JPS6033360Y2 - エゼクタポンプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は圧縮空気を使用してノズル孔からエゼクタ孔に
空気を噴出させ、その噴流中にノズル孔とエゼクタ孔間
に形成された吸気室内の空気を排出させて該吸気室およ
びこれに接続された系内に真空を発生せしめるエゼクタ
ポンプにするものである。

エゼクタポンプは構造が簡単で小型に構成することがで
き、また工場等で使用されるコンプレッサー等から簡単
に動力が得られるので吸盤付フィンガー等による部品の
移動、その他自動機械、省力機械等に多くの用途がある
が、ポンプによる減圧を停止した際、吸盤等の内部には
エゼクタ孔から逆流した大気中の空気が吸引されて残存
する負圧が除去されるようになっているため、エゼクタ
孔或はこれに附設された消音器等の抵抗もあって負圧の
解除が遅れ、従って掴んでいた部品を離す時間に遅れを
生じて正確な動作ができず、自動機械等への適用が困難
となる欠点を有している。

本考案においてはポンプ本体に切換弁を附設することに
より減圧が停止した際には真空系内に圧縮空気が強力に
送られ、殆ど瞬間的に負圧を解除し得るようにしたもの
で、しかも構造が簡単で極めてコンパクトに構成できる
ようにしたものである。

次にその詳細を図について説明すると、１は偏平角状の
ポンプ本体で、その長手方向に貫通穿設された孔部には
右端からエゼクタ孔２ａを有するエゼクタブロック２、
およびスペーサ３を介し上記エゼクタ孔２ａに対応する
ノズル孔４ａを有するノズルブロック４が嵌装され、こ
のノズル孔４ａとエゼクタ孔２ａ間に形成された吸気室
５は本体１の下面に設けた吸込口６にスペーサ３の通孔
３ａｓ通孔７等を連通している。

上記ポンプ本体１の貫通孔部の左端には圧縮空気の導入
口８ａを有する接続ヘッド８が螺着され、その先端部は
上記ノズルブロック４の左方に延出された筒部に嵌入し
ており、上記圧縮空気導入口８ａは同ヘッド８の長手方
向に穿設された通孔８ｂと斜孔８ｃ、該ヘッド８先端の
外周に設けた環状の溝孔８ｄおよびノズルブロク４筒部
に設けた通孔４ｂ、同筒部の外周に設けた環状の溝孔４
ｃ、本体１の通孔１ａ等を経て本体１の上面に固定した
電磁切換弁９の導入口９ａに連通し、切換弁９の一方の
排出口９ｂは本体１の通孔１ｂおよびノズルブロック４
の筒部外周に設けた環状の溝孔４ｄ、同通孔４ｅおよび
接続ヘッド８の先端とノズルブロック４間に形成された
空気溜１０を経てノズル孔４ａの入口に連通し、また電
磁切換弁９の他方の排出口９Ｃは本体の通孔１ｃ、ノズ
ルブロック４の筒部外周に設けた環状の溝孔４ｆおよび
本体１内の通孔１１等を経て接続ヘッド８の下方に設け
られた流量調整弁１２の入口に接続され、同調整弁１２
の出口は通孔１３を経て上記吸込口６に連通している。

この電磁切換弁９は一例としてスプール９′がばね９“
およびソレノイド９″′により左右方向に摺動して空気
の導入口９ａを一方の排出口９ｂ、もしくは他方の排出
口９Ｃに切換えるようになっているが押ボタン等により
スプール９′を移動せしめるようにしてもよい。

１４は本体１のエゼクタ孔２ａの外部開口に接続された
消音器、１５は通孔１１加工開ロ部の止栓、１６は流量
調整弁１２の止めねじ、１７は各シール部分に嵌装され
たＯ−リングである。

このエゼクタポンプは本体１の貫通孔部の左端開口から
エゼクタブロック２、スペーサ３、ノズルブロック４の
順に嵌装し、次に接続ヘッド８を螺着し、流量調整弁１
２の孔部に弁本体１２ａを孔部先端との間の間隙調整自
在に螺装し、上部に切換弁９、右端部に消音器１４を取
付けるだけで簡単に構成することができる。

而して本体１下面の吸込口６′を例えば真空つかみ装置
の吸盤Ａに導管１８を介して接続し、導入口８ａをコン
プレッサー等の圧縮空気供給源に導管を介し接続して圧
縮空気を導入すれば、空気は通孔８ｂ、斜孔８ｃ、・溝
孔８ｄ、通孔４ｂおよび溝孔４ｃおよび本体の通孔１ａ
を経て電磁切換弁の導入口９ａに入り、ソレノイド９“
′が作動しないときは排出口９ｂから本体の通孔１ｂ、
溝孔４ｄ、通孔４ｅおよび空気溜、１０を経てノズル孔
４ａからエゼクタ孔２ａに噴出し、吸盤Ａ内の空気を吸
気室５からエゼクタ孔りａ内に吸引し、消音器１４を経
て外部に排出するので吸盤Ａ内は減圧され、部品Ｂを吸
着して所定の場所等に搬送することがきる。

搬送後はソレノイド９″を作動して切換弁を排出口９ｂ
から９０に切換えればノズル孔４ａからの空気の噴出は
停止し、ポンプの作動は停止するが、同時に圧縮空気は
排出口９Ｃから本体の通孔ｌｃ、ノズルブロック筒部外
周の溝孔４ｆを通り、通孔１１および流量調整弁１２、
通孔１３等を経て吸込口６に強力に送給されるので、例
えば導管１８が長く、流入空気に対する抵抗が大きな場
合でも、吸盤Ａ内の残存負圧を急速に除去して部品Ｂを
瞬間的に離すことができ、搬送動作を極めて正確に行う
ことができる。

またこの負圧除去用圧縮空気の流量は調整弁１２のつま
み１２′により残存負圧の除去に必要な量に調整し得る
ので圧縮空気が吸盤Ａから過剰に噴出するのを防止する
ことができる。

本考案のエゼクタポンプは上述の如く切換弁９の使用に
よりポンプの吸引作用の停止と同時に吸盤Ａ内に空気を
強力に吹込み真空を急速に解除し得るので正確に動作す
るつかみ装置を提供することができると共に、圧縮空気
導入口８ａ、エゼクタ孔２ａの開口、および切換弁９と
吸込口６等が偏平角状のポンプ本体１の各外側の面にそ
れぞれ配分して設けられるので極めてコンパクトに構成
することができ、かつ小型の切換弁９を使用することに
より小型化することができ、使用上極めて便利である等
の実用的な効果を有している。

尚本考案においては上記接続ヘッド８を設ける代りに直
接本体１に圧縮空気導入口８ａを設けてもよく、また本
体内の通孔１ａ、ｌｂ、ｌｃ等を適当に配置すれば、切
換弁９を本体１の左側の面に取付け、圧縮空気導入口８
ａを本体１の上面もしくは下面に設けることもできる。

上面に設けた場合は流量調整弁１２を吸込口６の面に設
けることができる。

第４図および第５図は後者の例を示し、本体１の上面に
穿設した圧縮空気導入口８ａを通孔１ａを経て本体の側
面に設けた切換弁９の導入口９ａに連通し、切換弁の一
方の排出口９ｂを通孔１ｂ、空気溜１０等を経てノズル
孔４ａに連通し、また切換弁の他方の排出口９ｃは通孔
１ｃ１迂回通孔１９等を経て流量調整弁１２の入口に接
続されており、−その作用効果は前例と全く同様である
。

２０は各通孔加工開口部の止栓である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案エゼクタポンプの実施例を示し、第１図は
縦断正面図、第２図は側面図、第３図は平面図、第４図
は本考案の他の実施例を示す縦断正面図、第５図は同側
面図である。 １・・・・・・ポンプ本体、２・・・・・・エゼクタブ
ロック、３・・・・・・スペーサ、４……ノズルブロツ
ク、５……吸気室、６・・・二・・吸込口、８・・・・
・・接続ヘッド、９・・・・・・切換弁、１０・・・・
・・空気溜、１２・・・・・・流量調整弁、１４・・・
・・・消音器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポンプ本体１に穿設した孔部にノズル孔４ａを有するノ
   ズルブロック４と一方が本体１の１側に開口するエゼク
   タ孔２ａを有するエゼクタブロック２嵌装して該ノズル
   孔４ａとエゼクタ孔２ａ間に形成された吸気室５を本体
   １の他の１側に設けた吸込口６に連通ずると共に、本体
   １のさらに他の１側に切換弁９を設け、本体１の適宜の
   外側面に設けた圧縮空気導入口８ａを本体１の通孔１ａ
   を経て上記切換弁９の導入口９ａに連通し、該切換弁９
   の一方の排出口９ｂを本体の通孔１ｂを経て上記ノズル
   孔４ａの入口に連通ずると共に、上記切換弁９の他方の
   排出口９ｃを本体の通孔１ｃを経て上記吸込口６に連通
   してなるエゼクタポンプら