JPS6114444Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は記録品質を高め、記録最初の文字つま
りを防止するため揺動金具の揺動をスムーズにす
るようにした記録装置に関するものである。

従来の記録装置について第１図ａ，ｂの平面
図、側面図及び第２図の斜視図により説明する。
尚、第１図ではアングル金具を省略している。ま
ず、マングル歯車１に接続されているロープ２，
３がプーリ４，５，６，７に沿つて走行可能に配
置され、このロープ２，３に記録ヘツド８が固定
されている。ロープ２はマングル歯車１が反時計
方向に回転することにより矢印Ａ方向に移動し、
ロープ３はマングル歯車１が時計方向に回転する
ことにより矢印Ａ方向とは逆方向に移動する。こ
の記録ヘツド８は、フレーム９に回転自在に取付
けたガイド軸１０に摺動可能に取付けられ、この
ガイド軸１０には、記録ヘツド８を記録紙１１に
離接させる揺動金具１２が揺動可能なように取付
けられている。この揺動金具１２には記録ヘツド
８が結合されており、揺動金具１２が揺動するこ
とにより、記録ヘツド８も揺動する。また、この
揺動金具１２には、スプリング１３の一端が結合
されており第１図ｂのＢ方向に付勢されている。
これにより揺動金具１２は記録ヘツド８が記録紙
１１に接するＣ方向に常時付勢されている。しか
し、アングル金具１４が第１図ｂのＤ方向に付勢
されていると、ローラ１６が揺動金具１２を押圧
し、記録ヘツド８は記録紙１１から離れる。

この状態でマングル歯車１が反時計方向に回転
すると、ロープ２は矢印Ａ方向にマングル歯車１
に巻取られ、ロープ２に固定されている記録ヘツ
ド８は図中の左点より点の方向に摺動する。
そして記録ヘツド８が点より点に移動する
と、プーリ４と同一の支点４′に固定されている
アングル金具１４が、Ｄ方向と反対の方向に移動
し、ローラ１６と揺動金具１２との当接が解除さ
れる。従つて、今度はスプリング１３のＢ方向付
勢力により記録ヘツド８は記録紙１１に当接する
こととなる。これはモータ１７の駆動により回転
される歯車１８がマングル歯車１の小歯車１ａか
ら大歯車１ｂへ噛み合いが変更されるときマング
ル歯車１が第１図下方に移動し、支点４′を中心
にアングル金具１４のローラ１６が第１図ｂのＤ
とは逆方向に移動するからである。

次に、マングル歯車１の回転が時計方向に回転
し始めると、ロープ３がマングル歯車１に巻取ら
れ記録ヘツド８は記録紙１１に圧着されたまゝ右
方向に移動する。そのとき、記録ヘツド８に与え
られた記録信号で記録する。

以上が記録および記録ヘツド８の動作の概略で
あり、詳細は記録ヘツド８がよりに移動しス
プリング１３により記録紙１１に圧着されると同
時にマングル歯車１の回転が時計方向に反転し、
ロープ３を左方向に引張り、結果的にローラ７を
右側に引張ることとなり、今までフレーム９の左
側に近接していた揺動金具１２が右側に摺動する
ため、記録ヘツド８に固定されているロープ３が
一瞬縮み、記録ヘツド８の移動量が少なくなり、
最初の記録文字が詰つてしまう欠点があつた。

この欠点を除去するには、揺動金具１２とフレ
ーム９の間の隙間Ｇ，G′を無くし記録開始時点
での揺動金具１２の動きと無くすことであるが、
隙間Ｇ，G′を無くすと、揺動金具１２の揺動動
作が円滑に行なえなくなり、記録ヘツド８の記録
紙１１への圧着力が低下し、記録品質が低下して
しまうといつた欠点があつた。

このようなことから、揺動金具１２の揺動が容
易で記録ヘツド８が記録紙１１に圧着し、記録開
始時に揺動金具１２が右や左に動かないことが要
求されている。揺動金具１２が左右に動くのは揺
動金具１２に取付けられているプーリ６，７が支
点となりロープ２，３の動きに合せて揺動金具１
２に力を与えているためである。

本考案は以上のような従来の欠点を除去し、マ
グネツトを用いることによつて揺動金具の左右の
摺動を阻止して記録品質の高い記録装置を提供し
ようとするものである。

以下、本考案の実施例を図面第３図、第４図に
より説明する。同図において、第１図、第２図と
同一番号は同一部分を示す。揺動金具１２の一方
の外側端面にはマグネツト１９が取付けられ、こ
のマグネツト１９と相対向するフレーム９の内面
にもマグネツト２０が配置され、この両マグネツ
ト１９，２０は同極が相対向して互いに反発し合
うようになつており、揺動金具１２の他方の外側
端面にはフレーム９に当接する突起２１が設けら
れている。

このような構成で、その動作は従来の記録装置
と同一であり、異なる点はマングル歯車１が時計
方向に回転し始め、記録ヘツド８が記録紙１１に
圧接し右方向への移動を開始しようとしたとき、
プーリ６，７を取付けた揺動金具１２がマグネツ
ト１９，２０の反発力で右側のフレーム９に圧接
されているため、ガイド軸１０に沿つて摺動する
ことはなく、記録文字も安定したものとなる。

なお、他の実施例として、第４図に示すように
フレーム９の両側にマグネツト２０を取付け、揺
動金具１２の両外側端面にマグネツト１９を設
け、それぞれ同極性で反発させ、ガイド軸１０の
中央に揺動金具１２を位置させる構成とすること
もできる。

以上のように本考案の記録装置は構成されるた
め、記録開始時に揺動金具が摺動して記録文字を
詰まらせたりすることが無くなり、記録品質の向
上が計れかつ、揺動金具の揺動動作はスムーズに
行なえて記録ヘツドの記録紙への圧着、離れなど
が確実となり、この点でも記録品質を高め、ま
た、構成的にも簡単で安価であるなどの利点をも
ち、実用的価値の大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは従来の記録装置を示す概略平面図、
第１図ｂは第１図ａの側面図、第２図は従来の記
録装置を示す斜視図、第３図は本考案の記録装置
の一実施例を示す主要部の概略構成図、第４図は
他の実施例の主要部の概略構成図である。 １……マングル歯車、２，３……ロープ、４〜
７……プーリ、８……記録ヘツド、９……フレー
ム、１１……記録紙、１２……揺動金具、１３…
…スプリング、１９，２０……マグネツト、２１
……突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. マングル歯車と、フレームに取付けたガイド軸
   と、上記マングル歯車に取付けられたロープにプ
   ーリを介して連結され、かつ上記ガイド軸に摺動
   可能に連結された記録ヘツドと、上記マングル歯
   車の位置変位に連動して上記ガイド軸に対して回
   動するように取り付けられ、この回動に従つて上
   記記録ヘツドを記録紙に圧着したり離したりする
   揺動金具を有する記録装置において、上記フレー
   ムと上記揺動金具に相対向する面が同極となるマ
   グネツトを取付け、このマグネツトの反発力によ
   り上記揺動金具を上記ガイド軸上に摺動方向に固
   定してなる記録装置。