JPS6112273Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、クローラ走行装置上の走行機台の一
方に操縦部と原動部とを並設すると共に、他方に
荷台を配設し、前記機台に対する荷台の着座状態
でその軸芯をほぼ鉛直方向に向わせると共に荷台
重心近くを通る１本の流体圧シリンダにより、前
記荷台を、ほぼ水平な左右軸芯まわりでダンプさ
せる状態と、ほぼ水平な前後軸芯まわりでダンプ
させる状態とに切換え自在に構成した運搬車に関
し、簡単な改造でもつて、車体全体のフレーム構
造を簡略化する事を目的とし、冒記した運搬車に
おいて、前記流体圧シリンダの下端部を、左右の
トラツクフレームを連結する前後の横フレーム内
で、前記操縦部から遠い側のフレームに対して、
そのフレームの前記操縦部側寄りの面に設けた支
持部材を介して支持させてある事を特徴とする。

即ち、１本のシリンダで荷台を三方向に選択的
にダンプさせるに、シリンダが力率的に有利な状
態で荷台に作用するようにシリンダ軸芯を冒記の
ように設定しているが、従来、シリンダの下端部
をトラツクフレームに連結するに、専用のフレー
ムを左右のトラツクフレームに横架して設けてい
た為、トラツクフレームの重量が増大する欠点が
あつた。しかし、本考案によれば、本来備えられ
ている横フレームの一方をシリンダ下端側の近く
に設けるだけの簡単な配置構造により、つまり、
上記運搬車は、操縦部、原動部、荷台によつて構
成される機体重心上にクローラ走行装置の重心が
位置するように走行機台に対してクローラ走行装
置の配置位置を設定してある為、クローラ走行装
置の中心は荷台中心よりも操縦部並びに原動部側
に寄つた位置となり、従つて、左右のトラツクフ
レームを連結する前後の横フレームの内で操縦部
に対して遠い側の横フレームが荷台中心近くに位
置することとなり、この横フレームを若干荷台重
心側に寄せることで、その横フレームをシリンダ
下端部に対する連結部材に兼用できるようにな
り、フレーム構造の軽量化並びに簡略化延いては
コストダウンを図れるようになつた。

しかも、横フレームを荷台重心の真下に配設す
るのではなく、その近傍に配設し、そして、前記
荷台重心近傍に配設した横フレームに対して操縦
部側、つまり、荷台重心側に支持部材を設けてダ
ンプシリンダを支持したことにより、矩形に形成
されるトラツクフレームの強度を低下させること
少なく、前記ダンプシリンダを支持できたもので
あり、また、このように、横フレームの荷台重心
に近い面、つまり、操縦部側の面に支持部材を介
して支持することにより、前記横フレームがダン
プシリンダに対するプロテクターとしての役目を
果し、ダンプシリンダの他物に対する接当損傷を
防止できる。

次に、本考案の実施例を図面に基いて詳述す
る。

クローラ式走行装置１を備えた左右のトラツク
フレーム２，２を、前後に間隔をへだてる横フレ
ーム３ａ，３ｂで連結すると共に、前記横フレー
ム３ａ，３ｂの両側に支柱４・・を立設し、か
つ、前後の支柱４，４の上端にわたつて左右フレ
ーム５，５を連結して、走行機台６を構成してあ
る。

前記左右フレーム５，５の一端側夫々に、その
端部よりも機体前後方向に突出させる状態でブラ
ケツト５ａ，５ａを連設し、この両ブラケツト５
ａ，５ａにわたつて横フレーム７を、同芯状のピ
ン８，８を介してほぼ水平な左右軸芯まわりで揺
動自在に枢支連結すると共に、前記左右フレーム
５，５の他端部に、操縦部９と原動部１０を搭載
し、そして、前記揺動横フレーム７の両側でかつ
その上部に、ほぼ水平の前後軸芯を有する抜き差
し自在な連結ピン１１を備えた連結構造１２，１
２を設けると共に、その連結構造１２，１２の揺
動部材１２ａ，１２ａに運搬荷台１３を取付けて
ある。

前記左右フレーム５，５の前記操縦部９と原動
部１０に近い箇所と前記荷台１３の間に、前記抜
き差し自在なピン１１によつて連結される連結構
造１４，１４を設けると共に、前記横フレーム３
ａ，３ａのうち左右のトラツクフレーム２，２の
一端側を連結する一方のもの３ａを荷台１３の重
心近くに配設し、前記荷台１３の着座状態におい
てその軸芯Ｐをほぼ鉛直方向に向わせる流体圧シ
リンダ１５を、前記一方の横フレーム３ａの荷台
重心に近い操縦部９側の面に支持部材としての球
支持構造１６，１６を介して連結し、もつて、前
記１本の流体圧シリンダ１５により、前記ピン１
１，１１を連結構造１２，１２に装着して、前記
荷台１３を左右軸芯まわりで前後方向にダンプさ
せる状態と、左右一方の連結構造１２のピン１１
を左右他方の連結構造１４に装着して、前記荷台
１３を前後軸芯まわりで左右一方向にダンプさせ
る状態、及び、左右他方の連結構造１２のピン１
１を左右一方の連結構造１４に装着して、前記荷
台１３を前後軸芯まわりで左右他方向にダンプさ
せる状態を、夫々切換え自在に得られるようにし
てある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る運搬車の実施例を示し、第
１図は全体側面図、第２図は第１図の−線断
面図である。 ２……トラツクフレーム、３ａ，３ｂ……横フ
レーム、６……機台、１３……荷台、１５……流
体圧シリンダ、１６……支持部材、Ｐ……シリン
ダ軸芯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クローラ走行装置１上の走行機台６の一方に操
   縦部９と原動部１０とを並設すると共に、他方に
   荷台１３を配設し、前記機台６に対する荷台１３
   の着座状態でその軸芯Ｐをほぼ鉛直方向に向わせ
   ると共に荷台重心近くを通る１本の流体圧シリン
   ダ１５により、前記荷台１３を、ほぼ水平な左右
   軸芯まわりでダンプさせる状態とほぼ水平な前後
   軸芯まわりでダンプさせる状態とに切換え自在に
   構成した運搬車であつて、前記流体圧シリンダ１
   ５の下端部を、左右のトラツクフレーム２，２を
   連結する前後の横フレーム３ａ，３ｂの内で、前
   記操縦部９から遠い側のフレーム３ａに対して、
   そのフレーム３ａの前記操縦部９側寄りの面に設
   けた支持部材１６を介して支持させてあることを
   特徴とする運搬車。