JPS6111844B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、穀物のように積替えの際に多量の粉
塵が発生する粉粒体のバラ積みに用いて好適な粉
粒体バラ積み用ローダーに関する。

第１図は従来のこの種のローダーの一例を示
し、出荷ゲート設備よりチエーンコンベア１によ
り搬出されてくる殻物は地上に立設されたバケツ
トエレベータ２に移載され、バケツトエレベータ
２により垂直方向に搬送され、次いでシユート３
を自重により落下し、タワー４上に設けた旋回ブ
ーム５に沿つて設けられたチエーンコンベア６に
移載され、チエーンコンベア６で搬送し、均一に
バラ積みすべくブーム５を旋回させると共にシユ
ート７をブーム５に沿つて移動させて、例えば船
に穀物を積込む。

このようにシユートを用いた従来のローダによ
る場合は、シユート３の傾斜を粉粒体の安息角以
上にとる必要があり、どうしてもバケツトエレベ
ータ２の高さを高くしなければならなかつた。

このため、バケツトエレベータを支えるタワー
も高いものを必要として必然的にコスト高となる
ばかりでなく、重量が増大して不安定地盤に立設
する場合には相当の基礎地盤工事を施さねばなら
なかつた。またシユートを用いているので、シユ
ートの詰りなどを生じてメンテナンスの点にも問
題があつた。

一般にタワー上に旋回自在にブームを設ける技
術は知られており、例えば実開昭48―108380号公
報に開示されている。また旋回自在のブームに沿
つて設けてコンベアにシユートを介してバラ物を
積載する技術は、例えば特公昭55―12720号公
報、実開昭54―119187号公報に記載されている。
しかしながら、これらの公知技術はいずれも前述
の如く比較的に高いタワーを必要とした。またか
かる公知技術ではシユートから旋回ブームのコン
ベアに粉粒体を移送させる際にシユートの排出口
の位置が旋回するコンベアの積載位置とは必ずし
も一致できず、例えばシユートの排出口を旋回中
心に位置されることは困難であり、また排出口を
しぼれば供給量が制限されてしまい、排出口を大
きくすれば粉粒体が飛散又はこぼれ落ちてしま
う。

したがつて本発明の目的は、バケツトエレベー
タおよびタワーの高さを可及的に低くでき、かつ
シユートの詰まりがなく、粉粒体を比較的多量に
搬入コンベアに供給できる粉粒体バラ積み用ロー
ダーを提供するにある。

本発明による粉粒体のバラ積み用ローダーは、
地上に立設したタワーの頂部にブームを旋回自在
に設け、そのブームに一部がタワー内に位置し一
部がタワー外に突出するバケツトエレベータをブ
ームと一体に回転するように取付け、そのバケツ
トエレベータの下部に搬入コンベアを連接し、ブ
ームに沿つて搬出コンベアを設けてその搬出コン
ベア基部をバケツトエレベータの上部と連接し、
かつ搬出コンベアの先端部分にブームに沿つて移
動する移動シユートを連接し、バケツトエレベー
タに円形ホツパが取付けられ、搬入コンベアはそ
のバケツトエレベータの投入口軌跡に対応する排
出口を備え、搬入コンベアと円形ホツパとバケツ
トエレベータとの各接続部がほぼ密閉状態を保つ
ように円形ホツパ用カバーがタワーに固定されて
いる。

したがつて、粉粒体は搬入コンベアから円形ホ
ツパに落ち、次いでバケツトエレベータにより上
方に送られ、そしてブームに沿う搬出コンベアに
搬送されるが、搬入コンベアの排出口はバケツト
エレベータの投入口軌跡に対応しているので、ブ
ームの旋回位置と関係なく好適な投入作業がで
き、しかも円形ホツパ用カバーによつて粉粒体の
飛散や落ちこぼれを防止でき、搬送効率が向上で
きる。しかもバケツトエレベータがブームと一体
に回転するので、タワーの高さはバケツトエレベ
ータの高さで足り、バケツトエレベータから搬出
コンベアに粉粒体を送るシユートは実質上不要と
なりタワーを低くできる。それ故に粉粒体の性質
によつてシユートに詰まりが生ずることなく、材
料や建設費も低減でき、しかも比較的に多量の粉
粒体を搬送することができる。

以下、図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

第２図は粉粒体バラ積み用ローダーの設置図を
示し、バース１１に出荷船１２が接岸しており、
出荷船１２は積込開口部１２ａを備えている。護
岸１３には詳細を後述する全体を１４で示すロー
ダーが設置されており、図示されていない例えば
穀物サイロより穀物を搬送装置、例えばコンベア
で出荷ゲート１５に搬送し、次いでコンベア、例
えばチエーンコンベア１６でローダー１４に搬送
してローダー１４により船１２に積込む。ローダ
ー１４は旋回すると共に排出シユートが移動して
穀物を均一に船１２に積込む。また各コンベアお
よびローダーには粉塵発生に対する防塵装置が施
されている。

次に第３図ないし第５図を参照しローダー１４
の詳細を説明する。

護岸１３に型鋼よりなるタワー１７が立設され
ており、タワー１７の頂部に図示されていない旋
回モータにより旋回リング１９にて旋回するブー
ム１８が設けられている。ブーム１８は例えば
180゜にわたつて旋回する。ブーム１８には一部
がタワー１７内に位置し、一部がタワー１７から
突出するバケツトエレベータ２０が一体に取付け
られており、したがつてバケツトエレベータ２０
はブーム１８が旋回するとそれと共に回転する。

前述の搬入コンベアであるチエーンコンベア１
６（固定）とバケツトエレベータ２０（回転）と
を支障なく接続するために、バケツトエレベータ
２０に円形ホツパ２１が一体に取付けられてい
る。すなわち、第６図に示すようにチエーンコン
ベア１６はバケツトエレベータ２０の投入口軌跡
２０ａに対応する排出口１６ａを備えており、ま
たチエーンコンベア１６、円型ホツパー２１、バ
ケツトエレベータ２０の各接続部がほぼ密閉状態
を保つように円型ホツパー用カバー２２（タワー
に固定）が設けられている。

旋回ブーム１８の一側部にはカウンターウエイ
ト２３、集塵機２４が設けられており、また他側
の長く伸びた側にはブーム１８に沿つて搬出コン
ベア、図示の例ではチエーンコンベア２５が設け
られており、その基部はバケツトエレベータ２０
に連接されている。

チエーンコンベア２５の先端部分にはシユー
ト、図示の例では伸縮シユート２６が連接されて
おり、シユート２６はそれに設けられた横行モー
タ２７によりブーム１８に沿つて所定の範囲移動
するようになつている。

第７図にその一例が示されており、チエーンコ
ンベア２５は従来のものと同様チエーンに掻き板
が取付けられていてシール鉄板上を走行し、シー
ル鉄板には所定の間隔をへだてて複数個、例えば
４個所の排出口２８があけられており、排出口２
８にはエアシリンダーゲート２９が設けられてい
て、伸縮シユート２６を順次動かして排出口２８
と合致させゲート２９を開けて穀物などの粉粒体
を伸縮シユート２６を経て排出する。３０は前述
の集塵機２４にいたる集塵ダストを示す。

第７図に示す排出口が間隔をへだてて設けられ
ている場合には載荷状態が山形となり、デツトス
ペースができる。第８図はデツトスペースを無く
するようにしたもので、伸縮シユート２６をベル
ト３１に取付け、ベルト３１をベルト巻取装置３
２で巻取り、連続的に伸縮シユート２６を移動さ
せることにより載荷状態が均一になり、デツトス
ペースを無くしたものである。

第９図はさらに他の例を示し、伸縮シユート２
６を旋回させるようにしたものである。

次に前述のローダーにより船に穀物を積込む態
様について説明する。

穀物サイロよりコンベアにより出荷ゲート１５
に搬送されてきた穀物は次いで搬入チエンコンベ
ア１６によりローダー１４に搬送される。ローダ
ー１４に搬送された穀物は搬入チエンコンベア１
６より円形ポツパー２１に落ち、次いでバケツト
エレベータ２０により垂直搬送され、ブーム１８
に沿つて設けられた搬出チエーンコンベア２５に
移載される。そして搬出チエーンコンベア２５に
より伸縮シユート２６に搬送され、伸縮シユート
２６より船１２に積込む。この際ブーム１８を図
示されていない旋回モータにより旋回させると共
に、伸縮シユートを横行モータ２７により横行さ
せて載荷状態が均一になるように積込む。また船
に積込む際などに発生する粉塵は集塵ダクト３０
を経て集塵機２４で集塵する。

以上説明したように本発明によれば、バケツト
エレベータおよびそれを支持するタワーの高さを
低くすることができ、このため重量が軽減して比
較的不安定な地盤でも安易に立設することがで
き、またコスト安になる。また詰りを生じ易いシ
ユートを用いていないので、メンテナンスが安易
になるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の粉粒体バラ積み用ローダーの側
面図である。第２図は本発明にかかる粉粒体バラ
積み用ローダーの配置状態を示す平面図である。
第３図ないし第５図は本発明にかかる粉粒体バラ
積み用ローダーの詳細を示し、第３図は側面図、
第４図は平面図、第５図は正面図である。第６図
は搬入チエーンコンベアとバケツトエレベータと
の関係を示す平面図である。第７図，第８図およ
び第９図はブームに設けられた搬出チエーンコン
ベアと伸縮シユートの関係を示す側面図である。 １６…搬入チエーンコンベア、１７…タワー、
１８…ブーム、１９…旋回リング、２０…バケツ
トエレベータ、２１…円型ホツパー、２２…円型
ホツパー用カバー、２３…カウンターウエイト、
２４…集塵機、２５…搬出チエーンコンベア、２
６…伸縮シユート、２７…横行モータ、２８…排
出口、２９…エアーシリンダーゲート、３０…集
塵ダクト、３１…ベルト、３２…ベルト巻取装
置、３３…シール鉄板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 地上に立設したタワーの頂部にブームを旋回
   自在に設け、そのブームに一部がタワー内に位置
   し一部がタワー外に突出するバケツトエレベータ
   をブームと一体に回転するように取付け、そのバ
   ケツトエレベータの下部に搬入コンベアを連接
   し、ブームに沿つて搬出コンベアを設けてその搬
   出コンベア基部をバケツトエレベータの上部と連
   接し、かつ搬出コンベアの先端部分にブームの沿
   つて移動する移動シユートを連接し、バケツトエ
   レベータに円形ホツパが取付けられ、搬入コンベ
   アはそのバケツトエレベータの投入口軌跡に対応
   する排出口を備え、搬入コンベアと円形ホツパと
   バケツトエレベータとの各接続部がほぼ密閉状態
   に保つように円形ホツパ用カバーがタワーに固定
   されていることを特徴とする粉粒体バラ積み用ロ
   ーダー。