JPS6113609A - 箔巻変圧器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は、金属シートと絶縁シートを重ねて巻回して成
る箔状巻線内に、冷却パネルを内蔵した箔巻変圧器に関
する。

［発明の技術的背題コ 鉄心脚の周囲に金属シートと絶縁シートを重ねて巻回し
て箔状巻線を構成した箔巻変圧器は、巻装導体の占積率
が良いので通常の平角線状の導体を用いた変圧器と比較
して小形・軽量化に適し１＝特徴を有している。

しかし、より高電圧・大容量の変圧器を実用させる為に
は、巻線に対する冷却能率を更に向上させ、且つ高い絶
縁能力を巻線に持たせることが不可欠となっており、こ
の為巻線内に冷媒の流通する冷却パネルを内蔵させ、巻
線から発生する熱を直接的に冷却する様に構成すること
が考えられている。

この従来から提案されている箔巻変圧器は、例えば第１
図に示す様に、鉄心脚１の周囲に金属シート２と絶縁シ
ート３を重ねて巻回して巻線を構成したものである。こ
の巻線は内側巻線４と外側巻線５とからなり、これらの
各巻線内には環状の冷却パネル６が内蔵されている。こ
の冷却パネル６は第２図に示す如く、冷媒を送り込む導
入ノズル６ａ、冷媒を送り出す図示しない導出ノズル、
及び導入された冷媒の流通路である冷却パネル本体６ｂ
とから構成されている。

冷却パネル６は冷媒が流れる為の狭い隙間を取って重ね
た２枚の金属板の周辺を溶接等で封じたものである。こ
の冷却パネル６の隙間に、フロンＲ−１１３や７０リナ
ートＦＣ−７５等の冷媒をポンプ７で常時流し込み、冷
媒に箔巻巻線内で発生した熱を奪い取らせることで冷却
を行っている。

熱を吸収した冷媒は導出ノズルより巻線外部へ送り出さ
れ、タンク８外部に設けた冷却器９内で冷却され再度冷
却パネル６内へ送り込まれる。なお、冷媒は冷却パネル
６に送り込まれる前に一口集液管１０に集められるが、
この集液管１０はタンク８等と同電位のアース電位を保
持している為、金属シート２と同電位を有する冷却パネ
ル６との接続は、絶縁パイプ１１を介して行なわれてい
る。

冷却パネル６は、金属シート２を熱伝導により冷却する
為、金属シート２或いは絶縁シート３に接触しており、
更に冷却パネル６が巻線内に巻き込まれている関係上、
冷却パネル６にもほぼ同電圧が印加され、この金属シー
ト２や冷却パネル６と外部との絶縁はタンク８内に封入
された絶縁用の例えば六フッ化イオウ（Ｓ　Ｆ６　）等
の絶縁ガスによってなされる。

以上説明した箔巻変圧器は、冷却の為の冷媒が流れる循
環回路と絶縁ガスとが完全に分離されていることからセ
パレート式箔巻変圧器と呼ばれており、従来の平角線状
の導体を用いた変圧器に比較し、大幅な小形・軽量化が
可能で、絶縁信頼性が高い等の利点を有している。

［背景技術の問題点］ ところが、上述した従来の箔巻変圧器には次の様な問題
点がある。

即ち、冷却パネル６は、冷却効率・製造工程等の観点よ
り円周方向に４分割されるが、この様な冷却パネル６を
巻線内に挿入する場合は、冷却パネル６が巻線の締付力
によって固定されるまでの間、同パネル６を巻線内で支
持しなければならない。この為、従来では、作業者が自
刃で冷却パネル６を支持するか、又は、第２図の襟に、
両面粘着テープで冷却パネル６内面を巻線に貼りつｔＪ
る等の方法が採られていた。

しかしながら、例えば３００ＭＶＡの変圧器では、円周
方向に４分割したとしても、厚さ１ｍｍのステンレス板
２枚で構成した場合、各々の自重が３０ｋ（］以上にも
なってしまう。その為、前者の方法を採用した場合には
、作業に要する労力が、大きく、作業効率が極めて低い
上、一旦冷却パネル６を巻き込んだ後も、冷却パネル６
の外側に巻かれる金属シートの巻回締付力が充分に大き
くなるまでは、冷却パネル６の自重により、冷却パネル
がずれやすいという欠点がある。

また、後者の方法を採用した場合にも、粘着テープ間が
密封状態となる為、変圧器内部に充填される絶縁ガスを
粘着テープ間に導入できず、同箇所は絶縁ガスの間隙と
なり、この微少ギャップ部分のストレスが高くなって絶
縁上の弱点となる。

また、この間隙部分の気体は、しゃ断された状態にある
為、この気体により温度勾配が大きくなってしまい、冷
却効率の低下原因となる。

［発明の目的］ 本発明は、以上の様な従来技術の欠点に鑑みて提案され
たものであり、その目的は、冷却パネルの巻き込みを容
易にし、且つ冷却パネルの巻き込みによって絶縁・冷却
特性が低下することのない様な、信頼性の高い箔巻変圧
器を得ることである。

［発明の概要１ 本発明の箔巻変圧器は、冷却パネルの巻線の軸方向の一
辺に、これに平行な長尺部及びその両端の屈曲部より成
る支持金具を、この両端の屈曲部先端で取付け、この金
具と冷却パネルとの間に金属シートの巾及び厚みより大
きい寸法の囲み空間を形成し、この囲み空間内に金属シ
ートをくぐらせることで冷却パネルを金属シートに取付
ける様に構成したことにより、 巻線の巻回時には、まず、前記囲み空間に金属シートを
くぐらせることにより、冷却パネルの片端が支持用の金
具を介して金属シートに支持ガイドされ、容易に同パネ
ルの位置決めができ、この状態で金属シートと共に冷却
パネルを巻付けることにより、冷却パネルを位置ずれな
く巻き込むことができる様にしたものである。

［発明の実施例］ 以下、本発明の一実施例を第３図乃至第７図を参照して
説明する。

第３図に示す様に、巻線の巻回方向に対し４分割された
各冷却パネル６の本体６ｂには、その巻線の軸方向と平
行な一辺に、長尺部１３ａ及びその両端の屈曲部１３ｂ
より成る支持金具１３が、この屈曲部１３ｂの先端にて
取付けられ、これによって冷却パネル６との間に、金属
シート２のｌ］及び厚みより大きい寸法の囲み空間Ｓが
形成されている。支持金具１３は、冷却パネル６の材質
に合せてステンレス製とされ、溶接により取付けられて
いる。

以上の構成を有する本実施例では、冷却パネル６の巻き
込みを次の様にして行なうことができる。

即１５、まず、第１番目の冷却パネル６においては、第
４図に示す様に、巻線の半径方向内側より囲み空間Ｓに
金属シート２をくぐらせて冷却パネル６を巻付け、この
冷却パネル６の外側に金属シート２を巻付ける。第２番
目の冷却パネル６では、第５図に示す様に、第１番目と
は逆に巻線の半径方向外側から支え金具１３をくぐらぜ
た後、冷却パネル６の内側に、金属シー１〜２を巻き込
む形で両者を巻付ける。以下順次、第３番目は第１番目
と同様に、第４番目は第２番目と同様に夫々巻付けるこ
とにより、第６図に示す様に、冷却パネル６が巻線の周
全体をカバーする様にして巻き込まれる。

この様に、本実施例の箔巻変圧器は、囲み空間に金属シ
ー１へ２をくぐらせるものである為、冷却パネル６の一
端が簡単に固定でき、囲み空間Ｓがガイドの役割を果す
為、冷却パネル６の位置決めも容易になり、巻き込み時
のずれも発生し難くなる。従って、従来の様に冷却パネ
ル６を作業者が自刃で、又は粘着テープによって支持す
る必要がなくなり作業性が大幅に向上する。また、両面
粘着テープを利用して貼りつける場合の様に絶縁ガスの
微少ギトツブが生じない為、絶縁・冷７ＪＩ　Ｖ＋　＋
’１を低下させることもなく、信頼性を向上させられる
。特に、第７図に示す様に、作業を開始Ｊる前の段階で
、内蔵する冷却パネルを全て金属シー１〜をくぐらせた
状態でセットしておけば、より作業が容易になる。また
、絶縁シートも金属シート２と同様冷却パネル６をくぐ
らせて巻付けてもよいが、巻回時には、両方のシートに
夫々一定の張力を加えてこれらを巻付ける為、両方のシ
ートを予め冷却パネルにくぐらせてセットしておくこと
は困難である。従って絶縁シートは、常に冷却パネルの
外側に巻付ける様にした方が作業が容易である。

［発明の効果］ 以上説明した様に、本発明によれば、冷却パネルに支え
金具を取付けるという簡単な構成の改良により、冷却パ
ネルを支持する必要なく、同パネルの位置決めができる
様にした為、巻線の巻回作業をはるかに容易にし、しか
も絶縁・冷却特性を低下させることもなく、優れた信頼
性を有する箔巻変圧器を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はセパレート式変圧器を示す断面図、第２図は従
来の箔巻変圧器における冷却パネルの取付けの一例を示
す斜視図、第３図乃至第７図は、本発明にＪ：る箔巻変
圧器の一実施例を示す図で、第３図は冷却パネルを示す
斜視図、第４図乃至第６図は夫々冷却パネルの巻線内へ
の巻き込み方法を示す断面図、第７図は巻線製作時に冷
却パネルを金属シートに通した際の位置関係を示す斜視
図である。 １・・・鉄心脚、２・・・金属シート、絶縁シート、４
・・・内側巻線、５・・・外側巻線、６・・・冷却パネ
ル、７・・・ポンプ、８・・・タンク、９・・・冷却器
、１０・・・集液管、１１・・・絶縁パイプ、１２・・
・両面粘着テープ、１３・・・支持金具。 ７３１７　　代理人　弁理士　則近　憲佑（外１名）第
１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）鉄心の脚部に金属シートと絶縁シートとを重ねて
   巻回して箔状巻線を構成し、この箔状巻線内に、冷媒を
   循環させる為の冷却パネルを内蔵した箔巻変圧器におい
   て、 冷却パネルには、その巻線の軸方向の一辺に、これに平
   行な長尺部及びその両端の屈曲部より成る支持金具を、
   この両端の屈曲部先端で取付け、この支持金具と冷却パ
   ネルとの間に金属シートの巾及び厚みより大きい寸法の
   囲み空間を形成し、この囲み空間内に金属シートをくぐ
   らせることで冷却パネルを金属シートに取付けたことを
   特徴とする箔巻変圧器。