JPS6112307A - 延伸ブロ−成形用多層プリフオ−ム及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、延伸ブロー成形用多層プリフォーム及びその
製造方法に関するもので、より詳細には、外観特性及び
ガスバリヤ−性に優れた閉塞底部を備えた多層プリフォ
ーム及び該閉塞底部を良好な作業性を以って確実に製造
する方法に関する。

従来の技術及び発明の解決しようと干る問題延伸ポリエ
ステルボトルの成形は今日では一般的で、その得られた
成形容器はその優れた透明性と適当なガスバリヤ−性に
よって液体洗剤、シャンプー、化粧品、醤油、ソースな
どの液体商品の容器の他、近年ビール、コーラ、サイダ
ーなどの炭酸飲料や果汁、ミネラルウォーターなどの清
涼飲料用容器に広く用いられるに至っている。

しかし延伸ポリエステルボトルもプラスチックなるが故
に、ガラスびん、金属かん等の完全に密封されたものに
あってはガスの透過性はゼロに等しいとみてよいのに対
し、延伸ポリエステルボトルは酸素、炭酸ガスなどに対
し僅かではあるが透過性を有しており、かん、ガラスび
んより食品の充填保存性に劣り、とくに炭酸ガス入り飲
料にあっては炭酸ガス損失を生み、ビール、コーラ、サ
イダーなどにおいては明瞭な保存期間の限度をもってい
る。

延伸ポリエステルボトルのガスバリヤ−性の改善の方法
としてすでに延伸ポリエステルボトルに対するポリ塩化
ビニリデン樹脂の塗布による改善が実用に供せられてい
るが、も２よね適当なガスバリヤ−性を有する延伸ポリ
エステルボトルに対する改質改善のためにはポリエステ
ルより劣るガスバリヤ−性樹脂とのラミネートや塗布で
は意味がないわけでポリエステルより優れたガスバリヤ
−性樹脂がその対象とならなければならない。従って挙
げられるガスバリヤ−性樹脂としては塩化ビニリデン系
樹脂、アクリロニトリル系樹脂、ビニルアルコール系樹
脂などに於ける熱加塑性樹脂がその候補となるがいづれ
に（−でも夫々の樹脂のもつ性質と加工性との関連にお
いて選択されねばならない。

熱可塑性ポリエステルの延伸ブロー成形に先立って、プ
リフォーム（予備成形物〕中に、積層哉いは被覆の形で
、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のガスバリヤ
−性樹脂層を予じめ設けておくことが当然前えちれる。

このような多層プリフォームの成形手段には、多層共押
出成形法と多層射出成形法との２つに大別されるが、後
者の多層射出成形法では、酸素バリヤー性樹脂層の厚み
を０，８間以下に成形することが樹脂の一様なつきまわ
り性の点で困難であるという問題がある。１かして酸素
バリヤー性樹脂の厚みが大きくなると、プリフォームの
延伸条件は、酸素バリヤー性樹脂の延伸条件というより
は、ポリエステルの延伸条件に合うように選ばれること
から、多層プリフォームの延伸が困難となり、強いて延
伸ブローを行うと、酸素バリヤー性樹脂の破断やクラッ
ク或いはピンホールの発生等を生じて、ガスバリヤ−性
樹脂層を設ける意義が失われることになる。

かかる見地からは、酸素バリヤー性を、ガラスくリヤー
性が確保される範囲内で可及的に薄くすることが望まし
い０前者の多層共押出成形法では、酸素バリヤー性樹脂
層がポリエステルの内外層で担持されて押出されるため
、その層厚を所定の薄い範囲にでき、前述した欠点を解
消できるが、この共押出成形法では、押出されたパイプ
の一端部を閉じて閉塞底部を形成させることが必須不可
欠の要件となる。ところが、閉塞底部の形成に際して、
ボトルとしての最終的外観が良好となり、しかも閉塞部
で酸素バリヤー性樹脂層が途切れないようにすることは
非常に困難であり、この問題を解決するための提案は未
だ見受られない。

発明の目的 従って、本発明の目的性、熱可塑性ポリエステルと酸素
バリヤー性樹脂との多層共押出パイプから形成された延
伸ブロー成形用プリフォームにおいて、外観特性とガス
バリヤ−性とに優れた閉塞底部が確実に一形成されてい
るプリフォームを提供するにある。

本発明の他の目的は、上述した閉塞底部を良好な作業性
と確実さとで形成させるための方法を提供するにある。

本発明の更に他の目的は、新規な閉塞底部形状及び構造
を有する延伸ブロー成形用多層プリフォーム及びその製
法を提供するにある。

発明の構成 本発明によれば、延伸ブロー成形によりボトルを製造す
るのにｍ５る多層プリフォームであって、該プリフォー
ムは、開口端、蓋体との係合部及び必要により支持用リ
ングを備えた首部と、延伸されるべき厚肉の胴部と、閉
塞された底部とを有し、少なくとも前記胴部及び底部は
、熱可塑性ポリエステルから成る内外表面層とガスバリ
ヤ−性熱可塑性樹脂から成る中間層上の積層体から形成
され、該閉塞底部のｎぼ中心部には、プリフォームの軸
方向に且つ外方に突出した突起部を有し、該突起さとを
有し、前記中間層の底部中心側端部は突起部内に集束し
ており且つポリエステル内表面層は底部において実質上
完全に連続していることを特徴とする延伸成形用多層プ
リフォームが提供される０ 本発明によればまた、延伸ブロー成形によ妙ボトルを製
造するのに用いる多層プリフォームの製造方法であって
、熱可塑性ポリエステルを、内外表面層及びガスバリヤ
−性熱可塑性樹脂を中間層とし、必要に応じ両樹脂層間
に接着剤を介在させて、パイプの形に同時溶融押出し、
このパイプを所定の長さに切断し、一端を閉塞して底部
に成形すると共に、他端を上端に開口端と周囲に蓋体と
の係合部を備えた首部とに形成し、ここで底部の形成に
際して、パイプの端部を、底部外表面に対応する内表面
のほぼ中心にくぼみを有し且つ該内表面の摩擦係数が０
．１５よりも小さい底部形成用外型と底部形成用内型と
で型打ちして、底部形成を行うことを特徴とする多層プ
リフォームの製造方法が提供される。

発明の好適態様 本発明を添付図面を参照しつつ以下に詳細忙説明する。

本発明の多層プリフォームを示す第１図においてこのプ
リフォームは、開口端１、キャップ係合用のネジ２並び
に段肩部３及び支持用リング４を備えた首部５と、延伸
成形されるべき厚肉の胴部６と、閉塞底部７とから成っ
ている。

このプリフォームは、第２図の拡大断面図に示す通り、
全体にわたって、熱可塑性ポリエステル製内層８、ガス
バリヤ−他樹脂中間層９及び熱可塑性ポリエステル製外
層１０の積層構成となっている。この具体例において、
ガスバリヤ−他樹脂中間層９はエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体から成っており、この層９とポリエステル
内外層８．１０とを接合するために、これらの層間には
、熱可塑性接着剤樹脂層１１α、１１ｈが設けられてい
る。

プリフォームの底部断面を示す第６図において、底部７
は外方に突出した丸底の形状を有しており、そのほぼ中
心部にはプリフォームの軸方向に且つ外方に突出した突
起部１２を有している。こ９具体例において、突起部１
２は小さい円柱状の形状を有している。

本発明の重要な特徴は、プリフォームの底部７のほぼ中
心部に外方向きの突起部１２を形成させると共に、この
突起部１２の径ＣＤ）を、内表面層８の厚み（ｄｌ）の
１．５倍以上で５倍以下の寸法とし、且つ突起部１２の
高さく〃）を 端部１３をこの突起部１２内に集束せしめると共にポリ
エステル内表面層８を底部７において実質上完全に連続
させることに存する。

既−に説明した通り、ポリエステルの内外層とガスバリ
ヤ−性樹脂の中間層との積層体から成る延伸フロー成形
用のプリフォーム（予備成形物）を製造する場合、共押
出法を採用することは、（１）ガスバリヤ−性樹脂層の
厚みを、プリフォームの延伸成形性を損わない範囲内で
しかも均一で一様な厚みに調節できる：（２）共押出で
は両樹脂が溶融状態で成る時間接触するため、両者の界
面では樹脂同志の混じり合いが良く生じ、両者の熱接着
が多層射出成形の場合とけ比較にならない程強固に行わ
れる：（３）共押出パイプを水冷することでポリエステ
ルの結晶化（白化）抑制が、多段射出成形法よりも容易
に行われる等の利点をもたらす。

しかしながら、多層プリフォームを遂次二軸延伸、即ち
軸方向引張り延伸とそれに続く周方向ブロー延伸に付す
るときには、ガスバリヤ−性樹脂のフィブリル化等の原
因により二段目の延伸で、ガスバリヤ−性樹脂層にクラ
ックや破断等のトラブルが発生し易いので、同時二軸延
伸を可能ならしめるように、共押出パイプを有底プリフ
ォームに成形することが必要となる。多層パイプを有底
の多層プリフォームに成形するに際し、最も問題となる
点は、底部の構造であり、特にガスバリヤ−他樹脂中間
層の容器表面への露出の程度を如何に防止し、またガス
バリヤ−他樹脂中間層が介在していない部分の面積を如
何に小さくするかという点にかかつている。

酸素透過係数が最も小さいものの一つであるエチレン−
ビニルアルコール共重合体は、１００％ＲＨでは、Ｑ％
７？Ｍの条件での酸素透過係数より本約１桁大きい酸素
透過係数を示す。かくして、ガスバリヤ−他樹脂中間層
が容器底部の表面に露出し、しかもこの露出の程度が大
きい場合には、ガスバリヤ−他樹脂中間層が吸湿されて
、そのガスバリヤ−性能が低下することになる。この影
響は、容器底部の内表面において特に顕著であり、ガス
バリヤ−性樹脂の端部が一点でも内表面に露出するとき
には、これが内容液とたえず接触し、吸水の影響により
ガスバリヤ−性能が低下し、また層間での接着強度も低
下することになる。更に、パイプの端部を突き合せて底
部とする場合には、ガスバリヤ−他樹脂中間層を、隙間
なしに完全に連続させることは困難であり、ガスバリヤ
一層で覆われていない部分が存在する。このような未被
覆部分の面積が大きくなると、この部分を通しての酸素
ガス或いは内容炭酸ガスの透過による内容物のフレーバ
ー低下を無視し得なくなる。

本発明においては、プリフォーム底部のほぼ中心部に、
突起部１２を形成させ、ガスバリヤ−他樹脂中間層９の
底部側端部１６をこの突起部１２内に収束せしめること
により、パイプ端部の突き合せにより閉塞された底部に
おいて、ポリエステル内表面層８が実質上完全に連続し
、中間層端部１３の底部内表面側への露出が有効に防止
される。

また、中間層端部が小さい突起部１２に集束されている
ため、中間層の底部外表面への露出の程度も少なくなり
、また中間層で被覆されていない部分の面積もゼロ乃至
は殆んどゼロに抑制することが可能となる。

本発明においては、突起部１２０寸法（Ｄ、Ｈ）を前述
した範囲内とすることも、上述した効果に関して臨界的
である。底部７のほぼ中心部に突起を設け、この突起部
１２内にガスバリヤ−性中間層９の底側端部１６を集束
させる場合、突起部１２の径りを小さくした方が全ての
点で良好な結果が得られることが予測される。しかしな
がら、この径りが一定の基準値よりも小さい場合には、
第４−Ａ図に示す通り、中間層９の底側端部１３は突起
部１２よりも外側にかなり大きい円の形で露出すること
になる。これに対して、本発明においては、突起部１２
の径（Ｄ）及び高さくｆｆ）を、式ることにより、第４
−Ｂ図に示す通り、突起部１２内に中間層端部１６を集
束させると共に、中間層が存在しない部分の面積をも小
さくし得る。

この理由は次のようなものと考えられる。底部中心に突
起部が存在しないか、或いは存在するとしてもその寸法
が小さい場合には、第４−Ａ図に示す通り、リング状の
中間層端部１６の内部に内層樹脂が入り込んでいる部分
１４があり、その外側には外層樹脂の周状端部１５があ
る。これに対して、本発明の範囲内の突起部１２を設け
た場合には、外層樹脂の周状端部１５及び中間層端部１
３内の内層樹脂部分１４が、式　４　Ｄ”　Ｈの体積に
相当する最奥起部１２内に移動し、この移動に伴って突
起部１２・＼の中間層端部１６の挾搾と集束とが生じる
のである。かくして、本発明の優れた作用効果が明白と
なろう。

場合には、中間層端部１３を突起部１２内に収束せしめ
ることが困難となり、一方Ｄ〉５ｄ、である場合には、
中間層で覆われない部分の面積を小さくすることが困難
となり、また底部が不必要に薄肉化する傾向がある。。

多層プリフォームの材料 多層プリフォームの内外表面層を形成するポリエステル
基体ては、ポリエチレンテレフタレートや、エチレンテ
レフタレートを主体とし、それ以外にそれ自体公知の改
質用エステル単位の少量を含む共重合ポリエステルが使
用される。これらのポリエステルは、延伸による分子配
向の効果が顕著であり、且つ分子配向による透明性、剛
性、耐衝撃性等の緒特性の向上効果も顕著である０用い
るポリエステルは、少くともフィルムを形成し得るに足
る分子量を有するべきである。

中間層を構成するガスバリヤ−性樹脂は、溶融成形可能
で、分子配向ポリエステルよりも小さいガス透過性を有
するものであり、代表例としてエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体が挙げられる。

エチレン−ビニルアルコール共重合体としては、エチレ
ンと酢酸ビニル等のビニルエステルとの共重合体をケン
化して得られる共重合体が使用され、成形作業性とバリ
ヤー性とを考慮すると、エチレン含有量が１５乃至５０
モルチ、特に２５乃至４５モルチのもので、ケン化度が
９６−以上のものが有利に用いられる。この共重合体の
分子量はフィルム形成能を有するものであればよい０他
に、塩化ビニリデン系共重合体、ノ・イニトリル樹脂、
ガスバリヤ−性ポリアミド等もガスバリヤ−性樹脂とし
て使用される。

必らずし本必要でないが、ポリエステル層とガスバリヤ
−性樹脂層との接着性を増加させるために、それ自体公
知の接着剤を用いることができる０接着剤の例は、これ
に限定されないが、コポリエステル系接着剤、コポリア
ミド系接着剤、ポリエステルエーテル系接着剤、エポキ
シ変性熱可塑性樹脂接着剤、酸変性熱可塑性樹脂接着剤
等がこの目的に使用される。

各層の厚みは、種々変化させ得るが、ポリエステル基体
（ＰＥＴ）、ガスバリヤ−性熱可塑性樹脂層（ＧＢＲ）
　、接着剤層（ＡＤ）に関して、ｐＥＴ：ＧＢＲ＝２　
：　１乃至３０：１、特に５：１乃至２０：１の範囲の
厚み比とするのがよく、接着剤層を用いる場合にはＰＥ
Ｔ　：ＡＤ＝２０　：　１乃至５０：１特に３０＝１乃
至４０：１の範囲の厚み比とするのがよい。

多層プリフォームの製造　一 本発明方法によれば、′第５図に示す通り、ポリエステ
ルを内層８及び外層１０とし、ガスバリヤ−性樹脂を中
間層９とし、必要により両者の間に接着剤樹脂層１１α
、１１ｈを介在させて、多層多重ダイス（図示せず）を
介して多層パイプ１６の形に押出す。押出されたパイプ
１６は、ポリエステル層の結晶化を防止するために、水
中に浸漬して過冷却状態に急冷し、プリフォーム製造の
ために所定の長さに裁断する。

次いで、多層パイプ１６からの閉塞底部の成形工程を説
明するための第６−Ａ図において、底部形成用外型１７
と底部形成用内型１８とが、多層パイプ１６の軸方向に
相対的に移動可能に設けられる。

底部形成用外型１７は、最終プリフォーム底部の外表面
に対応する凹面部（内表面）１９を備えており、そのほ
ぼ中心部にはくほみ２０を有している。この具体例にお
いては、外型１７の中心部には貫通孔２１があ一す、こ
の貫通孔２１の内部にはピン２２が挿入されている。′
かくして、貫通孔２１内のピン２２が上下動することに
より、くぼみ２０の大きさが変化できるようになってい
る０本発明においては、外型１７の凹面部（内表面）を
摩擦係数が０．１５よりも小さい材料で構成する。

即ち、外ｍ１７の内表面の摩擦係数を上述した小さい値
とすることにより、プリフォームの底部を良好に接合す
ることが出来る。

外型の内表面の摩擦係数を、上述した低い値に抑制する
ためには、外型の内表面のクロムメッキ仕上げでは不十
分であり（摩擦係数、０．１５〜０．２）、ダイス表面
をポリテトラフルオロエチレンやシリコーン樹脂による
コーティングに付することが一般に必要となる。しかし
ながら、これらの低摩−擦係数樹脂のコーティングは、
耐久性が概して低く、また硬度も低騒ことから、外型の
内表面をテフロック加工（日刊工業新聞社刊「工業材料
」Ｙ旦１３（１０（Ｓ〜１１１）、即ち工業用クロムめ
っきをマトリックス金属とし、ポリテトラフルオロエチ
レンを充填剤とした複合皮膜を用いた場合に最も良い結
果が得られる。外型の内表面を全面にわたってテフロッ
ク加工面とすることもできるし、１．０乃至２０間巾の
リング状に間隔をおいて多段にテフロック加工を行った
ダイスを用いることによっても満足すべき結果が得られ
る。

一方、底部形成用内型１８には、最終プリフォーム底部
の内表面に対応する凸面２６が形成されている。

多層パイプ１６からの閉塞底部の成形に際して、パイプ
１６の一端部２４を成形温度に加熱し、且つパイプ１６
とそれに対して上下位置にある外型１７及び内型１８と
を同軸に配置する。パイプ１６の端部２４及び内型１８
と外型１７とを、端部２４と外型凹面部１９とが互いに
係合するように相対的に移動され、これにより閉携底部
の形成を行う。

この底部形成の途中におけるパイプ端部の断面を示す第
６−Ｂ図において、通常の成形条件では、外層端部２５
と外型凹面部１９との間に摩擦があるため、中間層端部
２６よりも内側に内層樹脂がはみ出す傾向があり、はみ
出し部２７を形成している。このような内層樹脂のはみ
出し部２７が存在すると、中間層樹脂端部２６を小径に
絞ることが困難となる。これに対して、本発明方法によ
れば、外型１７の凹面部（内周面）１９を、摩擦係数が
０．１５よりも小さい材料で構成したことにより、第６
−Ａ図に示す通り、外層端部と外型凹面部１９との間の
摩擦が著しく少なくなり、その結果として、中間層端部
２６よりも内方への内層樹脂端部２７のはみ出しが全く
ないか或いは殆んどない状態に維持され、その結果とし
て閉塞底部の形成に際して、中間層樹脂端部２６を著し
く小径に絞ることが可能となる。

しかも、本発明においては、外型凹面部１９のほぼ中心
部にくぼみ２０が設けられていることから、第４−Ａ図
及び第４−Ｂ図に関して説明した理由により、突起部の
形成と中間層端部への突起部の集束とが生じることにな
る０閉塞底部の成形は、ポリエステル樹脂の結晶化は実
質上抑制されるが、各樹脂の塑性流動が十分に行われる
温度、特に２３０乃至６００Ｃの温度で有効に行われる
。

次いで、一端に閉塞底部が形成されたパイプの他端部も
加熱し、それ自体公知の金型内で、首部のプレー成形を
行い、第１図及ル第２図に示す所望の最終プリフォーム
とする。

多層延伸ブロー成形 本発明による多層プリフォームは、底部の中心部に設け
られた小径の突起部中にガスバリヤ−性中間樹脂層の端
部が挾搾集束されているという特徴を有する。しかも、
この集束部は、続いて行われる延伸ブロー成形操作でも
、最も延伸を受けない部分であることから、延伸成形時
にガスノくリヤ一層未被覆部の面積が増大するという不
都合も有効に解消されることになる。

延伸ブロー成形に際しては、プリフォームを、熱風、赤
外線ヒーター、高周波誘電加熱等の手段で延伸適正温度
迄予備加熱する。その温度範囲は、８５〜１２０ｔ？、
特に９５乃至１１０Ｃの範囲にあるのがよい。

このプリフォームを、それ自体公知の延伸ブロー成形機
中に供給し、金型内にセットして、延伸棒の押込みによ
り軸方向に引張延伸すると共に、一体の吹込みによる周
方向へのブロー延伸をする０かくして、本発明の多層プ
リフォームを用いると、ガスバリヤ−性に特に優れた多
層延伸ブロー成形容器が得られる。

本発明を次の例で説明する。

実施例１゜ 直径が６５Ｂ１有効長さが１，４３０１１１１１のフル
フライト型スクリューを内蔵した内外層用押出機、直径
が５０閣、有効長さが１，１００ｍのフルフライト型ス
クリューを内蔵した中間層用押出機及び接着剤層用押出
機、５要用リング状ダイを用いて、内外層が固有粘度１
．０のポリエチレンテレレタレート、中間層がビニルア
ルコール含有量７０モル−〇エチレンービニルアルコー
ル共重合体、並びに内層、外層と中間層との間にコポリ
エステル系接着剤層を介在させてなる３種５層の積層パ
イプをグイより水中に押出して冷却する。このパイプの
外径は３０間、内径が２２ｍで、かつ各層の厚さは、内
層が１．４ｍ、外層が２．０ｍ、接着剤層がツレぞれ０
．０５＋ｍ及び中間層がｏ、　５　ｗｓであった。

次に、このパイプを一定寸法（長さ１２９廃、重さ５５
ｆ〕に切断し、摩擦係数が０．０９のテフロック加工（
素材にクロムメッキしポリテトラフルオロエチレンを部
分的に埋め込んだ複合皮膜うした内表面を有し、該内表
面のはソ中夫に直径３．０朧、深さ４．０　Ｉａｓのく
ぼみを有する底部形成用外型及び底部成形用内型を用い
て一端が約２７０Ｃに加熱されたパイプを半球状の底部
を有するプリフォームに閉塞形成し、パイプの他端を約
１５０ｃに加熱しネジ部及びネックリングに形成して全
高１４８鴫のプリフォームを得た。

このプリフォームを１０５Ｃに加熱温調し、ブロー金型
内で縦軸方向に伸長しながら、ブローして円周方向の延
伸する略同時２軸延伸プロー成形して内容！１５５０Ｃ
Ｈの多層延伸ボトルを得た。

このボトルは、酸素透過度が約１．２ＣＣ／ボトル−ｄ
ａｙ　−ａｉｍ　　（３７Ｃ）であり、高さ１２０ｃｒ
ｎよりコンクリート上への落下で破損もなく　（ｒＬ＝
５）、各層間の剥離も生じなかった。さらに、このボト
ルにトマトケチャツプを充填し３０Ｃ，８０１ＲＨで６
ケ月間の保存テストの結果、内容物の変色は認められな
かった。

比較例１゜ 実施例１で成形した６種５層のパイプを用いて、クロム
メッキ処理（摩擦係数０．１８）した内表面を有する底
部成形用外型及び底部成形用内型を用いて、実施例１と
同様の成形条件でプリフォームを成形し、次いで内容積
１５５０ＣＨの多層ボトルを成形した。

このボトルは、酸素透過度が３．ＯＣＣ／ボトル・ｄａ
ｙ串ａｔｍ　　（３７Ｃ）であり、落下テストにより、
５本中１本のボトルは底部中央より破損を生じ、また、
他の１本のボトルは底部中央に層間剥離が生じていた。

さらに、このボトルにトマトケチャツプを充填し、３０
ｔｌｌ”、８０チＲＨ，３ケ月間の保存テストを行なっ
たところ、底部中央附近でその部分の内容物が変色して
いるのが認められた。

比較例２゜ 実施例１で成形した３種５層のパイプを用いて、クロム
メッキ処理した内表面を有する底部成形用外型及び底部
成形用内型を用いて、実施例１と同様の成形条件でプリ
フォームを成形した。

次に、このプリフォームを１０５ｃに加熱調温し、縦軸
方向に延伸した後、ブロー金型内でエアーブローにより
円周方向に延伸して内容積１５５゜弘の多層ボトルを成
形した。

このボトルは、酸素透過度が５．２Ｃ１：、／ボトル・
ｄａｙ・αｍ（３７Ｃ）であり、胴壁部には細かい筋が
多数少じており、中間層の亀裂が生じていた。

次ニ、このボトルを実施例１と同様の落下テストにより
、５本中２本のボトルは底部中央より破損を生じ、他の
１本のボトルは底部中央に層間剥離が生じていた。

さらに、このボトルにトマトケチャツプを充填し、３０
２１：’、８０％ＲＨ，３ケ月間の保存テストを行なっ
たところ、底部中央で内容物の変色が認められた。

比較例３゜ 実施例１で成形した６種５層のパイプを用いて、クロム
メッキ処理（摩擦係数０．１８）した内表面を有し、は
ソ中央部に直径８．５鴫、深さ２．０　ｍｓのくほみを
有する底部形成用外型及び底部成形用内型を用いて、実
施例１と同様の条件でプリフォームを成形し、次いで内
容積１５５０ｃｃの多層ボトルを成形した。

コツホトルは、酸素透過度が約３．８ＣＣ／ボトル・ｄ
ａｙ・ａｉｍ（３７ｒ）であり、落下テストにより、５
本中１本のボトルが底部中央より破損を生じ、また、他
の６本のボトルも底部中央に層間剥離が生じていた。

さらに、このボトルにトマトケチャツプを充填［２，３
０？”、８０チＲＨ，３ケ月間保存テストしたところ、
底部中央で内容物の変色が認められた。

実施例２゜ 実施例１と同じ装置を用いて、内外層が固有粘度０．９
のポリエチレンテレフタレート、中間層がビニルアルコ
ール含有ｔｓｓモルチのエチレン−ビニルアルコール共
重合体及び内外層と中間層との間にコセリエステル系接
着剤層を介在させてなる３糧５層の積層パイプを成形し
た。このパイプは、外径が２２馴、内径が１６間で、か
つ各層の厚さは外層が１．６順、内層が１．２聴、中間
層が０．２關、接着剤層が各０．１順であった。

次に、このパイプを長さ８５間に切断し、その一端を約
２１ＤＣに加熱し、摩擦係数０．０９のテフロック加工
した内表面を有しかつ該内表面のほぼ中央に直径約２．
５ｍ、深さ約３．０触のくぼみを有する底部形成用外型
及び底部成形用内型を用いて一端が約２７Ｄｔ：’に加
熱されたパイプを半球状の底部を有するプリフォームに
閉塞成形し、パイプの他端を約１５ＤＣに加熱し、ネジ
部及びネックリングに形成して全高９０間のプリフォー
ムを得た。

このプリフォームを１０ＤＣに加熱温調し、縦横両方向
の略同時２軸延伸ブロー成形して、内容積５００印の多
層延伸ボトルを得た。

このボトルは、酸素透過度が１．８０Ｃ／ボトル・ｄａ
ｙ−ａｔｍ（３７’Ｃ）であり、高さ１２０ｃｒｎより
コンクリート上への落下で破損は生じなかった。

さらに、このボトルにトマトケチャツプを充填し、６０
Ｃ１８０％ＲＨで３ケ月間の保存テストの結果、内容物
の変色は認められなかった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る多層プリフォームの断面図、 第２図は第１図の拡大断面図、 第６図及び第４−Ａ、４−８図は多層プリフォームの底
部断面図、 第５図は多層パイプの断面図、 第６−Ａ図はパイプからプリフォームを成形す第４−Ａ
図　　　　　　　第４−Ｂ間 第５図 第６−Ａ図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）延伸ブロー成形によりボトルを製造するのに用い
   る多層プリフォームであって、該プリフォームは、開口
   端、蓋体との係合部及び必要により支持用リングを備え
   た首部と、延伸されるべき厚肉の胴部と、閉塞された底
   部とを有し、少なくとも前記胴部及び底部は、熱可塑性
   ポリエステリから成る内外表面層とガスバリヤー性熱可
   塑性樹脂から成る中間層との積層体から形成され、該閉
   塞底部のほぼ中心部には、プリフォームの軸方向に且つ
   外方に突出した突起部を有し、該突起部は内表面層の厚
   みの１．５倍以上で５倍以下の寸法の径と、［（全層の
   厚み）＾２／外表面層の厚み×２］以上の寸法の高さと
   を有し、前記中間層の底部中心側端部は突起部内に集束
   しており且つポリエステル内表面層は底部において実質
   上完全に連続していることを特徴とする延伸成形用多層
   プリフォーム。
2. （２）延伸ブロー成形によりボトルを製造するのに用い
   る多層プリフォームの製造方法であって、熱可塑性ポリ
   エステルを、内外表面層及びガスバリヤー性熱可塑性樹
   脂を中間層とし、必要に応じ両樹脂層間に接着剤を介在
   させて、パイプの形に同時溶融押出し、このパイプを所
   定の長さに切断し、一端を閉塞して底部に成形すると共
   に、他端を上端に開口端と周囲に蓋体との係合部を備え
   た首部とに形成し、ここで底部の形成に際して、パイプ
   の端部を、底部外表面に対応する内表面のほぼ中心にく
   ぼみを有し且つ該内表面の摩擦係数が０．１５よりも小
   さい底部形成用外型と底部形成用内型とで型打ちして、
   底部形成を行うことを特徴とする多層プリフォームの製
   造方法。