JPS61141363A - 消臭性布団 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は消臭性布団、殊に身障者、寝たきり療養者、あ
るいは夜尿症者等、用便自己管理の困難な人達の寝具と
して好適な消臭性布団に間するものである。

（１１）従来の技術 寝具として一般に汎用されている敷布団、あるいは掛布
団は、多くの場合その詰綿に吸湿性ｍｉｉが用いられて
いる。モして詰綿はｌＩ維の抱合力によって形態が整え
られていることから手軽に洗濯ができず、長期閏使用中
に臭気が滞留する。そのため時折乾燥して反復使用され
ているが、病床者が使用している布団にあフては頻繁に
乾燥することが困難であるため経時的に臭気の滞留が進
行することが避けられない。

かかる臭気の滞留を防止するため９例えば実閏昭５７−
８１６８７号公報にみられるように、活性炭を内装した
寝具が提案されている。

（Ｊｌ）発明が解決しようとする問題 しかしながら、特に身障者、寝たきり療養者あるいは夜
尿症者等の用便自己管理の困難な人達（以下単に療養者
という）のように看護者によフて排便が処理される環境
下にあっては、長期間の療養中に布団に排泄物の臭気が
しみ込む、布団から不快な臭気が放散されて室内全体に
異様な臭気が漂うことになる。かかる現象は上記した活
性炭を布団に内装せしめることによっである程度改善さ
れるが、その効果は初期一時的に留まり、短周期でもっ
て活性炭層を交換しない限り長期間の脱臭効果は期待で
きない。

そのため長期療養者の寝室は、療養者の自覚以上に臭気
が満ちているばかりでなく、療養者自体にも臭気がしみ
ついているのが実情である。そしてこのことは外来者や
看護者に不快感を与えて療養者を疎外するという大きな
要因となり、療養者は次第にｒＲ鎖的となって性格をも
陰険化するという社会的弊害を招くことになる。

本発明は、上記した療養者用として好適であり特に尿水
のｓ２１によって生じる臭気を消去する機能を備えかつ
長期間消臭作用を持続することができる消臭性布団を提
供するものである。

（ニ）問題点を解決するための手段 本発明による消臭性布団は、布団側地に包まれた詰綿の
少なくとも１部が糞尿臭に対して優れた消臭効果を発揮
し、かつ消臭作用の長期持続性を具備した繊維、即ち、
酸化還元能を有する金属錯ｍ１ｌｌ＋の悪臭成分の酸化
分解作用による消臭性を付与してなるものである。

消臭性成分である上記金属錯体としては、＊化還元能を
有する金属ポルフィリン、金属ポルフィラジン、および
これらの誘導体並びに高分子金属錯体が用いられる。

金属ポルフィリンおよびその誘導体は第１図（イに示す
構造式で表され、また、金属ポルフィラジンは第１図（
０）に示す構造式で表される０両式において２Ｍは、　
Ｆ　ｅ、ＣＧ、Ｍｎ、Ｔ　Ｉ、Ｖ　、　Ｎ　ｉ、Ｃｕ。

Ｚｎ、Ｍｏ、Ｗ等の金属のイオンが挙げられる。これら
金属イオンのうち消臭効果の点からは鉄、コバ　１′ル
トが好ましい０両式において、Ｘは水素または置換基を
示す、置換基としては、アルキル基、置換アルキル基（
例えばクロロメチル基）、ハロゲン基、ニトロ基、アミ
ノ基、アゾ基、チオシアネート基、カルボキシル基、カ
ルボニルクロリド基カルボキシルアミド基、ニトリル基
、水酸基、アルコキシル基、フェノキジル基、スルホン
酸基。

スルホニルクロリド基、スルホンアミド基、チオール基
、アルキルケイ素基、ビニル基等のほか。

カルボキシル基やスルホン酸基のアルカリ塩などが挙げ
られる。これらは、単独または２種以上が用いられる。

なかでも、好ましくはカルボキシル基やスルホン酸基ま
たはこれらのアルカリ塩類。

アミノ基、ハロゲン基、水酸基などが用いられる。

また、高分子金属錯体とは、高分子配位子または配位性
オリゴマーがその連鎖のごく一部に局在または全体に分
散して金属錯体が構成されている枢 もの、または、単分子配位子と金属イオンとから形成さ
れた錯体であるが高分子１１（通常２分子量が約１万以
上）であるものを指す、高分子金属錯体の例としては、
ポリビニルアルコールと銅イオンとの分子内キレート錯
体、ポリビニルアミンと鉄イオンとの錯体、および金属
酵素（例えばカタラーゼ、ベルオキダーゼ、ベブチター
ゼ等）が挙げられる。

上述の金属錆体は単独で用いても、また、２種以上を組
合せ用いてもより。

金属錯禄の所要担持量は金属錯体の種類に応じて変わる
が、一般に１重量％以上である。担持量が少ないと所望
レベルの消臭活性が得られず、また、消臭活性の持続性
にも劣る。好ましい担持量は１〜５重量％の範囲である
。

金属錯体を担持させるには金属錯体の水溶液中に繊維を
浸漬すればよい。

又金属錯体を１正量％以上担持させるに適したｍｉｓと
しては、再生セルロース＊ｉｗ、吸湿性合成繊維、多孔
性ａｍ、あるいは多孔性中空ｍ　ｉｕなどが挙げられる
が、とりわけ−次ｍ１潤度が１５０〜５００％の再生セ
ルロースａ維が望ましい。

（本）作　用 本発明布団の詰綿の少なくとも１部を構成しているとこ
との酸化還元能を有する金属錯体を１重量％以上担持せ
しめた繊維による消臭作用は、以ものである。即ちポリ
フィンおよびポルフィラジン環と配位した金属が活性中
心となって酸化反応が進行する０例えばメルカプタンの
酸化を例にとると、その酸化は次の化学反応式で示され
る。

２Ｒ−５Ｈ＋２０Ｈ−→２Ｒ−５−÷２Ｈ２０（１）２
Ｒ−５＋２Ｈ２０÷０２→Ｒ−５−５−Ｒ＋Ｈ２Ｏ２＋
２０Ｈ−（２）式の反応で生じたチオラートアニオンは
酸素とともにポリフィリンおよびポルフィラジンに配位
して三元錯体である活性種となり、そして、この活性種
に配位しているチオラートアニオンはチイルラジカルを
経てジスルフィドに二量化される。

この反応は生体内酵素酸化反応に非常によく類似してい
る。酵素による酸化反応はいずれも好気的な反応である
。すなわち、はとんどが酸素酸化反応を行っている。Ｗ
Ｉ酸化素による臭気類似物。

質の酸化反２例としては次の表に示すものが挙げられる
。

酵素反応系　　　　　　反　応　例 オキシダーゼ型　ＲＣＨＯ＋０２→＞　Ｃ”０＋Ｈ２Ｏ
２＞ＣトＮＨ２＋Ｈ２０÷０□→ンＣ＝０＋ＮＨ３＋Ｈ
２ＯＨ２Ｓ０３÷Ｈ２０＋　ｏ２→ｎ２ｓｏ４＋１２　
ｏ２ＱＸｏＨ＋い２→　（へ）＝０＋Ｈ２０オキシゲナ
ーゼ型　二重結合の開裂 インドール核の開裂 へ 以上の如くメルカプタン系化合物の酸化（無臭化）、ス
ルホン化（水溶化、無臭化）、フェノール系化合物のキ
ノン化（無臭化）、インドール核２重結合の開裂（無臭
化）が行われる。金属錯体による酸化反応は常温下に少
量の水分の存在下に進行し９反応速度が早く２反応率も
高い。

（へ）実施例１ 一次膨潤度が約２４０％、長さ３１　ｍ／ａ＋のレーヨ
ンステーブルを、鉄フロシアニン・ポリカルボン酸の水
溶液（水溶液濃度３　ｇ／Ｌ　ＰＨ１２）に浸漬したの
ち脱水乾燥して得られたとことの鉄フタロシアニン・ポ
リカルボン酸を約２重量％担持せしめた繊維が７０％、
そして市販のポリエステル綿が誌 ３０％からなる混合綿を詰綿となし、外語綿５　ｋｇを
通気性に冨んだ側地によフて被覆して敷布団および掛布
団を作った。そして上記布団数組を別室に隔離されてい
る数人の療養者すべての寝具に使用した。その結果、現
在まで約６ケ月間継続使用しているにも拘わらず、使用
前のごとき異様な臭気の発生は認められず、布団の上記
レーヨン繊維による消臭効果並びにその持続性が確認さ
れた。

実施例２ 上記実施例によって得られたところの鉄フタロシアニン
・ポリカルボン酸を２重量％担持薯薯めたレーヨンステ
ーブル１００％を良通気性の側地で包み、見掛けの厚さ
が約３０の敷布団を作り。

ころ、布団には殆ど臭気が感じられなかった。

（ト）発明の効果 このように本発明による消臭性布団は、側地に包まれた
詰綿の少なくとも１部が、酸化還元能を冑する金属錯体
を１重量％以上担持せしめた繊維によって構成されてい
るため、金属錯体と尿水や汗水などの臭気水とが接触す
ると、酸化反応が進行し、前述したごとき消臭作用が行
われ、臭気は酸化分解される。したがって活性炭による
脱臭性とは全く異質の消臭効果を奏し、また消臭成分で
ある上記金属錯体が繊維に１重量％以上担持されている
から消臭作用は長期間持続され、前記療養者用に特に有
効である。

【図面の簡単な説明】

第１図（イ）は金属ポルフィリンの構成式、（０）は金
属ポルフィラジンの構成式を示しているものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）側地に包まれた詰綿の少なくとも１部が、酸化還元
   能を有する金属錯体を１重量％以上担持せしめた繊維に
   よって構成されていることを特徴とする消臭性布団。 ２）上記詰綿が、酸化還元能を有する金属錯体を１重量
   ％上記担持せしめた繊維と他の繊維との混合綿である上
   記特許請求の範囲第１項記載の消臭性布団。 ３）上記詰綿が、その上層部に酸化還元能を有する金属
   錯体を１重量％以上担持せしめた繊維、下層部に他の繊
   維が配された２層構造をなしている上記特許請求の範囲
   第１項記載の消臭性布団。