JPS6115280Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は圧縮空気を使用してノズル孔からエゼ
クタ孔に空気を噴出させ、その噴流中にノズル孔
とエゼクタ孔間に形成された吸気室内の空気と吸
引排出させて該吸気室およびこれに接続された系
内に真空を発生せしめるエゼクタポンプに関する
もので、上記ノズル孔への圧縮空気の送給および
停止に空気の圧力差で作動するパイロツトバルブ
を使用することにより比較的小型の電磁切換弁を
もつて大量の圧縮空気を送り強力な吸引力が得ら
れるようにし、かつポンプ停止時には圧縮空気を
吸込口に送り、迅速に負圧の解除を行い得るよう
にしたものである。

次にその詳細を図示の実施例について説明する
と、１は扁平角状のポンプ本体で、その長手方向
に貫通穿設された孔部には右側からエゼクタ孔２
ａを有するエゼクタブロツク２およびスペーサ３
を介し上記エゼクタ孔２ａに対応するノズル孔４
ａを有するノズルブロツク４が順次嵌装され、こ
のノズル孔４ａとエゼクタ孔２ａ間に形成された
吸気室５が通孔５′を介し本体１の下面に設けた
吸込口６に連通している。

上記貫通孔部の左端にはバルブ保持用ヘツド７
が螺着され、これにやや大径のパイロツトバルブ
８が摺動自在に嵌装され、その背面には空隙８′
が設けられ、パイロツトバルブ８はこの空隙８′
内に設けた戻しばね９に弾発されて先端のシール
部８ａがノズル孔４ａを閉じており、シール部８
ａ周辺の空隙１０が大径の通孔１１を介し本体１
の上面に設けた圧縮空気導入口１２に連通してお
り、バルブ８背面の空隙８′はポンプ本体１の左
側面に設けた電磁切換弁１３を介し上記圧縮空気
導入口１２と大気中への開口１４に交互に連通す
るようになつている。図においてバルブ８の背面
に連通する通孔１５は切換弁１３のばね１３ａに
押圧された弁体１３ｂにより大気への開口１４へ
の通路が閉じられ、圧縮空気導入口１２への通路
１６が開かれている。

また本体孔部の端部周面には開口１７′が設け
られ、この開口１７′は通孔１７を介し吸込口６
に連通しており、この通孔１７は空隙８′に圧縮
空気を流入しバルブ８が右行したとき開いて圧縮
空気を吸込口６に送給するが、空隙８′が大気に
連通してバルブ８が左行したときは同バルブ８の
裾部により閉じられるようになつている。１８は
通孔１７に設けた絞り弁である。

１９は圧力検出装置で、吸込口６に通孔２０を
もつて連通するピストン室２１にピストン２２が
戻しばね２３に押圧されて嵌装され図示しないが
本体１の前面に設けた圧力スイツチに連結され、
圧力スイツチは報知装置等に接続される。

１３ｃは切換弁１３作動用ソレノイド、また２
４は本体１の右側面に取付けられ、上記エゼクタ
孔２ａの開口端に接続された消音器、２５は通孔
１１，１７等加工開口部の止栓である。

このエゼクタポンプの作用を説明すると、本体
１下面の吸込口６を例えば真空つかみ装置の吸盤
Ａに導管２６を介し接続し、上面の導入口１２を
コンプレツサー等の圧縮空気供給源に接続すれば
圧縮空気は導入口１２からパイロツトバルブ８前
部の空隙１０に流入するが、また切換弁１３を通
りパイロツトバルブ８背面の空隙８′にも入り、
パイロツトバルブ８の先端部と背面が同圧となる
のでバルブ８はばね９に押圧されてノズル孔４ａ
を閉じている。

上記バルブ８の受圧面を先端部より大とし、前
後部の受ける空気の押圧力の差によりバルブ８を
右行せしめるようにしてもよい。

この状態でソレノイド１３ｃに通電して切換弁
１３を作動すると弁体１３ｂが高圧側通孔１６を
閉じ、パイロツトバルブ背面の空隙８′を開口１
４を経て大気に連通するので、バルブ８先端部の
受ける圧力によりバルブ８がばね９に抗し左行し
てノズル孔４ａを開き、ポンプが作動して吸盤Ａ
内の空気をエゼクタ孔２ａ内に吸引し消音器２４
を経て外部に排出するので吸盤Ａ内は減圧され、
部品Ｂを吸着して所要の場所等に搬送することが
できる。

被着体Ｂの搬送後は切換弁１３のソレノイド１
３ｃを切ればパイロツトバルブ８がノズル孔４ａ
を閉じ、エゼクタポンプが停止すると共に開口１
７′、絞り弁１８および通孔１７等を経て吸込口
６に圧縮空気が送給され、従つて例えば導管２６
が長く、流入空気に対する抵抗が大きな場合で
も、吸盤Ａ内の負圧を急速に解除して被着体Ｂを
瞬間的に離すことができ、搬送動作を極めて正確
に行うことができる。圧縮空気の送給量は絞り弁
１８で調節することができる。

本考案のエゼクタポンプは上記の如き構造で、
上述の如く電磁弁１３を作動してパイロツトバル
ブ８背面の空隙８′を大気に連通することにより
パイロツトバルブ８が前後の空隙１０，８′の圧
力差により移動してノズル孔４ａを開くようにし
たから大径のバルブを使用する等により比較的小
型の電磁弁１３でも同ノズル孔４ａに大量の圧縮
空気を送り、ポンプの吸引力を高めることがで
き、また上述のように上記本体孔部の端部周面の
開口１７′により、ポンプ停止の際、吸込口６に
高圧の圧縮空気が送給されるようにしたから、導
管２６等が長く、流入空気に対する抵抗が大きな
場合でも高圧空気により迅速な負圧の解除を行い
得る等の実用的な効果を有している。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案エゼクタポンプの１実施例を示す
縦断正面図である。 １……ポンプ本体、２……エゼクタブロツク、
３……スペーサ、４……ノズルブロツク、５……
吸気室、６……吸込口、７……バルブ保持用ヘツ
ド、８……パイロツトバルブ、１２……圧縮空気
導入口、１３……切換弁、１８……絞り弁、１９
……圧力検出装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポンプ本体１に穿設した孔部にノズル孔４ａを
   有するノズルブロツク４とエゼクタ孔２ａを有す
   るエゼクタブロツク２を嵌装して該ノズル孔４ａ
   とエゼクタ孔２ａ間に形成された吸気室５を本体
   １の１側に設けた吸込口６に連通すると共に、該
   本体孔部にはまた先端のシール部８ａにおいて上
   記ノズル孔４ａを開閉するパイロツトバルブ８を
   摺動自在に嵌装して該先端シール部８ａ周辺の空
   隙１０を本体１の１側に設けた圧縮空気導入口１
   ２に連通すると共に、上記パイロツトバルブ８の
   背面には空隙８′を設けてこれに戻しばね９を嵌
   装し、上記本体１の外側には該空隙８′を上記圧
   縮空気導入口１２と大気へ交互に連通する電磁切
   換弁１３を設け、かつ該本体孔部の端部周面には
   上記吸込口６に連通する開口１７′を穿設し、上
   記電磁切換弁１３を作動して上記パイロツトバル
   ブ８背面の空隙８′を大気に連通することによ
   り、同パイロツトバルブ８が前後の空隙間１０，
   ８′の圧力差により移動してノズル孔４ａを開き
   ポンプが作動すると共にパイロツトバルブ８の裾
   部により上記開口１７′が閉じ、また上記電磁切
   換弁１３によりパイロツトバルブ８背面の空隙
   ８′を上記圧縮空気導入口１２に連通することに
   より、パイロツトバルブ８が背面の戻しばね９に
   より移動してノズル孔４ａを閉じポンプを停止す
   ると共に、上記開口１７′が開いて吸込口６に圧
   縮空気を送給するよう構成されたエゼクタポン
   プ。