JP3054542U - 管端連結用ベルマウス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドホールやマンホールの形成時におい
て、コンクリート打設空間の内側に立設するコンクリー
トパネルに対してベルマウスを釘打ち操作によって取付
け固定する際に、釘の先端が滑って釘打ち作業が困難
で、時間と手間がかかり、釘を打ち損じて作業者がケガ
をする危険性を解消し、コンクリートパネルへの取付け
作業が、危険性少なく、極めて容易に、速やかに行うこ
とができる構造とした管端連結用のベルマウスの提供。 【解決手段】 ハンドホールまたはマンホールＨへの接
続管路形成管体の管端に連結して使用するベルマウスで
あって、当該フランジ部２の背面側に複数個の釘打ち穴
４が形成されている構成としたもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主として電線・電話線・光ケーブル等のケーブル保護管路を地中に 埋設形成するとき、ケーブルの中継地として設置されるハンドホールまたはマン ホールの形成に当たって、管路形成管体の端部に連結して使用されるベルマウス に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来からこの種のベルマウスは、一般に知られ、かつ使用されてきた。即ち、 地中にケーブル管路を敷設形成するためには、ケーブルの中継地として一般にハ ンドホールやマンホール（以下両ホールを代表してハンドホールという）が設置 される。このハンドホールを設置するに当たっては、図６にみられるように、地 面ＧＬを所要広さに掘削し、ハンドホールＨの周壁を形成するためのコンクリー ト打設空間ＣＳの内外両側に、コンクリートパネル（内側コンクリートパネルＩ Ｆと外側コンクリートパネルＯＦ）を立設する。このとき、同時に、内側コンク リートパネルＩＦのコンクリート打設空間ＣＳ側に、ベルマウスＢをそのフラン ジ部２を釘打ちすることによって取付け、必要に応じて、このベルマウスＢにケ ーブル管路形成管体Ｐの管端を外套または内嵌連結し、このようにした状態でコ ンクリート打設空間ＣＳにコンクリートを打設する。

【０００３】 この打設コンクリートの硬化後に内外のコンクリートパネルＩＦ，ＯＦを除去 することによって、内面側にベルマウスＢのフランジ部２が開口し、外側に電線 等のケーブル保護管路の形成管体Ｐが一体的に連結されたコンクリート製ハンド ホールＨを形成することができる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、従来のこの種のベルマウスにあっては、そのフランジ部２の背面側 が平坦で滑らかな面に形成されていたので、前記のように、内側コンクリートパ ネルＩＦのコンクリート打設空間ＣＳ側に、釘打ち操作によって取付け固定する 際、釘の先端が滑って釘打ち作業が困難で、時間と手間がかかり、時として釘を 打ち損じて作業者がケガをすることもあり、危険性を有するものでもあった。

【０００５】 そこで、本考案は、このような従来のベルマウスが有していた課題を解決する ことを目的とし、ベルマウスをコンクリートパネルに取付け固定する作業が、危 険性の少ない状態で、極めて容易に、かつ速やかに行うことができる構造とした 管端連結用のベルマウスを提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

該目的を達成するために講じた本考案の構成を、実施例において使用した符号 を用いて説明すると、本考案にいう管端連結用ベルマウスＢの構成は、ハンドホ ールまたはマンホールＨへの接続管路形成管体の管端に連結して使用するベルマ ウスであって、当該フランジ部２の背面側に複数個の釘打ち穴４が形成されてい る構成としたものである。

【０００７】

【考案の実施の形態】

これを実施するに当たっては、前記釘打ち穴４の形状を有底の凹入穴としても よく、貫通穴としてもよい。また、これらを交互に配したもの、例えば、有底の 凹入穴を２個または３個と貫通穴を２個または３個を交互に配した構造として実 施することもできる。

【０００８】 本考案にいうベルマウスは、例えばポリオレフィン系樹脂やポリ塩化ビニール 樹脂のような耐候性・耐水性に優れた合成樹脂素材を用いてインゼクション成形 するのが好ましい。しかし、板金製のような金属製のものであっても実施をする ことができる。前者の合成樹脂素材を用いたインゼクション成形の場合には、本 考案を実施しない従来品のベルマウスと何等変わることなく能率よく製造するこ とができる。

【０００９】

【実施例】

以下本考案の実施例について、図面に基づいて説明する。図中、図１乃至図６ は、本考案にいうベルマウスの第１実施例を示したもので、図１は全体形状を示 した斜視図、図２はその正面形状を示したもの、図３はその側面形状を示したも の、図４は図３における断面形状を示したもの、図５及び図６はベルマウスの使 用状態を説明する図である。

【００１０】 図１乃至図４に示したベルマウスＢは、これらの図面にみられるように、筒状 部１とその一端側に一体的にラッパ状に形成されたフランジ部２とからなってい る。即ち、電線等のケーブルを保護するための管路を構成する管体の開口端に、 挿入内嵌させる筒状部１と、電線等のケーブルを管内へ挿入する時や管内からケ ーブルを引き出す時に案内となるラッパ状のフランジ部２とを備えている。そし て全体を、例えばポリ塩化ビニール樹脂素材で一般に知られたインゼクション成 形手段によって成形したものである。また、該実施例に示したベルマウスＢは、 前記筒状部１の外周面に、前記管路形成管体Ｐにおける内面螺旋と相互に嵌合す る螺旋状の嵌合リブ３を一体的に突出形成してある。

【００１１】 而して、前記フランジ部２には、その背面側に複数個の、図では６個の有底の 凹み状とした釘打ち穴４…を、図４にみられるように凹入形成してある構造とし たものである。

【００１２】 次いで、このようにしたベルマウスＢの使用例について説明する。先ず、ケー ブル中継地としてのハンドホールなりマンホールを設置する場所を、図６に示し たように、地面ＧＬから所要広さ所要深さに掘削する。この掘削穴内における、 ハンドホールＨの周壁を形成するコンクリート打設予定の空間ＣＳ部分の内外両 側位置にコンクリートパネル（内側コンクリートパネルＩＦと外側コンクリート パネルＯＦ）を立設する。このとき、図５に示したように、内側コンクリートパ ネルＩＦのコンクリート打設予定空間ＣＳ側の所定箇所に、前記釘打ち穴４…を 利用してベルマウスＢのフランジ部２を釘打ちして取付ける。

【００１３】 更に、該実施例の場合には、図５において、仮想線で示したように、該ベルマ ウスＢの筒状部１に、ケーブル管路形成用の管体Ｐを外套連結し、または、前以 て管体Ｐの管端にベルマウスＢを嵌合連結させた後に、前記のようにベルマウス ＢをコンクリートパネルＩＦに釘打ち連結し、内外のコンクリートパネルＩＦ， ＯＦを所要間隔を保って立設する。このようにして形成したコンクリート打設空 間ＣＳにコンクリートを打設する。

【００１４】 この打設コンクリートの硬化後に内外のコンクリートパネルＩＦ，ＯＦを除去 することによって、前記掘削穴内に、ホールの内側にベルマウスＢのフランジ部 ２がラッパ状に開口し、外側にケーブル保護管路の形成管体Ｐが一体的に連結さ れたコンクリート製ハンドホールＨを形成することができる。このハンドホール Ｈの形成作業の場合、外側コンクリートパネルＯＦは、管体Ｐを保持する穴ｈの 部分から上下または左右に分割しておくと、コンクリート硬化後のパネル除去作 業を容易に行うことができる。

【００１５】 図７に示した実施例のベルマウスＢは、筒状部１がリブ等の形成されていない 筒状に形成され、前記釘打ち穴４…が表面側に貫通する貫通穴としてある構造と したものである。

【００１６】 図８乃至図１０に示した実施例のベルマウスＢは、筒状部１の長さを前記各実 施例のベルマウスＢの筒状部１よりも長くし、即ち、前記ハンドホールＨのコン クリート壁厚よりも少し長いものとし、その後端側（フランジ部２とは反対側） に管体Ｐとの連結用螺旋壁部分３Ａを一体的に形成してある構造としたものであ る。このベルマウスＢも、釘打ち穴４の形状は貫通穴として示してある。

【００１７】 このような構造とした場合には、図１０において、仮想線で示したように、連 結管体Ｐは、ハンドホールを形成した後に、ベルマウスＢに対して管体Ｐを連結 させることもできる。

【００１８】 以上本考案の代表的と思われる実施例について説明したが、本考案は必ずしも これらの実施例構造のみに限定されるものではなく、本考案にいう前記の構成要 件を備え、かつ、本考案にいう目的を達成し、以下にいう効果を有する範囲内に おいて適宜改変して実施することができるものである。

【００１９】

【考案の効果】

以上の説明から既に明らかなように、本考案にいうベルマウスは、コンクリー トパネルに対して釘打ち固定するフランジ部の背面側に、釘打ち固定に必要な複 数の釘打ち穴を形成してある構造としたものであるから、ハンドホールやマンホ ールの設置時において、コンクリート壁の内側面を形成する内側コンクリートパ ネルに対するベルマウスの取付け固定作業を、釘の先端が滑って打ち損じてケガ をするというような危険性が少なく安全に、極めて容易に、かつ迅速に能率よく 行うことができるという効果を期待することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例を示すベルマウスの斜視図。

【図２】図１のベルマウスの正面図。

【図３】図２の左側面図。

【図４】図３のIV−IV線に沿った断面図。

【図５】図１のベルマウスの使用状態を説明する断面
図。

【図６】図５の使用状態を更に説明する断面図。

【図７】別の実施例を示すベルマウスの図４相当部分の
断面図。

【図８】更に別の実施例を示すベルマウスの正面図。

【図９】図８のベルマウスの図４相当部分の断面図。

【図１０】図８のベルマウスの使用状態を説明する図５
相当部分の断面図。

【符号の説明】

Ｂ ベルマウス １ ベルマウスの筒部 ２ ベルマウスのフランジ部 ４ 釘打ち穴 Ｈ ハンドホール Ｐ 管路形成管体

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【手続補正書】

【提出日】平成１０年６月１９日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハンドホールまたはマンホールへの接続
   管路形成管体の管端に連結して使用するベルマウスであ
   って、当該フランジ部(2)の背面側に複数個の釘打ち穴
   (4)が形成されている管端連結用ベルマウス。
2. 【請求項２】 前記釘打ち穴(4)が有底の凹入穴である
   請求項１に記載の管端連結用ベルマウス。
3. 【請求項３】 前記釘打ち穴(4)が貫通穴である請求項
   １に記載の管端連結用ベルマウス。