JPS6112478Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ガス管、水道管又は電線シールド管
等を地中に埋設配管する際、該埋設管の、殊に屈
曲部の位置決め及び形成操作を正確かつ容易に行
ないうると共に、該屈曲部が土圧により圧潰変形
するのを防止するための埋設管用保護ブロツクに
関する。

従来、道路の地下に埋設されているガス本管又
は水道本管等から各家屋へ引込管を配管する際、
該配管材を現場の地形に合わせて上下左右種々の
方向へ屈曲させる必要があるため、エルボ管を該
配管材の端部に連設したり、ベルデイング装置を
用いて該配管材自体を所要角度に屈曲させるなど
の方法を採つてきた。しかし、最近では配管時の
上述手間を簡略化する目的で、配管中の上述屈曲
部分に鉛管その他の塑性変形可能な可撓性管材を
用いる方法が盛んに行われている。

上述可撓性管の採用によつて配管の手間、殊に
管材の屈曲加工の手間は大巾に軽減されることに
なつたが、反面、地盤の変動や重量物の通過等に
より強大な土圧が該可撓性管に作用すると、該管
は容易に圧潰変形し、管路を閉塞しないまでも、
ガス等流体の流通を著しく阻害する場合がある。

他方、上述可撓性管は格別の加工具を必要とせ
ず、屈曲加工が容易であるとは云え、引込管は本
管から各家屋に至るまでにその配管中数ケ所に亘
つて立ち上り屈曲や左右屈曲をさせる必要がある
ので、可撓性管を配管方向や配管レベルに正確に
合致するよう屈曲加工する手間は依然として残さ
れている。

本考案は、埋設管路における上述可撓性管の土
圧による圧潰変形を防止すると共に、該管路の屈
曲部の位置決め及び形成操作を正確かつ容易に行
ないうる埋設管用保護ブロツクを提供するもの
で、本考案に係る塑性変形可能な埋設管用保護ブ
ロツクは、上記目的を達成するため、コンクリー
ト、プラスチツク、木材等の硬質材料で構成され
た分厚な２枚のブロツク板から成り、第一のブロ
ツク板は第二のブロツク板と対向する面の周縁に
沿つて形成された嵌合用突縁を備える一方、第二
のブロツク板は第一のブロツク板と対向する面の
周縁に沿つて前記嵌合用突縁に対向するごとく形
成された嵌合用段部を備えると共に、第一及び第
二のブロツク板の一方又は双方の前記対向面に、
所望の屈曲形状を呈し、かつその両端を該ブロツ
ク板の側縁に向けその径を漸次拡大して開口する
凹溝が形成されていることを特徴とする。

以下本考案を図示の実施例について説明する。
第１図は地面と平行な平面に沿つて左右方向へ屈
曲する埋設管路の屈曲部に対して適用される保護
ブロツクの分解斜視図である。本例ブロツクはセ
メントコンクリートにより方形に形成された２枚
の比較的部厚なブロツク板１及び２からなり、下
部ブロツク板１はその四周縁に沿つて凹陥段部１
ａを形成されており、また、上部ブロツク板２は
その四周縁に沿つて下向きの突縁２ａを形成され
ている。該突縁２ａは、上・下ブロツク板１，２
を対面接合した時に、下部ブロツク板１の凹陥段
部１ａと嵌合する。

各ブロツク板１，２の対向面１ｂ，２ｂにはＬ
字形の凹溝３，４を形成されている。該凹溝３，
４は、図中点線で示すように、埋設管５の屈曲部
５ａを嵌め込み固定する役割を果すものである
が、地盤の変動等により、本例ブロツク又は埋設
管路が上下又は左右方向へ移動した時、該埋設管
５が前記凹溝３，４の開口部３ａ，４ａの端縁に
より局部的に折曲げられるのを防止するため、凹
溝の開口部３ａ，４ａは拡径するように形成さて
いる。

第２図は地面と平行な水平管路と、地面と直交
する方向に延長する立上り管路とを結ぶ屈曲部に
対して適用される例を示す分解斜視図であるが、
本例ブロツクの構造は第１図のものと変るところ
なく、ただ第１図例示のブロツクを垂直に立てて
地中に埋設する点で異なる。

第３図イに例示する保護ブロツク板は、同図ロ
に例示するように、コンクリート基礎部CBが存
在するため、地中から直線的に家屋Ｈの外壁に沿
つて立上り配管をすることが不可能な場合に適用
されるもので、第２図に例示する保護ブロツクと
同様に、左右２枚のコンクリート製ブロツク板
１″，２″からなるが、各ブロツク板１″，２″の対
向面には階段状凹溝３″，４″が形成されている。

本例ブロツクにおいて、各ブロツク板１″，
２″の四周縁に凹陥段部１a″、及び突縁２a″を
夫々設けられている点、及び凹溝３″，４″の両端
を拡径開口させる点は前２例の場合と同様であ
る。第３図イにおいて、地中から立上がる管材５
は凹溝３″，４″に沿つて、一旦水平方向へ屈曲さ
れた後、再び上方に向けて屈曲され、家屋の外壁
に沿つて垂直に立上がるように配管される。

なお、以上の各実施例において、保護ブロツク
はセメントコンクリートにより構成されたが、こ
れに限定されるものではなく、硬質プラスチツ
ク、硬質発泡プラスチツク、硬質ガム、又は木材
のような他の適当な硬質材料により構成すること
もできる。

本考案の埋設管用保護ブロツクは以上の通り対
面接合する２枚の硬質ブロツク板の対向面に形成
された凹溝内に、可撓性配管材の屈曲部を包囲す
るので、該管材を土圧による圧潰から保護し、地
盤変動に伴なう配管の移動により前記屈曲部に引
張り力が作用しても、ブロツク板の凹溝により保
型される該屈曲部は所定の屈曲角度や位置等を維
持し、また、配管に際しても、可撓性管材の使用
と相俟つて、屈曲部の位置決めや配管方向の設定
を設計通り正確かつ容易に行なうことができる等
実用上多大の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による埋設管用保護
ブロツクの分解斜視図、第２図は他の実施例によ
る保護ブロツクの分解斜視図、第３図は更に他の
実施例による保護ブロツクの分解斜視図、イ及び
本例ブロツクの使用態様を示す断面図ロである。 １，２：ブロツク板、１ａ，２ａ：突縁、１
ｂ，２ｂ：対向面、３，４：凹溝、３ａ，４ａ：
開口、５：埋設管、５ａ：埋設管の屈曲部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンクリート、プラスチツク、木材等の硬質材
   料で構成された分厚な２枚のブロツク板から成
   り、第一のブロツク板は第二のブロツク板と対向
   する面の周縁に沿つて形成された嵌合用突縁を備
   える一方、第二のブロツク板は第一のブロツク板
   と対向する面の周縁に沿つて前記嵌合用突縁に対
   向するごとく形成された嵌合用段部を備えると共
   に、第一及び第二のブロツク板の一方又は双方の
   前記対向面に、所望の屈曲形状を呈し、かつその
   両端を該ブロツク板の側縁に向けその径を漸次拡
   大して開口する凹溝が形成されていることを特徴
   とする塑性変形可能な埋設管用保護ブロツク。