JPS61157554A - 農業用フイルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は農作物栽培用ハウス、トンネル、マルチ等の農
業用フィルムにおいて、水分透過度をコントロールし、
かつ保温性を高めた、漬菜用フィルムに関するものであ
る。

Ｂ、従来の技術 従来、この分野においては、ポリエチレン、二〜１５０
μのフィルムが用いられて来た０農業用フイルムの主目
的は保温性にあ勺昼間の太陽光線を被覆内に取り入れ、
内温、地熱温を増し風雨による放散を防ぐこと、および
夜間地中に貯えられた熱の放散を防止し、保温性を増す
ことが要求される。

一方１作物の生育と湿度との関係は極めて重要であり１
作物が繁茂した密閉環境下に於ては常に８０〜９０％以
上の多湿状態にあり、この多湿条件が作物の病害発生の
原因になる。％に低温期に於ては各棟の果菜類を侵す灰
色かび病、ベト病。

葉かび病等が多湿条件下で発生しやすくなる。ま六作物
自身も多湿条件下で軟弱生育となる為、低温期は出来る
だけ湿度を下げる努力が払われている０ 従来、低温期の促成栽培、防霜、防寒用の農業用被覆材
としてポリ塩化ビニルフィルム１ポリエチレンフィルム
、ポリ酢酸ビニルフィルム等の透明タイプの合成樹脂フ
ィルムが広く使用されている。しかしかかる合成樹脂フ
ィルム及びその複合体は前記した作物生育環境の点で以
下に述べるような欠点を有しており、満足すべきものと
は言えない。

即ち、農業用可塑化ポリ塩化ビニルフィルム、エチレン
−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリエステルフィルム
等は赤外透過率が比較的低く保温性は良いが、可重剤等
によシ汚れ易く１日時の経過につれて、太陽光の入射が
少なく表９．特に冬期の地温上昇が必要な場合には１年
以上の長期再使用が困難である。さらに悪い事にはこれ
らフィルムは密閉被覆に於ては素材に水分透過性が低い
為、被覆内は常に８０〜９０％以上の多湿状態にめシ、
病害中の発生原因となり易い欠点がある。

上記欠点を改善すべく、フィルムの一部に機械的に穴を
開ける試みも多数みうけられる（特開昭５６−１２３４
４３号）が、一部換気の効果は生じるにしても、逆に夜
間の保温性が低下する欠点がある。またさらに悪い事に
は日時の経過につれて強度の低下又は水分透過性の低下
をまねき実用性に欠ける。さらにまたエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体けん化物フィルムなどのポリビニルアルコ
ール系フィルムを農業用フィルムとして使用することも
知られている（％開閉５１−４２７７４号）が、このフ
ィルムも赤外線遮蔽効果が優れているために保温性、と
くに夜間における保温性が優れているが、水分透過度と
作物の生育との関係についての配慮が欠けている。

本発明はこれらの欠点を排除したもので、エチレン含有
率１５〜５５モル％、酢酸ビニル成分のけん化度８０モ
ルチ以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物（以
下ＥＶＯＨと記す。）から構成され、かつ水分透過度が
４００〜６０００　’／ａｉ’　＊２４　ｈｒ、でアシ
、耐折強度が１０４〜ｌＯ６回である農業用フィルムで
ある。

Ｄ０発明の効果 本発明の農業用フィルムは保温性、とくに夜間の保温性
が優れ、さらに適度の水分透過度を有しているので、病
害虫の発生を防ぐことができ、ま大使れた強度を有して
いるので、使用中の破れなどをほとんど生じないもので
ある。さらにまたこれらの特性の経時劣化も少ないもの
である。このことは後述する実施例および比較例から明
らかでめるＯ Ｅ０発明のより詳細な説明 本発明において最も重要なことはＥＶＯＨから構成され
る農業用フィルムの水分透過度が４００〜６０００　ｔ
／ｄ・２４　ｈｒ、を示すことである。このように水分
透過度が制御された農業用フィルムは保温性がよく、ま
た植物の生育に害をあたえるような多湿条件を取り除く
ことができ、またこれらの特性の経時劣化を防ぐことが
できる。

ここで言う水分透過度とは、ＪＩＳ−Ｚ＝０２０８で規
定する透湿度とは異なり１片面を１００−ＲＨ条件下、
他の面をＢ□％ＲＨ（２０℃〕にし大場合にフィルムを
透過する水分量である。ＪＩＳ　−２０２０８法はＯ％
ＲＨ〜９０チＲＨ（４０℃）条件であるが。

エチレン−ビニルアルコール系樹脂はポリエチレン、ポ
リ塩化ビニール樹脂と大きく異なり、樹脂中に親水性の
一〇Ｈ基を持つ事より、吸湿、吸水率が非常に大きく、
水分の透過性を評価するには。

農業用被榎材の使用条件に近い測定を行なう必要がある
。

水分透過度が４００　ｆ？／ｄ・２４　ｈｒ、以下であ
る場合にはトンネル内の水分蒸散が十分に行なわれず。

内部の湿度が上昇し、生育不良、病害虫の発生が多発す
る。

一方、水分透過度を６０００　ｔ／♂・２４　ｈｒ１以
上にした場合、保温性が良好罠もかかわらず、意外にも
植物の生育が悪化する０原囚はさだがではないが、植物
の生育に必要な温度と湿度とのバランスをくずすためで
はないかと考えられる０本発明においてより好ましい水
分透過度は５００〜４０００ｔ／ｒｒｌ　・２４　ｈｒ
、でめる０ 次に本発明において重要なことはｇｖｏｕから構成され
る農業用フィルムのＪＩＳ　Ｐ８１１５による耐折強直
がｌＯ〜ＩＯ回を示すことでるる。このような強度を有
する農業用フィルムは使用中破れに＜＜、また長期間使
用しても強度の劣化が少ないＯ さらに本発明において重要なことは農業用フィルムの主
なる素材としてＥＶＯＨを用いることである。ＥＶＯＨ
を用いることによシ赤外線遮蔽効果が期待できるので、
保温性、とくに夜間における保温性を良好に保つことが
できる。本発明においてＥＶＯＨのエチレン含有量は１
５〜５５モルチであり、エチレン含有量が５５モルチを
こえると赤外線遮蔽効果が小さくなり、保温性が低下し
、一方１５モルチ未満となると、実用的寸法安定性１強
度、とくに多湿降雨時の強度の低下が大きく実用的でな
い。まｆｃＥＶＯＨの酢酸ビニル成分のけん化度は８０
モルチ以上で６ることが必要であり８０モルチ未満では
赤外線遮蔽効果が低下し、それによって保温性も悪くな
る。好ましいけん化度は８５モル饅以上である。ＥＶＯ
Ｈはエチレンと酢酸ビニル、さらには必要により他のエ
チレン性不飽和単量体（オレフィン、不飽和モノまたは
ジカルボン酸など）を共重合し、次いでけん化すること
により得られる。

次に本発明の農業用フィルムの具体的な作り方について
述べる０ 第１に、本発明の農業用フィルムはＥＶＯＨにポリアミ
ドを■１〜５０重量−配合し、これを製膜することによ
り得られる０ここでポリアミドとしては６−ナイロン、
６ローナイロン、６．１０−ナイロン、１１−ナイロン
、１２−ナイロン、６−１２−ナイロン、変性ポリアミ
ドなどがめげられ、この’＞ち６−１２ナイロン、１２
−ナイロンが好ましい。

このポリアミドのＥＶＯＨに対する好ましい配合量は１
〜５０ｘｆ％、最適には５〜４５重量％である０ 第２に、本発明の農業用フィルムはＥＶＯＨにポリ塩化
ビニルを１〜５０重量％配合しＪこれを製膜することに
よ）得られる。ここでポリ塩化ビニルとしては塩化ビニ
ル重合体または塩化ビニル共重合体（塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−アクリル酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−メタクリル酸メチル共重合体、塩化ビ
ニル−スチレン共重合体など）がめげられる。

第３に、本発明の農業用フィルムはＥＶＯＨに塩素化ポ
リオレインを１〜５０重量％配合し、これを製膜する方
法がめげられる。ここで塩素化ポリオレフィンとしては
塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンなどがめげ
られ、またその塩素化率（ポリオレフィンに対して付加
した塩素の重量％）は０．０１〜３０重量−であり、好
適には０．１〜２０重量％である０塩素化ポリオレフイ
ンのＥＶＯ）ｌに対する好ましい配合量は１〜５０重′
Ｊｉｉ％。

最適には５〜４０重量％である。

またこれらのフィルムを得る場合、紫外線吸収剤、酸化
防止剤などを配合すること、また防曇剤。

可塑剤を配合することは自由である。まｆｃフィルムの
製法としては流延法、溶融押出し法などを用いることが
できる。

さらに本発明の農業用フィルムの他のつくシ方として、
ＥＶＯ）Ｉから構成される農業用フィルムの密度（ｔｌ
ｃｄ）　（ｄ）が下記条件を満足するように成形する方
法がある。

１．２９７−４．３×１０Ｘ＜ｄ＜１．３２０−４．３
ＸＩＯＸ（Ｘ；ＥＶＯＨのエチレン含有量モルチ〕この
ような条件を満足する農業用フィルムは、たとえばスク
リュー径４０ｍφの押出機にてダイス温度２２０℃で製
膜する場合、ダイスより吐出する溶融状態のフィルムに
エアーを吹かし急冷すること、または水中に通すこと＆
または引取りロール温度を下げること、あるいはこれら
併合することなどの方法により得ることができる。

このような農業フィルムのＥＶＯＨの密度（ｄ）とＬテ
Ｈ１，３００−４，３Ｘ１０−３ｘ（ｄ＜１．３１７−
４．３Ｘ１０−３Ｘ　テあることが好ましい。この農業
用フィルムを得る場合に＃′ｉ、前記第１〜第３法と同
様に紫外線吸収剤、酸化防止剤さらには可塑剤、防曇剤
などを使用することは自由である。

本発明の農業用フィルムはＥＶＯＨを主体として構成さ
れるものでめシ、その水分透過度が４００〜６０００ｔ
／ｎｌ・２４ｈｒ、、耐折強度が１０〜１０回を満たす
ものであれば、いづれでもよいが、該フィルムの厚さは
５〜２００μ、好ましくは５〜１５０μである。

また本発明の農業用フィルムには、上記水分透過度、耐
折強度からはずれない範囲において、穴あきフィルム、
不織布、織布、シートなどを積層することは自由である
。

以上の様に本発明の農業用フィルムは水分透過量をコン
トロールでき、また保温性に優れ、また弦波の点でも優
れているので、夜間の温度低下防止、多湿、過湿、結露
防止による植物の生育増加、病簀虫発生防止及び温度−
湿度のバランスに効果があり、省エネルギー農業用フィ
ルムとして極めて好適であり、ハウストンネル等に広く
利用出来るものである。

Ｖ下、本発明を実施例によって説明する。

なお実施例中の諸物性値は以下の方法によって測定した
ものである。

く保湿度〉 間口約１．２ｍ、高さ約０．６ｍ、全要約２０ｍのトン
ネル式被覆下の夜間最低温度（ｔｌ）と無被覆下の夜間
最低温度（ｔ２）を地上１０１１ｍの高さでそれぞれ測
定し次式より求めた。

保湿度（”Ｃ）　＝　Ｈ−ｔｓ＋ く水分透過度〉 ＪＩＳ　Ｚ−０２０８にある透湿度測定装置をもちい、
２０℃に於て試料の境界面として一方の側の空気の湿度
を１００％ＲＨ１他の側の空気を８０％ＲＨにたもった
時、２４時間に境界面を通過する水蒸気の重量（１）を
測定し、試料１ｇ、厚さ３０μ当りに換算して求めた。

（単位Ｖ／♂・２４　ｈｒ、　）く生育効果測定〉 寸法４５ｘ２５ｘ５ｃｔ１１の発泡スチロール展プラン
タ−に小松菜を１箱６株植で栽培し、上部を各８１農業
川被覆材でカバーした。栽培から２力月後の生育状況は
草丈の平均値で示す。

く密度測定〉 測定用サンプルを測定溶剤（ベンゼン−四塩化炭素系）
を使用し、浮沈法により、２０℃でテンプルの密度測定
を行なった。

く耐折強度の測定〉 ＪＩＳ　Ｐ８１１５に従がい、ＭＩＴ耐揉耐力疲労試験
機用し、往復折曲げ速さ１７５往復／分、振れ角左右１
３５°、長さ約１０ｃｌｌＩ、巾ＬＯＷ、厚さ０、０２
　ｖｍの試料にｌｋＦ荷重をかけ、１０℃−９０％ＲＨ
（湿度）の条件下、切断に至るまでの折曲げ回数を測定
した。

実施例１ エチレン含有ｉ３５モル係、酢酸ビニル５５モル優およ
びプロピレン１０モル係の共重合体をけん化したエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体けん化物（けん化度９５％）に
ナイロン（三菱化成の［ツバミド２０３０Ｊ　）１０Ｗ
ｔｔｓを添加し、次ｏ４件で厚み５０μのフィルムを作
成した。

押出機：６０闘径押出機 スクリュー：フルフライ）　ＩＩ　Ｌ／Ｄ＝　２６ダイ
ス：　１２００ｍ／ｍ巾Ｔ型ダイ 成形温度二１８０℃　２１０℃　２３０℃（祷工Ａチ張
わダイ２３０℃ 引張速度４１５ｍ／ｍｉｎ かくして得られたフィルムを用いて農業用）１ウス（温
室）を作った。結果を表１に示す０実施例２ エチレン含ｆｔ２５モル係、酢酸ビニシフ５モル係の共
重合体をけん化したエチレン−酢酸ビニル共重合体けん
化物（けん化度８５チ）にポリ塩化ビニル（ｐｖｃ）を
２０　ｗｔ　％混合し、さら・に紫外線吸収剤（チパガ
イギーの「サノール６２２Ｊ０．５ｗｔ係を添加し、実
施例１と同じ条件で厚み５０μのフィルムをＩＱｍし、
農業用）・ウスを作った結果を表１に示す。

実施例３ エチレン４５モル％−ｆｆ［ビニル５５壬ルチの共重合
体をけん化したエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物
（けん化度９０％）に可塑剤としてグリセリン（Ｇ）４
ｗｔ％および塩素化ポリエチレン（ＰＥ−α）２０ｗｔ
％を添加し、実施例１七同じ条件で、厚味５０μのフィ
ルムを製造し、農業用ノ・ウスを作った。結果を表１に
示す０ 実施例４ プロピレン含−１ｉｉ１２モルｔｓ、酢酸ビニル８８モ
ル俤共重合体をけん化した樹脂Ａ（けん化度９９俤）と
、エチレン２５モル％、酢２ビニル７５モル係の共重合
体をけん化したエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物
Ｂ（けん化度９９チ）をＡ／Ｂ＝２／８の割合でブレン
ドし、さらにナイロン（三菱化成の「ツバミド２０３０
Ｊ　）１０ｗｔ％、及びエチレングリコール（ＥＧ）４
ｗｔ％を添加し、実施例１０条件で厚味５０μのフィル
ムを製造し、農業用ハウスを作った。結果を表１に示す
０ 比較例１ エチレン含量５モル％、酢酸ビニル９５七ルチ共重合体
をけん化したエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物（
けん化度９０４）にジエチレングリコール（ＤＥＣ）２
．５ｗｔ９ｋ及びポリオキシエチレンステアリルエステ
ル（ＰＯＥＳＫ）２．５Ｗｔｌを添加し、実施例１０条
件で′！ＲＩＩｇおよびテストを実施したが、表１に示
す様にフィルムが水に接すると強度が低下し、長期テス
トが出来なかった。

比較例２ エチレン含有量６０モル＊、酢酸ビニル４５モル係、プ
ロピレン含有量１０モルチの共重合体にナイロン（三菱
化成の［ツノ（ミド２ｏａＯＪ）を１０ｗｔ％添加しフ
ィルムを得、以下実施例２と同一条件でテストを行なっ
た。結果を表１に示す。

比較例３ 実施例３で用いたのと同じエチレン−酢酸ビニル共重合
体けん化物を使用し、これにグリセリン（Ｇ）１ｗｔ％
およヒホリオキシエチレンフェニルエステル（ＰＯＥＰ
Ｅ）ｉｗｔ％を添加し、実施例１０条件でＪＲ膜および
テストを実施した。その結果を表１に示す。

比較例４ ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）の添加量を５０　ｗｔ％とし
た以外は実施例２と同一条件でフィルムを得た。

結果を表１に示す０ 実施例５ エチレン含量２０モル係、酢酸ビニル８註酸ビニル共重
合体けん化物（けん化［９０％）を実施例１に示した条
件でフィルムを製造するにあたり、ダイスより熔融押出
されたフィルムをエアースリットにて急冷してフィルム
を作成した。このフィルムを用いて農業用ノーウスを作
りテストを行なった。その結果を表１に示す０ 実施例６ エチレン含ｉ４０モルｌ酢酸ビニル６０モル係の共重合
体をケン化して得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体
けん化物（けん化度９０嗟）にＤＥＧＩＷｔｔｓ１ポリ
オキシエチレンステアリルエステル（ＰＯＥＳＥ）１ｗ
ｔ９Ｇを添加した樹脂を用い、以下実施例５と同じ方法
でフィルムを得た。このフィルムを用いて同様のテスト
を行なった。その結果を表２に示す。

比較例５ 実施例５で作成したフィルムを１４０℃、１０分間、空
気浴中で加熱し、フィルムの熱処理を行なった。その結
果を表１に示す。

比較例６ 実施例６で作成したフィルムを比較例５と同様の処理を
行ない、このフィルムでテストを実施した。その結果を
表１に示す。

以下余白 実施例７ 実施例２で使用したフィルムにより屋外ノ・ウスを作り
、１年間暴露した所、破れは無かった。また、このフィ
ルムを上記条件で耐折強度の測定を行なった所、１．３
Ｘ１０回であった。

比較例７ 比較例１で使用したフィルムを実施例７と同様、屋外暴
露した所、フレームとの接触部分で各所に穴があき、長
期間使用に耐えない事が判明した。

特許出願メ、株式会社クラレ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）エチレン含有率１５〜５５モル％、酢酸ビニル成
   分のけん化度８０モル％以上のエチレン−酢酸ビニル共
   重合体けん化物から構成され、かつ水分透過度が４００
   〜６０００ｇ／ｍ＾２・２４ｈｒ．であり、ＪＩＳ　Ｐ
   ８１１５による耐折強度が１０＾４〜１０＾６回である
   農業用フィルム。 （２）エチレン含有率１５〜５５モル％、酢酸ビニル成
   分のけん化度８０モル％以上のエチレン−酢酸ビニル共
   重合体けん化物および該けん化物に対し１〜５０重量％
   のポリアミドから構成される特許請求の範囲第１項記載
   の農業用フィルム。 （３）エチレン含有率１５〜５５モル％、酢酸ビニル成
   分のけん化度８０モル％以上のエチレン−酢酸ビニル共
   重合体けん化物および該けん化物に対し１〜５０重量％
   のポリ塩化ビニルから構成される特許請求の範囲第１項
   記載の農業用フィルム。 （４）エチレン含有率１５〜５５モル％、酢酸ビニル成
   分のけん化度８０モル％以上のエチレン−酢酸ビニル共
   重合体けん化物および該けん化物に対し１〜５０重量％
   の塩素化ポリオレフィンから構成される特許請求の範囲
   第１項記載の農業用フィルム。 （５）エチレン含有率１５〜５５モル％、酢酸ビニル成
   分のけん化度８０モル％以上のエチレン−酢酸ビニル共
   重合体けん化物から構成され、かつ密度（ｇ／ｃｍ＾３
   ）（ｄ）が下記式を満足する特許請求の範囲第１項記載
   の農業用フィルム。 １．２９７−４．３×１０＾−＾３Ｘ＜ｄ＜１．３２０
   −４．３×１０＾−＾３Ｘ（Ｘ；ＥＶＯＨのエチレン含
   有量モル％） （６）厚さが５〜２００μである特許請求の範囲第１項
   ないし第５項のいづれかに記載の農業用フィルム。