JPH0114314Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は排気の熱を吸気の予熱に利用する衣類乾
燥機に関するものである。

先ず、従来の衣類乾燥機例えばドラム式衣類乾
燥機の構造について説明する。第１図において、
１は乾燥機本体、２は内部を乾燥室３とする回転
ドラム、４は乾燥室３と機外とを連通する吸気通
路、５は吸気通路４中に配設したヒータ等の熱
源、６は乾燥室３と機外とを連通する排気通路、
７は排気通路６中に配設した送風フアン、８は吸
気通路４と排気通路６間に跨つて配設した熱交換
器である。而して、このような乾燥機にあつて
は、送風フアン７により強制的に流通される乾燥
用空気が熱源５により昇温された後乾燥室３内に
入り込み、被乾燥物の乾燥に寄与した後排気通路
６を経て機外へと流れることにより乾燥を行な
い、そして熱交換器８での熱交換により排気の熱
を回収して吸気の予熱に利用しているものであ
る。

ところが、このような従来のものでは、吸気と
排気との熱交換は瞬間的で、排気の熱を充分に回
収しきれず、熱回収率の悪いものであり、又高温
状態にある排気が機外に排出されて居住空間の環
境を悪化する虞れを有するものであつた。

本案はかかる点に鑑みて考案されてものであ
り、以下第２図に示した本案の実施例について詳
細に説明する。第２図において、吸気通路４は後
段側即ち乾燥室側端部近傍において熱源を内装す
る大径の主パイプ１０と、該パイプ１０の前段側
に連結する複数本の小径補助パイプ１１，１１…
とにより形成されており、補助パイプ１１，１１
…の外周部を蓄熱部１２により被覆する。この蓄
熱部１２は補助パイプ１１，１１…が貫挿する容
器１３と、該容器１３内に収容した蓄熱材として
作用する水等の液体１４とにより構成され、容器
１３の上部を機外に、又下部を排気通路６に夫々
連通状態とする。排気通路６は主パイプ１５と、
該パイプ１５の後段側に連結する形状の補助パ
イプ１６とにより形成され、補助パイプ１６を液
体１４中浸漬すると共に水平管路部上面に多数の
通気孔１７，１７…を穿設してある。

本案は上記の構成であり、乾燥に寄与した後の
空気即ち排気は排気通路６を経て多数の通気孔１
７，１７…から液体１４中に分散放出され、液体
１４中を気泡となつて上昇し、最終的に容器１３
から機外に排出する。而して、排気の持つている
熱は排気が液体１４中に分散して上昇する間に液
体１４に効率よく回収されることになり、機外に
排出される排気は充分に温度が下がり、しかも低
湿状態にある。又、排気中には衣類より出た微塵
が含まれることになるが、その微塵は液体１４に
よつて確実に除去され、排気は極めて清浄な状態
にある。このように機外に排出される排気は低
温、低湿で清浄な空気であり、居住空間の環境を
損うことがない。一方、液体１４は熱回収により
温度上昇すると共に、補助パイプ１１，１１…即
ち吸気通路４を流れる吸気を暖め、これを予熱す
ることになる。

以上のように本案によれば、液体を蓄熱材とし
て用いる蓄熱部により吸気通路の外周部を被い、
蓄熱部の液体中に排気を分散して流通させること
により、排気の熱を液体で充分に回収して吸気の
予熱に利用でき、熱回収率の向上延いては熱の有
効利用を計れ、又排気中に含まれる衣類から出た
微塵は液体にて確実に除去される為、排気は低
温、低湿で清浄な空気となり、居住空間の環境を
何ら損うことがなく、衛生面からも極めて好都合
なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の衣類乾燥機を示す概略断面構成
図、第２図は本案衣類乾燥機の要部を示す拡大断
面構成図である。 ３……乾燥室、４……吸気通路、５……熱源、
６……排気通路、１２……蓄熱部、１７……通気
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 乾燥用空気を、熱源を有する吸気通路、乾燥室
   及び排気通路内に順次強制的に流通させ、機外に
   排出するものにおいて、液体を蓄熱材として用い
   る蓄熱部により上記吸気通路の熱源の前段外周部
   を被い、上記蓄熱部に上記排気通路を連通して排
   気を液体中に分散流通させた後機外に排出すべく
   構成したことを特徴とする衣類乾燥機。