JPS61143435A - 耐湿性ポリイミド - Google Patents

耐湿性ポリイミド

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JPS61143435A
JPS61143435A JP26474884A JP26474884A JPS61143435A JP S61143435 A JPS61143435 A JP S61143435A JP 26474884 A JP26474884 A JP 26474884A JP 26474884 A JP26474884 A JP 26474884A JP S61143435 A JPS61143435 A JP S61143435A
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JP
Japan
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polyimide
aromatic
film
formula
moisture
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Application number
JP26474884A
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English (en)
Inventor
Toshio Nakajima
中島 登志雄
Ken Noda
謙 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、吸湿膨張率が低く耐湿性に冨み、しかも弾
性率が高く熱安定性のよいフィルムとなりうる耐湿性ポ
リイミドに関するものである。
〔背景技術〕
一般に、ポリイミドフィルムは、芳香族テトラカルボン
酸二無水物と芳香族ジアミンとを反応させて得られるポ
リイミドから構成されている。この芳香族テトラカルボ
ン酸二無水物としては安価なピロメリット酸二無水物が
汎用されており、このピロメリット酸二無水物を始めと
する芳香族テトラカルボン酸二無水物と種々の芳香族ジ
アミンとの組み合わせで得られる種々のポリイミドフィ
ルムが知られている。これらのポリイミドフィルムの中
でも、芳香族テトラカルボン酸二無水物としてビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物を用い、ジアミンとしてつ
ぎの一般式 で示される芳香族ジアミンを用いて得られるポリイミド
フィルムは、吸湿膨張率が小さく耐湿性に冨んでいる。
しかしながら、このフィルムは、弾性率が若干低いうえ
iこガラス転移点も若干低い。
〔発明の目的〕
この発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、耐湿性
に富み、しかも弾性率およびガラス転移点の高い耐湿性
ポリイミドを提供することを目的とする。
〔発明の開示〕
上記の目的を達成するため、この発明の耐湿性ポリイミ
ドは、下記の一般式(A)および(B)で表される反覆
単位を主成分とするという構成をとる。
すなわち、この耐湿性ポリイミドは、これまでの耐湿性
ポリイミドフィルムの主成分と同一もしくは近似してい
るところの、一般式Aで示される反覆単位だけでなく、
一般式Aで示される反覆単位と相俟ってポリイミドのガ
ラス転位温度を高めるところの、一般式Bで示される反
覆単位を主成分とするため、耐湿性を損なうことなく熱
安定性の向上を実現している。また、上記一般式Bで示
される反覆単位は、高い弾性率を有しているため、弾性
率の向上も実現している。したがって、この発明の耐湿
性ポリイミドから得られるフィルムは、垂直磁化方式に
よるフロッピーディスクのベースフィルム等として好適
に使用しうるのである。なお、一般式AおよびBで表さ
れる反覆単位を主成分とするとは、全体が主成分のみか
らなる場合も含めるものである。
上記一般式AおよびBで表される反覆単位は、つぎの一
般式 で示されるビフェニルテトラカルボン酸二無水物および
そのその誘導体を単独でもしくは併せて3で示されるピ
ロメリット酸二無水物およびその誘導体を単独でもしく
は併せて70〜30モル%用い、これらとつぎの一般式
(a)、  (b)で示される芳香族3核体エーテルジ
アミン、芳香族4核体エーテルジアミンとを用いて構成
される。
この場合、上記芳香族3核体エーテルジアミンおよび4
核体エーテルジアミンの相互の割合は、モル比でO/1
00〜10010に設定される。
すなわち、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等とピ
ロメリット酸二無水物等の相互のモル比は効果の点から
70/30〜30/70の割合に設定されるが、それら
二無水物類のそれぞれと反応する芳香族3核体エーテル
ジアミンおよび4核体エーテルジアミンは0〜100モ
ル%の範囲内で適宜に設定される。したがって、この発
明の耐湿性ポリイミドにおける反覆単位の具体的構成態
様は、前記一般式AおよびBの各部分を下記のようにイ
22ロ、ハ二で 表すと、つぎの9通りになる。
ここで、前記一般式Aで表される反覆単位の構成成分と
なるビフェニルテトラカルボン酸二無水物ないしその誘
導体(以下「ビフェニルテトラカルボン酸二無水物類」
という)としては、3,3’ 、4.4’  −ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2.3.3’ 、4”
 −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびこれら
の酸ハロゲン化物、ジエステル、モノエステル等の誘導
体があげられる。これらの化合物の中でも、3.3’ 
、4゜4゛ −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を
、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物類の使用量全体
の50モル%以上使用することが、得られるポリイミド
の機械的強度の面から好ましい。
また、前記一般式Bで表される反覆単位の構成成分とな
るピロメリット酸二無水物ないしその誘導体(以下「ピ
ロメリット酸二無水物類」という)としては、ピロメリ
ット酸二無水物およびこれらの酸ハロゲン化物、ジエス
テル、モノエステル等の誘導体があげられる。
なお、上記ピロメリット酸二無水物類とビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物類との相互のモル比が前記70/
30〜30/70の範囲内に入る限度において、ピロメ
リット酸二無水物類の使用量の10モル%以内を前記二
無水物類以外の他の芳香族テトラカルボン酸二無水物類
で置き換えてもよい。上記他の芳香族テトラカルボン酸
二無水物類としては、例えば、3.3’ 、4.4’ 
 −ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,6.7
=ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5.8−ナフ
タレンテトラカルボン酸、3.3’ 、4゜4゛ −ジ
フェニルエーテルテトラカルポン酸等の酸二無水物およ
びその誘導体があげられ、単独でもしくは併せて用いら
れる。このようにする場合には、上記他の芳香族テトラ
カルボン酸二無水物類と前記芳香族3核体エーテルジア
ミン、4核体エーテルジアミンとの反応物は第三成分と
なる。
ただし、上記他の芳香族テトラカルボン酸二無水物類の
使用割合が前記の値より多くなると、場合によっては得
られるポリイミドのフィルムの弾性率およびガラス転移
点が低くなるため、その使用量は前記の範囲内に規制さ
れるのである。
また、前記一般式AおよびBで表される反覆単位の構成
成分となる芳香族4核体エーテルジアミンとしては、例
えば、4.4′ −ビス(4−アミノフェノキシ)ビフ
ェニルがあげられ、芳香族3核体エーテルジアミンとし
ては、1.4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
、■、3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1
.3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンがあげら
れる。これらの化合物は、適宜、単独でもしくは併せて
用いられる。なお、これらジ゛アミンについても、前記
カルボン酸二無水物類に対すると同様、その使用量の1
0モル%以内を他の芳香族ジアミンで置き換えてもよい
。上記他の芳香族ジアミンとして、例えば、ビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス(
4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、2
.2=ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
プロパン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ルフェーテル、ビス(3−エチル−4−アミノフェニル
)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)メ
タン、3,3゛ −ジアミノジフェニルスルホン、4.
4′ −ジアミノジフェニルスルホン、3.3゛−ジメ
チル−4,4゛ −ジアミノビフェニル、3.3゛ −
ジメトキシ−4゜4゛−ジアミノビフェニル、4,4゛
 −ジアミノジフェニルスルフィド、3.3° −ジア
ミノジフェニルエーテル、3.4’  −ジアミノジフ
ェニルエーテル、4,4“ −ジアミノジフェニルエー
テル、4.4゛−ジアミノジフェニルメタン、4゜4゛
−ジアミノビフェニル、2,4−ジアミノトルエン、p
−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミンがあげ
られ、単独でもしくは併せて用いられる。ただし、上記
能の芳香族ジアミンの使用割合が多(なりすぎると、場
合によっては得られるポリイミドのフィルムの吸湿膨張
率が大きくなるため、その使用量は、前記の範囲内に規
制される。
この発明の耐湿性ポリイミドは、上記の各原料を用いて
製造されるのであり、特に耐湿性ポリイミドフィルムと
して有用である。そのような耐湿性ポリイミドフィルム
の製造は例えばつぎのようにして行われる。すなわち、
まず上記ビフェニルテトラカルボン酸二無水物類、ピロ
メリット酸二無水物類等の芳香族テトラカルボン酸化合
物と、上記芳香族3核体エーテルジアミン、芳香族4核
体エーテルジアミン等のジアミノ化合物とを略等モル有
機極性溶媒中で反応させてポリアミド酸等のポリイミド
前駆体とする。この場合、ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物類、ピロメリット酸二無水物類、芳香族3核体
エーテルジアミンおよび芳香族4核体エーテルジアミン
を同一の反応容器に仕込んで反応させポリイミド前駆体
を合成してもよいし、数個の反応容器に分けて仕込み、
それぞれの容器ごとに各原料の配合割合を変えて組成の
異なる数種類のポリイミド前駆体を合成し、合成後、こ
れら数種類のポリイミド前駆体の溶液を混合してもよい
。前者のように同一容器内で反応させるときには、前記
一般式AおよびBで示される反覆単位の各部の繰り返し
数m、  n、  p、  qにおいて、式A、B間で
それぞれ対応するmとpおよびnとqの値が同一になる
が、後者のように容器を分けて反応させるときには異な
るようになる。
つぎに、このポリイミド前駆体の溶液をガラス板、ステ
ンレス板、アルミ板、銅板などの平滑な平板上に流延し
て皮膜を形成し、加熱によりこの皮膜から徐々に溶媒を
除去してポリイミド前駆体皮膜を形成する。あるいは、
エンドレスステンレスベルト上に上記溶液を流して皮膜
を形成したのち、加熱炉に導き徐々に溶媒を除去してポ
リイミド前駆体皮膜を形成する。つぎに、上記のように
して得られたポリイミド前駆体の皮膜を100〜200
℃で30〜300分間程度加熱して溶媒を除去し、さら
に200〜350℃で30〜300分間程度加熱してポ
リイミド化する。その結果、この発明のポリイミドの耐
熱性フィルムかえられる。上記溶媒の除去およびイミド
化反応のための加熱は連続して行ってもよいし、また溶
媒除去の後半とイミド化反応の前半とが同時に行われる
ようにしてもよい。
なお、前記の有機極性溶媒としては、N−メチル−2−
ピロリドン、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−
ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルトリアミ
ド、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、p
−クロロフェノール、0−クロロフェノール、ジメチル
スルホキシド等があげられ、単独でもしくは併せて用い
られる。場合によりキシレン、トルエン、ナフサ、ベン
ゼン等の非極性溶媒を上記の極性溶媒と混合して用いて
もよい。上記有機極性溶媒(極性溶媒と非極性溶媒とを
混合使用する際にはそのうちの極性溶媒のみ)の使用量
は、上記の両化合物の濃度が5〜30重景%電食るよう
にすることが好ましい。
この溶媒中におけるポリイミド前駆体の生成についてよ
り詳しく説明すると、上記ポリイミド前駆体は、上記溶
媒中に上記両化合物を略等モル加え、通常、0〜80℃
で0.5〜24時間程度反応せさることにより得られる
。このポリイミド前駆体は、その対数粘度(得られたポ
リイミド前駆体溶液をN−メチル−2−ピロリドン中0
.5g/dlの濃度に希釈して30℃で測定)が0.5
〜7の範囲にあることが好ましい。特に好ましいのは、
0゜8〜5の範囲内である。この対数粘度が低すぎると
、得られるポリイミドからのフィルムの機械的強度が低
くなるため好ましくない。逆に、この対数粘度が高すぎ
ると、このポリイミド前駆体の溶液をガラス板などに流
延させに(く皮膜形成のための作業が困難となるため好
ましくない。
上記の対数粘度とは次の式で計算されるものであり、式
中の落下時間は毛細管粘度計により測定されるものであ
る。
in (t+ハ。) 対数粘度ηinh = (ただし式中、tlは溶液が毛細管一定容積を落下する
時間であり、toは溶媒の落下時間である。
また、Cは溶液100mf中における重合体のg数で表
した濃度である。) この対数粘度は重合体の分子量と直接関係があることは
公知である。
なお、耐湿性ポリイミドフィルムは、上記の方法だけで
なく、つぎのような方法によっても製造することができ
る。すなわち、上記の方法と同様にして得られたポリイ
ミド前駆体の溶液をガラス板などの平板上に流延し10
0〜150℃で30〜120分加熱乾燥して皮膜を形成
し、この皮膜をピリジンと無水酢酸の混合溶液などに浸
漬して脱溶剤とイミド化反応を同時に行い、上記のポリ
イミド前駆体を対数粘度(濃硫酸(通常98−1%濃度
)中0.5g/d1の濃度において30℃で測定)が0
.5〜7のポリイミドとすることによっても製造するこ
とができる。この方法によって得られるポリイミドは、
加熱のみによるイミド化によって得られた前記方法のも
のに比べ、一般に弾性率が高く強靭である。これは高温
に加熱した場合、主鎖の分解による分子量低下が起こる
ためであるが、上記のごとき化学処理によるイミド化の
場合は分子量低下が起こらないからである。
この発明のポリイミドは、前記のように、一般式Aおよ
びBで表される反覆単位を主成分とするため、濃硫酸中
0.5g/aの濃度において30℃で測定した対数粘度
が0.5〜7、吸湿膨張率が0゜12%以下、ガラス転
移点が300℃以上になる。そして、上記のようにして
得られるこの発明のポリイミドのフィルムは、例えばそ
の厚みが25μmのものでは、通常、23℃における伸
び率が50〜100%程度、同温度での引張弾性率が2
30〜400kg/鶴2程度、25℃で100%RHの
雰囲気下に24時間放置後の吸湿膨張率が0゜12%以
下であり、50〜250℃における平均膨張係数が3.
4X10−’〜5.Ox 10−’  1/’c程度で
ある。ガラス転移点は300〜350℃である。
なお、上記の吸湿膨張率とは50℃の熱風循環乾燥機中
で24時間乾燥した図面に示す形状のサンプルフィルム
(a:80fl、b:100m+*S c:10mm)
を、25℃、100%RHの雰囲気下に24時間放置し
て、その前後の底辺すの寸法をプロフィルプロジェクタ
−等で測定し、その変化から次式により求められるもの
である。
吸湿膨張率(%) また、上記の線膨張係数とは、温度Tにおいて長さlの
材料が1℃の温度変化によってΔiだけ長さが変化した
とすると、Δl/lで示される。
また、平均線膨張係数とは、測定温度が50〜250℃
の間の線膨張係数の平均値で示される。
これに対して、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と
前記式(a)で示される芳香族3核体エーテルジアミン
とから得られるこれまでの耐湿性ポリイミドフィルム(
以下rBPDA−BAPB系ポリイミドフィルム」とい
う)は、厚み25μmのものでは、通常、23℃におけ
る伸び率が60〜110%程度、同温度での引張弾性率
が190〜260kg/**”程度、上記と同条件下で
の吸湿膨張率が0.10%以下であり、50〜250℃
における平均線膨張係数が4.9〜5.6 X 10−
’1/℃程度であり、ガラス転移点は240〜260℃
である。
すなわち、この発明のポリイミドからのフィルムは、上
記BPDA−BAPB系ポリイミドフィルムに近い、高
い伸び率と低い吸湿膨張率を有し、しかもBPDA−B
APB系に比べて高い弾性率と高いガラス転移点および
やや低い線膨張係数を有するものである。
なお、この発明のポリイミドのフィルムに対して、さら
に二輪延伸を施すと、弾性率が一層大きくなり、また吸
湿膨張率および線膨張係数が大幅に小さくなってより有
用なものとなる。
また、この発明のポリイミドは、フィルムのみならず積
層板や成形物としてもその優れた特性を発揮する。この
ような積層板や成形物の製造は、例えばつぎのようにし
て行われる。すなわち、前記と同様にしてポリイミド前
駆体の溶液をつくり、これをガラス繊維布やカーボンフ
ァイバー布等に含浸させ、加熱して徐々に溶媒を除去し
たのち、さらに加熱してイミド化反応を行わせる。そし
て、得られたポリイミド含浸ガラス繊維布やカーボンフ
ァイバー布を数枚積層して加熱プレスで加圧することに
より高耐湿性のポリイミド積層板が製造される。また、
上記同様のポリイミド前駆体の溶液からポリイミド前駆
体をメタノールで再沈させて濾過し、1〜30μm程度
の微粉末を得、さらにこのポリイミド前駆体微粉末を2
50℃で2時間程度加熱して乾燥させるとともにイミド
化を完全に行いポリイミド微粉末を製造し、このポリイ
ミド微粉末を、金型を用いて300〜350℃でプレス
成形することによりポリイミド成形品が製造される。こ
のようにして得られる積層板や成形品は金属に変わる材
料として種々Φ分野に応用することが可能である。さら
に、上記以外の用途として、LSIの眉間絶縁膜を始め
とする絶縁材としても応用しうるちのである。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の耐湿性ポリイミドは、ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物類と芳香族3核体エーテ
ルジアミン、4核体エーテルジアミンとから誘導される
一般式Aの反覆単位だけでなく、ピロメリット酸二無水
物類と上記芳香族3核体エーテルジアミン、4核体エー
テルジアミンとから誘導される一般式Bの反覆単位も主
成分とするため、耐湿性に冨んでおり、しかも高い弾性
率およびガラス転移点を有している。このガラス転移点
および弾性率の向上効果についてより詳しく説明すると
、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下rs−B
PDAJと略す)と芳香族3核体エーテルジアミンであ
る1、4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(以
下r1.4.4−BAPBJと略す)とから得られるポ
リイミドフィルムのガラス転移点、ならびにピロメリッ
ト酸二無水物(rPMDAJと略す)と上記芳香族3核
体エーテルジアミンとから得られるポリイミドフィルム
のガラス転移点はそれぞれ第2図に示す温度−伸び曲線
AおよびBから明らかなように275℃程度であるとこ
ろ、上記5−BPDAおよびPMDAの等モル混合物と
上記1.4.4−BAPBとから得られるポリイミドフ
ィルムのガラス転移点は、第2図の曲線Cから明らかな
ように335℃程度であり、酸二無水物として5−BP
DAまたはPMDAを単独で用いたものに比べてガラス
転移点が大幅に高くなる。また、高温時の伸びも改善さ
れ弾性率も高くなる。上記芳香族3核体エーテルジアミ
ン(1,4,4−BAPB)に代えて、芳香族4核体エ
ーテルジアミンである4゜4′−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ビフェニル(以下rBAPDJと略す)を用い
た場合も第3図に示すように、芳香族3核体エーテルジ
アミンを用いた場合と同様の結果が得られる。第3図に
おいて、曲線りは5−BPDAとBAPDとがら得られ
たポリイミドフィルムの温度−伸び曲線、曲vAEはP
MDAとBAPDとから得られたポリイミドフィルムの
温度−伸び曲線、曲線Fは5−BPDAとPMDAの等
モル混合物とBAPDとから得られたポリイミドフィル
ムの温度−伸び曲線である。この発明は、このように、
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびピロメリッ
ト酸二無水物を単独で用いるのではなく併用すると、そ
れぞれを単独で用いる場合に比べて、得られるポリイミ
ドフィルムのガラス転移点等が驚異的に向上するという
画期的な知見に基づいてなされたものである。このよう
に、この発明のポリイミドからのフィルムはガラス転移
点が高く耐湿性に優れ、また高い弾性率を備えているた
め、フロッピーディスクやVTRテープのベースフィル
ムとして用いた場合、磁性体の薄着時にフィルムの変形
劣化を生じることがない。また、吸湿膨張率および線膨
張係数が低いため、フロッピーディスクやVTRテープ
等にした後に保存雰囲気の変化により記憶ミスを起こす
こともなく高密度化や高画質化が可能となる。そのうえ
、この発明のポリイミドからのフィルムは、イミド化の
方法によって特性が大幅に異なるということがないとい
う優れた効果を有する。すなわち、酸二無水物としてピ
ロメリット酸二無水物のみを用い、これと上記芳香族3
核体エーテルジアミンもしくは芳香族4核体エーテルジ
アミンとを反応させて得られるポリイミド(前記の一般
式(B)で表される)のフィルムは、イミド化の方法に
よって特性が大きく異なる。
イミド化の方法として、上記の組み合わせで得られるポ
リアミド酸溶液をガラス板等に流延して乾燥塗膜を形成
したのち、ピリジンと無水酢酸の混合溶液に浸漬して脱
溶剤とイミド化反応とを行うという化学処理イミド化を
施す場合は、生成ポリイミドフィルムは高い弾性率を有
するとともに強靭となる。ところが、上記の塗膜を加熱
して乾燥とイミド化を行うという加熱イミド化を施す場
合は、加熱によって分子量低下が生じるため、生成ポリ
イミドフィルムは可撓性がなくもろいものとなり実用に
供しえな(なる。これに対して、この発明のポリイミド
フィルムは、ピロメリット酸二無水物とビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物とを併用しているため、加熱によ
るイミド化によって得られた場合でも、両者併用による
効果によって高い弾性率を有しており、かつ強靭である
。このように、この発明のポリイミドからのフィルムは
、イミド化の方法によって特性が大幅に異なることがな
いため、イミド化の方法による制限を受けず実用上極め
て有用である。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
なお、後記の第1表および第2表において、5−BPD
Aは3,3°、4.4’  −ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物、a−BPDAは2.3.3゛、4゛ −
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、PMDAはピロ
メリット酸二無水物、BTDAは3.3’ 、4.4’
  −ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1.
4.4−BAPRは1゜4−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1.3.4−BAPBは1.3−ビス(
4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1.3.3−BAP
Bは1.3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、
BAPDは4.4゛ −ビス(4−アミノフェノキシ)
ビフェニル、BAPPは2.2−ビス〔4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕プロパン、DDEは4.4°
 −ジアミノジフェニルエーテルを示す。また、対数粘
度はN−メチル−2−ピロリドン中0.5g/ajの濃
度において30℃で測定した値である。
〔実施例1〜8〕 11のセパラブルフラスコにN−メチル−2−ピロリド
ンと後記の第1表に示すジアミノ化合物とを入れてジア
ミノ化合物が完全に溶解するまで室温でよく混合した。
なお、N−メチル−2−ピロリドンの使用量はジアミノ
化合物および芳香族テトラカルボン酸化合物のモノマー
仕込み濃度が18重量%となるようにした。
つぎに、このフラスコ中に同表に示す芳香族テトラカル
ボン酸化合物を、溶液の昇温をおさえながら徐々に添加
した。このあと室温で2時間攪拌しながら反応させて、
同表に示す対数粘度をもつポリアミド酸の溶液を得た。
このポリアミド酸の溶液をガラス板上に流延して皮膜を
形成し、この皮膜を熱風乾燥機中120℃で60分間、
さらに350℃で30分間加熱してイミド化させること
により厚み50±5μmのポリイミドフィルムを得た。
なお、このフィルムについてIRスペクトルを測定した
ところ、アミド酸の特性吸収はみられず、1780cm
−’付近にイミド基の特性吸収がみられた。
(実施例9.10) 実施例1および2で得られたポリイミドフィルムを二輪
延伸装置を用いて37%延伸した。
〔比較例1〜3〕 後記の第1表に示すジアミノ化合物および芳香族テトラ
カルボン酸化合物を用い実施例1〜10と同様にしてポ
リイミドフィルムを得た。
上記の実施例および比較例で得られたポリイミドフィル
ムについて下記のようにして特性を調べ、その結果を後
記の第1表に併せて示した。
〈引張弾性率、伸び率〉 ASTM−D−882−80の引張試験の方法に準処し
て23℃で測定した。
く吸湿膨張率〉 ポリイミドフィルムを50℃の熱風乾燥機中で24時間
乾燥させたのち、前記台形状にサンプリングしてプロフ
ィルプロジェクタ−により底辺の寸法を測定し、ついで
25℃、100%RHに湿度調整したデシケータ−内に
24時間放置したのち同様に寸法を測定し、その寸法変
化から吸湿膨張率を求めた。
く平均線膨張係数〉 熱機械的分析装置(TMA;セイコー電子工業社製、5
SC580型)を用い、荷重2gの条件で50〜250
℃での線膨張係数の平均値を求めた。
(以下余白) 〔実施例11〜18〕 芳香族テトラカルボン酸化合物およびジアミノ化合物と
して後記の第2表に示す化合物を用い、実施例1〜10
と同様にしてポリイミドフィルムを得た。
〔実施例19.20) 実施例11および12で得られたポリイミドフィルムを
二軸延伸装置を用い37%延伸した。
〔比較例4〜6〕 後記の第2表に示すジアミノ化合物および芳香族テトラ
カルボン酸化合物を使用し、実施例1〜10と同様にし
てポリイミドフィルムを得た。
上記の実施例および比較例で得られたポリイミドフィル
ムについて前記と同様にして特性を調べ、その結果を後
記の第2表に併せて示した。
(以下余白) 〔実施例21〜23〕 芳香族テトラカルボン酸化合物およびジアミノ化合物と
して後記の第3表に示す化合物を用い、実施例工〜10
と同様にしてポリイミドフィルムを得た。 ゛ 〔実施例24.251 実施例21および22で得られたポリイミドフィルムを
二輪延伸装置を用い37%延伸した。
〔比較例7〜9〕 後記の第3表に示すジアミノ化合物および芳香族テトラ
カルボン酸化合物を使用し、実施例1〜10と同様にし
てポリイミドフィルムを得た。
上記の実施例および比較例で得られたポリイミドフィル
ムについて前記と同様にして特性を開べ、その結果を後
記の第3表に併せて示した。
(以下余白) 上記の結果から明らかなように、この発明のポリイミド
のフィルムは、BPDA−BAPP系ポリイミドフィル
ムとほぼ同様な低い吸湿膨張率を有し、しかもBPDA
−BAPP系ポリイミドフィルムに比べて高く実用的な
弾性率およびガラス転移点と低く実用的な線膨張係数を
有することがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は吸湿膨張率測定用サンプル片の説明図、第2図
および第3図はポリイミドフィルムの温度−伸び特性曲
線図である。 特許出願人 日東電気工業株式会社 代理人  弁理士 西 藤 征 彦 第1図 +’;、、  (J) 第2図 第3図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記の一般式(A)および(B)で表される反覆
    単位を主成分とする耐湿性ポリイミド。 ▲数式、化学式、表等があります▼…A ▲数式、化学式、表等があります▼…B 〔ただし、Xは▲数式、化学式、表等があります▼、 Yは▲数式、化学式、表等があります▼、A/Bモル比
    は70/30〜30/70である。m/nモル比および
    p/qモル比は、0/100〜100/0であり、互い
    に同じであつても異なつていてもよい。〕
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