰つてロータリカツタ
８４，８５に過大な負荷がかかつたときは弾性部
材９３がたわみ取付部材９４が軸９１を中心に後
退するため過大な負荷を回避できる。

以上述べたようにこの考案は複数の回転缶体を
若干の間隙を設けて縦続的に配置し、該間隙の下
部に、前記缶体内を移送される原木材を剥皮すべ
き２個の円筒形ロータリカツタを設け、これらの
カツタを端面で向合うように配置するとともに前
記各カツタのうちの１つを回転軸に軸着し、かつ
他方のカツタを軸受により前記回転軸に軸支して
これら両カツタを同方向又は異方向に回転できる
ようにし、そして両カツタを取付けた部材に弾性
部材を設けて、両カツタを原木材に圧接するよう
にしたので、２個の円筒形ロータリカツタをそれ
らの端面に向い合うように１個の共通回転軸に取
付け、一方のカツタを該回転軸に固定し、他のカ
ツタは該回転軸に挿着し、しかも両カツタを同方
向又は異方向に回転できるようにしたから、回転
軸は１個で足り経済的であるし、また第２図から
分るように、木材に接する両カツタの部分が略直
線をなして木材は比較的平に並び、従つて剥皮が
無理なく行われ、そして小径木、凍結木あるいは
かし、くるみのようなかたい木材の樹皮も大径木
や樹皮のはがれ易い木材同様缶体内の固定ノツチ
とロータリカツタとが協動して剥皮し、剥皮効率
が著しく増大すると共に木材が詰つてロータリカ
ツタに過大な負荷が加わつてもロータリカツタは
負荷量に応じ後退できるため軸受やカツタの刃の
折損が生じにくく、しかも負荷が減じれば自己復
帰能力を有するため常に円滑な剥皮作業ができる
等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図はいずれもこの考案の一実施例を示すもの
で、第１図はドラムバーカ全体の構成図、第２図
は円胴体とロータリカツタとの関係を示す断面
図、第３図ａはロータリカツタの側面図、第３図
ｂはその断面図、第４図はロータリカツタ挿入部
の構成図である。 １ａ〜１ｃ……回転缶体、１０……間隙、２…
…基台、３，８１〜８３……軸受、４……ロー
ラ、５……転動輪、６……木材投入ホツパ、８…
…ロータリカツタ装置、７……排出口、８４，８
５……ロータリカツタ、９……取付機枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の回転缶体を若干の間隙を設けて縦続的に
   配置し、該間隙の下部に、前記缶体内を移送され
   る原木材を剥皮すべき２個の円筒形ロータリカツ
   タを設け、これらのカツタを端面で向合うように
   配置するとともに前記各カツタのうちの１つの回
   転軸に軸着し、かつ他方のカツタを軸受により前
   記回転軸に軸支してこれら両カツタを同方向又は
   異方向に回転できるようにし、そして両カツタを
   取付けた部材に弾性部材を設けて、両カツタを原
   木材に圧接するようにしたことを特徴とするドラ
   ムバーカ。