JP3433769B2 - ロック機構 - Google Patents

ロック機構

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JP3433769B2
JP3433769B2 JP17100894A JP17100894A JP3433769B2 JP 3433769 B2 JP3433769 B2 JP 3433769B2 JP 17100894 A JP17100894 A JP 17100894A JP 17100894 A JP17100894 A JP 17100894A JP 3433769 B2 JP3433769 B2 JP 3433769B2
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博 宮地
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種流体圧機器・装置
の可動部を係止するロック機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ベース上にレールを設け、前
記レールにスライドテーブルを摺動自在に係合させると
ともに、該ベース内にシリンダを配設し、前記シリンダ
のピストンロッドを外部に突出させて、その先端部をス
ライドテーブルに係合させた構成からなるアクチュエー
タが提案されている。
【0003】この種のアクチュエータは、例えば、水平
方向に設置された第1のアクチュエータのスライドテー
ブルの軸線に略直交するように第2のアクチュエータを
係合させ、前記第2のアクチュエータのスライドテーブ
ルの先端にワークを把持するエアチャック等の把持手段
を連結させ、前記第1、第2のアクチュエータのスライ
ドテーブルを介してワークを二次元的に搬送している。
【0004】ところで、上下方向に立設した状態で配置
されて使用されるアクチュエータでは、スライドテーブ
ル自体が上端に位置している時に、空気圧等の流体圧の
供給が遮断されると、前記流体圧の低下に起因してスラ
イドテーブルが落下するという問題がある。この結果、
スライドテーブルの先端に設けられたエアチャックがワ
ーク上に落下してワークを損傷するおそれがあり、一
方、エアチャックがワークを把持している場合には、同
様に、ワーク自体、あるいはエアチャック自体を損傷さ
せるという問題がある。
【0005】そこで、先行技術として、シリンダ内のピ
ストンをその移動終端でロックする安全装置付きエアシ
リンダが開示されている(実公昭61−16412号公
報)。この安全装置付きエアシリンダは、ピストンロッ
ドの軸線と略直交する方向に画成されたシリンダ穴に配
設され、ばねの弾発力を介して変位するプランジャを有
し、前記プランジャの小径部と係合可能な環状溝をピス
トンロッドの一端部に形成し、前記プランジャの小径部
の先端が該環状溝と係合しているときに閉塞される通孔
を設けた構成が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記先
行技術に係る安全装置付きエアシリンダでは、ピストン
をその移動終端でロックする際、プランジャの小径部の
先端とピストンロッドに画成された環状溝とが係合して
接触するため、前記プランジャの小径部の先端が摩耗す
るという不都合がある。
【0007】また、ピストンをその移動終端でロックす
る場合、プランジャがばねの弾発力によってピストンロ
ッド側に押圧された状態において、プランジャの小径部
はピストンロッドの終端部に設けられた円錐面に沿って
摺動し、一旦、上方に押し上げられた後、環状溝に挿入
されてロック状態となる。このため、前記プランジャの
小径部の先端がピストンロッドの円錐面と摺動して摩耗
し、前記プランジャの小径部の先端とピストンロッドの
環状溝との係合状態が劣化してピストンを確実にロック
することができないという不都合がある。
【0008】本発明は、前記の不都合を克服するために
なされたものであり、係止部が摩耗することなく、アク
チュエータの可動部を移動終端において確実にロックす
ることができるとともに、ロック状態の設定および解除
を制御することが可能なロック機構を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、各種流体圧機器・装置の可動部を係止
するロック機構であって、前記流体圧機器・装置の端部
に付設され、圧力流体の導入ポートと、該流体圧機器・
装置内の通路に連通する連通路が画成されたブロック体
と、前記導入ポートおよび連通路が夫々連通する前記ブ
ロック体の室内に変位自在に配設され、その変位作用下
に前記連通路を開放または遮断するロック用ピストン
と、前記ロック用ピストンに設けられ、該ロック用ピス
トンの変位作用下に、前記可動部の所定部位を係止し、
または前記可動部の所定部位から離脱する係止部と、前
記ロック用ピストンの変位作用下に可動部の所定部位か
ら前記係止部を離脱させて係止状態を解除する際、前記
ブロック体の室内に供給された圧力流体を前記流体圧機
器・装置に導出する第1絞り手段と、前記ロック用ピス
トンの変位作用下に前記可動部の所定部位を前記係止部
によりロックする際、前記係止部のロック作用を所定時
間遅延させる第2絞り手段と、を備え 前記第1絞り手
段は、第1固定絞りおよび第2固定絞りからなり、前記
第1固定絞りおよび第2固定絞りは、ブロック体内の室
に連通する小室の導入側および排出側に設けられ、 前記
第2絞り手段は、前記導入ポートとブロック体内の室と
の間に設けられた第3固定絞りからなり、前記第3固定
絞りは、前記第1および第2固定絞りよりも流路抵抗が
大なることを特徴とする。
【0010】さらに、本発明は、ベースに設けられたレ
ールに沿って摺動変位するスライドテーブルと、前記ベ
ースの内部に設けられたシリンダと、前記シリンダの内
部に画成されたシリンダ室を往復変位するピストンと、
前記ピストンに一端部が係着され、前記スライドテーブ
ルに他端部が係合するピストンロッドとを有し、前記ベ
ースを他の装置または部材に固設し且つ立設した状態で
用いられるスライドアクチュエータに付設されるロック
機構であって、圧力流体の導入ポートと、前記シリンダ
内のシリンダ室に連通する連通路が画成されたブロック
体と、前記導入ポートおよび連通路が夫々連通する前記
ブロック体の室内に変位自在に配設され、その変位作用
下に前記連通路を開放または遮断するロック用ピストン
と、前記ロック用ピストンに設けられ、該ロック用ピス
トンの変位作用下に、前記スライドテーブルに画成され
た孔部に挿入されて該スライドテーブルを係止し、また
は前記孔部から抜脱される係止部と、前記ロック用ピス
トンの変位作用下にスライドテーブルの孔部から前記係
止部を抜脱させて係止状態を解除する際、前記導入ポー
トを介して室内に供給された圧力流体を前記シリンダ室
に導出する第1絞り手段と、前記ロック用ピストンの変
位作用下に前記係止部をスライドテーブルの孔部に挿入
して該スライドテーブルをロックする際、前記係止部の
ロック作用を所定時間遅延させる第2絞り手段と、を備
前記第1絞り手段は、第1固定絞りおよび第2固定
絞りからなり、前記第1固定絞りおよび第2固定絞り
は、ブロック体内の室に連通する小室の導入側および排
出側に設けられ、 前記第2絞り手段は、前記導入ポート
とブロック体内の室との間に設けられた第3固定絞りか
らなり、前記第3固定絞りは、前記第1および第2固定
絞りよりも流路抵抗が大なることを特徴とする。
【0011】
【作用】上記の本発明に係るロック機構では、導入ポー
トを介してブロック体の室内に供給された圧力流体によ
ってロック用ピストンが変位する。ロック状態にあった
流体圧機器・装置は、前記ロック用ピストンが変位する
ことにより、可動部の所定部位から係止部が離脱してロ
ック状態が解除される。
【0012】前記ロック用ピストンが変位すると同時
に、ブロック体の室と流体圧機器・装置の通路とを連通
する連通路が開放され、導入ポートを介して室内に供給
された圧力流体は前記連通路を介して流体圧機器・装置
内に供給される。この場合、ブロック体の室内に供給さ
れた圧力流体は第1絞り手段によって減圧され、該減圧
された圧力流体が連通路を介して流体圧機器・装置内に
導出される。このため、ブロック体の室内の圧力がロッ
ク用ピストンを変位させるのに十分な圧力に到達するま
での時間と、流体圧機器・装置内の圧力が可動部を可動
させるのに十分な所定圧力に到達するまでの時間との間
には、所定のタイムラグがある。従って、ロック用ピス
トンが変位してロック状態を確実に解除した後、流体圧
機器・装置の可動部が可動される。
【0013】流体圧機器・装置側から導入された圧力流
体によって可動部が移動終端まで変位してロック状態を
設定する場合、ブロック体の導入ポートは大気開放状態
にされているが、第2絞り手段によって流体圧機器・装
置内の圧力とブロック体の室内の圧力とが略同圧に調圧
されているため、ロック用ピストンの係止部は可動部か
ら離脱した状態にある。流体圧機器・装置の可動部が移
動終端の位置に到達することにより、略同圧に調圧され
ていた流体圧機器・装置内の圧力およびブロック体の室
内の圧力が減少する。前記ブロック体の室内の圧力がロ
ック用ピストンを変位させるに十分な圧力にまで減少し
た時、ロック用ピストンが変位する。この結果、係止部
が可動部の所定部位を係止してロック状態が設定され
る。
【0014】また、立設した状態で用いられるスライド
アクチュエータに対して本発明に係るロック機構を適用
した場合、スライドテーブルが上端位置にある時に流体
圧の供給が遮断されても、ロック用ピストンの係止部が
スライドテーブルの孔部に挿入されて係止されるため、
該スライドテーブルが落下することがない。
【0015】なお、スライドテーブルに対するロック状
態の設定および解除は、ロック用ピストンの変位作用下
に機械的に制御される。
【0016】
【実施例】次に、本発明に係るロック機構について好適
な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に
説明する。
【0017】図1は、本発明の実施例に係るロック機構
をスライドアクチュエータに適用した一部断面斜視図、
図2および図3は、図1の矢視A方向の一部断面側面
図、図4および図5は、図1の矢視B方向の一部断面側
面図である。
【0018】スライドアクチュエータ10は、図1に示
されるように、内部に空気圧シリンダを構成するシリン
ダボデイ12と、該シリンダボデイ12の上面部に固定
された長尺なガイドレール14と、前記ガイドレール1
4に沿ってシリンダボデイ12上を変位するスライドテ
ーブル16と、前記シリンダボデイ12の端部に装着さ
れ、スライドテーブル16を上端位置でロックするロッ
ク機構18とから構成される。なお、前記シリンダボデ
イ12は、図示しない固定手段を介して略上下方向に立
設した状態で他の部材に固定される。
【0019】シリンダボデイ12の内部には長手方向に
沿って略平行な二本のシリンダ室20a、20b(シリ
ンダ室20bは図示せず)が画成され、前記ロック機構
18側に位置する一方のシリンダ室20aの一端部は図
示しないロッドカバーによって閉塞され、他端部には貫
通孔22を有する栓部材24が嵌挿されている(図2お
よび図3参照)。なお、前記シリンダ室20aに並設す
る他方のシリンダ室20bは図示しないロッドカバーお
よび閉塞部材によって閉塞されるとともに、夫々のシリ
ンダ室20a、20bは図示しない通路を介して連通す
るように形成されている。前記シリンダボデイ12の側
面部には、前記シリンダ室20aに圧縮空気を導入する
ための導入ポート(図示せず)が画成されている。前記
栓部材24の外周面およびブロック体26(後述する)
との接合部位には、リング状のシール部材28が装着さ
れている。前記栓部材24によって画成された貫通孔2
2によって、シリンダ室20aとブロック体26内に画
成された室30(後述する)とが連通する。前記貫通孔
22の終端部は略テーパ状に縮径し、第1固定絞りとし
て機能する小径孔部32が画成されている。
【0020】一方、シリンダボデイ12の他方の側面部
には、その長手方向に沿ってピストン34a、34b
(ピストン34bは図示せず)の位置を検出するセンサ
(図示せず)を装着するためのセンサ取付用溝36(図
1参照)が画成されている。
【0021】前記シリンダ室20a、20bには夫々ピ
ストン34a、34bが収装され、さらに、前記ピスト
ン34a、34bには夫々ピストンロッド38a、38
b(ピストンロッド38bは図示せず)が係着されてい
る。前記ピストンロッド38a、38bの一部はシリン
ダボデイ12から突出して外部に露呈するように形成さ
れ、前記露呈するピストンロッド38a、38bの端部
はスライドテーブル16に一体的に装着されたエンドプ
レート40に係合している。
【0022】前記ピストン34a、34bには、夫々磁
石42が嵌合され、前記センサ取付用溝36に装着され
るセンサによってピストン34a、34bの位置を検出
することができるように、シリンダボデイ12はアルミ
ニウム等の非磁性体で形成されている。
【0023】シリンダボデイ12の上部には、図1に示
されるように、リニアガイドとして機能するガイドレー
ル14が設けられ、前記ガイドレール14の両側面部に
は、互いに反対方向に90°拡開する略V字状の溝44
が画成され、図示しないローラベアリングが前記溝44
に沿って転動することによりスライドテーブル16を円
滑に変位させることができる。
【0024】スライドテーブル16には、後述するロッ
ク用ピストン46の頭部に設けられた係止部48が挿入
されて該スライドテーブル16を係止する係止用孔部5
0が画成されている。
【0025】ロック機構18は、基本的には、前記シリ
ンダボデイ12の長手方向に沿った一端面に固定された
略矩形状のブロック体26と、前記ブロック体26に画
成された室30内に配設され、前記係止用孔部50に挿
通する棒状の係止部48を有するロック用ピストン46
と、前記ロック用ピストン46に係着され、その弾発力
によってロック用ピストン46を矢印X1 方向に常時押
圧するばね部材52と、前記ロック用ピストン46の係
止部48を係止用孔部50に対し挿通可能に保持するブ
ッシュ54とから構成される。なお、前記ブッシュ54
およびロック用ピストン46にはリング状のシール部材
56、58、60、62が嵌着され、また、前記ロック
用ピストン46が当接するブッシュ54の着座部には、
緩衝部材64が介装されている。
【0026】シリンダボデイ12と当接するブロック体
26の一側面には略円柱状の小室66が画成され、前記
小室66は、第2固定絞りとして機能する小径孔部68
を介して室30と連通するように形成されている。ロッ
ク用ピストン46が矢印X1方向に変位することにより
小径孔部68が遮断され、この結果、シリンダ室20a
とブロック体26の室30とが非連通状態となる(図3
参照)。また、ロック用ピストン46が矢印X2 方向に
変位することにより小径孔部68が開放され、この結
果、シリンダ室20aとブロック体26の室30とが連
通状態となる(図2参照)。
【0027】前記小室66が画成された一側面と直交す
るブロック体26の一側面には室30内に圧縮空気を導
入する導入ポート70が画成され、前記導入ポート70
は、第3固定絞りとして機能する小径孔部72を介して
室30と連通するように形成されている(図4および図
5参照)。この場合、前記小径孔部72は、他の小径孔
部32、小径孔部68と比較してその直径が最も縮径し
て形成され、流路抵抗が大となるように形成されてい
る。
【0028】なお、ブロック体26に画成された小室6
6は、シリンダ室20aに嵌挿された栓部材24の小径
孔部32と連通するように形成されている。また、ブロ
ック体26には、ロック用ピストン46が矢印X2 方向
に変位した際に、ブロック体26内に残存する空気を外
部に排気するための排気用孔部74が画成されている。
さらに、ブロック体26には、図示しないボルト等によ
って該ブロック体26をシリンダボデイ12に固定する
ための固定用孔部76a〜76cが画成されている。
【0029】本発明の実施例に係るロック機構18を組
み込んだスライドアクチュエータ10は基本的には以上
のように構成されるものであり、次にその動作並びに作
用効果について説明する。
【0030】先ず、ロック状態を解除して、スライドテ
ーブル16を下方向(矢印Y2 方向)に変位させる場合
について説明する。
【0031】初期状態は、図3および図5に示されるよ
うに、ロック用ピストン46がばね部材52の弾発力に
よって矢印X1 方向に押圧された状態にあり、前記ロッ
ク用ピストン46の外周面によって小径孔部68が閉塞
されているため、シリンダ室20aとブロック体26内
の室30とは非連通状態にある。この結果、ロック用ピ
ストン46の係止部48が係止用孔部50内に挿入され
てスライドテーブル16はロックされた状態にある。
【0032】このような初期状態において、ロック機構
18の導入ポート70に、図示しない圧縮空気供給源を
介して圧縮空気を導入する。前記圧縮空気は小径孔部7
2を介してブロック体26の室30内に供給され、ばね
部材52の弾発力に打ち勝ってロック用ピストン46を
矢印X2 方向に押圧する。前記圧縮空気の押圧力によっ
てロック用ピストン46が矢印X2 方向に変位すること
により、それまで閉塞されていた小径孔部68が開放さ
れ、シリンダ室20aとブロック体26の室30とが連
通する(図2参照)。前記ロック用ピストン46が矢印
2 方向に変位することにより、係止部48が係止用孔
部50から離脱してスライドテーブル16のロック状態
が解除される。
【0033】なお、前記ロック用ピストン46が矢印X
2 方向に所定量変位して小径孔部68が開放されるまで
は、該小径孔部68は閉塞された状態にあるため、シリ
ンダ室20aにはピストン34aを押圧するのに十分な
圧縮空気が供給されていない。従って、ロック用ピスト
ン46が所定変位して確実にロック状態が解除された
後、シリンダ室20aに供給された圧縮空気によってピ
ストン34aが押圧され、スライドテーブル16が矢印
2 方向に変位する。
【0034】この場合、室30から小室66に流入する
圧縮空気は、第2固定絞りとして機能する小径孔部68
によって絞られて減圧されるとともに、前記小室66に
導入された圧縮空気は、さらに、第1固定絞りとして機
能する小径孔部32によって減圧されてシリンダ室20
aに導出される。前記シリンダ室20aに供給された圧
縮空気は、ピストン34aを押圧可能な所定の圧力値に
到達することにより、該ピストン34aを下方側に押圧
する。
【0035】このように、ブロック体26の室30内に
圧縮空気が導入されて、該室30内の圧力が所定値まで
上昇した後、小室66の導入側と導出側に存する2つの
小径孔部68、32からなる流路抵抗によって絞られた
状態でシリンダ室20aに導入される。従って、ロック
用ピストン46が矢印X2 方向に所定量変位してロック
状態が解除されてからシリンダ室20a内のピストン3
4aが変位動作を開始するまでには、図6に示されるよ
うに、所定のタイムラグがある。この結果、ブロック体
26の室30内の圧力がロック用ピストン46を変位さ
せるのに十分な圧力値に到達してロック状態を確実に解
除した後、シリンダ室20aに導入された圧縮空気によ
ってピストン34aを変位させ、スライドテーブル16
を移動させることが可能となる。なお、この場合、図示
しない通路を介してシリンダ室20aに並設されたシリ
ンダ室20bにも圧縮空気が導入され、前記ピストン3
4aと同時にピストン34bを変位させることは勿論で
ある。
【0036】次に、以上のようにしてスライドテーブル
16が下方向の移動終端まで変位した後、該スライドテ
ーブル16を上方向に向かって変位させ、初期状態に復
帰させる場合について説明する。なお、以下において、
一方のシリンダ室20aに収装されたピストン34aに
ついてのみ説明し、他方のピストン34bについての説
明を省略する。
【0037】シリンダボデイ12の側面部に画成された
図示しない導入ポートから圧縮空気をシリンダ室20a
内に導入することにより、該圧縮空気はピストン34a
を押圧してスライドテーブル16を上方向(矢印Y1
向)に向かって変位させる。この場合、ブロック体26
に画成された導入ポート70は大気開放状態にしてお
く。
【0038】前記ピストン34aが上方向に向かって移
動終端まで変位する過程において、シリンダ室20a内
に残存する圧縮空気は、夫々連通する小径孔部32、小
室66、小径孔部68、室30および小径孔部72を介
して、導入ポート70から外部に排出される。この場
合、ブロック体26の室30と導入ポート70とを連通
させる小径孔部72の直径は最も縮径されて流路抵抗が
大であることから、シリンダ室20aおよび室30の圧
力は、略同圧に保持された状態で減少する(図7参
照)。前記ピストン34aが上方向に向かって変位する
際、室30内の圧力流体によるロック用ピストン46の
押圧力は、ばね部材52の弾発力に打ち勝った状態にあ
り、この結果、ロック用ピストン46が矢印X2 方向に
押圧される。
【0039】前記スライドテーブル16が矢印Y1 方向
の移動終端まで変位して初期状態に復帰した時、それま
で略同圧に保持されていたシリンダ室20aおよび室3
0の圧力が低下する(図7のC部分参照)。従って、ば
ね部材52の弾発力がロック用ピストン46の押圧力に
打ち勝ち、該ロック用ピストン46は矢印X1 方向に変
位する。この結果、ロック用ピストン46の係止部48
は係止用孔部50に挿入されてスライドテーブル16の
ロック状態が設定される。なお、前記スライドテーブル
16が矢印Y1 方向の移動終端まで変位して初期状態に
復帰した時、すなわち、ピストン34aの変位が0とな
った時から、ロック用ピストン46が付勢されてロック
状態となるまでには、タイムラグ(図7参照)があるこ
とから、確実にロック状態を設定することができる。
【0040】このように、スライドテーブル16に対し
てロック状態を設定する場合、およびロック状態を解除
する場合のいずれであっても、スライドテーブル16に
対してロック用ピストン46の係止部48を摺動させる
ことなく変位させることができる。従って、前記係止部
48の摩耗を防止するとともに、係止部48を介してロ
ック用ピストン46に荷重が負荷されないため、確実に
ロック用ピストン46を変位させ、且つ耐久性を向上さ
せることができる。
【0041】また、ロック状態の設定および解除のいず
れの場合も、ロック用ピストン46を機械的に操作する
ことにより、好適に制御することが可能となる。
【0042】次に、本発明の他の実施例に係るロック機
構80をエアシリンダ82に適用した部分断面図を図8
に示す。
【0043】エアシリンダ82は、シリンダチューブ8
4と、前記シリンダチューブ84内に画成されたシリン
ダ室86と、前記シリンダ室86内を摺動変位するピス
トン88とを含む。前記ピストン88が外嵌されたピス
トンロッド89の終端部90は略円錐状に形成され、前
記終端部90に近接する部位には環状溝92が画成され
ている。
【0044】前記シリンダチューブ84の長手方向に沿
った一端部に固着されるロック機構80は、栓部材94
を介してシリンダチューブ84の端部に固着されたブロ
ック体96と、前記ブロック体96に画成された室98
と、前記室98内に配設され、前記環状溝92に係合す
る係止部100を有するロック用ピストン102と、前
記ロック用ピストン102に係着されて該ロック用ピス
トン102を押圧するばね部材104とから構成され
る。
【0045】前記ブロック体96には、第1固定絞りと
して機能し、室98と小室106とを連通させる小径孔
部108と、第2固定絞りとして機能し、小室106と
シリンダ室86とを連通させる小径孔部110と、第3
固定絞りとして機能する小径孔部112とが夫々画成さ
れている。なお、小径孔部112は、その直径が最も縮
径されて形成され、小径孔部108、110よりも流路
抵抗が大なる点は前記実施例と同様である。
【0046】本実施例に係るロック機構80が前記実施
例と異なる点は、ロック用ピストン102の係止部10
0がピストンロッド89の環状溝92と係合することに
よりロック状態が設定され、一方、ロック用ピストン1
02がばね部材104の弾発力に打ち勝って変位し、前
記環状溝92から離脱することによりロック状態が解除
される点である。なお、その他の動作並びに作用効果に
ついては、図1に示すスライドアクチュエータ10に付
設されたロック機構18と略同様であるため、その詳細
な説明を省略する。
【0047】また、図9に示すように、小室106に夫
々連通する小径孔部108、110を介して、ブロック
体96の室98内の圧力が上昇するタイミングとシリン
ダ室86の圧力が上昇するタイミングとをずらすことに
より、ロック状態が確実に解除された後、シリンダ室8
6に導入された圧縮空気によってピストン88を移動さ
せることができる。なお、図9において、時間t1 は、
ロック状態が解除された時、時間t2 は、ピストン88
が移動を開始した時を夫々示している。
【0048】
【発明の効果】本発明に係るロック機構によれば、以下
の効果が得られる。
【0049】すなわち、ロック用ピストンの係止部が変
位してロック状態を設定、または解除する際、前記係止
部と流体圧機器・装置の可動部とが摺動しないため、前
記係止部が摩耗することを防止することができる。
【0050】また、ロック用ピストンが変位してロック
状態が確実に解除された後、可動部を可動することがで
きる。
【0051】さらに、ロック用ピストンの変位作用下
に、ロック状態の設定および解除を機械的に制御するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るロック機構をスライドア
クチュエータに適用した一部断面斜視図である。
【図2】図1に示す矢視A方向の一部断面側面図であ
る。
【図3】図1に示す矢視A方向の一部断面側面図であ
る。
【図4】図1に示す矢視B方向の一部断面側面図であ
る。
【図5】図1に示す矢視B方向の一部断面側面図であ
る。
【図6】スライドテーブルが下方向に変位する場合にお
いて、シリンダ室並びにブロック体の室内の圧力と、ピ
ストン並びにロック用ピストンの変位との関係を示す説
明図である。
【図7】スライドテーブルが上方向に変位する場合にお
いて、シリンダ室並びにブロック体の室内の圧力と、ピ
ストン並びにロック用ピストンの変位との関係を示す説
明図である。
【図8】本発明の他の実施例に係るロック機構をエアシ
リンダに適用した部分断面図である。
【図9】ピストンが下方向に変位する場合において、シ
リンダ室内の圧力とブロック体の室内の圧力との関係を
示す説明図である。
【符号の説明】
10…スライドアクチュエータ 12…シリン
ダボデイ 16…スライドテーブル 18、80…
ロック機構 20a、86…シリンダ室 24、94…
栓部材 26、96…ブロック体 30、98…
室 32、68、72、108、110、112…小径孔部 34a、88…ピストン 46、102…ロック用ピストン 48、100
…係止部 50…係止用孔部 52、104
…ばね部材 54…ブッシュ 66、106
…小室 90…終端部 92…環状溝
フロントページの続き (72)発明者 山田 博介 茨城県筑波郡谷和原村絹の台4−2−2 エスエムシー株式会社 筑波技術セン ター内 (56)参考文献 実開 昭50−51090(JP,U) 実開 昭63−53908(JP,U) 実開 昭63−53909(JP,U) 実開 昭62−110604(JP,U) 実開 昭64−29512(JP,U) 実開 平4−16719(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F15B 15/26 F15B 15/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各種流体圧機器・装置の可動部を係止する
    ロック機構であって、 前記流体圧機器・装置の端部に付設され、圧力流体の導
    入ポートと、該流体圧機器・装置内の通路に連通する連
    通路が画成されたブロック体と、 前記導入ポートおよび連通路が夫々連通する前記ブロッ
    ク体の室内に変位自在に配設され、その変位作用下に前
    記連通路を開放または遮断するロック用ピストンと、 前記ロック用ピストンに設けられ、該ロック用ピストン
    の変位作用下に、前記可動部の所定部位を係止し、また
    は前記可動部の所定部位から離脱する係止部と、 前記ロック用ピストンの変位作用下に可動部の所定部位
    から前記係止部を離脱させて係止状態を解除する際、前
    記ブロック体の室内に供給された圧力流体を前記流体圧
    機器・装置に導出する第1絞り手段と、 前記ロック用ピストンの変位作用下に前記可動部の所定
    部位を前記係止部によりロックする際、前記係止部のロ
    ック作用を所定時間遅延させる第2絞り手段と、 を備え 前記第1絞り手段は、第1固定絞りおよび第2固定絞り
    からなり、前記第1固定絞りおよび第2固定絞りは、ブ
    ロック体内の室に連通する小室の導入側および排出側に
    設けられ、 前記第2絞り手段は、前記導入ポートとブロック体内の
    室との間に設けられた第3固定絞りからなり、前記第3
    固定絞りは、前記第1および第2固定絞りよりも流路抵
    抗が大な ることを特徴とするロック機構。
  2. 【請求項2】ベースに設けられたレールに沿って摺動変
    位するスライドテーブルと、前記ベースの内部に設けら
    れたシリンダと、前記シリンダの内部に画成されたシリ
    ンダ室を往復変位するピストンと、前記ピストンに一端
    部が係着され、前記スライドテーブルに他端部が係合す
    るピストンロッドとを有し、前記ベースを他の装置また
    は部材に固設し且つ立設した状態で用いられるスライド
    アクチュエータに付設されるロック機構であって、 圧力流体の導入ポートと、前記シリンダ内のシリンダ室
    に連通する連通路が画成されたブロック体と、 前記導入ポートおよび連通路が夫々連通する前記ブロッ
    ク体の室内に変位自在に配設され、その変位作用下に前
    記連通路を開放または遮断するロック用ピストンと、 前記ロック用ピストンに設けられ、該ロック用ピストン
    の変位作用下に、前記スライドテーブルに画成された孔
    部に挿入されて該スライドテーブルを係止し、または前
    記孔部から抜脱される係止部と、 前記ロック用ピストンの変位作用下にスライドテーブル
    の孔部から前記係止部を抜脱させて係止状態を解除する
    際、前記導入ポートを介して室内に供給された圧力流体
    を前記シリンダ室に導出する第1絞り手段と、 前記ロック用ピストンの変位作用下に前記係止部をスラ
    イドテーブルの孔部に挿入して該スライドテーブルをロ
    ックする際、前記係止部のロック作用を所定時間遅延さ
    せる第2絞り手段と、 を備え 前記第1絞り手段は、第1固定絞りおよび第2固定絞り
    からなり、前記第1固定絞りおよび第2固定絞りは、ブ
    ロック体内の室に連通する小室の導入側および排出側に
    設けられ、 前記第2絞り手段は、前記導入ポートとブロック体内の
    室との間に設けられた第3固定絞りからなり、前記第3
    固定絞りは、前記第1および第2固定絞りよりも流路抵
    抗が大な ることを特徴とするロック機構。
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