JPS6110603Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は電気掃除機に関するものである。

（従来の技術） 従来集塵ケースに設けたフイルターに打撃を付
与して除塵を行う電気掃除機は、特開昭53−
74755号公報に開示されている。この掃除機にお
いては、円筒状一次フイルタの底部の数ケ所にリ
ブを設け、このリブを二次フイルタと共に回転す
るちり落し装置のバネでたたいて前記一次フイル
タのちり落しを行うものであり、リブに対するバ
ネの打撃力は弱いために円筒状フイルタに付着し
たちりを十分に落下せしめることは困難であり、
また円筒状フイルタの底部と二次フイルタとの間
にリブとちり落し装置を設けるための空間を確保
しなければならず掃除機の全長が長くなるという
欠点がある。

また実公昭53−14045号公報に開示の電気掃除
機においては、集塵部に上面開口の箱状フイルタ
ーを設け該フイルタの前面及び後面に夫々前後に
移動する叩打板を配設し、これら両叩打板を両側
に設けたスイングアームを介して一対のアームで
連結し、前面側の叩打板に固定したスプリングを
介在した押釦を有する軸部を押し放つことにより
箱状フイルタの前後面を叩打板で同時にたたいて
フイルターに前後方向の変形振動を与えて除塵を
行つている。そのため箱状フイルタの前後部には
叩打板を前後に移動させる空間と叩打板の作動機
構を配設するための空間が必要となりこの場合も
掃除機の全長が長くなるという欠点があつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本案は上記の点に鑑みてなされたもので、集塵
ケースとフイルターの間の余空間を利用すること
によりプレフイルターに対する打撃力を確保する
と共に集塵ケースの小型化、コンパクト化を計る
ことを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本案の電気掃除機は、送風機ケースに連結され
る前後面を開口する集塵ケースと、該ケースの前
面開口を開閉する蓋体と、前面開口に向つて開口
し前記集塵ケース内に開口端が固定される箱状プ
レフイルターと、前記集塵ケースの後面開口に着
脱自在に装着されるメインフイルターと、前記箱
状プレフイルターの上部にバネ部材を介して打撃
方向に付勢して枢支され且つ前記箱状プレフイル
ターの枠部に衝撃振動を与える略字状の打撃子
と、カム体を介して前記打撃子を操作する操作体
とより構成し、前記打撃子は前記箱状フイルター
の側面に沿つて回動することを特徴とする。

（作 用） 打撃子は集塵ケースと箱状フイルターの間の空
間を前記フイルターの側面に沿つて回動するため
に集塵ケースを大型化することなく衝撃力が確保
できると共に蓋体を開放して集塵ケースの前面開
口より塵埃を排出処理できる。

（実施例） 以下本案を図に示す実施例について説明する。

１は電動送風機とコードリール（いずれも図示
せず）を内蔵し背面に排気口（図示せず）を形成
すると共に下部両側に一対の後車輪２，２を備え
た送風機ケース、３は前記送風機ケース１の前部
に連結される前後面を開口した集塵ケースで、該
ケースは上部に把手４、下部に前車輪５を有し前
面側に吸気口６を有した開閉自在の蓋体７を備え
且つ内部は前記吸気口６に対向して順次配設した
箱状プレフイルター８とメインフイルター９によ
り一次集塵室１０と二次集塵室１１に区画形成さ
れている。前記箱状プレフイルター８は前面開口
に向つて開口し、その開口端を集塵ケース３内に
固定すると共に側面及び背面をネツト面とし、上
面及び下面を非通気面とせる枠体１２により構成
されている。前記メインフイルター９は箱状プレ
フイルター８より横巾が小さく手持枠に保持され
てシールパツキングを介して送風機ケース１の前
部と対向する集塵ケース３の後面開口に着脱自在
に装着されている。前記蓋体７は前面板１３と周
縁にシールパツキング１４を装着した内装板１５
を連結して構成し、上部は集塵ケース３の前面上
部に固定した取付金具１６にバネ部材１７を介し
て回転自在に枢支され下部は前記内装板１５の突
片１８に穿設した掛止孔１９にクランプフツク２
０が係脱される。前記クランプフツク２０は前車
輪５を取付けた集塵ケース３の底面と箱状プレフ
イルター８の下面によつて形成される空間部２１
に位置し、先端部が反時計方向に回動するように
中間部を枢支して後端部をコイルバネ２２で付勢
している。而して２３は略字状の打撃子で該打
撃子は箱状プレフイルター８の上面部に形成した
軸受部２４，２４に枢支される回動軸２５と、該
回動軸の両端に固定されて前記集塵ケース３と箱
状プレフイルター８の側面により形成される空間
２６，２６に位置し、前記箱状プレフイルター８
の枠体後部両側に設けた突起部２７，２７に当接
する打撃アーム２８，２８とより構成すると共に
前記回動軸２５はコイルバネ２９により打撃方向
に付勢されて前記打撃アーム２８，２８の先端部
が箱状プレフイルター８の突起部２７，２７に係
止するようにしている。３０は前記回動軸２５に
設けた支持部３１，３１に支軸３２により枢支し
たカム体で該カム体は下面のストツパー３３が常
時回動軸２５のストツパー受部３４に当接するよ
うに反転戻りバネ３５で付勢されている。３６は
把手４前方の集塵ケース３に設けた外部操作釦で
該操作釦はコイルバネ３７により付勢されると共
に下端には前記カム体３０のカム面に適宜係当す
るカム部３８を設けている。３９は前記外部操作
釦３６と同心状に設けた調整環で該環の位置によ
り操作釦３６がより深く下方に移動可能となり作
動杆４０を介してクランプフツク２０を操作し蓋
体７を開放出来るようにしている。

上記の構成において動作を説明する。

まず吸気口６より流入した塵埃のうち粗塵は箱
状プレフイルター８に捕集されると共に細塵はメ
インフイルター９に捕集され夫々一次集塵室１０
と二次集塵室１１にためられる。

而して箱状プレフイルター８に塵埃が付着して
目詰まりが生じた場合には外部操作釦３６を上下
動することにより、打撃アーム２８，２８は一定
ストロークで突起部２７，２７に衝突し、前記箱
状プレフイルター８に衝撃振動を与えてネツト面
等に付着した塵埃を除去する。そして各室に集め
られた塵埃は外部操作釦を深く押し下げるとこと
により蓋体７を開放して一次集塵室１０及び箱状
プレフイルター８の背面下部に形成される細塵捨
口（図示せず）を通り二次集塵室１１からも同時
に塵捨てを行うことができる。

本案により電気掃除機は上述の如く、箱状プレ
フイルターを集塵ケース内に設け、その両側の余
空間を利用して除塵用の打撃子を配設したため、
打撃子のストロークが大きくとれ、打撃力も大き
くでき除塵効果も良好となる。また集塵ケースを
大型化することなくよりコンパクトにもとめるこ
とができると共に塵埃の排出処理も衛生的に行う
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案電気掃除機の要部切欠せる側面
図、第２図は要部斜視図、第３図は第２図の一部
分解斜面図、第４図は要部切欠せる平面図であ
る。 １……送風機ケース、３……集塵ケース、８…
…箱状プレフイルター、７……蓋体、９……メイ
ンフイルター、２３……打撃子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動送風機を内蔵した送風機ケースと、該ケー
   スに着脱自在に連結される前後面を開口する集塵
   ケースと、該ケースの前面開口を開閉する蓋体
   と、前面開口に向つて開口し前記集塵ケース内に
   開口端が固定される箱状プレフイルターと、前記
   集塵ケースの後面開口に着脱自在に装着されるメ
   インフイルターと、前記箱状プレフイルターの上
   部にバネ部材を介して打撃方向に付勢して枢支さ
   れ且つ前記箱状プレフイルターの枠部に衝撃振動
   を与える略字状の打撃子と、カム体を介して前
   記打撃子を操作する操作体、とより構成し、前記
   打打撃子は前記箱状プレフイルターの側面に沿つ
   て回動することを特徴とする電気掃除機。