JPS61100222A - モツプコ−ド糸及びその製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、撚糸のほつれ及び損耗が解消されたモツプコ
ード糸及びその製法に関する。特に本発明は、モツプコ
ード素糸の捲縮と素糸間の熱接着とにより、撚糸のほつ
れ及び損耗が解消されたモツブコード糸及びその製法に
関する。

従来の技術及び発明の技術的課題 従来、清掃用モツプコード糸と１−では、太糸（素糸と
呼ぶ）の複数本を撚合せた撚糸が一般的に使用されてい
る。清掃用モツプの形態において、モツプコード糸の末
端は撚糸が切断されてフリーの状態であり、この切断末
端から撚が解け、はつれや糸の損耗を著しく生じるよう
になる。特に清掃用モツプにおいては、床面との摺擦の
ような苛酷な使用条件におかれ、また使用後においても
苛酷な洗濯条件に付されることから、モツプコード糸端
部からのほつれや損耗は著しいものとなり、最終的には
使用不能の状態に至るようになる。このことから、モツ
プコード糸の切断末端から撚りの戻りを防止することが
、モツプコード糸の品質及び寿命を長く維持する上で重
要となる。

１　　　　　　過去９行わｆ″′″Ｃ″′は′１が防止
２ｆ″７８７′１　　　　　用コード糸の製造法として
は、複数本の綿糸を撚り合せた状態で苛性アルカリ液に
浸漬することにより綿糸を収縮（一般にマーセライズ加
工、シルケット加工と言われている）させることによっ
て撚糸のホツレ防止をする方法があるが、この方法によ
る撚り防止加工は綿あるいは綿との混紡品に限定され、
合成繊維及び半合成繊維には不適当である。

また、モツプコード素糸の複数本の撚糸に、樹脂の熱融
着を利用した処理を行い、撚糸のほつれ及び損耗を防止
しようとする試みも既になされており、例えば特公昭５
３−１３９０７号公報には、モツプ用の撚糸の表面にポ
リエチレン等の低融点の樹脂微粒子を点在させ、独立し
た点接着の形で融着処理を行うことにより、撚糸のほつ
れを防止することが記載されている。また、特開昭５７
−１７７７２９号公報には、複数の粗糸状原糸とポリプ
ロピレン等の低融点合成繊維の芯糸とから成る撚糸を作
り、この撚糸を緊張状態で送りつつ圧縮状態で熱処理し
、各原糸の接合面に芯糸を溶着させる方法が記載されて
いる。更に、特開昭５８　　　　　１−１６３７４５号
公報には、綿糸とポリエチレン等の熱接着性合成フィラ
メント糸とを絡み合わせ、圧力容器内で加熱加圧下及び
水蒸気の存在下に処理し、フィラメント糸を溶融させる
方法が記載されている。

しかしながら、これらのほつれ防止法では、融着に使用
されるポリエチレン、ポリプロピレンが油の吸着性を有
すをため、熱接着部に油汚れが付着蓄積し、数回にわた
る反復使用及び洗濯を行うと、この油汚れのためにモツ
プの寿命が短かくなるという欠点を生ずる。また、融着
処理の温度も未だかなり高く、熱処理のためのエネルギ
ーコストも高く、更にモツプコード繊維の熱劣化を伴な
いやすいという欠点がある。

発明の目的 従って、本発明の目的は、撚糸のほつれ及び損耗が防止
されしかも油汚れ等の付着も解消されたモツプコード糸
及びその製法を提供するにある。

本発明の他の目的は、モツプコード素糸の捲縮と紫色間
の熱接着とにより、撚りの固定が有効に行われているモ
ツプコード糸及びその製法を提供するにある。

本発明の更に他の目的は、撚りの固定が有効に行われて
いると共に、外観特性及び風合い、更に清掃作業性にも
優れたそツブコード糸及びその製法を提供するにある。

発明の構成 本発明によれば、合成繊維のマルチフィラメントから成
るモツプコード素糸の複数本の撚糸から・成り、個々の
フィラメントは捲縮されてお杓、且つ前記素糸相互は低
融点ポリアミドによる接合とフィラメントの捲縮とで撚
りの固定が行われていることを特徴とするモツプコード
糸が提供される。

本発明によればまた、潜在捲縮性を有する合成繊維のマ
ルチフィラメントから成るモツプコード素糸の複数本を
、低融点ナイロンフィラメントと共に撚糸し、この撚糸
を低融点ナイロンの湿熱融点よりも高い温度に維持され
た浴で処理し、前記素糸相互の撚りの固定を行うと共に
、マルチフィラメントに捲縮を生じさせることを特徴と
するモツプコード糸の製法が提供される。

本発明を、その好適態様について、以下に詳細に説明す
る。

素材 本発明においては、モツプコード素糸として、潜在捲縮
性を有する合成繊維のマルチフィラメント糸を使用する
。潜在捲縮性とは、それ自体捲縮を有していないが、加
熱或いは温熱処理のような処理を受けた場合捲縮構造を
発現する特性を有する０ この潜在捲縮繊維は、一般に２成分複合繊維として得ら
れる本のであり、例えばナイロン類と共重合ナイロン類
とのように化学組成の異なる２成分、即ち熱収縮性の異
なる２成分を、並置接合型（ｒｉｄｅ　ｂｙ　ｔｉｄｅ
）或いは鞘−６型（ｚｌｔａｔ人ａｎｔｉ　ｃａｒｅ　
）に紡糸口金を通して紡糸することに得られる。このよ
うな潜在捲縮性合成繊維は、ナイロン繊維の他に、アク
リル繊維、ポリエステルｕ！、維等の各種の合成繊維に
関（−で知られており、また実際に市販されている。

本発明においては、これらの潜在捲縮性合成繊維ヲマル
チフィラメントの形で使用する。マルチフィラメントと
は、長く連続した単繊維（フィラメント）の多数本が集
合して１木の素糸を形成しているものであり、風合いが
柔軟であるばかりではなく、清掃操作や洗濯に付した場
合にも、モツプコードからの単繊維の脱落が少ないとい
う点でも本発明の目的に特に適している。更に、潜在捲
縮性のマルチフィラメントを用いることにより、撚りの
固定が有効に行われ、モツプコードとしてのほつれや損
耗の発生が確実に防止されるようになる。

マルチフィラメントの潜在捲縮性は、後に詳述する捲縮
率を生ずるような本のであり、式式中、１ｏ　は捲縮処
理前のフィラメント長で、ｌ、ｔｌ　は捲縮処理後のフ
ィラメント長である、　　１′ で定義される捲縮率ＣＲｃ）が５乃至５０％の範囲にあ
るものが望ましい。

モツプコード素糸としては、単繊維の繊度が５乃至５０
デニールで、マルチフィラメントとしての繊度が５００
乃至１ｏｏｏｏデニールのものが好着しい。勿論、この
マルチフィラメントは単一のマルチフィラメント糸でも
よいし、複数本ノマルチフィラメント糸を合糸し、撚糸
したものであってもよい。

撚りの固定、風合い及び耐汚染性の上で好ましい合成繊
維は、重要なものからの順に、ナイロン、次いでアクリ
ル繊維である。

本発明においては、マルチフィラメントから成るモツプ
コード用素糸を、低融点ナイロンフィラメントを用いて
接合する。低融点ナイロンフィラメントとは、複数種の
ナイロン形成用単量体、即ちω−アミノカルボン酸成分
又はジカルボン酸成分とジアミン成分との組合せから成
る共重合ナイロン類であって、その融点が一般に８０乃
至１４０Ｃの範囲にあるものであり、この低融点ナイロ
ンフィラメントは、湿熱条件下では乾熱条件よりもかな
り低い温度で溶融することが顕著な特徴の一ツテアル。

低融点ナイロンフィラメントモー役にｆｆ１Ｊｉの低い
マルチフィラメント糸の形で入手でき、その繊度は一般
に３０乃至３００デニールの範囲にある。

好適な低融点ナイロンフィラメント糸は、東し株式会社
からエルダーの商品名で、またユニチカ株式会社から７
０一ルーＭの商品名で入手できる。

製造法 本発明によれば、前述した潜在捲縮性マルチフィラメン
ト糸をモツプコード用素糸とし、その複数本を低融点ナ
イロンフィラメント糸と共に撚糸する。

この際、モツプコード用素糸を、８０乃至１８０回／ｍ
、特に１００乃至１５０回／ｍの撚回数の下撚と、撚方
向が下撚と逆で、しかも下撚の撚回数よりも少なく且つ
°５０乃至１５０回／ｍ、特に７０乃至１３０回／ｍの
撚回数の上撚とを有するようにするのがよい。

上撚及び下撚の撚回数が上記範囲よりも少ない場合には
、後述する処理に賦した場合でも撚の固定が不十分であ
り、反復使用中に糸のほつれや損耗を生じる傾向が増大
する。また、上撚及び下撚の撚回数が上記範囲よりも多
いと、モツプコードの柔軟さ、自由さが失われて、ダス
ト捕集・保持性が低下すると共に、清掃作業性が悪くな
り、また風合いも低下する傾向がある。

潜在捲縮性マルチフィラメントと低融点ナイロンフィラ
メントとの使用比率は、かなり広範囲に変化させ得るが
、前者の繊度をｄｌ、後者の繊度をｄ、として、４／’
ＩＸ　１００で表わされる配合比が０，１乃至１５チ、
特に０．１乃至１０％の範囲となるようにするのがよい
。即ち、低融点ナイロンフィラメントの使用量比が上記
範囲よりも少ないと、撚りの固定が十分でなく、また上
記範囲よりも多いと糸の柔軟性が失われ、またコストも
高くなる。

複数本のモツプコード素糸と、低融点ポリアミ１　　　
　　　ドア４ラメ７ト糸とは・前述した制限を満足する
）□ｉ　　　　　範囲内で、種々の方式で撚り合せるこ
とができる。

例えば、複数本のモツプコードの中心に低融点ポリアミ
ドフィラメント糸が位置するように撚糸を行うことがで
きるし、また低融点ナイロンフィラメント糸が芯、モツ
プコード素糸がこれを被覆する鞘の形で撚糸として本よ
い。モツプコード素糸は一般に２乃至４本、特に２本と
することが望ましい。　　　　一 本発明によれば、このように製造される撚糸を、低融点
ナイロンフィラメントの湿熱融点よりも高い温度に維持
された浴で処理し、素糸相互をそれらの間に位置する低
融点ナイロンで融着すると共に、マルチフィラメントに
捲縮を生じさせる。しかして、本発明によれば、素糸間
に存在する低融点ナイロンで融着させると共に、素糸を
構成するマルチフィラメントを捲縮させることにより、
撚りの固定が顕著にしかも風合いを損うことなしに容易
に行われるのである。

既に述べた通り、低融点ナイロンは乾熱時より本湿熱時
にはかなり低い溶融温度を示し、また潜在捲縮性＝−チ
フィラメ・ト糸は湿熱処理により　　　　　　！捲縮を
発現する。本発明においては、これらの特性を利用して
、浴中で融着処理と捲縮処理とを同時に行うのである。

浴と１．では、水浴が普通に使用されるが、例えば染色
浴を使用して、染色と同時に上記処理を行ってもよい。

浴の温度は一般に７ｏ乃至１ｏｏｔ：’の範囲であって
よいが、例えば浴中に無機塩類や水溶性有機化合物を添
加して液の沸点を向上させ、より高温での処理も可能で
ある。また、浴を収容する容器として耐圧容器を使用す
れば、より高温での処理も可能である。

撚糸の浴による処理は、撚糸を１−ボックスのような浴
中に連続的に通すことによっても行い得るし、撚糸のカ
セ・コーン等を洛中に浸漬することによって４行い得る
。浴中への浸漬時間は、融着と捲縮とが確実に行い得る
ものであればよく、・−ａに数分乃至数十分間の処理で
十分である。

本発明によるモツプコード糸には、勿論、染色、仕−ヒ
加工、オイリング加工等のそれ自体公知の任意の加工を
行い得ることは当然である。

モツプコード糸及び作用効果 本発明によるモツプコード糸は、モツプコード素糸相互
がそれらの間に存在する低融点ナイロンで融着され、し
かも素糸を構成するマルチフィラメントが収縮すること
により、熱セットによる撚りの固定が極めて強固に行わ
れており、しかもこの撚りの固定が、モツプコードが本
来有する柔軟性、自由さ及び風合いを損うことなしに行
われるという利点がある。

後述する例に示す通り、融着処理或いは捲縮処理の一方
が行われていないモツプコード糸では、洗浄処理により
ほつれが発生し、しかもほつれ長さが洗浄回数と共に増
大する傾向があるが、本発明によれば、２０回の洗浄を
行った場合にもほつれの発生を防止し得るという驚くべ
き作用効果が達成される。

本発明によれば、得られるモツプコード糸をカンバス等
の基布に縫着するか、或いは７ランジング等により一体
に縫着し、コードの長さを一定に切揃えて、清掃用モツ
プとして使用する。勿論、順序を逆にして、モツプの形
に製造したモツプコードに前述した処理を行ってもよい
。

このモツプには、それ自体公知のダスト捕集・保持用油
剤を含浸させて、所謂ドライの状態で使用するレンタル
用ダストコントロールモツプとすることもできる。

実施例 本発明を次の例で説明する。

実施例１及び比較例１〜２゜ １０５０デニール７６８フイラメントの潜在捲縮性ナイ
ロンマルチフィラメントの３本を合糸して、モツプコー
ド用素糸とし、この素糸２本の間に低融点ナイロンフィ
ラメント糸（１００デニール／１２フイラメント）２本
を位置させ、下撚（Ｚ撚）１２５Ｔ／ｍ、上撚（Ｓ撚）
８５Ｔ／ｍの２本撚糸とした。潜在捲縮性ナイロンフィ
ラメント糸は、９０ｔｌｌ’の湿熱下に約３０％の捲縮
性を示すものであり、また低融点ナイロンフィラメント
糸は、約１００Ｃの乾熱溶融温度及び約８０Ｃの湿熱溶
融温度を有するものであった。

この撚糸を、カセの状態で温度約９０ｃの湯浴に１０分
間浸漬し、熱融着処理と捲縮処理とを行つた。

得られたモツプコード糸は、風合いが良好で、柔軟性に
富んだものであった。このモツプコード糸ヲコード長さ
が１５ｃｒｎのモツプとし、洗濯機における洗浄試験に
反復して付］−た。

比較のため、低融点ナイロンフィラメント糸を用いない
以外は上記と全く同様にしてモツプコード糸（比較例１
）を製造した。また、潜在捲縮性ナイロンマルチフィラ
メントの代りに、潜在捲縮性を有しない通常のナイロン
マルチフィラメント糸を用いる以外は上記実施例と全く
同様にしてモツプコード糸（比較例２）を製造した。

これらのモツプコード糸から形成されたモツプを洗浄試
験に付した結果を第１表に示す。

ｌ′ 上記結果は、熱融着と捲縮との組合せがほつれ防止に有
効であることを示している。

実施例２及び比較例３〜５゜ この例は、マルチフィラメント糸の使用及び熱融着・巻
縮処理が洗浄時のモツプの損耗防止に著効があることを
示す。

モツプコード素糸として、実施例１とほぼ同様の繊度を
有する綿糸、アクリルステーブル糸及びナイロンステー
ブル糸を使用する以外は実施例１と同様にして、モツプ
コード糸を製造した。

これらのモツプコード糸及び実施例１のモツプコード糸
について、実施例１と同様の洗浄試験を行い、モツプコ
ード糸の損耗率を重量法により求めた。得られた結果を
第２表に示す。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）合成繊維のマルチフィラメントから成るモップコ
   ード素糸の複数本の撚糸から成り、個々のフィラメント
   は捲縮されており、且つ前記素糸相互は低融点ポリアミ
   ドによる接合とフィラメントの捲縮とで撚りの固定が行
   われていることを特徴とするモップコード糸。
2. （２）該撚糸は８０乃至１８０回／ｍの下撚と、下撚と
   反対方向で且つ下撚よりも少なく且つ５０乃至１５０回
   ／ｍの上撚とを有する撚糸である特許請求の範囲第１項
   記載のモップコード糸。
3. （３）モップコード素糸がナイロンマルチフィラメント
   から成る特許請求の範囲第１項記載のモップコード糸。
4. （４）潜在捲縮性を有する合成繊維のマルチフィラメン
   トから成るモップコード素糸の複数本を、低融点ナイロ
   ンフィラメントと共に撚糸し、この撚糸を低融点ナイロ
   ンの湿熱融点よりも高い温度に維持された浴で処理し、
   前記素糸相互の融着を行うと共に、マルチフィラメント
   に捲縮を生じさせることを特徴とするモップコード糸の
   製法。
5. （５）モップコード素糸を８０乃至１８０回／ｍの下撚
   と、下撚りと反対方向で且つ下撚よりも少なくしかも５
   ０乃至１５０回／ｍの上撚とを有するように撚糸する特
   許請求の範囲第４項記載の方法。
6. （６）低融点ナイロンフィラメントを素糸当り０．３乃
   至１５％の量で用いる特許請求の範囲第４項記載の方法
   。