JPS609643Y2 - 温風暖房乾燥装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、温風発生機により得られた温風の噴出反動作
用で一方に向は回転される噴気回転体を室内の天井や壁
等を一切使用することなく略中央上方装置へ的確に設置
して、均等な分布状態のもとに斜め下向きに吹き下され
る温風で室内の均−暖房或は被乾燥物の均一乾燥を容易
に行うことを目的とした温風暖房乾燥装置に関する。

室内上方位置に軸支された噴気回転体を温風発生機によ
り得られた温風の噴出反動作用で一方に向は回転し、該
噴気回転体の回転作動により温風を均等な分布状態のも
とに斜め下向きに吹き下すようにして被乾燥物を乾燥さ
せる温風乾燥装置は本出願前に本考案者が実公昭３６−
２９３７５号公報に示された如く開発して公知である。

ところで上記公知の温風乾燥機は第６図に示されたよう
に、−側に温風発生機すを設けた室ａ向上方位置に、斜
め下向きの噴気口ｅを互いに反対方向に開口した複数の
噴気筒ｄ・・・・・・・・・を放射状に設けた噴気回転
体Ｃを室ａ内の天井ｆ上方位置に設けられた支柱ｇに支
持された回転軸りを使用して回転自在に軸架せしめると
共に、室ａの天井ｆ位置には吐出側を噴気回転体Ｃの中
央部に嵌入した導風管ｉの供給側を温風発生機すの吐出
側にのぞませて、温風発生機すにより得られた温風を導
風管ｉを介し、噴気回転体Ｃに供給し、該温風が噴気口
ｅより噴出する時に生ずる噴出反動作用で噴気回転体Ｃ
を一方に回転させると共に、温風を下方に向は均一に吹
き下して、被乾燥物を乾燥し、湿風は下方の排気窓ｊよ
り外部に排気させるように構成したものである。

したがって、上記公知の装置のものにあっては、その使
用目的が乾燥に限定されるため吹き下された温風は下部
の排気窓ｊより外部に排気され、これが循環式として使
用できないので、燃費が多くかかる上、汎用性にとぼし
い詐りか、その設置に当り、噴気回転体Ｃを回転自在に
軸架するのにわざわざ天井部ｆに大きな穴をあけたり或
は新たな支柱ｇを天井ｆ上方位置に設けないとその設置
ができないため、既設の室に簡単に設置することができ
ない不便が生ずると共に、新設した室でも取付工事に多
くの労力と工事がかかるは勿論のこと、この室を他の目
的の室に使用しようとしても、天井ｆに大きな穴があけ
られているので使用することができない等の欠点があっ
た。

そこで本考案者は、上記公知の温風乾燥機における欠点
を解決するためには、先ず室内を下方に向は吹き下され
た湿度の少ない温風は再度加温して噴気回転体へ環流供
給できるようにして燃費の節約を図りながら良好な室内
均一暖房や乾燥物の均一乾燥を行うことができる汎用性
に富んだものに形成せしめると共に、噴気回転体の設置
に際しては、室の天井や壁等に何等の細工を施したり或
は新たな支柱を設けなくても容易に室内の上方中央位置
に回転自在に配設して、既設、新設の室に関係なく迅速
かつ安価にその設置ができる温風暖房乾燥装置を得るこ
とを目的としたものである。

本考案は前記のような目的を遠戚させるため、特にその
構成を室内の略中央位置に、垂直上方に向けて温風を送
風する温風発生機を設置し、該温風発生機の上部に、斜
め下向きの噴気口を互いに反対向きに開口した複数の噴
気筒を放射状に設けた噴気回転自在に軸支すると共に、
温風発生機の上端部と噴気回転体とをその各噴気筒に温
風が送風されるように連通せしめ、前記温風発生機の下
部にはそれぞれ開閉自在の室内空気吸入窓および外気吸
入窓を設けた温風暖房乾燥装置であって、かかる温風暖
房乾燥装置によれば、噴気回転体の設置に際し、室の天
井や壁等を一切使用することなく室内の略中央上方位置
へ簡単にかつ正確にしかも回転自在に軸支させて、温風
発生機より供給された温風の噴出反動作用で一方に向は
回転させ、かつ温風を斜め下方へ向は均一な分布状態の
もとに吹き下して室内の暖房や被乾燥物の乾燥を既設の
室、新設の室に関係なく能率的に行うことができる許り
か、吹き下された温風は室内空気吸入窓より熱風発生機
に環流して加温し、再度室内へ温風として噴き下すこと
ができる外、加温状態の温風発生機よりの放熱作用で室
内温度の上昇を図り、もって広い面積の室内であっても
温度ムラの発生を無くすことができる効果を奏する。

以下に本考案に係る温風暖房乾燥装置を添附図面に示さ
れた好適な一実施例について説明する。

１は暖房をし、または乾燥に利用する室であって、該室
１の中央床２上には垂直上方へ温風を送風する温風発生
機３が設置されている。

この温風発生機３は、上下に長い筒状の外筐４内下部に
上向きに送風する送風ファン５を内装し、該送風ファン
５の送風側に熱交換器６を設置してなるものである。

熱交換器６を加熱する熱源は電熱ヒータや水蒸気、温水
循環器、バーナ等が用いられる。

上記温風発生機３の外筐４の上端には送風筒７が接続さ
れており、該送風筒７内軸心部には固定軸８が支持腕９
，９′により上下２段にわたって固定支持されており、
固定軸８は送風筒７の上端より上方へ突出されている。

１０は噴気回転体であって、該噴気回転体１０は、上端
面を閉じ下端面を開放状とした中央筒体１１に噴気筒１
２，１−２′を放射状に接続してなるものである。

そして、上記噴気回転体１０の中央筒体１１は、その上
端面が固定軸８の上端に軸受１３を介し、かつ中央筒体
１１の下部はそれに支持腕１４をもって固定された軸受
１５を介して回転自在に軸受されｒており、送風筒７の
上端開口部と中央筒体１１の下端開口部は通風自在でし
かも回転に支障のないように連通接続されている。

各噴気筒１２，１２′には斜め下向きの噴気口１６．１
６’が長手方向に沿い開口されており、該噴気口１６．
１６’はその回転軸心に対して互いにほぼ１８０°の反
対向きとなっている。

なお、噴気回転体１０は噴気筒が放射状に設けられてい
ればよく、その数は前記実施例の２本のほか、等間隔に
３本、４本等任意に設けたものであってもよい。

温風発生機３の外筐４下部−側には室内空気吸入窓１７
が、またその他側には外気吸入窓１８がそれぞれ設けら
れており、外気吸入窓１８には外気吸入筒１９が接続さ
れている。

上記吸入窓１７．１８には開閉自在のシャッタが備えら
れている。

２０は室１の下部に形成した開閉自在の排気窓である。

次にその作用について説明する。

今、室１内の温風暖房にあたっては、室１の略中央位置
に温風発生機３を設置し、送風ファン５を起動し、熱交
換器６を加熱すれば、送風ファン５によって起威された
風は温風となって垂直上方へ送風される。

そして、この温風は送風筒７を経て噴気回転体１０の中
央筒体１１を通り、その噴気筒１２．１２’に送風され
、該噴気筒１２，１２′の斜め下向きの噴気口１６．１
６’より室１内に噴気されるので、噴気回転体１０は噴
気の際の反動作用により固定軸８を中心に回転せられる
。

このため、温風発生機３で起威された温風は、室１の中
央上部で常時旋回しなから室１内を斜め下方へ向けて均
等に送風されることにより、室１内全体は吹き下される
温風により均一温度に暖房されることになる。

故に室１が広い場合や外気温度が低い場合にあっても、
室１内の中央位置に設置された温風発生機３よりの放熱
作用と、室内空気吸入窓１７を開口し、外気吸入窓１８
を閉じた状態にして、室１内空気を循環流動させて熱交
換器６により再度加温させることで室１内の温度ムラを
発生させることなく均一温度に暖房することができる。

一方、室１を衣類等の乾燥に用いる場合は、室１内に被
乾燥物を吊下げ、室内空気吸入窓１７を閉じ、外気吸入
窓１８を開くと共に、室１の排気窓２０を開く。

このようにすれば、噴気回転体１０の噴気筒１２．１２
’より均等に斜め下方に向は送風される温風によって被
乾燥物は揺動され被乾燥物の水分が蒸発せられ、水分を
多く含んだ室内空気は排気窓２０より外部へ排出される
と共に、外気吸入筒１９、外気吸入窓１８を経て温風発
生機３に新鮮な外気が吸入されるため、室１内には連続
して温風が吹き下され、被乾燥物を短時間内に乾燥する
ことができる許りか温風発生機３の放熱作用による加温
で、さらに室温の上昇を図り、より効率的な乾燥作業を
遠戚できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る温風暖房乾燥装置の一実施例と示す
ものであって、第１図は縦断正面図、第２図は噴気回転
体の斜視図、第３図は同上一部の断面図、第４図は第１
図におけるＡ−Ａ線断面図、第５図は同上Ｂ−Ｂ線断面
図、第６図は従来例の一部切欠した縦断正面図である。 １・・・・・・室、３・・・・・・温風発生機、１０・
・・・・・噴気回転体、１２，１２’・・・・・・その
噴気筒、１６，１６′・・・・・・噴気口、１７・・・
・・・室内空気吸入窓、１８・・・・・・外気吸入窓。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室内の略中央位置に、垂直上方に向けて温風を送風する
   温風発生機を設置し、該温風発生機の上部に、斜め下向
   きの噴気口を互いに反対向きに開口した複数の噴気筒を
   放射状に設けた噴気回転体を回転自在に軸支すると共に
   、温風発生機の上端部と噴気回転体とをその各噴気筒に
   温風が送風されるように連通せしめ、前記温風発生機の
   下部にはそれぞれ開閉自在の室内空気吸入窓および外気
   吸入窓を設けたことを特徴とする温風暖房乾燥装置。