JPS6142074Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば籾、昆布等の乾燥に用いられる
熱風発生装置に関する。

従来の上記熱風発生装置ａは、第１図に示す如
く乾燥室ｂの外側に設置され、同装置ａの一側に
開口した熱風吐出口ｃより、長尺の供給パイプｄ
を介して乾燥室ｂ内に熱風を吐出させ、同室ｂ内
に横設した吊棒ｅに吊下された昆布ｆ等を、上記
熱風にて乾燥させるものであり、昆布ｆから蒸発
した水分を含む空気は、その一部が屋根に設けら
れた通風筒ｇから外部に排気されるものゝ、大部
分は上部に設けられた集気用フードｈからダクト
ｉを介して吸気口ｊより当該熱風発生装置ａに導
入され、同装置ａにて再び加熱された後、乾燥室
ｂに吐出される循環系が構成されるよう用いられ
ている。

しかし上記装置ａでは、熱風吐出口ｃより長尺
の供給パイプｄを介して乾燥室ｂ内に熱風を吐出
させる構成であるため、上記供給パイプｄから吐
出される熱風は、同パイプｄの基端側が高温で先
端側に向け低温となる温度勾配を生ずることゝな
り、この結果乾燥室ｂ内の昆布ｆ等を均一に乾燥
することができず、どうしても乾燥むらができて
しまうといつた難点があつた。

そこで本考案は上記従来の難点を解消して、乾
燥室内に温度の均一な熱風を吐出させ得るように
した熱風発生装置を提供しようとするもので、以
下本考案の一実施例を示した図面について詳述す
る。

図中１は熱風発生装置本体であり、同本体１の
基端外側には当該本体１に貫設した連結筒２を介
してバーナー部３が連設されると共に、該本体１
には、基端が上記連結筒２に連結され、先端が開
口２′された燃焼筒４を内装する。

上記燃焼筒４は大径部４′の先端側を先細りと
して細成部４″を形成し、同部４″に複数の通気孔
５，５…を穿設したもので、図示例ではこの細成
部４″が略Ｊ字形状に曲回され、その先端に前記
開口２′がバーナー部３へ指向して設けられてい
ると共に、基端側の大径部４′が金網６等を内設
した二重構造となつており、さらに詳しくは細成
部４″が大径部４′に連設のテーパー部Ａと、これ
に連設されたＣ字状にして上向きに曲成した均径
部Ｂとからなり、前記開口２′は斜切状態に形成
することによつて、大径部４′に指向されてい
る。

さらに上記本体１の上部１′には送風フアン７
を内設した吸気筒８，８…が連設されていると共
に、その前後両側部１″には、ルーバー等により
形成された熱風吐出口９，９…が上記吸気筒８，
８…と対応した位置に開口されている。

そこでこの装置を用いて昆布等の乾燥を行なう
には、第４図に示すように当該熱風発生装置を乾
燥室１０内に設置し、その天井付近に配設した集
気用フード１１，１１…と上記装置本体１の吸気
筒８，８…とを、循環用ダクト１２，１２にて連
結する。

かくて熱風発生装置のバーナー部３に点火して
火炎を生じさせれば、当該火炎は連結筒２より燃
焼筒４内に流入して、これを加熱すると共に、上
記火炎に伴う熱気流は細成部４″にて流速を増
し、同部４″に穿設した通気孔５，５…及び先端
開口２′より前記本体１内に流出する。

この状態において前記吸気筒８，８…内の送風
フアン７，７…を稼動させれば、乾燥室１０内の
空気は、集気用フード１１より循環ダクト１２，
１２…を介して上記本体１内に導入され、燃焼筒
４にて加熱されると共に、その細成部４′より前
記の如く流出する熱気流と混合された後、熱風吐
出口９，９…同室１０内に吐出され、当該熱風に
よつてて乾燥室１０内の吊棒１３，１３…に吊下
された昆布１４，１４が乾燥される。

しかも、燃焼筒４の細成部４″が略Ｊ字形状に
折曲されてその先端が大径部４′側に向けられて
いるから、特に上記細成部４″先端より流出した
熱気流による同装置本体１内の乱流が助長され熱
風吐出口９，９…から吐出される熱風の温度をよ
り均一化させることができる。

以上説明した通り、本考案熱風発生装置は下記
の構成、すなわち、長い箱形をなす熱風発生装置
本体には、その上部に送風フアン内蔵の吸気筒が
連設されていると共に、その側部に熱風吐出口が
開口され、基端側に大径部，先端側に細成部を有
する長い燃焼筒には、その大径部側にバーナー部
が連設されていると共に、その細成部に複数の通
気孔が穿設されて当該細成部の先端側が大径部側
に向けて折り曲げられ、上記熱風発生装置本体内
の長手方向にわたり、上記燃焼筒が内装されてい
ることを特徴としている。

したがつて本考案装置の場合、バーナー部の点
火状態において火炎が流入する燃焼筒が高熱化さ
れると共に、当該燃焼筒内の高熱気流がその細成
部の先端および通気孔から熱風発生装置本体内に
噴出されるようになり、その結果、熱風発生装置
本体内は、高熱状態の燃焼筒と高熱気流とを介し
て高温状態となり、吸気筒から熱風吐出口にわた
る空気は、上記高温状態の熱風発生装置本体内に
て効率よく加熱される。

しかもこの際、燃焼筒内の高熱気流は、細成部
の先端および通気孔から異方向に噴出され、これ
ら異方向の高熱気流により熱風発生装置本体内に
撹拌作用が生じるので、その本体内に導入された
空気は均一に混合され、温度不均一のない状態で
熱風吐出口から吐出される。

その他、燃焼筒における細成部の先端側が大径
部側に向けて折り曲げられているから、細成部端
より噴出された熱気流が高熱状態の燃焼筒と再接
触するようになり、したがつて、細成部側から遠
ざかるほど熱気流が低温化する傾向もない。

ゆえに、本考案装置を乾燥室内に配置して使用
するとき、被乾燥物が高温の空気により均一かつ
短時間で乾燥できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の熱風発生装置を示す使用状態の
縦断正面図、第２図は本考案に係る熱風発生装置
の一実施例を示す正面図、第３図、第４図は夫々
同例の縦断正面図、使用状態を示す側面説明図で
ある。 １……熱風発生装置本体、１′……装置本体の
上部、１″……装置本体の側部、３……バーナー
部、４……燃焼筒、４′……燃焼筒の大径部、
４″……燃焼筒の細成部、５……通気口、７……
送風フアン、８……吸気筒、９……熱風吐出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長い箱形をなす熱風発生装置本体には、その上
   部に送風フアン内蔵の吸気筒が連設されていると
   共に、その側部に熱風吐出口が開口され、基端側
   に大径部、先端側に細成部を有する長い燃焼筒に
   は、その大径部側にバーナー部が連設されている
   と共に、その細成部に複数の通気孔が穿設されて
   当該細成部の先端側が大径部側に向けて折り曲げ
   られ、上記熱風発生装置本体内の長手方向にわた
   り、上記燃焼筒が内装されている乾燥用熱風発生
   装置。