JPS609055Y2 - 車両における脱着式屋根板の掛け金装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 自動車その他の屋根付車両において、車室内の換気及び
採光のため第１図に示すように、車両の屋根１の一部に
開口部２を設け、その開口部２を脱着式屋根板３でおお
うことは知られている。

そして脱着式屋根板３は、脱着の外、その後縁３１を一
定高さ押し上げて換気スリットを得るため、脱着式屋根
板３の前縁３２と開口内周縁２１との係止部はヒンジ機
能を持っている。

即ち脱着式屋根板３の前縁３２に舌片状ヒンジ部材４を
突設し、これを開口内周縁２１の対向位置の設けた受は
部材５の溝に挿込んで係止させ、脱着式屋根板３の後縁
３１と開口内周縁２１とをトグル型の掛は金６で結合し
ている。

トグル掛は金６は、その一方のリンク６１を枢軸７で脱
着式屋根板３に、他方のリンク６２を枢軸８で屋根１に
それぞれ取付けている。

上記脱着式屋根３と連結されているリンク６１には操作
ハンドル６１１を一体に形成している。

屋根１との連結リンク６２は左右一対に設け、左右一体
に揺動するように共通の軸９で他方のリンク６１と連結
されている。

上記リンク６１・６２の連結軸９は伸縮可能で、その軸
９に設けたばね１０の張力によって、リンク６２の枢軸
８の屋根側軸受１１に対する嵌挿状態を保っている。

上記リンク連結軸９をばね１０に抗して短縮させると、
リンク６２を介してそれと一体の枢軸８が軸受１１から
抜けるので、第１図のように屋根板３を取外すことがで
きる。

本案は上記屋根と脱着式屋根板との掛は金装置に係り、
リンク連結軸９の不用意な短縮による枢軸８の外れ防止
、及び掛は金の両手操作による解放によつ屋根板の確実
な脱着を図ったものである。

即ち上記連結軸９に係合してその軸９の押圧操作を阻止
する第１位置と、上記連結軸９から外れてその軸９の押
圧操作を可能にする第２位置とに交互に移動可能な突部
１２１を有する錠止機構１２をトグル掛は金６に設けた
ことを要旨とする。

錠止機構１２の具体的構造を説明すると、第２図〜第４
図の実施例は、連結軸９を左右に分け、細径の中継軸９
１を介して角軸嵌合により一体回動且つ軸方向摺動可能
である。

ばね１０は左右の連結軸９・９の中継軸嵌合孔９３に収
容されている。

上記中継軸９１の下をくぐり、その軸と直角の方向に可
動の錠止部材１２がリンク６トハンドル６１１に設けら
れている。

錠止部材１２の上面に連結軸９の内端面に対する突部１
２１が形成されていて、常時は、錠止部材１２とリンク
６１との間に設けた戻しばね１３の作用で、上記突部１
２１が中継軸９１の下に位置する。

その突部１２１の位置は、突部１２１の一端に形成した
ストッパ１２２が中継軸９１に当って規制される。

１４は錠止部材１２の往復動案内レールを示す。

従って連結軸９の両端、即ち左右のリンク６２・６２を
それぞれ内側に押しても、各連結軸９・９の内端面が突
部１２１の側面に当ってそれ以上短かくならないので、
枢軸８は軸受１１から抜けない。

錠止部材１２をばね１３に抗して前方に押込むと、突部
１２１が中継軸９１の下から逃げるので、連結軸９・９
を鎖線示のように中央まで押し縮めることができて、枢
軸８が軸受１１から外れる。

上記連結軸９に常時伸張作用を与えて枢軸８と軸受１１
の嵌合を保持するばね１０は、第５図のように連結軸９
の軸受１８とリンク６２の間において軸上に設けてもよ
い。

１５は連結軸９の抜止めリングである。

錠止部材は、第６図以下に示すように連結軸９の周りに
回転式に設けることもできる。

即ち中継軸９１をまたいで左右の連結軸９・９に回動自
在のスリーブ１２′がはまっていて、その内周面に設け
た突部１２１′が連結軸９の内端面と当って連結軸９・
９の短縮を阻止している。

その第６図・第７図の状態からスリーブ１２′を指標１
６・１７が合致する位置に回すと、第９図に示すように
、突部１２１′が連結軸９の面取部９２の位置に来て第
８図のように連結軸９を短縮させることができる。

本案脱着式屋根板３の掛は全装置は上記の構成にしたか
ら、リンク６１・６２の連結軸９が不用意に短縮させら
れて、その軸９と一体のリンク６２と屋根開口部２の内
周縁２１との結合個所（枢軸）８が離れ、脱着式屋根板
３が外れるおそれはないもので、脱着式屋根板３を取外
すときは必ず錠止機構１２，１２’を操作して連結軸９
に対する保合を解くものである。

そして上記脱着式屋根板３の取外し操作は、初め錠止機
構１２．１２’を解除し、次いで連結軸９を押し縮める
２段モーションであるから、取外す脱着式屋根板３が安
定して支えられると共に、その屋根板３の脱着を確実に
行うことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は脱着式屋根板を取外した状態を示す自動車の屋
根の斜面図、第２図はトグル掛は金の斜面図、第３図は
その掛は金の中央縦断側面図、第４図は第３図４−４線
に沿う縦断正面図、第５図はばねの設置位置の他の実施
例を示すトグル掛は金の一部切断正面図、第６図は錠止
機構の他の実施例を示すトグル掛は金の一部切断正面図
、第７図は第６図７−７線に沿う横断面図、第８図は連
結軸の短縮状態を示す一部切断正面図、第９図は第８図
９−９線に沿う横断面図。 １は屋根、２は開口部、３は脱着式屋根板、４．５は脱
着自在ヒンジ、６はトグル掛は金、６１．６２はトグル
リンク、６１１はハンドル、７．８は枢軸、９は連結軸
、１０はばね、１１は軸受、１２，１２’は錠止部材、
１３は戻しばね。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 車両の屋根１に設けた開口部２を脱着式屋根板３で覆い
   、その脱着式屋根板３の前縁３２を脱着自在ヒンジ４，
   ５で屋根開口部２の内周縁２１に係止し、又後縁３１を
   リンク６１．６２から成る操作ハンドル６１１付トグル
   掛は金６で屋根開口部２の内周縁２１と結合し、両リン
   ク６１．６２の連結軸９を、その軸９に設けたばね１０
   に抗する押圧操作で短縮させることにより、その軸９と
   一体の一方のリンク６２を屋根開口部２の内周縁２１か
   ら離脱可能に構成した掛は金装置において、 上記連結軸９に係合してその軸９の押圧操作を阻止する
   第１位置と、上記連結軸９から外れてその軸９の押圧操
   作を可能にする第２位置とに交互に移動可能な突部１２
   １，１２１’を有する錠止機構１２，１２’をトグル掛
   は金６に設けた車両における脱着式屋根板の掛は金装置
   。