JPS6111945Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は密閉形母線などのように容器内に導
体を収納した電気装置に関するものである。

第１図は従来の電気装置を示している。図にお
いて、１は磁性体で構成され絶縁ガスが封入され
た容器で、フランジ１ａによつて連続的に接続さ
れている。２は容器１内に軸方向に配置された主
導体、３は容器１の内面近傍に配置される各端部
が容器１の端部近傍と電気的に接続された内導
体、４は容器１の外面近傍に配置され各端部が容
器１を介して内導体３の端部と電気的に接続され
た外導体である。

このような構成においては、容器１を介して内
導体３および外導体４によつて閉ループが構成さ
れているので、主導体２に電流が流れると、内導
体３および外導体４には容器１に発生する磁束を
打ち消す方向（矢印Ａ）の誘導電流が流れる。こ
の誘導電流によつて容器１全体における損失は少
なくなる。

ところで、従来の電気装置は、容器１全体が磁
性体で構成されているので、内外両導体３，４の
一方から他方を容器１の端部を流れる誘導電流に
よつて、内外両導体３，４の端部が接続された近
傍の容器１に磁束が集中し、この磁束によつて容
器１に損失が発生するという欠点があつた。

この考案は上記欠点を解消するためになされた
もので、容器の端部近傍における損失を少なくし
た電気装置を提供する。

以下、第３図および第４図に示すこの考案の一
実施例について説明する。図において、２，３，
４は従来と同様である。５は磁性体で構成された
第１の容器、６は第１の容器の両端に連結された
非磁性体の第２の容器で、内外両導体３，４の端
部が電気的に接続されている。このように構成に
おいて、内外両導体３，４と第２の容器６とによ
つて閉ループが構成され誘導電流が流れるので、
従来と同様に第１の容器５における損失が低減で
きる。

また、内外両導体３，４が接続された第２の容
器６は非磁性体で構成されているので、内外両導
体３，４の一方から他方へ流れる誘導電流によつ
て、容器の内外両導体３，４の端部が接続された
近傍に磁束は集中しない。また、第２の容器６は
内外両導体３，４を流れる誘導電流による効果が
及ばないが、非磁性体で構成されているので損失
が少ない。

以上のようにこの考案によると、内外両導体の
端部が接続された容器の端部を非磁性体で構成す
ることによつて、容器の損失を少なくすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電気装置の断面を含む正面図、
第２図は第１図の側断面図、第３図はこの考案の
一実施例の断面を含む正面図、第４図は第３図の
側断面図である。 図中、３は内導体、４は外導体、５は第１の容
器、６は第２の容器である。なお、各図中同一符
号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 管状の磁性体の第１の容器、この第１の容器の
   各端にそれぞれ連結された管状の非磁性の第２の
   容器、上記両容器を軸方向に貫通した主導体、上
   記第１の容器の内側と外側とにそれぞれ上記主導
   体と対向して配置され上記第２の容器を介して各
   端部が電気的に接続された内導体および外導体を
   備えた電気装置。