JPS609434B2 - 磁束の位相制御装置 - Google Patents

磁束の位相制御装置

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JPS609434B2
JPS609434B2 JP55016050A JP1605080A JPS609434B2 JP S609434 B2 JPS609434 B2 JP S609434B2 JP 55016050 A JP55016050 A JP 55016050A JP 1605080 A JP1605080 A JP 1605080A JP S609434 B2 JPS609434 B2 JP S609434B2
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation

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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、譲導電動機のベクトル制御装置に用いる磁
束ベクトル演算器に関連したものであり、更に詳しくは
、電圧モデルによる磁束演算と電流モデルによる磁束演
算とを電動機速度の高低に応じて円滑に切り換えること
を可能ならしめるための磁束の位相制御装置に関するも
のである。
近年、可変周波・可変電圧出力をもつサィリスタ変換装
置の登場と共に、交流電動機の高性能な可変速駆動技術
が開発されつつある。そして誘導電動機について、供給
電力が交流でありながら、あたかも直流機であるかのよ
うに取り扱うことのできる新しい速度制御装置として、
ベクトル制御装置が知られるに至っている。この発明は
ハかかるベクトル制御装置に用いられる磁束ベクトル演
算器に関連するものであるので、先ずベクトル制御装置
についてその大要を説明する。第1図は、譲導電動機の
ベクトル制御装置の構成例を示すブロック図であり、第
2図は誘導電動機の交流理論に基づく空間ベクトル図(
1相分)である。
第1図および第2図を参照する。
第1図に示すベクトル制御装置の基本思想は、第2図の
空間ベクトル図からわかるように、誘導電動機19の固
定子の起磁力ベクトルに対応する固定子電流の空間ベク
トルi,を、磁束ベクトル少2と同一方向の成分iMと
直角方向の成分iTとに分離して各成分を互いに独立に
制御することにより、誘導機に直流機と同等の制御性能
を持たせようとするところにある。この場合に成分iM
は、直流機の界磁電流に相当するので励磁分電流と呼ば
れ、i’は直流機の電機子電流に相当するのでトルク分
電流と呼ばれる。第2図のベクトル図では、誘導電動機
の回転軸を原点0とし、固定子a相巻線軸をQ軸、これ
に直角な軸を3軸とする固定の直交座標系と、同じ点0
を原点とし磁束軸をM軸、これに直角な軸をT軸とする
回転する直交座標系とが示されている。固定の直交座標
系のQ軸に対して、固定子電流ベクトルi,、磁束ベク
トル02および回転子a相巻線髄はそれぞれ図示の如く
、ど,のおよびaの角度を有し「 この角度は言うまで
もなく時間と共に変化する角度である。第1図の装置に
よれば、磁束の大きさの実際値ぐを目標値ぐ*に一致さ
せる働きをする磁束調節器11によって励磁分電流の目
標値iM*が与えられる。
また、速度検出器(タコダィナモ)22からの速度実際
値nを速度目標値n*に一致させる働きをする速度調節
器12が発生するトルク目標値を、割算器13にて、磁
束実際値?で割算することによってトルク分電流の目標
値iT*をつくり出している。回転する直交座標系上の
2つの互いに直交する成分iM*,iT*として与えら
れた固定子電流の目標ベクトルは、磁束ベクトル◇2の
単位ベクトル(cosの,sinの)と共にベクトル回
転器14に導かれる。ベクトル回転器14は、目標ベク
トル(iM*,iT*)を磁束単位ベクトル(cosの
,sinの)の助けにより、Q−B直交座標系の目標ベ
クトル(i,Q*,1,8*)に座標変換する。この座
標変換は次式にしたがって行なわれる。
さらに目標値i,Q*,i,8*は相数変換器15によ
って次式にしたがって3相の目標値ia*,ib*,i
c*に変換される。ia*=1,Q* 目標値ia*,ib*,ic*はそれぞれ電流調節器1
6a,16b,16cに導かれる。
各論節器16a,16b,16cは、れぞれ電流検出器
18a,18b,18cによって検出されるサィクロコ
ンバータ17の各相出力電流実際値ia,lb,icを
それぞれ目標値ia*,ib*,ic*に一致させる働
きをする。このようにして所望のベクトル制御が行なわ
れるのであるが、今までの説明から分るように、このベ
クトル制御を行なうためには磁束ベクトル?2を検知す
る必要がある。
この磁束ベクトル■2のQ−8直交座標系上の互いに直
交する軸成分◇2 Q,?23は、それぞれと表わすこ
とができるが、第1図の例では、ベクトル回転器14は
磁束ベクトル◇2の単位ベクトルのQ−8軸成分cos
の,sinのを必要とし、また磁束調節器11および割
算器13は磁束ベクトル02の大きさでに相当する入力
を必要とする。
第1図に破線枠20で示されている装置がこのような磁
束ベクトルを演算により間接的に検出するためのもので
あって、励磁分電流およびトルク分電流の目標値iM*
,iT*から演算により0,cosのおよびsinのを
求めていることから、“電流モデル方式”による磁束ベ
クトル演算器と呼ばれている。この磁束ベクトル演算器
2川ま、まず誘導機の固定子回路と回転子回路との間の
相互ィンダクタンスlm′に相当するゲインと誘導機の
回転子回路の電気的時定数T2に相当する時定数を有す
る一次遅れ要素201を備え、この一次遅れ要素201
に、励磁分電流目標値iM*を入力することによって回
転子回路の鎖交磁束ベクトル中2の大きさJに相当する
出力を取り出すことができる。一次遅れ要素201の出
力は、既に述べたように、磁束実際値◇として磁束調節
器11および割算器13に導かれる。さらに、磁束ベク
トル演算器2川ま、回転子回路の時定数T2と相互ィン
ダクタンスlm′との比に相当するゲインを有する比例
要素202を備えていて、この比例要素202の入力は
一次遅れ要素201の出力である。したがって比例要素
202の出力は(T2/lm′)?である。さらに割算
器203が設けられていて、この割算器203は、トル
ク分電流目標値iT*を比例要素202の出力(T2/
lm′)0で割算して、lm′ iT*
(4〕■SI=句・了「にて表わすことので
きるスリップ周波数 叫,(=dの/dt−da/dt)に相当する出力を発
生する。
このスリップ周波数のs,に相当する出力は二相積分器
(二相正弦波発振器)204に導かれる。二相積分器2
04は入力電圧のs,に相当する周波数と1の大きさを
有する二相正弦波形の出力cos^,sin^を発生す
る。この場合に、wsl:dの/dt−d8/dtなる
関係から入ニJのS,dtニの一0
(5)なる関係がある。
二相積分器204の出力Cos^,sm^は回転子位置
を表わす単位ベクトルcos8,sinひと共にベクト
ル回転器205に導かれる。単位ベクトルcos8,s
ina‘よ、誘導電動機19の回転子軸に結合された回
転子位置検出器21および演算回転子位置演算器3川こ
よって検出される。ベクトル回転器205は、なる演算
により、単位磁束ベクトルのQ,8分cosの,sin
のを発生する。
ベクトル回転器205の出力cosの,sinの‘ま、
既に述べたようにベクトル回転器14による座標変換の
ために用いられる。以上が誘導電動機19の既知のベク
トル制御装置の大要である。なお、磁束ベクトル演算器
20の基本原理を導き出すための誘導機の等価モデルお
よびそのモデル式の誘導法等については、この発明と直
接の関係がないので説明を省略するが、詳細を知りたけ
れば197乎王3月16日に電気学会研究会(電力応用
研究会)において「サィクロコンバータ給電交流可変速
駆動方式と変換装置容量」と題して鈴木幹二外2名によ
り発表された資料(EPA−79一3)を参照されたい
さて、誘導電動機の磁束の演算手法として、主として電
動機端子電圧を測定し、この測定値に対し所定の演算を
おこなうことにより磁束を算出する、いわゆる電圧モデ
ル方式と、電動機の固定子爵流を測定し、この測定値に
対し電動機の機器定数に関連する所定の演算をおこなう
ことにより磁束を算出する、いわゆる電流モデル方式と
が知られている。
第1図に示したベクトル制御装置の構成例では、磁束ベ
クトル演算器20として、電流モデル方式によるものを
採用した例が解説してある。所で電圧モデル方式の磁束
ベクトル演算器によれば、積分器を使用するため、比較
的周波数(磁界の回転角速度)の高い領域においては正
しい磁束の演算を期待できるが、周波数の低い領域、特
に零速度付近という超低速域においては、電動機の端子
電圧や各相電流が直流状態になり、演算不能に陥るとい
う欠点がある。
他方、電流モデル方式によれば、そのような欠点はない
が、その代り、モデル内に、機器定数として回転子抵抗
に依存する部分があり、回転子抵抗は温度により変化す
るのに対し、モデル内の機器定数をそれに応じて変化さ
せることは実際上困難であるため、電圧モデル方式に比
し、電流モデル方式は演算精度が劣るという欠点をもつ
。そこで、電動機へ供給される電圧・電流の周波数が高
い領域、つまり電動機の回転速度が高速度の場合には、
電圧モデル方式に従って磁束を演算し、前記周波数が低
い領域、つまり低速度の場合には電流モデル方式に従っ
て磁束を演算するというように、或る周波数(回転速度
)を境として、電圧モデルと電流モデルを使い分けるの
が、磁束の演算精度を保つ上で合理的であると考えられ
る。
しかし、この使い分けのための切換時に問題がある。す
なわち、それまで電圧モデルに従って磁束を演算してい
たところ、或る時点を境として電流モデルによる磁束演
算に切り換えたとき、切襖時点前の演算により算出され
た磁束と、切換時点後の演算により算出された磁束とが
、位相および大きさ‘こおいて一致していれば問題ない
が、普通は位相において差異があるため、算出磁束を用
いている制御系では、切換時におけるこの差異が擾乱と
して加わり制御動作に悪影響を及ぼす。この発明は、上
述のような問題点を解決するためになされたものであり
、従ってこの発明の目的は、切換時に際し、電流モデル
により算出された磁束と電圧モデルにより算出された磁
束との位相差を短時間に零へ近ずけることのできる磁束
の位相制御装置を提供することにある。この発明の構成
の要点は、電流モデルにより算出された磁束と電圧モデ
ルにより算出された磁束との間に位相差があるとき、そ
の位相差を検出し、それが零となるように電流モデルに
含まれる機器定数を調節するようにした点にある。
すなわち、電流モデルにより算出された磁束に誤差が多
いのは、先にも述べたが、電流モデル中に含まれる機器
定数が、その模擬している電動機の定数と一致しないた
めであるので、これを一致させるよう、モデル中の定数
を調節するようにしたものである。次にこの発明の原理
を説明する。
第3図は、両モデルにより算出した各磁束のベクトル間
の位相差の種類を示すベクトル図である。同図において
、電流モデルにより算出された磁束をJi、電圧モデル
により算出された磁束を0vとする。両者間の位相関係
には次の4通りが存在する。すなわちぐiと◇vの両ベ
クトルが正回転しているか逆回転しているか、そしてそ
の各々においてどちらのベクトルが進んでいるか、によ
り4通り存在する。ここで、磁束ベクトルマiの角速度
を帆、磁束ベクトル0vの角速度を山v,ぐvに対する
ぐiの位相を6とすると、第3図aにおいては、両磁束
ベクトルは正回転しているので、也i>0,山v>0で
あり、?iが◇vに対して位相が進んでいるので6>0
という関係が成立する。そこで両磁束ベクトルを一致さ
せるためには6を零にしてやればよいことが判る。第3
図bにおいては、6<0の関係にある。また第3図cと
dは、両磁束ベクトルが逆転している場合で、cはぐi
が◇vより遅れているので6<0であり、dはぐiがぐ
vより進んでいるので6>0である。ところで、磁束の
角速度および位相差6には一般に次の関係式が存在する
6ニ′(のS,(i)一也SI(V))dt の
但し、似,川は、電流モデル方式により算出された磁束
のスリップ周波数を表わし、山sIMは電圧モデル方式
により算出された磁束のスリップ周波数を表わす。
従って6を零にするためには、6>0ならば、電流モデ
ル中の定数を変えることにより、のSI(i)を小さく
すればよく、また6く0ならば、叫,(i)を大きくす
れば良いことが分る。
このことは磁束の回転方向には関係しない。さらに、磁
束のスリップ周波数のslとトルク分電流iTと電流モ
デル中の定数(誘導機の回転子回路の電気的時定数に相
当すべき定数)T2との間には、前述の(4)式にも示
した如く、次の如き関係が成立している。1.‘8} 岬は元1丁 そこで、山s,を小さくする場合には、iT>0なら‘
ま、亀流モ別中の定数の逆数宅を小さく柵はく、i刈似
号を大きくすれ‘はし、。
また「 似,を大きくする場合には、その逆を行なえば
よい。このようにして、電流モデルにより算出した磁束
の位相と電圧モデルにより算出した磁束の位相を一致さ
せることができる。換言すると、位相差6が零となるよ
うに電流モデル中の轍の撤去鍛えるとL、うこと‘ま、
磁束の算出方式を電流モデルによる方式から電圧モデル
による方式へ切り換えることと等価であると云える。ま
たこのことは、電流モデル中の定数の逆数宅を、模擬し
小磯轍機縦数の郷に追従させることに相当する。
以上で、この発明の原理の説明を終えたので、次にこの
発明の実施例を説明する。
第4図は、この発明の一実施例を示すブロック図である
同図においては、位相差検出器1と極性反転器2と切換
スイッチ3と調節器4と電流モデルによる磁束演算器5
とが図示の如く接続されている。なお100乃至103
,31乃至33,40,50乃至52はそれぞれ端子で
ある。次に動作を説明する。電流モデルによる演算から
電圧モデルによる演算への切襖時、つまり電動機の回転
速度が或る程度上昇してきた時点での切襖時において、
電流モデルにより算出された磁束ベクトルぐ;の位相を
電圧モデルによる磁束中vの位相に一致させる場合につ
いて説明する。位相差検出器1は、両磁束ベクトルの位
相差を検出する手段であり、一方の入力端子100,1
01には、電流モデルによる磁束演算器5により算出さ
れた磁束ベクトル?iの位相(cosでi,sin?i
)が入力され、他方の入力端了102,103には、電
圧モデルによる磁束演算器(図示せず)により算出され
た磁束ベクトルマvの位相(cos◇wsin◇v)が
入力され、その結果、出力側に両磁束ベクトルの位相差
6が得られる。この位相差検出器1としては、第6図に
示す演算器、すなわち乗算器104乃至107と加算器
108,109から成るベクトル回転器として知られる
周知の演算器(例えば特公昭53−26284号公報の
第3図参照)を用い得るので、詳説の必要はないであろ
う。次に位相差検出器1の出力6は、切換スイッチ3の
入力端子31へは直接、入力端子32へは極性反転器2
を経由して導かれる。切換スイッチ3は、先に概要を説
明したベクトル制御装置の実現上必要なため、別途、演
算により算出されているトルク電流jTの極性(つまり
電動機の回転方向)により切り換えられ、iT>0なら
位相6がそのまま直接、iT<0なら位相差6が反転器
2により極性を反転されて出力側端子33から調節器4
へ印加されるようになっている。調節器4では、入力さ
れた位相差6を設定値“0”と比較し、その差6を零と
するように調節出力を端子4川こ生じる。この調節出力
は電流モデルによる磁束演算器5の入力側50へ導かれ
、該演算器5における定数、つまり電動機の機器定数に
相当する定数(T2)の大きさを調節し、その結果、演
算器5の出力端子51,52における磁束ベクトルの位
相(cosでi,sinJi)は、電圧モデルに従って
算出された磁束ベクトルの位相(cos0v,sin0
v)と一致することになる。第6図は、第4図における
電流モデルによる磁束演算器5の構成概要を示す簡略化
したブロック図であり、第4図の回路動作を更に分り易
く説明するために必要な図である。
電流モデルによる磁束演算器の詳細な構成および動作概
要については、第1図におけるブロック20およびそれ
に関する説明を参照されたい。第6図において、53は
掛算器、54は2相積分器、55は角度加算器(ベクト
ル回転器とも云う)、である。第4図および第6図を参
照して、電流モデルにおける定物逆数(寺州、織しW機
導機の定数変化に追従し、その結果、電流モデルにより
算出した磁束の位相が電圧モデルにより算出した磁束の
位相と一致するに至る過程を説明する。
今、磁束ベクトルが正回転しており、電流モデルによる
磁束0iが電圧モデルによる磁束0vより0だけ位相が
遅れており(6<0となる)、またこのときトルク電流
iTの極性が正であるものとする。
切換スイッチ3はトルク電流iTの極性が正のとき、第
4図に示す如き接続位置をとるものとする。このように
仮定すると、6<0であるので、調節器4には負の値が
入力されるため、調節器4の出力は、それ以前に出力し
ていた値から減少する。このことにより、電流モデルに
よる演算器5の入力端子50へ印加される信号入力の値
が小さくなるので、トルク電流iTの大きさを一定とす
ると、掛算器53の出力側に得られるスリップ周波数の
s,が増加し、結果として電流モデルによる磁束0iの
角速度が速められ、該磁束?iの位相は電圧モデルによ
る磁束ぐvの位相に近づいて行く。また上述と反対に、
電流モデルによる磁束0iが電圧モデルによる磁束◇v
より位相が進んでいる場合には、上述と逆の作用が行な
われ、定常状態では、位相差6が必ず零となり、電流モ
デルによる磁束ぐ:と電圧モデルによる磁束めvの各位
相が一致するに至る。以上の説明は、電流モデルによる
磁束演算から電圧モデルによる磁束演算へ切り換える場
合、すなわち電流モデルによる磁束◇iの位相を電圧モ
デルにる磁束?vの位相へ一致させる場合の動作につい
て説明したものである。
しかし、電動機の回転速度が低速度である(磁束の回転
角速度が低い)という低周波領域では電圧モデルは使用
できないことは先にも説明したとおりである。従ってか
かる低周波領域では、上述の如き、電流モデルによる磁
束Jiの位相を電圧モデルによる磁束JVのそれへ一致
させるというような制御は実施できない。この場合どう
するかについて次に説明する。第7図に示す信号切換ブ
ロック6は、第4図における端子40と50の間に挿入
しておくものであって、上述の如き低周波領域において
役立たせる回路である。
第7図に示す信号切襖ブロック6は、切襖スイッチ7と
時定数Toをもつ遅れ素子8と設定器9とから成ってお
り、切換スイッチ7の一方の入力端子72は調節器4の
出力端子40と結ばれており、他方の入力端子71は設
定器9力.ら、設定出力(宅)を与えられ小る。また切
換スイッチ7の出力端子73は遅れ素子8を経由して電
流モデルによる演算器5の入力端子50に結ばれている
。そして切襖スイッチTは、電圧モデルの使用できない
低周波領域においては実線の位置にあって入力端子71
に接続されト設定器9力)らの設定肋(宅地灘約8扮し
て端子50へ出力されるようになっている。
また電動機の回転速度が高く、電圧モデルの使用が可能
である高周波領域においては、切換スイッチ7は点線の
位置にあって入力端子72に接続され、端子40‘こ直
通している。遅れ素子8は、切換スイッチ7が入力端子
71と72の間で切り換わったとき、電流モデルによる
演算器5の入力端子50へ急激な変動入力が印加される
のを防止するためのものである。該遅れ素子8の時定数
九を「誘導電動機の2次回路時定数T2の温度による変
化割合と一致させるように選ぶことができれば理想的で
あるが、そうでなくても、遅れ素子8は、急激な変動入
力を防止するソフトスター夕として有効なものである。
このようにして、磁束演算の際、周波数領域に応じて電
圧モデルと電流モデルの間の切襖を円滑に行なうことが
でき、しかも電流モデル中の機器に関連した時定数を「
模擬している誘導機の機器定数の温度による変化に追従
させ、正確な磁束演算を実現することができる。上記の
説明からわかるように、磁束演算器5が固定設定された
機器定数(L)に基いて動作している状態から、調節器
4の作用下で可変の機器定数(T2)に基づいて動作し
ている状態(すなわち、磁束演算器5の出力位相でiが
電圧モデルによる磁束演算器の出力位相0vに拘束され
る状態)へ切換えることよって、電流モデルから電圧モ
デルの切換えが行なわれ、またその逆の切換えも可能で
ある。この場合に、第7図で説明したように、固定の機
器定数(1/T2)を設定器9から与え、調節器4(第
4図)の出力端40からの可変の機器定数との切換えを
遅れ素子(フィル夕)8の入力側において切換スイッチ
7によって行なえば「電流モデルと電圧モデルとの間の
相互の切換えをショックレスに行なうことができる。
また、調節器4が、比例動作を有さず積分動作のみの調
節器(1調節器)である場合には第7図に示した如き信
号切換ブロックは省略できる。
すなわち、この場合には設定器9は電流モデル方式の磁
束演算器5に内蔵させ、調節器4の出力がその設定器9
の出力に加算されよにしておき、電流モデルによる磁束
演算を行なう低周波領域では調節器4の出力を雫ホール
ドすればよい。そして、電圧モデルによる磁束演算を行
なうに十分な周波数の領域に入ったときに、調節器4の
出力の零ホールドを解除するならば、調節器4が設定器
9の固定設定値に対する補正分を与えて磁束演算器5の
出力位相めiを電圧モデルによる磁束演算器の出力位相
0vと一致させる作用をする。このことは磁束演算器5
の出力が電圧モデルによる磁束演算へ切り換えられたこ
とを意味する。この場合に調節器4は比例動作成分を持
たないので、制御偏差入力が零でない状態で零ホールド
が解除されたとしても調節器4の急変は生じない。した
がって、この場合にも切換えはショックレスに行なうこ
とができる。以上説明した通りであるから、この発明に
よれば、誘導機の回転速度の高低に応じて、磁束演算用
のモデルを電圧モデルと電流モデルの間で常に円滑に切
り換えることができ、ひいては高精度のトランスベクト
ル制御装置の実現に役立つという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は「誘導電動機のベクトル制御装置の構成例を示
すブロック図、第2図は誘導電動機の交流理論に基づく
空間ベクトル図(1相分),第3図は、電圧、電流両モ
デルにより算出した各磁束のベクトル間の位相差の種類
を示すベクトル図、第4図はこの発明の一実施例を示す
ブロック図、第5図は従来公知のベクトル回転器の構成
を示すブロック図、第6図は電流モデルによる磁束演算
器の構成概要を示す簡略化したブロック図、第7図は、
この発明において用いる信号功換ブロックの回路構成を
示すブロック図である。 図において、1は位相差検出器、2は樋性反転器、3は
切換スイッチ、4は調節器、5は電流モデルによる磁束
演算器、6は信号切換ブロック、7は切襖スイッチ、8
は一次遅れ素子、9は設定器、53は掛算器、54は2
相積分器、55は角度加算器、を示す。 第1図 第2図 第3図 第4図 第5図 第6図 第7図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 電流モデルに従つて算出された誘導電動機の磁束の
    位相を、電圧モデルに従つて算出された同磁束の位相と
    一致させるための磁束の位相制御装置であつて、誘導電
    動機の固定子電流の値に対し電動機の機器定数に関連す
    る所定の演算をほどこすことにより電動機磁束を算出す
    る第1の(電流モデルによる)磁束演算器と、電動機の
    端子電圧の値に対し所定の演算をほどこすことにより電
    動機磁束を算出する第2の(電圧モデルによる)磁束演
    算器と、前記第1の演算器により算出された磁束の位相
    と前記第2の演算器により算出された磁束の位相との位
    相差を検出する手段と、該位相差が零となるように前記
    第1の演算器における機器定数を調節する手段とを有し
    て成ることを特徴とする磁束の位相制御装置。 2 特許請求の範囲第1項に記載の磁束の位相制御装置
    において、前記機器定数調節手段と前記第1の演算器と
    の間に、誘導電動機の回転速度の高低に応じて、第1の
    演算器への調節入力を、前記調節手段からの調節出力と
    或る設定出力との間で切り換え一次遅れ要素を介して供
    給することのできる信号切換回路を接続したことを特徴
    とする磁束の位相制御装置。 3 特許請求の範囲第1項に記載の磁束の位相制御装置
    において、前記第2の演算器が使用不能となる誘導電動
    機の低速領域において、前記機器定数調節手段の入力を
    零に切り換えるようにすると共に、該調節手段に積分動
    作のみをもたせて成ることを特徴とする磁束の位相制御
    装置。
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