JPS61115421A - 育苗箱用シ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、育苗箱用シートに関するものである。

更に詳しくは水稲作の育苗時に育苗箱用シートを用いる
ことにより育苗作業を省力化することにある。

従来の技術 近年、稲作は優れた農薬の開発あるいは田植え機の開発
により著しく省力化が進んだ。特に最も労働力を要する
田植え作業の機械化は農村労力の不足とあいまって目ざ
ましく普及した。また機械植えにより育苗そのものも苗
代育苗から稚苗育苗へと育苗技術も進歩し、育苗のため
種々の方法や装置か考案されてきた。しかし現在の育苗
作業に於いてはまた手作業の部分がかなりある。例えば
、育苗箱の洗浄消毒、新聞紙の床敷、床上の準備。

播種、覆土そして潅水等の作業があり、これらについて
は省力化の検討の余地が十分ある。特に育苗作業は床上
の消毒が最も大切であり、一般的な方法としては床上に
薬剤を散布あるいは混和している。そしてこの薬剤と床
上の混和は最も面倒な作業と云える。また最近は床上に
薬剤を混和したり、本田移植直前に薬剤を施用し本田移
植後にその効力を発揮せしめる育苗箱施用法が開発され
たが、この場合も床上と薬剤の混和はさけることの出来
ない作業である。

発明が解決しようとする問題点 本発明者らはこれらの育苗作業の労苦を軽減させるため
種々検討した結果、薬剤を含浸あるいは塗布したシート
を育苗箱と同一寸法に裁断し、育苗箱の床上の上層、中
層あるいは下層部の１〜３ケ所に施用することにより育
苗作業時の床上の消毒や薬剤の混和作業が簡略化出来る
ことを見出し本発明を完成した。

問題を解決するための手段 すなわち本発明は、薬剤を含浸あるいはぐ布したシート
を育苗箱と同一寸法に裁断するか、あるいは容易に裁断
し得るようにしたシートを育苗箱に施用することを特徴
とする育苗箱用シートである。

作　　用 本シートを床上の下層部に施用した場合、従来使用され
ている新聞紙あるいは床敷き専用紙としての役割も兼ね
省力化に役立つものである。この場合のシートの材質は
床敷きに適したものならば特に制約はなく、例えば紙９
合成樹脂、水溶性高分子、水溶紙などが使用出来る。上
層あるいは中層部に施用する場合は水透過性の良い材質
が良く水溶性高分子や水溶紙が好ましく水を良く透過す
るものならば紙でも良い。これらのシートは育苗箱の寸
法（３０Ｘ８０ｃｍ）に裁断するかあるいは同一寸法に
ミシン目を入れロール巻きにする。

本シートの厚みは潅水時の水の透過性に影響がなく発芽
や根毛の発育を妨げなけらば特に制約はない。薬剤は殺
菌剤、殺虫剤、殺草剤、植物生長調節剤などいずれでも
よ（、またこれらの混合物でも使用することが出来る。

また、本田移植後の効果を目的とした場合の薬剤は薬害
がなく長期間薬効を発揮させるように製剤的に工夫され
たものか、または育苗箱施用に適した薬剤を使用するの
かよい。例えば常法によりマイクロカプセル化した薬剤
やパラフィン、ロウ類で処理した薬剤なとを含浸、塗布
する。またそれぞれ異なった薬剤をシートの表裏に処理
することも出来る。本／−トの施用枚数や施用位置は薬
剤の性質により適宜選択される。

発明の効果 本発明により製造された育苗箱用シートは育苗作業の省
力化に役立ち、且薬剤混和時の薬剤の秤量の必要がなく
飛散がないため毒性や環境汚染の心配がない。また薬剤
が必要場所にたけ投与されるので通常の散布量より少量
で良く効率的である。

実施例 以下実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。

参考例において口部］は［重量部コを示すものである。

実施例１ ４−クロ／ｌ／−２−（α−ヒドロキンベンジル）１イ
ンニコチンアニリド０．２５ｇをメタノール５０ｍ１に
溶解し、この溶液を市販の育苗箱専用床敷紙に塗布して
シートを製した。

実施例２ パラフィノ処理した４−（メチルチオ）フェニルジイソ
プロピルホスフェート２ｇを乳化剤を用いて水１５ｍ１
に懸濁させ、この懸濁液を３０×θＯｃｍの水溶紙（三
島製紙株式会社製デイゾルブＷＡ）に塗布し水分を除去
してシートを製した。

実施例３ ３−ヒドロキン−５−メチルインキサゾール０．０７５
ｇを５　％　Ｐ　Ｖ　Ａ水溶液２００ｍ１に溶解させ、
この溶液を平板上（３０Ｘ６０ｃｍ）流展し水分を除去
して水溶性ソートを製した。

参考例　　水和剤 ４−クロル−２−（α−ヒドロキシベンジル）イソニコ
チンアニリド　　　　　　　　　　　　　５０．０部ア
ルキル硫酸ソーダ　　　　　　　　　　　　　　　２．
５部ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル　　
　２．５部クレー　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　４５．０部これを均一になるまで混和し、微粉化
して水和剤を製した。

試験例　１　　稲苗に対する発芽前土壌処理による徒長
防止試験稲育苗箱（３０Ｘ６０Ｘ３ｃｍ）に育苗培土を
入れる際に、実施例１により製造した育ｍ７−ト１枚を
敷いた。また対照区には育蔚培土のみをいれた。この各
々に催芽モミ（稲品種：）／ヒカリ）　２００ｇを播種
し覆土した。対照区には参考例に用いた水和剤の１００
０倍希釈液を鞘当たり５００ｃｃ散布した。試験は２５
〜３０°Ｃに調節したファイトトロン（植物生育装置）
内で行い、調査は薬剤処理４０日目に草丈、根長、薬害
を測定した。試験結果を第１表に示したように本発明に
係わるシート剤の効果は対照に用いた参考例の水和剤と
同等であり薬害も認められなかった。且薬剤施用の作業
は水和剤より著しく省力的であった。

第１表 試験例２　ツマグロヨコバイに対する殺虫効力試験稲育
苗箱（３０Ｘ６０Ｘ３ｃｍ）に育苗培土を入れる際に、
実施例２により製造した育苗／−ト２枚を培土の下層部
と中層部に敷いた。又対照区には育苗培土のみを入れた
。この各々に催芽モミ（稲品種：コンヒカリ）２００ｇ
を播種し、２．２〜２．！Ｊｊ：期の苗（草丈：１２〜
１４ｃｍ）を温室内で栽培した。対照区は市販の５％カ
ヤフォス粒剤８０ｇを均一になるように散粒した後、湿
る程度に水を散水した。２４時間後に試験区及び対照区
の稲苗３本を１１５０００アールのワグネルポノトに定
植した。定植後、金網製円筒（高さ：　ｅ　Ｏｃ　ｍ　
＋径１５ｃｍ）で稲を覆い所定日数ごとにツマグロヨコ
バイの雌成虫１０Ｕを放生し、２４時間後における死亡
虫数を調査して殺虫効果を求めた。第２表に示したよう
に本発明に係わるシート剤の効果は対照に用いた市販の
５％カヤフォス粒剤と同等の効果を示した。

２表 試験例３　稲苗立枯病（フザリウム属菌）防除試験稲育
苗箱（３０Ｘ８０Ｘ３ｃｍ）に育苗培土を入れる際に、
実施例３により製造した前置シート２枚を培土の下履部
と中層部に敷いた。又対照区には育苗培土のみをいれた
。この各々に予めＰＤＡ培地で７日間培養した菌を蒸留
水を加えミキサーで粗粉砕し、その磨砕液を培土表面上
に噴霧接種した。接種菌量は箱当たりベトリ皿５個分と
した。その後、催芽モミ（稲品種：コシヒカリ）２００
ｇを播種した。覆土後、対照区は市販の３０％タチガレ
ン液剤の１００培液を箱当たり５００ｍ１を散布した。

その後、電熱育苗器に入れ３２〜３４°Ｃで３日間保ち
、出芽後１５°Ｃの恒温室に入れた。その後ガラス　　
′１′温室内で１４日間育苗し、接種２２日後に供試箱
の１１５面積分の釘について枯死醒９葉鞘褐変苗及び根
部褐変苗の発生本数を調査した。第３表に示したように
本発明に係ゎるシート剤は対照のクチガレン液剤と同等
の効果を示した。

第３表

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 薬剤を含浸あるいは塗布したシートを育苗箱と同一寸法
   に裁断するか、あるいは容易に裁断し得るようにしたこ
   とを特徴とする育苗箱用シート。